要点特許法 18 条は、補正命令に応じないとき、または特許料・手数料を所定期間内に納付しないとき、特許庁長官が手続または特許出願を却下できると定める。
Q · 補正命令や特許料の納付を期限内にしないと、特許出願はどうなるの?
特許庁長官の判断で手続または出願が却下されます
特許法 18 条により、補正命令(17 条 3 項)に指定期間内に応じないと手続が却下され、特許料(108 条)や手数料(195 条)を所定期間内に納付しないと手続または特許出願が却下されます。却下は中身を審査する前の門前払いで、拒絶査定とは別物です。ただし特許料未納であれば 6 か月の追納期間(112 条、割増特許料が必要)で救済される可能性があり、却下処分に不服があれば行政不服審査法の審査請求または行政訴訟で争えます。
特許出願は、出した瞬間に審査が始まると思っている人が多い。だが実際には、その前に「門前払い」の関門がある。特許庁長官から「ここを直しなさい」という補正命令(特許法17条3項)が来たのに、指定期間内に直さなかった。あるいは設定登録の段階で特許料(特許法108条)や手数料(特許法195条)を期限内に払わなかった。すると本条が発動し、あなたの手続そのもの、場合によっては出願全体が却下される。ここで知っておくべきは二つ。第一に、却下は「拒絶」とは別物だという点。拒絶は中身を審査した上で「特許に値しない」という判断だが、却下は中身を見る前に「土俵に上がる資格がない」として弾く処分だ。第二に、この却下は行政処分なので、不服があれば争える。発明の価値とは無関係に、期限管理の一点であなたの数年分の研究が消える。それが本条の冷たい現実である。
特許法 18 条は手続の却下を定める規定であり、補正命令に指定期間内に応じない場合、または特許料・手数料を所定期間内に納付しない場合に、特許庁長官がその手続または特許出願を却下できる旨を規定する。実体審査に先立つ手続的要件の不充足に対する処分であって、発明の内容を評価する拒絶査定とは性質を異にする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
実体審査に入る前に、補正命令への不対応や特許料・手数料の未納を理由として、特許庁長官が手続や出願を退ける処分です。発明の中身を評価する拒絶とは別物です。
却下は土俵に上がる資格がないとして手続を弾く処分、拒絶は中身を審査して特許に値しないとする判断です。争う手段も異なり、拒絶査定不服審判は却下には使えません。
特許法 112 条により、納付期限経過後 6 か月以内であれば、割増特許料を添えて追納できる可能性があります。この救済枠を知らずに諦める出願人が一定数います。
補正命令で指定される期間は事案により異なりますが、通常 30 日程度が目安です。末日を確定し、複数のリマインダーで管理することが実務上重要です。
再出願自体は可能ですが、特許は先願主義のため、最初の出願日を失うと、その間に第三者が同じ発明を出願していれば先願の地位は戻りません。
却下は拒絶査定不服審判の対象外です。行政不服審査法に基づく審査請求(原則 3 か月以内)、または行政事件訴訟法による取消訴訟(原則 6 か月以内)で争います。
中小企業・大学・研究開発型ベンチャー等を対象に、特許料の一部を減免する制度です。資金難で払えないときは、期限到来前に申請可否を確認するのが有効です。
審査を通過した出願について、特許料を納付して特許権を発生させる最終手続です。ここで特許料を期限内に納めないと、本条により手続が却下されます。
却下が確定すると、その手続自体は復活しません。ただし不服があれば行政不服審査法による審査請求や行政訴訟で争う余地はあります。注意すべきは、却下は拒絶査定不服審判(特許法 121 条)の対象ではないという点です。業界裏話ヒント:弁理士は「却下」と「拒絶」を最初に切り分けます。ルートを間違えて審判請求してしまうと、本来の不服申立て期間が過ぎて取り返しがつかなくなる。届いた通知が「却下」なのか「拒絶」なのか、まずそこを確認するのが最初の一手です
本条 1 項により、設定登録を受ける者が特許法 108 条 1 項の期間内に特許料を納付しないと、手続が却下されます。ただし救済として、6 か月の追納期間(特許法 112 条)に割増特許料を添えて納付すれば回復できる可能性があります。業界裏話ヒント:この追納期間の存在を知らずに「もうダメだ」と諦める出願人が一定数います。逆に言えば、納付期限を過ぎても即終了ではない。割増を払ってでも権利が惜しければ、追納可否を真っ先に確認すべきです(最新の改正状況をご確認ください)
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|---|---|---|
| 処分の対象・要件 | 18 条:補正命令への不対応、または特許料・手数料の期間内不納付 | — |
| 処分の性質 | 手続または出願を退ける却下(裁量的) | — |
| 出願人が取りうる対応 | 期限内の補正・納付、または減免制度の利用 | — |
| 不服申立ての方法 | 行政不服審査法の審査請求/行政訴訟(審判は不可) | — |
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