要点商標法 6 条は、商標登録出願を商標ごとに行い、政令の定める区分に従って商品・役務を指定すると定める。区分は類似範囲を決めないため、別区分でも商品が似れば衝突する。
Q · 違う商品区分なら、同じ商標名でも自由に登録できるの?
区分が違っても商品が似ていれば衝突します
商標法 6 条により、商標登録出願は商標ごとに、一又は二以上の商品・役務を指定して行い(1 項)、その指定は政令で定める区分に従います(2 項)。重要なのは 3 項で、区分は商品・役務の類似範囲を定めないと明記される点です。したがって別区分でも商品が類似すれば先願(4 条 1 項 11 号)で拒絶され、同区分でも非類似なら共存できます。さらに指定区分の数だけ出願料・登録料が積み上がります。
新しいブランド名を決めて、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で検索したとき、多くの人がこう安心する。同じ商品区分に似た商標がなければセーフ、違う区分なら無関係だ、と。商標法6条3項は、その安心を真正面から否定する。出願では政令の定める区分(現在は商品34類+役務11類の計45区分)に従って商品・役務を指定するが、その区分は「商品又は役務の類似の範囲を定めるものではない」と明記されている。つまり区分は出願事務の整理棚にすぎず、二つの商標が衝突するか(類似するか)は区分とは別の基準で判断される。違う区分でも商品が似ていれば衝突し、同じ区分でも商品が非類似なら共存できる。1項の「一又は二以上の商品又は役務」は、一度の出願で複数区分をまとめて指定できる多区分制(平成8年導入)を示す。区分の数だけ出願料・登録料が積み上がる、ここがコスト設計の分かれ目だ。
商標法 6 条は、商標登録出願の単位と区分指定の方式を定める規定である。出願は商標ごとに一又は二以上の商品・役務を指定して行い、その指定は政令の定める区分に従う。区分は出願事務と料金算定の枠組みにすぎず、商品又は役務が類似するか否かの実体判断とは別個に位置づけられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
一つの出願は一つの商標についてのみ行う原則です(商標法 6 条 1 項)。複数の商品・役務はまとめて指定できますが、複数の商標を一つの出願で登録することはできません。
特許庁が商品・役務の類似範囲を管理するために付した符号です。区分とは別物で、区分が違っても類似群コードが同じなら類似と扱われ、衝突します。
ニース国際分類に基づき、現在は商品 34 類+役務 11 類の計 45 区分です(商標法 6 条 2 項、政令)。出願はこの区分に従って指定します。
平成 8 年(1996 年)改正で一出願多区分制が導入され、1 項が「一又は二以上の商品又は役務」となりました。以後、一つの出願で複数区分をまとめて指定できます。
指定する区分の数に比例して出願料・登録料が積み上がります。多くの区分を取るほど初期費用も更新費用も増えるため、使う区分への絞り込みが重要です。
登録後 3 年以上使用されていない指定商品・役務について、第三者が登録の取消しを求められる制度です(商標法 50 条)。防御目的の広い登録は標的になります。
商号登記は会社名を法務局に登記する制度、商標登録は商品・役務の出所標識を特許庁に登録する制度です。商号を登記しても商標権は発生しません。
指定した商品・役務とその類似範囲に及びます(商標法 37 条)。全業種・全商品を独占できるわけではなく、まったく別分野では他人が並行して使用できます。
区分が違っても安心はできない。登録の可否は区分ではなく、指定商品・役務が類似するかで判断される(商標法4条1項11号、6条3項)。違う区分でも商品が似ていれば拒絶される。業界裏話ヒント:特許庁の審査は「類似群コード」という符号で類似範囲を管理しており、区分とは別物だ。同じ区分内でも類似群が違えば共存でき、違う区分でも類似群が重なれば衝突する。プロはまず類似群コードで検索する。
それだけでは不十分だ。自分が出す区分だけ見るのは危険で、商品・役務が類似する別区分まで横断的に確認する必要がある(6条3項が区分=類似でないと宣言している以上、当然の帰結だ)。業界裏話ヒント:J-PlatPatは「商品・役務名」や「類似群コード」で検索でき、これを使うと区分をまたいで衝突候補を洗い出せる。区分番号だけで検索して安心するのは、素人が最も陥る罠だ。
おすすめしない。指定した区分が多いほど出願料・登録料は積み上がり、しかも実際に使っていない区分は、登録後3年経つと不使用取消審判で取り消される(商標法50条)。業界裏話ヒント:他社が「この区分、使っていませんよね」と不使用取消審判を仕掛け、空いた区分を自分が取りに来るのは実務で頻繁にある戦法だ。防御目的の広い登録は、かえって狙われる隙になる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律内容 | 6 条:出願単位(商標ごと)と区分指定の方式、区分≠類似 | — |
| 判断の基準 | 区分は事務整理の枠、衝突は商品・役務の類似性で別判断 | — |
| 実務での効き方 | 区分数が出願料・登録料を左右、区分だけ見た安心は禁物 | — |
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