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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

特許法 第64条の2(出願公開の請求)

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  1. 特許出願人は、次に掲げる場合を除き、特許庁長官に、その特許出願について出願公開の請求をすることができる。
  2. 一その特許出願が出願公開されている場合
  3. 二その特許出願が第四十三条第一項、第四十三条の二第一項(第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)又は第四十三条の三第一項若しくは第二項の規定による優先権の主張を伴う特許出願であつて、第四十三条第二項(第四十三条の二第二項(第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)及び第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)に規定する優先権証明書類等及び第四十三条第五項(第四十三条の二第二項(第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)及び第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)に規定する書面が特許庁長官に提出されていないものである場合
  4. 三その特許出願が外国語書面出願であつて第三十六条の二第二項に規定する外国語書面の翻訳文が特許庁長官に提出されていないものである場合
  5. 2.出願公開の請求は、取り下げることができない。

この条文の基本情報

出願公開の請求とは何ですか?

定義出願公開の請求とは、特許法第64条の2に定められた規定で、「特許出願人は、次に掲げる場合を除き、特許庁長官に、その特許出願について出願公開の請求をすることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第64条の2(出願公開の請求)は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第64条の2の条文原文は「特許出願人は、次に掲げる場合を除き、特許庁長官に、その特許出願について出願公開の請求をすることができる。」で始まります。
  3. 特許法第64条の2は第三章の二に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第64条の2の前の条は特許法第64条です。
  7. 特許法第64条の2の次の条は特許法第64条の3です。
  8. 特許法第64条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第64条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第64条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/64_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法64条の2は、出願人が原則1年6月の自動公開を待たず早期の出願公開を請求できると定める。ただし第2項によりこの請求は取り下げられない。

Q · 特許を早く公開してもらうことはできる?後で取り消せるの?

請求できるが、一度出すと取り下げられない

特許法64条の2により、特許出願人は特許庁長官に出願公開の請求(早期公開)をすることができます。原則1年6月での自動公開(64条)を待たず前倒しで公開できるため、補償金請求権(65条)の起動や競合牽制に使えます。ただし優先権証明書類や外国語書面の翻訳文が未提出等の場合は請求できず、また第2項によりこの請求は取り下げることができません。開示した技術は公開公報に残り、営業秘密への転換は永久に不可能になります。

解説

特許を出願すると、原則として出願から1年6月で自動的に内容が世間に公開される(特許法64条)。だがこの規定は、その自動公開を待たず、出願人自身が「今すぐ公開してくれ」と特許庁長官に請求できる権利を与える。なぜわざわざ早く手の内を晒すのか。理由は補償金請求権(65条)にある。出願が公開され、模倣者に警告書を送った時点から、特許がまだ成立していなくても、後で実施料相当額を請求できる権利が動き出す。つまり早期公開は、保護のタイマーを前倒しで起動させる戦略的な一手だ。ただし第2項が冷酷に告げる。この請求は取り下げられない。一度押したボタンは戻らない。技術内容は全世界の競合に開示され、特許を諦めて営業秘密に切り替える道も永久に閉ざされる。アクセルとブレーキを同時に握る判断が、ここで問われる。

法的な位置づけ

特許法64条の2は出願公開の請求を定める規定である。特許出願人は、原則1年6月での自動公開(64条)を待たず、特許庁長官に対し早期の出願公開を請求できる。ただし既に公開済みの場合、優先権証明書類が未提出の場合、外国語書面の翻訳文が未提出の場合は請求できず、第2項によりこの請求は取り下げることができない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分の出願がまだ公開前か確認する J-PlatPat 等で自らの出願が既に出願公開されていないか確認する。既に公開済み(64条)の場合は本条の請求は不要かつ請求できない(本条1項1号)
  2. 2.請求できない事由がないか点検する 優先権証明書類等(43条2項等)や外国語書面の翻訳文(36条の2第2項)が未提出だと請求できない(本条1項2号・3号)。未提出なら先にこれらを特許庁長官へ提出する
  3. 3.起動する利益と失う退路を天秤にかける 早期公開で得る補償金請求権(65条)の起動・競合牽制・投資家への公示と、技術の全世界開示・設計回避を許すこと・営業秘密への転換不能というデメリットを比較する。営業秘密で残す可能性が少しでもあれば保留する
  4. 4.公開・警告・証拠記録をセットで動かす 出願公開の請求と同時に、模倣者への警告書(65条)を準備する。公開日、警告の到達日、相手の実施状況を証拠として記録し、補償金請求権の起点を明確化する

よくある質問 AI による整理

Q1出願公開の請求とは何ですか?

