受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

特許法 第190条

クイックジャンプ

民事訴訟法第九十八条第二項、第九十九条、第百条第一項、第百一条から第百三条まで、第百五条、第百六条並びに第百七条第一項(第二号及び第三号を除く。)及び第三項(送達)の規定は、この法律又は前条の経済産業省令で定める書類の送達に準用する。この場合において、同法第九十八条第二項及び第百二条中「裁判所書記官」とあるのは「特許庁長官の指定する職員又は審判書記官」と、同法第百一条第一項中「郵便又は執行官」とあるのは「郵便」と、同法第百七条第一項中「場合(第百九条の二の規定により送達をすることができる場合を除く。)には、裁判所書記官」とあるのは「場合及び審査に関する書類を送達すべき場合には、特許庁長官の指定する職員又は審判書記官」と、「最高裁判所規則」とあるのは「経済産業省令」と読み替えるものとする。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第190条は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第190条の条文原文は「民事訴訟法第九十八条第二項、第九十九条、第百条第一項、第百一条から第百三条まで、第百五条、第百六条並びに第百七条第一項(第二号及び第三号を除く。」で始まります。
  3. 特許法第190条は第十章に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第190条の前の条は特許法第189条です。
  7. 特許法第190条の次の条は特許法第191条です。
  8. 特許法第190条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第190条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第190条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/190

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法190条は、特許庁の書類送達に民事訴訟法の送達規定を準用する。送達主体は特許庁長官の指定する職員又は審判書記官に読み替えられ、送達方法は郵便に限られる。

Q · 特許庁から届いた書類、期限は「届いた日」から数えるんですか?

違います。法が「送達された」と評価した日から起算します

特許法190条は民事訴訟法の送達規定を準用しており、期間の起算点となる「送達の日」は、あなたが実際に封筒を開けた日とは限りません。同居者や従業員が受け取った場合は補充送達(民訴法106条)が成立してその受領日が、住所に届かず付郵便送達(同107条1項)が使われた場合は発送日が送達日になります。拒絶査定不服審判の請求期間3か月(特許法121条1項)も、審決取消訴訟の出訴期間30日(同178条3項)も、この「送達の日」から走り出します。

解説

特許庁から届く書類、拒絶理由通知も審決も、その「届いた」という事実がいつ確定するかは特許法自体には書かれていない。190条が民事訴訟法の送達規定を丸ごと借りてきて、そこを埋めている。なぜこれがあなたに関係するか。特許の世界では応答期限がすべて「送達の日から」起算されるからだ。拒絶査定不服審判の請求期間3か月、審決取消訴訟の出訴期間30日、その起算日は書類があなたの手元に届いた日ではなく、法が「送達された」と評価した日である。この二つは一致しないことがある。出張中で事務所に誰もいなかった、代理人事務所が移転していた、そうした事情があっても、民訴法106条の補充送達(同居者や従業員への交付)が成立していれば、あなたが実際に読んだかどうかと無関係に期間は走り出している。しかも190条は執行官送達を外し、郵便に限定した。特許庁の書類は郵便で来る、それが法の設計である。

法的な位置づけ

特許法190条は、特許法または前条の経済産業省令で定める書類の送達について、民事訴訟法の送達に関する諸規定を準用する規定である。準用にあたり、送達実施主体は裁判所書記官から特許庁長官の指定する職員又は審判書記官に読み替えられ、送達方法は郵便に限定され、審査に関する書類も付郵便送達の対象に加えられる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.封筒到達時に受領日と受領者を記録する 特許庁からの封筒を受け取ったら、中身を読む前に受領日・受領者氏名・役職を受領簿に記録し、封筒(消印・配達記録)を案件ファイルに保存する。後日送達の適法性を争う際、この記録が唯一の反証材料になる
  2. 2.送達の態様を判定する 本人送達か、補充送達(民訴法106条)か、付郵便送達(同107条1項)かを判定する。受領者が本人以外なら補充送達、特許庁から発送通知が来ていれば付郵便送達の可能性が高い。態様によって送達日が変わる
  3. 3.送達日を起点に応答期限をカレンダーに落とす 確定した送達日から、意見書提出期間(特許法50条、通常60日/在外者3か月)、拒絶査定不服審判の請求期間(同121条1項、3か月)、審決取消訴訟の出訴期間(同178条3項、30日)を計算し、期限の2週間前にアラートを設定する
  4. 4.住所・代理人変更時は届出を最優先で処理する 事務所移転、オフィス縮小、代理人変更が生じたら、他の業務より先に特許庁への住所変更届・委任状変更届を提出する。届出前に旧住所・旧代理人へ送達されると、その送達は有効に成立する
  5. 5.期間徒過が判明したら二段構えで準備する 送達の不適法(受領者が民訴法106条の要件を欠く、付郵便送達の前提調査が不十分)を主張する線と、期間徒過の救済(特許法121条2項の追完等、正当な理由の有無)を主張する線を同時並行で準備する

よくある質問 AI による整理

Q1特許法190条とは何ですか?

