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意匠法 第60条の19(意匠原簿への登録の特例)

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  1. 国際登録を基礎とした意匠権についての第六十一条第一項第一号の規定の適用については、同号中「意匠権の設定、移転、信託による変更、消滅、回復又は処分の制限」とあるのは、「意匠権の設定、信託による変更、消滅(存続期間の満了によるものに限る。)又は処分の制限」とする。
  2. 2.国際登録を基礎とした意匠権の移転又は消滅(存続期間の満了によるものを除く。)は、国際登録簿に登録されたところによる。

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点意匠法 60 条の 20 は、国際登録を基礎とした意匠権の移転と満了以外の消滅について、日本の意匠原簿ではなく WIPO の国際登録簿への登録で効力が生じると定める特例規定である。

Q · ハーグ経由で国際登録した意匠権を譲渡したいのですが、特許庁の意匠原簿に移転登録すれば効力は生じますか?

いいえ、移転の効力は国際登録簿への登録で決まります

意匠法 60 条の 20 第 2 項により、国際登録を基礎とした意匠権の移転と、存続期間満了以外の消滅は、日本の意匠原簿ではなく WIPO の国際登録簿(ジュネーブ)に登録されたところによって効力を生じます。したがって特許庁の意匠原簿だけを書き換えても、移転は効力未発生となり得ます。一方、設定・信託による変更・満了による消滅・処分の制限は、従来どおり日本の意匠原簿への登録によります(同条 1 項)。出来事の種類ごとに支配する登記簿が分かれる点に注意が必要です。

解説

海外展開を見据えてハーグ協定経由で意匠を国際登録し、その権利を別会社へ譲渡することになった。いつも通り特許庁の意匠原簿に移転登録を申請する。ここに落とし穴がある。国内だけの意匠権なら、61条により設定も移転も消滅もすべて意匠原簿への登録で効力が生じる。だが国際登録を基礎とした意匠権では、60条の20が61条の適用を読み替える。移転と、存続期間満了以外の消滅は、日本の意匠原簿ではなく、WIPO(世界知的所有権機関)が管理する国際登録簿(ジュネーブ)に登録されたところによって効力が決まる。つまり譲渡を本当に有効にしたいなら、手続きする相手は特許庁ではなく国際事務局だ。意匠原簿だけを見て「この意匠は誰のものか」を判断すると、本当の権利者を取り違える。設定や信託は日本の原簿、移転は国際登録簿。同じ一個の権利が、出来事の種類によって別々の登記簿に支配されている。

法的な位置づけ

意匠法 60 条の 20 は、意匠の国際登録に関するハーグ協定ジュネーブ改正協定に基づく国際登録を基礎とした意匠権について、第 61 条の登録の効力規定を読み替える特例である。移転および存続期間満了以外の消滅の効力を WIPO の国際登録簿に、設定・信託・満了消滅・処分制限を日本の意匠原簿に振り分ける。

よくある質問 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

Q1意匠の国際登録とは?

ハーグ協定ジュネーブ改正協定に基づき、一つの出願で複数国に意匠を登録できる制度です。WIPO の国際事務局が国際登録簿で権利を一元管理します。

Q2ハーグ協定 意匠 メリットは?

一括出願で複数国の意匠を保護でき、更新や名義変更も国際事務局で一元的に手続きできます。国別に個別出願する手間とコストを削減できます。

Q3意匠権 移転登録 どこでする?

国内意匠権は特許庁の意匠原簿、国際登録を基礎とした意匠権は移転について WIPO の国際登録簿で手続きします(意匠法 60 条の 20 第 2 項)。

Q4意匠原簿とは?

特許庁が管理する意匠権の登録簿で、設定・信託・消滅・処分の制限などを記録します。ただし国際登録ベースの移転は国際登録簿が支配します。

Q5意匠権 存続期間 満了 手続きは?

存続期間満了による消滅は、国際登録ベースでも日本の意匠原簿への登録によります(意匠法 60 条の 20 第 1 項)。満了と中途消滅で登記簿が分かれます。

Q6国際登録簿 移転 手続き 方法は?

WIPO 国際事務局に対し、変更記録の請求(名義変更)を行います。この登録により移転の効力が生じます(意匠法 60 条の 20 第 2 項)。

Q7意匠権 譲渡 契約書だけで有効?

国際登録ベースの意匠権は、契約だけでなく国際登録簿への変更記録の登録がなければ移転の効力が生じません。決済後速やかに手続きが必要です。

Q8意匠 国際登録 名義変更 いつまで?

固有の期限はありませんが、効力は国際登録簿への登録時に生じ、第三者対抗の優劣は登録の先後で決まるため、決済後できる限り早く行うべきです。

この条文についての質問 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

Q1日本の意匠権なのに、なんで移転の効力が日本の登記簿で決まらないんですか?

