商標法 第27条(登録商標等の範囲)
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- 登録商標の範囲は、願書に記載した商標に基づいて定めなければならない。
- 2.指定商品又は指定役務の範囲は、願書の記載に基づいて定めなければならない。
- 3.第一項の場合においては、第五条第四項の記載及び物件を考慮して、願書に記載した商標の記載の意義を解釈するものとする。
この条文の基本情報
登録商標等の範囲とは何ですか?
定義登録商標等の範囲とは、商標法第27条に定められた規定で、「登録商標の範囲は、願書に記載した商標に基づいて定めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商標法第27条(登録商標等の範囲)は、日本の商標法に含まれる条文です。
- 商標法第27条の条文原文は「登録商標の範囲は、願書に記載した商標に基づいて定めなければならない。」で始まります。
- 商標法第27条は第一節 商標権に置かれています。
- 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商標法第27条の前の条は商標法第26条です。
- 商標法第27条の次の条は商標法第28条です。
- 商標法第27条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第27条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127 - 本サイト収録
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第27条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/27
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商標法27条は、登録商標の範囲を願書記載の商標、指定商品・指定役務の範囲を願書の記載に基づいて定めると規定する。新タイプ商標は第5条4項の説明文も考慮される。
Q · ロゴを商標登録したら、ブランド名や商品ライン全部が守られるの?
守られるのは願書に書いたマークと指定商品だけです
商標法27条により、登録商標の範囲は願書に記載した商標に基づいて、指定商品・指定役務の範囲は願書の記載に基づいて定まります。つまり権利が及ぶのは願書のそのマークと、願書で指定した商品・役務に厳密に限られます。白黒で取ったロゴをカラーで使う、文字商標をロゴ化する、衣料品で取って化粧品へ展開する、こうした場面では登録の傘の外に出る可能性があります。音や色彩のみの新タイプ商標は、第5条4項の説明文・物件まで考慮して範囲が解釈されます。
解説
ロゴを商標登録した。これでうちのブランドは守られる。多くの経営者がそう信じている。だが商標法27条はもっと冷たい現実を突きつける。あなたの商標権が及ぶ範囲は、願書に記載した そのマークと、願書で指定した商品・役務に厳密に縛られる。それ以上でもそれ以下でもない。白黒で登録したロゴをカラーで使い始めても、文字商標で取ったのにロゴ化して使っても、登録したのが「衣料品」なのに「化粧品」へ展開しても、その瞬間あなたは登録の傘の外に出ているかもしれない。さらに3項は、音商標や色彩のみの商標のように図だけでは特定できない新しいタイプの商標について、願書の説明文や添付物件まで見て範囲を解釈すると定める。つまり商標権の輪郭は、登録証の華やかさではなく、願書という一枚の書類の文言で決まる。
法的な位置づけ
商標法27条は登録商標の範囲を画定する規定であり、商標権の効力が及ぶ範囲は願書に記載した商標および願書記載の指定商品・指定役務に基づいて定まる旨を規定する。音・色彩等の新しいタイプの商標については第5条4項の説明文・物件を考慮して範囲を解釈し、権利範囲の公示の基礎を願書という公開書類に置く。
よくある質問 AI による整理
Q1登録商標の範囲とは何ですか?
商標権の効力が及ぶ限界のことです。商標法27条により、願書に記載した商標と、願書で指定した商品・役務に基づいて定まります。登録証の見た目ではなく願書の文言で決まります。
Q2商標権の効力はどこまで及びますか?
原則として願書のそのマークと指定商品・指定役務の範囲です(27条)。これを超える類似のマーク・商品には37条が類似範囲として侵害を拡張しますが、無関係な区分には及びません。
Q3商標の指定商品・指定役務はどうやって決まりますか?
出願時に願書へ記載した区分と商品・役務名で決まります(27条2項、6条)。後から区分を追加するには新規出願が必要で、登録後に範囲を広げることは原則できません。
Q4白黒で登録した商標をカラーで使えますか?
