特許法 第142条(除斥又は忌避の申立の方式)
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- 除斥又は忌避の申立をする者は、その原因を記載した書面を特許庁長官に提出しなければならない。ただし、口頭審理においては、口頭をもつてすることができる。
- 2.除斥又は忌避の原因は、前項の申立をした日から三日以内に疎明しなければならない。前条第二項ただし書の事実も、同様とする。
この条文の基本情報
除斥又は忌避の申立の方式とは何ですか?
定義除斥又は忌避の申立の方式とは、特許法第142条に定められた規定で、「除斥又は忌避の申立をする者は、その原因を記載した書面を特許庁長官に提出しなければならない。ただし、口頭審理においては、口頭をもつてすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特許法第142条(除斥又は忌避の申立の方式)は、日本の特許法に含まれる条文です。
- 特許法第142条の条文原文は「除斥又は忌避の申立をする者は、その原因を記載した書面を特許庁長官に提出しなければならない。ただし、口頭審理においては、口頭をもつてすることができる。」で始まります。
- 特許法第142条は第六章に置かれています。
- 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 特許法第142条の前の条は特許法第141条です。
- 特許法第142条の次の条は特許法第143条です。
- 特許法第142条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第142条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121 - 本サイト収録
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第142条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/142
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点特許法142条は、審判官の除斥・忌避の申立ては原因を記載した書面で特許庁長官に行い、その原因を申立て日から三日以内に疎明すべきことを定める。口頭審理では口頭でもよい。
Q · 特許審判の審判官を忌避したいとき、どうやって申し立てればいい?
書面で特許庁長官に申立て、三日以内に原因を疎明します
特許法142条により、除斥・忌避の申立ては原因を記載した書面を特許庁長官に提出して行います。口頭審理の場では口頭による申立ても認められます。重要なのは期限で、除斥・忌避の原因は申立てをした日から三日以内に疎明しなければなりません。疎明は完全な証明までは不要ですが、この暦日三日を過ぎると、申立ては中身を審理されないまま却下されます。また忌避は本案について陳述する前に申し立てる必要があります(141条2項)。
解説
あなたの会社の特許が無効審判にかけられた。審理を仕切る審判官の一人が、相手方企業の元顧問だったと後で判明する。この人物に公正な判断ができるのか。特許法142条は、まさにその不信に手続的な武器を与える条文だ。審判官の除斥(法律上当然に職務から外すべき事由)や忌避(公正を妨げる事情)を申し立てるとき、あなたは原因を記載した書面を特許庁長官に提出する。口頭審理の場では口頭でもよい。だが落とし穴はその先にある。申立てをした日から三日以内に、その原因を疎明(確実な証明までは要らないが、一応確からしいと思わせる程度の説明と資料を出すこと)しなければならない。三日。暦日で進むこの期限を逃すと、申立ては中身を審理されないまま却下される。偏った審判官のもとで、あなたの特許の生死が決まっていく。
法的な位置づけ
特許法142条は、審判官の除斥・忌避の申立ての方式および疎明期限を定める手続規定である。申立ては原因を記載した書面を特許庁長官に提出して行い、口頭審理では口頭でも足りる。除斥・忌避の原因は申立てをした日から三日以内に疎明することを要し、忌避の申立て自体は本案について陳述する前にしなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.除斥事由か忌避事由かを切り分ける 審判官の氏名と経歴を確認し、139条が列挙する法定の除斥事由に当たるのか、それとも「公正を妨げるべき事情」による忌避事由なのかを整理する。根拠となる条文が変わるため最初に切り分ける
- 2.原因を記載した書面を特許庁長官に提出 除斥・忌避の原因を具体的に記載した書面を作成し、特許庁長官に提出する。口頭審理の場であれば口頭による申立ても可能だが、後の疎明のためにも記録化しておくのが安全
- 3.申立て日から三日以内に疎明資料を提出 申立てをした日から三日以内に、原因を一応確からしいと思わせる程度の疎明資料を提出する。経歴・取引関係・過去の関与を示す客観資料を優先し、完全な証明を目指して期限を徒過しないよう注意する
- 4.審判中止を前提に事業スケジュールを調整 申立て後は決定が出るまで審判手続が中止される(144条)ことを前提に、製品発売やライセンス交渉など社内の事業スケジュールへの影響を共有する。急速を要する行為の例外にも留意する
よくある質問 AI による整理
Q1除斥と忌避の違いは?
