要点特許法191条は、住所が知れない等の場合に特許庁長官の指定職員または審判書記官が公示送達をできると定め、官報掲載日から20日の経過で送達の効力が生じる。
Q · 特許庁からの書類を一度も受け取っていないのに、なぜ「送達済み」になってしまうの?
官報に掲載され20日が経過すれば、受け取っていなくても送達済みになります
特許法191条により、送達を受けるべき者の住所が知れない等の場合、特許庁は公示送達をすることができます。公示送達は、書類をいつでも交付する旨を官報および特許公報に掲載し、掲示場への掲示または電子計算機の映像面での閲覧により行われます。そして官報に掲載した日から20日の経過によって送達の効力が生じます(同条3項)。現実に書類を受け取ったかどうかは問われないため、住所変更届の失念などで書類が届かないまま、応答期間や不服申立期間が静かに走り出す危険があります。
特許を出願して数年、その間に事務所を移転し、住所変更届を出し忘れていた。ある朝、あなたの出願がとっくに拒絶されていたこと、あるいは他社が仕掛けた無効審判であなたの特許が消えていたことを知る。書類は一通も手元に届いていない。なぜこんなことが起きるのか。特許庁はあなたに書類を送ろうとしたが宛先不明で戻ってきた。そこで官報と特許公報に「この書類はいつでも渡す」と掲載し、特許庁の掲示場やオンライン画面に載せた。それから20日。あなたが官報を読んでいようがいまいが、法律上あなたは「受け取った」ことになる。これが公示送達だ。一度も目にしていない書類に対して反論期限が走り出し、気付いたときには手遅れになっている。所在が掴めないというだけで、あなたの権利は静かに時間切れへ向かう。
特許法191条にいう公示送達とは、送達を受けるべき者の住所その他送達すべき場所が知れない等の場合に、特許庁が書類をいつでも交付すべき旨を官報および特許公報に掲載し、掲示場への掲示または電子計算機の映像面の閲覧により行う送達方法をいう。官報に掲載した日から20日の経過によって効力を生じる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
送達先が不明等の場合に、書類をいつでも交付する旨を官報等に掲載して送達を擬制する方法です。特許法191条が根拠で、官報掲載から20日で効力が生じます。
官報に掲載した日から20日を経過した時に効力が生じます(特許法191条3項)。民事訴訟の掲示から2週間とは起算点も日数も異なります。
住所等が知れない、付郵便送達等ができない、在外者への発送困難が6月継続、のいずれかです(特許法191条1項各号)。要件を満たさない公示送達は争える余地があります。
民訴は掲示開始から2週間で効力が生じますが(民訴112条)、特許は官報掲載から20日という特則です。掲載媒体が官報と特許公報である点も特徴です。
特許庁に対して名義人の住所変更届を提出します。届出を怠ると書類が宛先不明で戻り、公示送達に切り替えられる原因になります。
所在が容易に判明したのに調査を尽くさず公示送達された疑いがあれば、送達の効力や期間徒過の救済を争える余地があります。まず包袋記録の取寄せが第一手です。
日本国内の特許管理人を選任すれば管理人宛てに送達され、公示送達のリスクが下がります(特許法192条)。管理人がいないと発送困難による公示送達の対象になり得ます。
官報は国の公告紙、特許公報は特許庁の公示紙です。公示送達はその両方に掲載され、効力の起算日は官報掲載日を基準とします(特許法191条2項・3項)。
なります。公示送達は、あなたが現実に受け取ったかを問わず、官報に掲載した日から20日の経過で送達の効力が生じます(特許法191条3項)。知らなかったという事情だけでは、原則として効力は覆りません。業界裏話ヒント:ただし特許庁が住所を容易に調べられたのに調査を尽くさず公示送達に回した場合、その送達の効力自体を争える余地があります。諦める前に、包袋記録を取り寄せて特許庁がどこまで所在調査をしたかを確認するのが第一手です
日本国内の特許管理人(代理人)を選任しておくのが最も確実です。在外者への送達は管理人宛てに行われ(特許法192条)、所在不明による公示送達のリスクが大きく下がります。業界裏話ヒント:在外者で管理人を立てていないと書類は直接送られますが、それが困難な状況が6月続くと公示送達の対象になります(191条1項3号)。海外出願人ほど、国内の連絡窓口を一本化しておくことが、権利を静かに失わないための保険になります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律内容 | 191条:公示送達(官報・特許公報掲載による送達の擬制) | — |
| 適用場面 | 住所不明・付郵便送達等が不能・発送困難が6月継続のいずれか | — |
| 効力発生 | 官報に掲載した日から20日の経過(191条3項) | — |
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