使用自体は可能ですが、権利範囲は願書記載の態様が基準です。色や構図を大きく変えると27条の範囲や37条の類似範囲の議論で不利になることがあり、実務では態様ごとの出願が定石です。
Q5登録証と願書、どちらが権利範囲を決めますか?
願書です。27条1項・2項は範囲を願書の記載に基づいて定めると規定します。登録証は権利の存在を示すだけで、効力の輪郭は願書の文言が決めます。
Q6音商標や色彩のみの商標の範囲はどう決まりますか?
27条3項により、図だけで特定しきれない商標は第5条4項の説明文・物件まで考慮して範囲を解釈します。願書に添えた説明の書きぶりが権利の輪郭を直接左右します。
Q7J-PlatPat で他社商標の範囲を調べる方法は?
特許庁の J-PlatPat で登録番号や名称から検索し、登録商標の態様と指定商品・指定役務を確認します。侵害を判断する前に相手の願書記載の範囲を突き合わせるのが基本です。
Q8指定役務とは何ですか?
商標を使用するサービス(飲食提供、運送、教育など)を区分ごとに指定したものです。商品ではなくサービスに商標を使う場合、願書に指定役務として記載した範囲が権利範囲になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ロゴで商標を取ったんですが、文字のブランド名も守られますか?
原則守られません。商標法27条1項により、権利が及ぶのは願書に記載した そのマーク、つまりロゴの形そのものです。文字のブランド名を守りたいなら、文字商標として別に出願が必要です。実務のポイント:実務では「ロゴ」「文字」「ロゴ+文字の結合」を分けて複数出願するのが定石。費用を惜しんで一つだけにすると、相手が文字だけを真似したとき効力範囲の議論で苦戦する。最初の出願設計で勝負が半分決まる
Q2登録した商品の区分以外で同じ名前を使われたら、止められないんですか?
原則として止められません。27条2項で権利範囲は願書の指定商品・指定役務で画されるため、別区分での他人の使用は商標権の効力外が原則です。ただし著名商標なら防護標章登録(商標法64条)や不正競争防止法による保護の余地があります。実務のポイント:弁理士は出願時に、今扱っていない区分でも将来展開しそうな分野を先回りして指定する。後から区分を足すには新規出願が要り、その間に他人に取られるリスクがある。区分選びは未来への投資
Q3音商標や色だけの商標って、範囲はどうやって決まるんですか?
27条3項により、図だけでは特定しきれない商標は、第5条4項の説明文や物件まで考慮して範囲を解釈します。つまり願書に添えた商標の説明が、権利の輪郭を直接左右します。実務のポイント:新タイプの商標は説明文の書き方ひとつで保護範囲が伸び縮みする。広く書きすぎると審査で拒絶され、狭すぎると模倣を取り逃す。弁理士とブランディング担当が一緒に詰めるべき領域で、丸投げすると痛い目を見る
間違えやすい点 AI による整理
- ロゴを登録すれば社名やブランド名も自動的に守られると思いがちだが、商標権が及ぶのは願書に記載した そのマークだけ。ロゴと文字を別々に守りたいなら、それぞれ出願が要る
- 登録した商品区分の重要性は知っていても、その狭さの深刻度を見落としている。第25類で取った商標はその指定商品にしか効かず、隣の区分で他人が同じ名前を登録しても、原則それを止められない
- あなたから見れば、色や書体を少し変えただけの「同じブランド」も、27条の文言解釈から見れば別物になりうる。この落差が、侵害だと思って訴えたのに自分の権利範囲外だったという逆転を生む
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 27条:登録商標と指定商品・役務の範囲の画定基準(願書基準) | 25条:専用権(指定商品で登録商標を独占使用できる効力) 37条:類似範囲への侵害みなし(混同のおそれがある範囲まで拡張) |
| 守られる範囲 | 願書のそのマーク・その指定商品/役務に厳密に限定 | 27条で確定した範囲そのものを独占 27条の範囲に加え、類似の商標・類似の商品/役務まで |
| 実務での使いどころ | 出願設計・自分の権利範囲の確認 | 自社使用の正当性の根拠 模倣品への侵害警告・差止めの足場 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も商標権の範囲を註冊指定の商品・役務に限定する点で日本と同じ登録主義・公示主義を採る