特許庁が発する書類の送達に、民事訴訟法の送達規定を準用する規定です。送達主体を特許庁の職員に読み替え、送達方法を郵便に限定しています。応答期限の起算点を決める基礎条文です。

Q2特許庁の書類の送達日はいつになりますか?

本人が受け取った日が原則ですが、同居者・従業員が受け取れば補充送達(民訴法106条)でその日、住所に届かず付郵便送達(同107条1項)なら発送した日が送達日になります。

Q3拒絶理由通知の応答期限はいつから数えますか?

送達の日から起算します。国内出願人は通常60日、在外者は3か月です。実際に読んだ日ではなく、法が送達と評価した日が起点になる点に注意が必要です。

Q4付郵便送達とは何ですか?

書類を書留郵便等で発送した時点で送達の効力が生じる制度です(民訴法107条1項)。相手方が実際に受け取らなくても、発送時に送達されたものとみなされます。

Q5特許庁の送達に執行官送達はありますか?

ありません。190条は民訴法101条1項の「郵便又は執行官」を「郵便」と読み替えており、特許庁の送達は郵便に限定されています。

Q6特許庁の書類が届かなかった場合はどうなりますか?

付郵便送達が使われていれば発送時に効力が生じ、期間は進行します。それも困難な場合は公示送達(特許法191条)に移行します。届かなくても期間は止まりません。

Q7審決取消訴訟の出訴期間は何日ですか?

審決謄本の送達の日から30日です(特許法178条3項)。遠隔地の当事者には附加期間が定められることがあります。起算点は送達日である点が重要です。

Q8在外者への特許庁書類の送達はどうなりますか?

在外者には特許法192条の特則があり、特許管理人がいればその者に送達します。管理人がいない場合は航空扱いの書留郵便等による発送が行われます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1特許庁からの書類って、今はオンラインで来ますよね。それでも190条の話は関係あるんですか?

関係します。電子的な発送を利用している場合でも、それが使えない出願人には紙の送達が行われ、そのときの効力発生ルールが190条経由の民訴法規定です。オンラインと紙で起算点の考え方が変わる場面があります。実務のポイント:特許事務所が期間管理でミスを起こす典型は、オンラインと紙が混在している案件です。どちらの経路で来たかを案件ごとに記録していない事務所は、いずれ一度は期限を落とす

Q2受け取ったのがアルバイトの子でも、送達は成立してしまうんですか?

成立しうります。民訴法106条1項の補充送達は、使用人その他の従業者であって書類の受領について相当のわきまえのある者への交付を認めています。雇用形態は要件ではありません。実務のポイント:争点になるのは「相当のわきまえ」の有無です。受領した者が書類の重要性を理解できる立場にあったかが判断材料になるため、誰が受け取ったかの記録が後で効いてくる。受領簿に氏名と役職を残しておく事務所とそうでない事務所で、いざというときの反論の厚みが変わる

Q3190条が執行官送達を外したのは、何か意味があるんですか?

民訴法101条1項の「郵便又は執行官」を190条は「郵便」と読み替えています。裁判所の執行官は民事執行の担い手であり、特許庁の行政手続に動員する制度設計になっていないためです。実務のポイント:この読み替えは、特許庁の送達は郵便を前提に組み立てられているという設計思想の表れです。だから住所や送達先の正確性が、裁判手続以上に効いてくる。住所変更届の提出遅れを軽視する出願人は、この構造を知らない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「書類が届いた日=送達の日」だと理解している人が大半だが、法的にはズレうる。補充送達(民訴法106条)なら同居者・従業員が受け取った日、付郵便送達(同107条)なら発送した日が送達日になる。あなたが実際に封筒を開けた日は、どこにも法的意味を持たない
  • 送達の話は形式論であって実体には影響しないと思われがちだが、実は深刻度が逆転している。送達が有効に成立していれば期間は進行し、期間が徒過すれば実体判断を受ける機会そのものが消える。どれほど強い無効理由や進歩性の主張を持っていても、30日を1日過ぎた審決取消訴訟は中身を見てもらえない
  • あなたから見れば「特許庁が送ってきた紙」だが、法から見れば「民事訴訟法の送達法理が準用された法律行為」である。この落差が問題になるのは争いが起きたときだ。送達の適法性を争おうとしても、特許法をいくら読んでも判断基準は書いていない。190条を経由して民訴法とその判例に飛ぶ、その経路を知らないと反論の組み立て自体ができない
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割特許法190条:民訴法の送達規定を準用し、通常送達の効力発生ルールを定める特許法189条:送達すべき書類の範囲を定める(190条の適用対象を画する)
特許法191条:公示送達(通常送達が不能な場合の補充手段)
発動場面送達先が判明し、郵便で送達できる通常の場面どの書類が送達対象かを判断する場面(経済産業省令で具体化)
送達すべき者の住所が不明、または送達できない場面
効力発生時点本人受領日/補充送達の受領日/付郵便送達の発送日(準用先の規定による)本条自体は効力発生時点を定めない
掲載後一定期間の経過により送達の効力が生じる
在外者との関係国内の送達先を前提とした一般規定書類の範囲は在外者にも共通
在外者にも公示送達が用いられうる
特許法192条:在外者への送達の特則(特許管理人・航空扱書留)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民國專利法第18條、行政程序法第67條以下