特許出願人が特許庁長官に、原則1年6月での自動公開を待たず早期の公開を求める請求です。特許法64条の2が根拠で、補償金請求権の起動などに使われます。

Q2特許の早期公開はいつまで請求できますか?

請求自体に明確な期限はありませんが、実益があるのは原則の自動公開(出願から1年6月、64条)より前に限られます。既に公開済みなら請求できません。

Q3早期公開を請求するのに費用はかかりますか?

出願公開の請求手続に伴う所定の取扱いがあります。金額や運用の詳細は特許庁の最新の手数料・様式をご確認ください(本記事は目安であり確定情報ではありません)。

Q4外国語書面出願でも早期公開を請求できますか?

外国語書面の翻訳文(36条の2第2項)が特許庁長官に提出されていない場合は請求できません(本条1項3号)。まず翻訳文を提出する必要があります。

Q5早期公開すると補償金請求権はいつから発生しますか?

出願公開後、模倣者に警告した時、または相手が公開を知った時から、特許権設定登録までの実施が対象になります(65条)。行使は設定登録後です。

Q6早期公開と出願審査の請求はどこで確認できますか?

早期公開された内容は公開公報(J-PlatPat 等)で誰でも閲覧できます。審査の進行状況は出願審査の請求(48条の3)とは別に確認する必要があります。

Q7早期公開を請求すると営業秘密として守れなくなりますか?

はい。公開公報に載った技術は公知となり、不正競争防止法上の営業秘密の要件である非公知性を永久に失います。特許か秘密かの選択は請求前に決着させるべきです。

Q8優先権を主張している出願でも早期公開できますか?

優先権証明書類等(43条2項等)が特許庁長官に提出されていない場合は請求できません(本条1項2号)。先に必要書類を提出する必要があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1特許ってどうせ1年半で勝手に公開されるのに、わざわざ早く公開する意味あるんですか?

意味は大きいです。補償金請求権(65条)が、公開と警告を起点に動き出すからです。自動公開を待つより数か月早く公開すれば、その分だけ模倣者に対する金銭請求の対象期間が前倒しで積み上がります。実務のポイント:弁理士は模倣の兆候があるとき、自動公開を待つ数か月を金額に換算します。市場規模の大きい製品では、その数か月の実施料相当額が数百万円規模になることもある。だから戦略的な出願人ほど早期公開を使う

Q2一度早期公開を請求したら、本当にもう取り消せないんですか?

取り消せません。本条2項が明文で取下げを禁じています。公開公報に載った技術内容は全世界が閲覧でき、後から出願を取り下げても公開された事実は消えません。実務のポイント:最も怖いのは営業秘密への転換が不可能になること。不正競争防止法上の営業秘密は非公知性が要件で、一度公開公報に載れば永久に満たせない。特許で行くか秘密で守るかは、早期公開を請求する前に必ず決着させるべき分岐点です

Q3早期公開を請求すれば、特許の審査も早く進むんですか?

進みません。公開と審査は別の手続です。審査を早めたいなら出願審査の請求(48条の3)を行い、さらに早期審査・スーパー早期審査の制度を申請する必要があります。実務のポイント:早期公開だけ請求してこれで早く権利化できると誤解する出願人がいますが、それは手の内を晒しただけで権利化は1ミリも進んでいない。権利化を急ぐなら、早期公開・審査請求・早期審査の三点を同時に走らせるのが実務の定石です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「特許が成立するまでは、模倣されても泣き寝入りするしかない」と問いを立てる人が多い。だがその問いの立て方そのものが誤っている。出願公開後に警告すれば、特許成立前の実施に対しても補償金請求権(65条)が積み上がる。本当に問うべきは「いつ公開し、いつ警告するか」だ
  • 早期公開が取り下げられないことは条文を読めば分かる(2項)。だがその深刻さまで理解している出願人は少ない。取り下げ不能とは、特許を諦めても、出願を取り下げても、開示された技術内容は公開公報に残り続けるということ。営業秘密への転換という退路が、ボタン一つで永久に断たれる
  • 「早く公開すれば早く特許がもらえる」と思われがちだが、公開と審査はまったく別の手続。早期公開は権利化を1ミリも早めない。権利化を急ぐなら出願審査の請求(48条の3)と早期審査制度を別途使う必要がある。混同したまま公開だけ請求すると、手の内を晒しただけで何も加速していない事態になる
比較の観点この条文ほかの条文
何を早めるか64条の2:出願公開のタイミングを前倒し64条:原則1年6月での自動公開(前倒しなし)
48条の3:出願審査の請求(権利化の起点)
主な効果補償金請求権(65条)の早期起動・競合牽制一律の公開による技術の公知化
実体審査が開始され権利化が進む
権利化を早めるか早めない(公開と審査は別手続)早めない
早める(早期審査制度と併用でさらに加速)
取り下げの可否取り下げ不能(本条2項)自動公開のため請求概念なし
審査請求は原則取下げ不能

