要点特許法 143 条は、審判官の除斥・忌避の申立てについて、当該審判官以外の審判官が審判により決定すると定める。決定は文書で理由を付し、その決定に不服は申し立てられない。
Q · 特許審判の審判官を外したいとき、その申立ては誰がどう決めるの?
申立て対象の審判官を除く他の審判官が審判で決定します
特許法 143 条により、除斥又は忌避の申立てがあると、その申立てに係る審判官を除いた他の審判官が審判により決定します(当の審判官も意見は述べられます)。決定は文書で理由を付して行われますが、この決定やその不作為に対しては不服を申し立てることができません(3 項)。それゆえ忌避の原因は申立てから 3 日以内に疎明する必要があり(142 条 2 項)、準備不足の申立ては一度で却下され再度撃てません。
特許の無効審判や拒絶査定不服審判で、あなたの事件を裁くのは特許庁の審判官三名(または五名)の合議体だ。その名簿を受け取ったとき、もし一人が過去にあなたの特許を拒絶した張本人の審査官だったら、あるいは相手方企業と縁のある人物だったら、黙って受け入れるしかないと思っていないか。143条は、その審判官を外す手続の出口を定める。除斥(139条の法定事由)や忌避(141条の公正を疑う事由)を申し立てると、当の審判官を除いた他の審判官が、審判によって決定を下す。決定は必ず文書で、しかも理由を付さなければならない。ただし落とし穴がある。三項は、この決定にもその不作為にも「不服を申し立てることができない」と封じている。つまり一発勝負だ。しかも忌避の原因は申立てから三日以内に疎明しなければならない(142条2項)。準備不足のまま撃てば、二度目の弾はない。
特許法 143 条は、審判官の除斥又は忌避の申立てに対する処理手続を定める規定である。申立てがあった場合、その申立てに係る審判官を除く他の審判官が審判により決定を行い、当該決定は文書をもって理由を付して行われる。決定及びその不作為に対しては不服申立てが認められない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
除斥は 139 条の法定事由があれば当然に外れる強い制度、忌避は 141 条の公正を疑う事情を疎明して外す制度です。まず除斥に当たらないか先に検討するのが定石です。
特許法 142 条 2 項により、除斥・忌避の原因は申立てをした日から 3 日以内に疎明しなければなりません。ここで証拠が薄いと却下され、同じ理由で二度は撃てません。
除斥・忌避の申立ては特許庁長官に対し、原因を記載した書面で行います(142 条 1 項)。ただし口頭審理では口頭ですることもできます。
審判は 3 名または 5 名の審判官の合議体で行われます(特許法 136 条)。除斥・忌避の対象となるのはこの合議体を構成する各審判官です。
特許法 139 条は、審判官が事件の当事者や代理人であった場合、過去にその事件の審査官として査定に関与した場合などを法定の除斥事由として列挙しています。
できます。143 条 3 項が封じるのは即時の不服だけで、不公正な審判官のまま出た審決は審決取消訴訟(178 条)で手続違法として争う余地があります。異議は記録に残しておきます。
申立てに係る審判官を除いた他の審判官が審判により決定します(143 条 1 項)。ただし当の審判官自身も意見を述べることはできます。
原則として決定があるまで手続は中止されます(144 条本文)。ただし急速を要する行為は例外的に進みます(同ただし書)。
「都合」では替えられないが、法定の除斥事由(139条)や、公正な審判を妨げる事情があれば忌避(141条)で外せる。申立てがあると、当の審判官を除く他の審判官が審判で決定する(143条1項)。業界裏話ヒント:除斥は事由があれば当然に外れる強い武器、忌避は「公正を疑うに足りる事情」の疎明が要る弱い武器。まず除斥に当たらないかを先に検討するのが定石で、ここを取り違えると勝てる申立ても落ちる
その場で決定をひっくり返す不服申立ては143条3項で封じられている。ただし、不公正な審判官のまま進んで出た最終審決は、審決取消訴訟(特許法178条)で手続の違法として争う余地がある。業界裏話ヒント:実務では、忌避が却下されても異議をきちんと記録に残しておく。後の知財高裁での取消訴訟で「手続に瑕疵あり」と主張する布石になり、ここを黙って受け入れた当事者は最終段階で武器を失う
原則止まる。除斥・忌避の申立てがあったときは、その申立てについての決定があるまで審判手続を中止しなければならない(144条本文)。業界裏話ヒント:ただし「急速を要する行為」は例外で進む(144条ただし書)。だからこそ忌避は引き延ばし戦術にも使われるが、相手方は疎明不十分を突いて中止を最小化できる。中止=完全停止と思い込むと足をすくわれる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 役割 | 143 条:除斥・忌避の申立てに対する決定手続 | — |
| 決定・処理の主体 | 申立てに係る審判官以外の審判官(当人は意見のみ可) | — |
| 決定の方式・効力 | 文書で理由を付す。決定・不作為に不服申立て不可(3 項) | — |
| 覆せる手段 | 審決取消訴訟(178 条)で手続違法として主張 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。