除斥は139条の法定事由により法律上当然に職務から外れるもの、忌避は公正を妨げる事情がある場合に当事者の申立てで審判官を排除するものです。方式は142条で共通です。
Q2特許審判の除斥事由とは?
審判官が当事者や代理人と一定の身分関係にある、事件について証人や鑑定人となった、前審に関与したなど、特許法139条が列挙する法定の事由を指します。
Q3忌避の疎明はいつまでにすればいい?
申立てをした日から三日以内です(142条2項)。暦日で進むため、口頭審理の当日に申し立てた場合も起算が始まり、証拠集めの時間はごく短くなります。
Q4除斥忌避の申立ては口頭でできる?
原則は原因を記載した書面を特許庁長官に提出しますが、口頭審理の場では口頭による申立ても認められます(142条1項ただし書)。ただし疎明期限は同じです。
Q5忌避が却下されたらどうなる?
その審判官のもとで審理が続行されます。除斥・忌避についての決定に対しては独立の不服申立てができず、不服は最終的に審決取消訴訟の中で争うことになります。
Q6除斥忌避の申立ては誰にするの?
特許庁長官に対して行います。書面で提出するのが原則ですが、口頭審理中であれば口頭でも足ります。申立ての可否は143条により合議体が決定します。
Q7忌避を申し立てると審判は止まる?
申立てについての決定があるまで審判手続は中止されます(144条)。ただし急速を要する行為は例外として行うことができます。
Q8除斥忌避の書面には何を書けばいい?
除斥事由か忌避事由かを特定した「原因」を記載します。抽象的な不満では足りず、審判官と相手方の利害関係や過去の関与など具体的事実を示す必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審判官が偏ってる気がするんですが、忌避ってそんな簡単に通るんですか?
ハードルは高めです。「審判の公正を妨げるべき事情」(141条)があるかで決まり、単に自分に不利な訴訟指揮をしたというだけでは事情に当たらないのが通例です。審判官と相手方の具体的な利害関係や過去の関与が必要になります。実務のポイント:実務で忌避が認められる例は極めて少なく、多くは引き延ばし目的と見られて却下されます。本気で通すなら、感情ではなく経歴や取引関係の客観資料を三日以内に揃えられるかが全てです
Q2申立てをしたら審理は止まるって本当ですか?
