要点特許法17条の5は、訂正の請求書に添付した明細書等の補正を、無効審判では審判長の指定期間内、訂正審判では審理終結通知の前までに限り認める。期間経過後は補正できない。
Q · 訂正の請求書を出した後にミスに気づいたら、もう直せないの?
限られた期間内なら補正できるが、期間経過後は不可
特許法17条の5により、訂正の請求書に添付した訂正明細書・特許請求の範囲・図面は、限られた期間内であれば補正できます。無効審判なら審判長が指定した期間内(134条1項・2項、134条の2第5項ほか)、訂正審判なら156条1項の審理終結の通知が来る前まで、特許異議申立てなら120条の5第1項・第6項の指定期間内です。ただし補正は元の訂正の枠内に限られ、要旨を変更する書き換えはできません。期間を一日でも過ぎれば補正はできず、不備を抱えた訂正のまま審理が進みます。
あなたの会社の主力製品を支える特許に、競合が無効審判を仕掛けてきた。弁理士は防御策として訂正の請求を出す。クレームを少し狭めて無効理由をかわす、最後の盾だ。ところがその訂正請求書に新規事項を紛れ込ませてしまった、あるいは記載に不備があった。多くの人はここで終わりだと思う。違う。特許法17条の5は、その訂正の補正、つまり「直しの直し」を認める。ただし窓は狭い。無効審判なら審判長が指定した期間内、訂正審判なら審理終結の通知が来る前まで。この期間を一日でも過ぎれば、欠陥を抱えた訂正がそのまま審理され、特許全体が無効審決へ向かいかねない。盾を修理するチャンスは存在する。だが、それを知っているか、そして窓が閉じる前に動けるか。その差が、数億円の特許の生死を分ける。
特許法17条の5は、訂正の請求書または訂正審判の請求書に添付した訂正明細書・特許請求の範囲・図面の補正を認める手続規定である。特許異議申立て、特許無効審判、訂正審判の各手続において、法定または審判長の指定する期間内に限り、既にした訂正の枠内で記載の不備を整えることを許容する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
訂正の請求書に添付した明細書・特許請求の範囲・図面の記載の不備を、期間内に整える手続です。特許法17条の5が根拠で、元の訂正の枠内でのみ許されます。
無効審判なら審判長の指定期間内、訂正審判なら156条1項の審理終結通知の前まで、異議申立てなら120条の5の指定期間内です。いずれも経過すると補正できません。
134条1項・2項、134条の2第5項、134条の3、153条2項、164条の2第2項により審判長が指定した期間内に限られます。指定は想像より短いことが多いです。
訂正審判の請求人は、156条1項の審理終結の通知がある前まで補正できます。審理が再開された場合は、再度の終結通知の前までです。
認められません。補正は元の訂正の枠内に限られ、要旨を変更して実質的に新たな訂正にあたる書き換えはできません。補正後も126条の訂正要件を満たす必要があります。
できます。120条の5第1項・第6項の指定期間内に限り、同条2項の訂正の請求書に添付した明細書等を補正できます。これが17条の5第1項の対象です。
不備を抱えた訂正がそのまま審理され、訂正が認められないまま無効理由が残れば、特許が無効審決に向かうおそれがあります。期間管理が生死を分けます。
補正の窓が開いた合図です。指定期間の初日から、要旨変更にならない清潔な補正書を準備して即提出します。延長は保証されません。
いいえ。特許法17条の5により、限られた期間内であれば訂正請求書に添付した明細書・特許請求の範囲・図面を補正できます。無効審判なら審判長の指定期間内、訂正審判なら第156条1項の審理終結通知の前までです。業界裏話ヒント:この期間は審判長の手続裁量で決まり、想像より短いことが多い。取消理由通知が来た時点で「補正の窓が今開いた」と捉え、待たずに動くのが鉄則。窓が閉じてから慌てても、欠陥を抱えた訂正がそのまま審理される
原則できません。17条の5の補正は手続をやり直す制度ではなく、元の訂正の枠内で不備を整える制度です。要旨を変更し実質的に新たな訂正にあたる補正は認められない傾向にあり、補正後の訂正も第126条の訂正要件(新規事項の追加禁止、実質的拡張・変更の禁止)を満たす必要があります。業界裏話ヒント:だからこそ最初の訂正の設計が天井を決める。補正で救えるのは「ひび」であって「設計ミス」ではない。一発目の訂正を弁理士と詰め切っておくことが、結局いちばんの保険になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の位置づけ | 17条の5:既にした訂正の請求書等を直す「補正」 | — |
| 補正・訂正ができる期間 | 審判長の指定期間内 / 156条の審理終結通知の前まで | — |
| 内容の限界 | 元の訂正の枠内、要旨変更不可(131条の2準拠) | — |
| 失敗したときの帰結 | 補正不可 → 不備のある訂正のまま審理 | — |
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