商標法 第6条(一商標一出願)
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- 商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければならない。
- 2.前項の指定は、政令で定める商品及び役務の区分に従つてしなければならない。
- 3.前項の商品及び役務の区分は、商品又は役務の類似の範囲を定めるものではない。
この条文の基本情報
一商標一出願とは何ですか?
定義一商標一出願とは、商標法第6条に定められた規定で、「商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商標法第6条(一商標一出願)は、日本の商標法に含まれる条文です。
- 商標法第6条の条文原文は「商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければならない。」で始まります。
- 商標法第6条は第二章 商標登録及び商標登録出願に置かれています。
- 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商標法第6条の前の条は商標法第5条の2です。
- 商標法第6条の次の条は商標法第7条です。
- 商標法第6条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第6条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127 - 本サイト収録
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第6条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商標法6条は、商標登録出願を商標ごとに行い、政令の定める区分に従って商品・役務を指定すると定める。区分は類似範囲を決めないため、別区分でも商品が似れば衝突する。
Q · 違う商品区分なら、同じ商標名でも自由に登録できるの?
区分が違っても商品が似ていれば衝突します
商標法6条により、商標登録出願は商標ごとに、一又は二以上の商品・役務を指定して行い(1項)、その指定は政令で定める区分に従います(2項)。重要なのは3項で、区分は商品・役務の類似範囲を定めないと明記される点です。したがって別区分でも商品が類似すれば先願(4条1項11号)で拒絶され、同区分でも非類似なら共存できます。さらに指定区分の数だけ出願料・登録料が積み上がります。
解説
新しいブランド名を決めて、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で検索したとき、多くの人がこう安心する。同じ商品区分に似た商標がなければセーフ、違う区分なら無関係だ、と。商標法6条3項は、その安心を真正面から否定する。出願では政令の定める区分(現在は商品34類+役務11類の計45区分)に従って商品・役務を指定するが、その区分は「商品又は役務の類似の範囲を定めるものではない」と明記されている。つまり区分は出願事務の整理棚にすぎず、二つの商標が衝突するか(類似するか)は区分とは別の基準で判断される。違う区分でも商品が似ていれば衝突し、同じ区分でも商品が非類似なら共存できる。1項の「一又は二以上の商品又は役務」は、一度の出願で複数区分をまとめて指定できる多区分制(平成8年導入)を示す。区分の数だけ出願料・登録料が積み上がる、ここがコスト設計の分かれ目だ。
法的な位置づけ
商標法6条は、商標登録出願の単位と区分指定の方式を定める規定である。出願は商標ごとに一又は二以上の商品・役務を指定して行い、その指定は政令の定める区分に従う。区分は出願事務と料金算定の枠組みにすぎず、商品又は役務が類似するか否かの実体判断とは別個に位置づけられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.類似群コードで横断検索する J-PlatPat で、自分が出す区分番号だけでなく「商品・役務名」と「類似群コード」で横断検索する。区分が違っても類似群が重なれば衝突するため、別区分に潜む先願商標を出願料を払う前に洗い出す
- 2.実際に使う区分に絞って指定する 防御目的の広域指定は出願料・登録料を増やし、未使用区分は登録後3年で不使用取消審判の標的になる。今すぐ使う商品・役務に絞り、将来の区分は事業立ち上げ後に追加出願する
- 3.出願書類を作成して特許庁へ提出する 商標登録願に商標と指定商品・役務、区分を記載し、特許庁へ電子出願または書面出願する。先願主義(8条)のため、確定したら一日でも早く出願する
- 4.拒絶理由通知に期限内で応答する 先願の類似商標などを理由に拒絶理由通知(多くは4条1項11号)が届いたら、指定期間内(通常40日、在外者は3月)に意見書・補正書を提出する。窓を逃すと出願が失効する
よくある質問 AI による整理
Q1一商標一出願とは何ですか?
一つの出願は一つの商標についてのみ行う原則です(商標法6条1項)。複数の商品・役務はまとめて指定できますが、複数の商標を一つの出願で登録することはできません。
Q2類似群コードとは何ですか?