本当です。除斥・忌避の申立てがあると、その申立てについての決定があるまで審判手続は中止されます(144条)。ただし急速を要する行為は例外です。実務のポイント:この中止効果ゆえに忌避は時間稼ぎカードにもなりますが、濫用と見なされれば心証を悪くします。逆に相手が使ってきたら、三日以内の疎明があるかを冷静に確認するだけで、多くは自滅的に却下へ持ち込めます
間違えやすい点 AI による整理
- 「忌避は申し立てさえすれば審理が止まる」とは知っていても、その効力の重さを見落としがちだ。申立てがあると、それについての決定が出るまで審判手続は中止される(144条)。つまり相手にとっては強力な時間稼ぎにもなり、濫用と見られれば不利な心証を背負うのはあなたの側にもなりうる
- 「証拠が完璧に揃ってから忌避を出そう」と考える人がいるが、問いの立て方そのものが逆だ。疎明は完全な証明ではなく、一応確からしいと思わせる程度でよい。揃えすぎて三日を過ぎれば、中身を見てもらえないまま却下される
- 「審判官個人を攻撃するようで角が立つ」と尻込みする人が多いが、除斥・忌避は人格攻撃ではなく手続の公正を担保する正規の制度だ。申し立てたこと自体が、その後の判断で不利な心証に直結するわけではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 142条:除斥・忌避の申立ての方式と疎明期限 | 141条:忌避の事由と本案陳述前という時期制限 144条:申立てによる審判手続の中止 |
| 何が問われるか | どう申し立て、いつまでに疎明するか | どんな事情なら忌避でき、いつまで行使できるか 申立てが審理に与える停止効果 |
| 期限・時期 | 原因は申立て日から三日以内に疎明 | 本案について陳述する前に申立て 決定があるまで中止(急速を要する行為は例外) |
| 徒過・違反の効果 | 疎明なければ中身を審理されず却下 | 陳述後は原則として忌避権を失う 中止を無視した手続は瑕疵となりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は専利審査・審判官固有の除斥忌避規定より、行政公務員の回避(行政程序法)と法官迴避(民訴)の一般規定で処理する構造で、原因の疎明を求める点は日本と共通する
韓国も特許審判官の제척·기피について民事訴訟法の除斥・忌避規定を準用する構造で、日本と同じく裁判官制度を母体とする
ドイツは連邦特許裁判所(BPatG)の裁判官・DPMA 審査官の除斥・忌避を ZPO の除斥・忌避規定に依拠して処理し、書面主義・疎明の考え方が共通する
米国は PTAB の行政審判官の忌避を行政手続法と裁判官の disqualification 規定の系譜で扱い、大陸法系の除斥・忌避とは制度構成が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、無効審判の口頭審理の当日に、審判官の経歴を調べていて相手方代理人事務所との接点が見つかったら? その場で口頭で忌避を申し立てられる。だが原因の疎明資料は三日以内に揃えなければならない。証拠集めのカウントダウンは、申し立てた瞬間に始まる
- あなたが無効審判の請求人側で、相手が審判官を忌避してきた。申立てから三日経っても疎明がなければ、その忌避は失当として退けられる。相手の引き延ばし戦術なのか、本物の偏りなのか、疎明の有無が分水嶺になる
- 審判の途中で審判官の発言に偏りを感じた。だがあなたはすでに本案について意見を述べてしまっている。141条2項の壁に当たり、原則として忌避はもう使えない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 審判官の氏名を確認し、除斥事由(139条の法定事由)か忌避事由(公正を妨げる事情)かを切り分ける2. 原因を記載した書面を特許庁長官に提出、口頭審理中なら口頭でも可3. 申立てた日から三日以内(暦日)に疎明資料を提出、経歴・取引関係・過去の関与を示す客観資料を揃える4. 申立て後は決定が出るまで審判は中止される(144条)。決定に対する独立の不服申立てはできず、不服は最終的に審決取消訴訟で争う点を念頭に置く
訴えられた側:1. 相手が忌避を申し立ててきたら、まず申立日を確認し、三日以内に疎明があるかを見張る2. 疎明がない、または忌避事由に当たらない事情であれば、失当として却下を求める意見を出す3. 相手が本案について既に陳述していれば、141条2項で忌避権を失っている可能性を指摘する4. 審判中止による遅延を覚悟し、製品発売やライセンス交渉など事業スケジュールへの影響を社内で共有しておく
時効(請求できる期限):除斥・忌避の原因の疎明は、申立てをした日から三日以内(142条2項)。前条第二項ただし書の事実(忌避原因を知らなかった、または後で生じたこと)も同じく三日以内。さらに忌避は本案について陳述する前に申し立てる必要がある(141条2項)。起算日の数え方で実務上の余裕が変わるため、最新の運用状況をご確認ください
学説
通説:142条2項の疎明は完全な証明ではなく、一応確からしいと思わせる程度で足りるとされる。三日の期限を徒過した申立ては、事由の当否を審理せずに却下されると解されている。
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