台湾は専利法に公示送達の規定を置き、通常の送達は行政程序法の送達規定によるという分業構造。日本が民事訴訟法を準用するのに対し、台湾は行政手続法系の規定を用いる点が構造的な差異

韓国
대한민국 특허법 제218조 이하(서류의 송달)

韓国特許法は送達に関する規定を特許法内に置き、詳細は大統領令に委ねる構造。日本のような民訴法の全面準用とは異なるが、公示送達・在外者送達の枠組みは類似する

ドイツ
PatG § 127(Verwaltungszustellungsgesetz の準用)

ドイツは特許法で行政送達法(VwZG)を準用する。日本が民事訴訟法を準用するのに対し、行政手続専用の送達法典が存在する点が制度的な違い

アメリカ
37 C.F.R. § 1.8, § 1.10

米国は送達(service)概念ではなく、庁からの通知の郵送日(mailing date)を起算点とし、出願人側の応答は certificate of mailing / EFS-Web 提出日で判定する。擬制送達の法理を用いない点で発想が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 拒絶理由通知が事務所に届いたが、受け取ったのは派遣のアシスタントで、担当者の机に置かれたまま2週間埋もれた。意見書提出期限は送達の日から60日、あなたに残されているのは46日。補充送達(民訴法106条)は成立しており、「読んでいなかった」は期間を止める理由にならない
  • もし特許庁からの書類があなたの旧住所に送られ、あなたが受け取れなかったとしたら、どうなるか。付郵便送達(民訴法107条1項)が使われれば、発送した時点で送達の効力が生じる。届かなくても、読めなくても、法律上は届いたことになる。だから住所変更届の提出は事務手続ではなく、期間管理そのものである
  • 審決謄本を受け取った日を月曜と記憶していたが、実際の送達は前週の金曜だった。審決取消訴訟の出訴期間は30日(特許法178条3項)。3日の記憶違いで、訴えが却下される。裁判所は「あなたがいつ読んだか」ではなく送達記録を見る
  • 特許庁の担当者から、審査に関する書類について付郵便送達がされたという連絡。ここで190条の読み替え規定が効いている。民訴法107条1項は本来「裁判所書記官」が行うが、190条は「特許庁長官の指定する職員又は審判書記官」と読み替え、さらに「審査に関する書類を送達すべき場合」を明示的に付郵便送達の対象に加えている。審査段階でも付郵便送達が使えるのは、この読み替えがあるからだ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 期間徒過が疑われたら、まず送達の態様を確定する。本人送達か、補充送達か、付郵便送達か。封筒、配達記録、社内の受領簿を集める2. 補充送達なら、受領者が民訴法106条の要件(同居者、従業者で相当のわきまえのある者)を満たすかを検討。要件を欠けば送達は無効で期間は進行していない3. 付郵便送達なら、その前提となる調査が尽くされていたかを検討4. 送達が適法な場合は、期間徒過の救済(特許法121条2項の追完など、正当な理由の有無)へ切り替える。二つの主張は同時並行で準備する

訴えられた側:1. 相手方が「送達を受けていない」と主張してきた場合、特許庁の送達記録と読み替え後の根拠条文(民訴法106条、107条)を特定して提示する2. 補充送達の受領者の属性(同居者か従業者か、わきまえの有無)を具体的事実で固める3. 付郵便送達なら、住所調査の経緯を時系列で示す4. 送達の適法性と、仮に不適法でも実質的に到達していた事実、この二段構えで組む

時効(請求できる期限):本条自体に固有の期間はない。ただし本条が起算点を決める期間は多い。意見書提出期間(特許法50条、通常60日、在外者は3か月)、拒絶査定不服審判の請求期間(同121条1項、3か月)、審決取消訴訟の出訴期間(同178条3項、30日)。いずれも送達の日から起算する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:190条の準用は、特許庁の行政手続における送達の効力発生時点を客観的に固定する趣旨と解される。名宛人の現実の了知を要件としない擬制送達を含めて準用したのは、大量定型処理の要請に基づく制度設計であり、生じうる不利益は送達要件の適法性審査と期間徒過の救済で調整される

実務的理解:執行官送達を除外し郵便に限定した読み替えは、執行官が民事執行の担い手であって行政手続に動員する制度になっていないことによる。結果として送達先住所の正確性が特許実務における期間管理の中核的リスクとなる

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:現行特許法(昭和34年法律第121号)制定時に、送達に関する民事訴訟法規定の準用条文として置かれた(詳細な条番号の変遷は要確認)

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

特許法の全文を見る所属する編章節を開く:第十章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›