特許庁が商品・役務の類似範囲を管理するために付した符号です。区分とは別物で、区分が違っても類似群コードが同じなら類似と扱われ、衝突します。
Q3商品及び役務の区分は何種類ありますか?
ニース国際分類に基づき、現在は商品34類+役務11類の計45区分です(商標法6条2項、政令)。出願はこの区分に従って指定します。
Q4多区分出願はいつから可能になりましたか?
平成8年(1996年)改正で一出願多区分制が導入され、1項が「一又は二以上の商品又は役務」となりました。以後、一つの出願で複数区分をまとめて指定できます。
Q5商標出願の費用はどう決まりますか?
指定する区分の数に比例して出願料・登録料が積み上がります。多くの区分を取るほど初期費用も更新費用も増えるため、使う区分への絞り込みが重要です。
Q6不使用取消審判とは何ですか?
登録後3年以上使用されていない指定商品・役務について、第三者が登録の取消しを求められる制度です(商標法50条)。防御目的の広い登録は標的になります。
Q7商号登記と商標登録は何が違いますか?
商号登記は会社名を法務局に登記する制度、商標登録は商品・役務の出所標識を特許庁に登録する制度です。商号を登記しても商標権は発生しません。
Q8商標登録の効力はどこまで及びますか?
指定した商品・役務とその類似範囲に及びます(商標法37条)。全業種・全商品を独占できるわけではなく、まったく別分野では他人が並行して使用できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1違う商品区分で同じ名前を登録すれば、先に登録されてても大丈夫ですよね?
区分が違っても安心はできない。登録の可否は区分ではなく、指定商品・役務が類似するかで判断される(商標法4条1項11号、6条3項)。違う区分でも商品が似ていれば拒絶される。実務のポイント:特許庁の審査は「類似群コード」という符号で類似範囲を管理しており、区分とは別物だ。同じ区分内でも類似群が違えば共存でき、違う区分でも類似群が重なれば衝突する。プロはまず類似群コードで検索する。
Q2J-PlatPatで自分の区分を検索して何も出なかったら、もう出願していいですか?
それだけでは不十分だ。自分が出す区分だけ見るのは危険で、商品・役務が類似する別区分まで横断的に確認する必要がある(6条3項が区分=類似でないと宣言している以上、当然の帰結だ)。実務のポイント:J-PlatPatは「商品・役務名」や「類似群コード」で検索でき、これを使うと区分をまたいで衝突候補を洗い出せる。区分番号だけで検索して安心するのは、素人が最も陥る罠だ。
Q3とりあえず全部の区分で登録しておけば最強ですか?
おすすめしない。指定した区分が多いほど出願料・登録料は積み上がり、しかも実際に使っていない区分は、登録後3年経つと不使用取消審判で取り消される(商標法50条)。実務のポイント:他社が「この区分、使っていませんよね」と不使用取消審判を仕掛け、空いた区分を自分が取りに来るのは実務で頻繁にある戦法だ。防御目的の広い登録は、かえって狙われる隙になる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「違う区分で登録すれば先願があっても衝突しない」という考え方は、問いの立て方そのものが誤っている。登録の可否も侵害の成否も、区分ではなく指定商品・役務が類似するかで決まる(6条3項、4条1項11号)。区分は出発点ですらない
- 区分の数が出願料・登録料に直結することは知っていても、その深刻度を見落としがちだ。防御目的で広く区分を取ると、実際に使っていない区分は登録後3年で不使用取消審判(50条)にかけられ、コストを払った末に削られる。広い登録はかえって狙われる隙になる
- 「商標登録すれば社名や商品名を全国・全業種で独占できる」と思われがちだが、権利が及ぶのは指定した商品・役務とその類似範囲に限られる。同じ名前でも、まったく異なる商品分野では他人が並んで登録・使用できる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 6条:出願単位(商標ごと)と区分指定の方式、区分≠類似 | 4条:先願に係る他人の類似商標の不登録(1項11号) 50条:指定商品・役務の不使用取消審判 |
| 判断の基準 | 区分は事務整理の枠、衝突は商品・役務の類似性で別判断 | 指定商品・役務が類似するかで登録可否を判断 登録後3年の不使用が要件 |