国際登録を基礎とした意匠権は、WIPO が管理する国際登録簿で一元的に権利の異動を記録する仕組みだからです。60条の20第2項は、移転と存続期間満了以外の消滅について、国際登録簿の登録によると定めています。業界裏話ヒント:これは二重登録による帳簿の食い違いを防ぐための割り切りで、弁理士は国際登録ベースの案件では真っ先に「効力発生地はどちらか」を確認します。国内意匠権の感覚のまま特許庁で手続きを完結させようとすると、移転が効力未発生のまま放置される事故が起きる

Q2設定や信託は日本の原簿で、移転だけ国際登録簿って、ややこしすぎませんか?

確かに分かりにくいですが、60条の20第1項が61条1項1号を読み替えて、日本の原簿に残すのは設定・信託による変更・存続期間満了による消滅・処分の制限に限定しています。移転と中途消滅はその枠から外され、国際登録簿側に委ねられます。業界裏話ヒント:この線引きは「権利の発生・終期は各国管理、所有者の移転は国際一元管理」という設計思想から来ています。満了による消滅は日本の原簿、放棄や譲渡に伴う消滅は国際登録簿、という出来事ごとの仕分けを台帳に落とし込んでおくと事故が消える

Q3M&A で意匠権をまとめて買うとき、どっちの登記簿を見ればいいんですか?

国際登録ベースの権利は、最新の権利者が日本の意匠原簿に反映されていないことがあるため、WIPO の国際登録簿を必ず確認します。原簿の名義が古いまま放置されているケースは珍しくありません。業界裏話ヒント:デューデリで国内原簿だけ調べて権利者を確定したつもりになると、買収後に「真の権利者は別」と判明するリスクがあります。国際登録番号の有無でハーグ系かを切り分け、ハーグ系は国際登録簿ベースで権利者と異動履歴を取り直すのが実務の鉄則です

間違えやすい点 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

  • 「日本の意匠権なのだから、手続きは日本の特許庁で完結する」という前提自体が、国際登録ベースの権利では部分的に崩れている。設定や信託は確かに日本の原簿だが、移転と中途消滅だけは効力発生地が国際事務局に移っている。問いの立て方を「日本か海外か」で切るのが誤りで、正しくは「出来事の種類ごとにどちらの登記簿か」
  • ハーグ協定で国際登録できることは知っていても、その帰結として「移転の対抗力が日本国外の帳簿で決まる」深刻さまで意識している実務家は多くない。国内意匠権の感覚で資産管理フローを組むと、譲渡のたびに効力未発生のリスクが静かに積み上がる
  • 特許庁の意匠原簿に移転を登録すれば安心だと思われがちだが、国際登録ベースの移転については、その登録には効力発生の意味がない。安心の根拠にしていた一手が、法的には空振りだったという落差が一番危ない
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移転の効力発生地60 条の 20:国際登録を基礎とした意匠権の移転は国際登録簿による
支配する登記簿移転・中途消滅は WIPO 国際登録簿、設定・信託・満了消滅・処分制限は日本の意匠原簿
満了消滅の扱い存続期間満了による消滅は日本の意匠原簿による(60 条の 20 第 1 項)

想定される場面と対応 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

こんなときに使う

  • M&A のデューデリで、買収対象が持つ意匠ポートフォリオを日本の意匠原簿で一覧化した。ところがその中にハーグ経由の国際登録ベースの権利が混じっていた場合、原簿上の名義は最新の譲渡を反映していない。本当の権利者は国際登録簿にしか出てこない。原簿だけ信じて評価額を組むと、買った後で「これは別人のもの」と判明しかねない
  • もしあなたが国際登録ベースの意匠権を譲り受け、決済後に特許庁の意匠原簿だけ名義変更したとしたら、その移転は効力を生じているか。答えは否。60条の20第2項により、移転の効力は国際登録簿の登録で決まる。原簿を書き換えても、対外的にはまだ前の権利者のままだ
  • スタートアップがプロダクトデザインの権利を担保に資金調達する。担保提供する意匠が国際登録ベースなら、移転に準じる処分の効力発生地がどこかを金融機関は必ず確認する。国内専用と思い込んで国内原簿だけで手続きすると、担保設定そのものが宙に浮く
  • 存続期間満了で意匠権が消える場合だけは、国際登録ベースでも日本の意匠原簿の登録による。満了による消滅と、譲渡や放棄による中途消滅で、効力を司る登記簿が分かれる。この区別を見落とすと、権利の生死を間違った帳簿で確認することになる

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

事実サマリー

以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。

  1. 意匠法第60条の19(意匠原簿への登録の特例)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
  2. 意匠法第60条の19の条文原文は「国際登録を基礎とした意匠権についての第六十一条第一項第一号の規定の適用については、同号中「意匠権の設定、移転、信託による変更、消滅、回復又は処分の制限」とあるの…」で始まります。
  3. 意匠法第60条の19は第二節に置かれています。
  4. 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 意匠法第60条の19には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。