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国専利法第37条

台湾も原則18か月での早期公開制度を採り、出願人からの申請による公開を認める点で日本と近い構造を持つ。

韓国
대한민국 특허법 제64조

韓国も出願公開制度を採り、出願人の申請による早期公開を認める。補償金請求権に相当する保護も整備されている。

ドイツ
PatG § 31・§ 32(Offenlegung)

ドイツは1968年に世界に先駆けて出願公開(Offenlegung)制度を導入。日本の制度設計の源流の一つとされる。

アメリカ
35 U.S.C. § 122(b)

米国は原則18か月での pre-grant publication を採り、出願人は早期公開の請求もできる。非公開を選ぶ道(§ 122(b)(2)(B))が残る点が日本と異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 競合が同じ技術の製品を来月の展示会で発表する情報をつかんだ。あなたの出願はまだ公開前。早期公開を請求し警告書を送れば、相手の実施開始時点から補償金請求権の時計が回り始める。残された時間は展示会まで3週間。今動かないと、相手が市場を取った後の請求権はまるごと消える
  • もし、資金調達のデューデリジェンスで投資家から「この特許、まだ非公開ですよね。技術が実在し第三者に先を越されていないと示せますか」と問われたら? 早期公開すれば出願内容が公開公報に載り、公示日が確定する。投資家への説得材料が一枚増える
  • あなたが競合の特許出願を監視する立場だとする。相手が早期公開を請求した瞬間、その技術は読める。設計回避(既存特許を避けた別構成への作り替え)の検討を、特許成立を待たず今すぐ始められる
  • スタートアップが勢いで早期公開を請求した。半年後、資金繰りで特許を諦め、コア技術を営業秘密として隠す方針へ転換しようとした。だが手遅れ。請求は取り下げられず(2項)、技術はすでに公開公報で全世界が閲覧可能。営業秘密の要件である非公知性は永久に失われていた
  • ライセンス交渉で相手が「御社の特許はまだ出願中で権利が不安定だ」と足元を見てきた。早期公開と出願審査の請求(48条の3)を組み合わせ、公開と権利化を一気に前倒しすれば、交渉のテーブルで立場が逆転する

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず自分の出願が公開済みか確認(公開済みなら請求不要、64条)。優先権証明書類や外国語翻訳文が未提出だと請求できない(本条1項各号)ので先に提出2. 早期公開で得る補償金請求権の起動・競合牽制と、技術開示・退路遮断のデメリットを天秤にかける3. 営業秘密として残す可能性が少しでもあるなら、請求は取り下げ不能(2項)なので一旦保留4. 公開と同時に模倣者への警告書(65条)を準備し、公開・警告・証拠記録の三点をセットで動かす

訴えられた側:1. 他社が早期公開した出願公報を入手し、請求項の範囲を精査、自社製品が本当に技術的範囲に入るか弁理士と確認2. 入る可能性があれば設計回避を特許成立前の今から検討、成立を待つほど対応コストは上がる3. 警告書を受け取っても特許はまだ成立しておらず即座の差止めはない。補償金は特許成立後の請求なので、冷静に無効理由と非侵害の両面を調査4. 必要なら情報提供制度で先行技術を特許庁に提出し、特許化そのものを阻む

時効(請求できる期限):早期公開の請求自体に期限はないが、請求の実益があるのは原則の自動公開(出願から1年6月、64条)より前に限られる。補償金請求権(65条)は、警告した時または相手が公開を知った時から特許権設定登録までの期間の実施が対象。請求権の行使は特許権設定登録後でなければできず、登録から3年で時効消滅する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:出願公開の請求は、補償金請求権(65条)の起点を出願人自身が前倒しできる制度的レバーであり、第2項の取下げ禁止は技術開示の不可逆性を制度的に固定するものと理解される。公開と実体審査は別手続であり、請求は権利化の速度を早めない。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和45年(1970年) 新設:出願公開制度の導入に伴い、64条(出願公開)とともに64条の2(出願公開の請求・早期公開)が設けられ、原則1年6月での自動公開を待たない前倒し公開が可能となった。

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特許法の全文を見る所属する編章節を開く:第三章の二

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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