要点特許法 48 条の 3 は、特許出願について何人も出願日から 3 年以内に出願審査の請求ができ、請求がなければ出願は取り下げたものとみなされると定める。
Q · 特許って出願しておけば、特許庁が勝手に審査してくれるんですよね?
いいえ、3 年以内に審査請求しないと取下げ扱いです
特許法 48 条の 3 により、特許出願は自動的には審査されません。出願日から 3 年以内に「出願審査の請求」(1 項)をして初めて審査官が動きます。期間内に請求がなければ、その出願は取り下げたものとみなされます(4 項)。しかも請求は何人でもでき(1 項)、いったんした請求は取り下げられません(3 項)。期限を過ぎても、故意でなければ経済産業省令で定める期間内に救済請求ができます(5 項)が、範囲は狭いのが実情です。
特許を出願しただけでは、特許庁は審査を一切始めない。あなた、もしくは誰かが「出願審査の請求」をして初めて審査官が動き出す。期限は出願日から3年。この3年を1日でも過ぎると、あなたの発明は審査されないまま「取り下げたものとみなす」(4項)。出願公開ですでに技術を世界中に晒した後で、特許権だけはゼロという最悪の状態に落ちる。さらに見落としがちなのが1項の「何人も」という三文字だ。ライバル企業が、あなたの出願に対して審査請求できる。あなたが「まだ事業化が見えないから請求料を払いたくない」と様子見しているあいだに、競合が請求を入れて審査の時計を強制的に回せる。しかも一度した請求は取り下げられない(3項)。3年の沈黙、何人もの介入、撤回不能。この三つが、特許戦略の土俵そのものを規定している。
特許法 48 条の 3 は出願審査の請求制度を定める規定である。特許出願は自動的に審査されず、出願日から 3 年以内に何人かが出願審査の請求をして初めて審査官による審査が開始される。期間内に請求がなければ当該出願は取り下げたものとみなされ、いったんした請求は取り下げることができない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
出願審査請求料は十数万円規模で、基本額に請求項数に応じた加算があります。見込みの薄い出願はあえて請求せず捨てるのが実務の常識で、正確な料額は特許庁の最新料金表を確認してください。
出願日から 3 年以内に出願審査の請求がなければ、その特許出願は取り下げたものとみなされます(4 項)。出願公開で技術は開示済みなのに特許化できないという二重の損失になります。
できます。1 項は「何人も」と定め、出願人以外の第三者も請求できます。競合が先に請求を入れ、あなたの審査の時計を意思と無関係に回すことも可能です。
原則、出願日から 3 年以内です(1 項)。分割出願・変更出願・実用新案登録に基づく特許出願は、その出願日から 30 日以内なら 3 年経過後でも請求できます(2 項)。
取り下げられません(3 項)。一度請求すると審査は必ず進むため、請求のタイミングは事業性を見極めてから慎重に判断する必要があります。
別の手続です。出願公開は通常 1 年 6 か月で自動的に行われ技術が開示されますが、審査請求をしなければ審査官は審査しません。公開されても特許化されない状態が起こり得ます。
元の出願日からの 3 年が経過していても、分割・変更・実用新案基づく出願の日から 30 日以内に限り請求できます(2 項)。分割のタイミングで期限が延びるわけではありません。
審査請求は審査を開始させる前提手続で、早期審査は請求済みの案件の審査順位を運用上早める制度です。まず 48 条の 3 の審査請求をしないと早期審査の対象になりません。
違います。出願しただけでは審査は始まりません。出願日から3年以内に別途『出願審査の請求』(48条の3第1項)をして、はじめて審査官が動きます。請求しないまま3年が過ぎると、その出願は取り下げたものとみなされます(同4項)。業界裏話ヒント:この3年の猶予は、企業が『この発明は本当に事業になるか』を見極める公式な様子見期間として使われています。請求料が高いため、見込みの薄い出願はあえて請求せず捨てるのが実務の常識。出願件数と審査請求件数の差は、各社の取捨選択の結果そのものです
完全に諦める必要はありません。令和3年改正後は、故意に請求しなかったのでない限り、経済産業省令で定める期間内なら救済の道があります(48条の3第5項)。ただし『忙しくて忘れた』程度では認められにくいのが実情です。業界裏話ヒント:救済が認められても、取下げ擬制の公報発行から救済請求の公報発行までの間に、善意で同じ発明の事業を始めた第三者には通常実施権が発生します(同8項)。つまり救済されても、その隙間に参入した競合は排除できない。期限管理を怠ったツケは、救済後も消えません(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の役割 | 48 条の 3:出願審査の請求(審査を開始させる引き金) | — |
| 誰が動かすか | 何人も(出願人・第三者いずれも請求可) | — |
| 怠った場合の帰結 | 3 年で取下げ擬制(4 項)、救済は故意でない場合のみ(5 項) | — |
| 撤回の可否 | 取り下げ不可(3 項) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。