| 実務での効き方 | 区分数が出願料・登録料を左右、区分だけ見た安心は禁物 | 拒絶理由通知の最多原因、意見書・補正書で応答 他社が空き区分を狙う攻防の起点 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も一商標一申請を採り、商品・役務をニース分類に従って指定する。多類申請が可能で、区分は権利範囲を直接定めない点も日本と類似
韓国も1 상표 1 출원を原則とし、ニース分類に基づき指定する。区分と類似範囲を分けて扱う構造は日本と同じ
ドイツの出願要件もニース分類に従う。EU 商標(EUTM)では IP Translator 判決以降、指定の明確性・正確性が厳格化された
米国もニース分類を採用するが、登録には実際の使用(use in commerce)または使用意思が要件となり、日本の登録主義とは前提が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 新しいカフェの屋号を決めて開業準備中、J-PlatPatで飲食提供(第43類)を検索し同名がなく安心した。だが第30類(コーヒー・菓子)で似た商標が登録されていれば、自家焙煎豆をパッケージ販売した瞬間に侵害を問われうる。区分が違うから安全、は幻想だ
- もし出願後に特許庁から拒絶理由通知が届いたら? 先願の類似商標を理由に商標法4条1項11号で拒絶されることが最も多い。意見書・補正書の提出期限は指定期間(通常40日、在外者は3月)。この窓を逃すと出願はそのまま死ぬ
- あなたの登録商標に似た他人の出願を公報で見つけた。登録異議の申立ては商標掲載公報の発行日から2月以内。指定商品が別区分でも、商品が類似していれば申立てできる。
- スタートアップでロゴを5区分まとめて出願したら、登録料が区分数だけ膨らんで予算オーバー。さらに使っていない区分は登録後3年で不使用取消審判の標的になる。区分は多ければ強い、ではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. ブランド名候補を3つ以上用意し、J-PlatPatで「類似群コード」と「商品・役務名」で横断検索する、区分番号だけで検索しない2. 実際に使う商品・役務に絞って区分を指定、防御目的の広域出願は不使用取消リスクとコストで割に合わないと心得る3. 先願の類似商標が見つかったら、出願前に弁理士へ相談し、ロゴ化や指定範囲の調整での回避を検討4. 拒絶理由通知が来たら指定期間内(通常40日)に意見書・補正書で応答する
訴えられた側:1. 他人から商標権侵害の警告を受けたら、まず相手の登録商標の「指定商品・役務」と自分の使用範囲が本当に類似するか確認する、区分が同じというだけで侵害ではない(6条3項、37条) 2. 相手の登録が3年以上不使用なら、不使用取消審判(50条)で反撃できる3. 自分の使用が相手の出願より前なら先使用権(32条)の主張を検討4. 安易な名称変更を決める前に弁理士・弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):出願自体に申請期限はないが、先願主義(商標法8条)のため一日でも早い出願が有利。拒絶理由通知への意見書・補正書は指定期間(通常40日、在外者は3月)。登録異議の申立ては商標掲載公報の発行日から2月以内(43条の2)。不使用取消審判は登録後3年の不使用が要件(50条)。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:6条2項の区分は出願事務の整理と料金算定の枠組みにすぎず、3項が宣言するとおり権利範囲(類似範囲)とは別個に位置づけられる。商品・役務の類否は類似群コードを手がかりとしつつ取引の実情を踏まえて実体的に判断される
改正沿革 AI による整理
- 平成3年(1991年) サービスマーク(役務商標)登録制度の導入に伴い、保護対象に役務が加わり、指定の対象が「商品」から「商品又は役務」へ拡張された
- 平成8年(1996年) 一出願多区分制の導入。従来の一区分一出願主義を改め、1項を「一又は二以上の商品又は役務」とし、一つの出願で複数区分を指定できるようにした
改正の年表
- 1.平成3年(1991年) 改正:サービスマーク(役務商標)登録制度の導入に伴い、指定の対象が「商品」から「商品又は役務」へ拡張された
- 2.平成8年(1996年) 改正:一出願多区分制を導入。従来の一区分一出願主義を改め、1項を「一又は二以上の商品又は役務」とし、一つの出願で複数区分を指定できるようにした
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