要点特許法36条の2は外国語書面出願を定める。英語などで出願日を確保でき、出願日または優先日から1年4月以内に日本語翻訳文を提出しないと、出願は取り下げ擬制となる。
Q · 英語で特許を出願したら、翻訳はいつまでに出せばいいの?
出願日・優先日から1年4月以内。過ぎると出願は消える
特許法36条の2により、英語などの外国語書面で出願日を確保できますが、その特許出願の日(優先権主張がある場合は最先の優先日)から1年4月以内に日本語翻訳文を特許庁長官へ提出しなければなりません(2項)。期間内に提出がないと長官から通知され(3項)、それでも省令の期間内に提出しなければ、出願は期間満了時に取り下げたものとみなされます(5項)。平成の改正で、故意でない場合の救済(6項)が加わりましたが、救済にも省令の期間制限があります。
海外で生まれた発明を、英語の仕様書のまま日本の特許庁に出す。これが外国語書面出願だ。本条は二つの顔を持つ。一つは救済、もう一つは時限爆弾。救済とは、和訳が間に合わなくても、とりあえず外国語のまま出願日を確保できること。特許は早い者勝ちの世界で、出願日が一日違うだけで権利の生死が分かれる。時限爆弾とは、出願日(優先権があれば最先の優先日)から1年4月以内に日本語訳を出さなければ、その出願が取り下げたものとみなされる点だ(2項、5項)。さらに見落とされがちなのが第8項。提出した翻訳文が、原文ではなく「明細書そのもの」とみなされる。つまり翻訳のミスが、そのまま権利範囲の欠陥になる。原文に書いてあったのに訳し忘れた一文が、後で競合に攻め込まれる穴になる。期限管理と翻訳精度、この二つを握れているかどうかで、あなたの発明が守られるか丸裸になるかが決まる。
外国語書面出願とは、特許を受けようとする者が、日本語の明細書等に代えて、経済産業省令で定める外国語(英語)で記載した外国語書面を願書に添付して行う特許出願をいう。出願日を先に確保しつつ、後日に日本語翻訳文を提出できる点に特徴があり、提出された翻訳文は明細書等とみなされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
日本語の明細書に代えて外国語(英語)で記載した書面を願書に添付して行う特許出願です。出願日を先に確保し、後から日本語翻訳文を提出できます(特許法36条の2)。
はい。経済産業省令(特許法施行規則25条の4)により、認められる外国語は英語に限られます。フランス語やドイツ語では外国語書面出願できません。
出願日、優先権主張があれば最先の優先日から1年4月以内です。分割・変更・実用新案に基づく出願は、その出願日から2月以内の特則があります(特許法36条の2第2項)。
長官から通知され、省令の期間内に提出しなければ、出願は期間満了時に取り下げたものとみなされます(5項)。故意でなければ更に救済の余地があります(6項)。
翻訳文が明細書・特許請求の範囲・図面そのものとみなされます(8項)。つまり翻訳の内容が権利範囲を決めるため、誤訳は権利の欠陥に直結します。
原文(外国語書面)に根拠のある誤訳は誤訳訂正書で訂正できます。原文にない内容を足す補正は新規事項追加として認められません。
使えます。外国企業専用の制度ではありません。海外同時出願を見据え最初から英語明細書で統一する戦略は、国内の研究機関やスタートアップにも有効です。
外国語書面出願(36条の2)は日本への直接出願の制度で期限は1年4月。PCT国際特許出願の国内移行は184条の4が規律し、優先日から2年6月(30月)が原則です。
確保できます。本条1項により外国語書面を願書に添付すれば、その日が出願日になり、後から1年4月以内に日本語訳を出せばよく(2項)、出願日は遡りません。業界裏話ヒント:海外と同日に各国出願したいとき、和訳の完成を待つと優先日を逃すことがある。先に英語原文で日本へ出し、翻訳は後から、が実務の常套手段です。和訳完成を待つ素人と、原文で先に押さえる玄人とで、スピード勝負の局面で差が出る
直せる範囲が限られます。提出した翻訳文が明細書とみなされ(8項)、原文(外国語書面)にない内容を足す補正は新規事項追加として認められません。原文に根拠のある誤訳なら誤訳訂正書で直せます。業界裏話ヒント:だからこそ勝負は出願時の原文の作り込みで決まる。原文に広く書いておけば、訳文の不備を後から原文基準で訂正できる。原文が薄いと、訳文のミスがそのまま埋められない穴になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 出願時の言語 | 36条の2:外国語(英語)の外国語書面で出願可 | — |
| 翻訳文提出期限 | 出願日・最先の優先日から1年4月以内(2項) | — |
| 期限徒過の効果 | 取下げ擬制(5項)、故意でなければ救済余地(6項) | — |
| 翻訳文の法的地位 | 翻訳文が明細書等とみなされる(8項)。誤訳は誤訳訂正書で訂正 | — |
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