韓国も指定商品に限定した専用権を定め、日本と同様に願書・登録原簿基準で範囲を画する
ドイツは登録標章の態様を基準としつつ、混同のおそれを軸に保護範囲を判断。EU 商標規則(EUTMR)と併存する二層構造
米国は使用主義を基礎としつつ登録標章の範囲は登録の商品・役務で画され、likelihood of confusion により侵害を判断する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの会社のロゴに似たマークを使っていたら、競合から侵害警告が届いた。だが相手の登録商標を調べると、登録されているのは白黒のシンプルな図形、あなたのは色も構図も全く違う。27条で範囲を突き合わせれば、非侵害の反論の足場が見つかる
- もし、あなたが「衣料品」で商標を登録し、その後ヒットして「バッグ」「アクセサリー」へ展開したら、その新カテゴリーは守られているのか。答えは、願書の指定商品に入っていなければノー。模倣業者が同じ名前でバッグを売っても、原則止められない
- 看板の屋号を20年使ってきた。先日、同じ名前で後から登録した他県の会社から使用中止を求められた。登録商標の範囲は願書で決まる、その一点があなたの20年を左右する
- 模倣品へ警告書を送りたいが、相手の販売ページはあと数日で大型セールに乗る。今動かないと被害が跳ね上がる。だが警告前に27条で自分の権利範囲を確認しないと、範囲外のマークに警告して逆に足元をすくわれる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず自分の登録商標の願書を取り寄せ、登録されたマークの態様と指定商品・役務を正確に把握する2. 相手の使用態様が27条の範囲、または37条の類似範囲に入るかを突き合わせる3. 範囲内なら証拠(販売ページ、商品実物、販売数量)を保全4. 内容証明で登録番号と侵害態様を明示し、差止め(商標法36条)と損害賠償(同38条)を視野に交渉。範囲が微妙なら弁理士・弁護士の鑑定を取ってから動く
訴えられた側:1. 相手の登録商標の範囲を27条で確認、登録マークと指定商品・役務を特許庁の J-PlatPat で調べる2. 自分の使用がその範囲・類似範囲の外なら、非侵害の反論を組む3. 範囲内でも、先使用権(商標法32条)や、不使用取消審判(同50条)、商標自体の無効事由の余地を検討4. 安易に使用中止やライセンス料に応じる前に、本当に範囲内かを専門家に確認。範囲外への警告は相手の勇み足
時効(請求できる期限):特定の出訴期間はないが、損害賠償請求は不法行為として民法724条(損害および加害者を知った時から3年、不法行為時から20年)に服する。差止請求(商標法36条)は商標権が有効に存続する限り行使でき、不使用取消審判(同50条)は登録後3年の不使用が要件(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:商標権の効力範囲は願書記載の商標および指定商品・指定役務によって客観的に画定される(公示の原則)。27条が定める専用権の範囲を超える混同のおそれある範囲は、37条の禁止権(類似範囲)として別途規律され、両者が二段構えで商標権者を保護すると解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成27年(2015年)4月1日施行 新しいタイプの商標(音、色彩のみ、動き、ホログラム、位置)の導入に伴い、第3項を新設。図形だけでは特定できない商標について、第5条4項の説明文や物件を考慮して範囲を解釈する旨を明文化した(最新の改正状況をご確認ください)
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 改正:商標法全部改正により現行27条の枠組みが成立。登録商標の範囲を願書記載の商標に、指定商品・役務の範囲を願書記載に基づいて定める公示主義を採用。
- 2.平成26年(2014年) 改正:新しいタイプの商標(音、色彩のみ、動き、ホログラム、位置)の導入に伴い第3項を新設。図形だけでは特定できない商標について第5条4項の説明文・物件を考慮して範囲を解釈する旨を明文化(平成27年4月1日施行、最新の改正状況をご確認ください)。
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