要点商標法 4 条は、登録要件を満たす商標でも、先願登録商標との類似・他人の周知商標・出所混同・公序良俗違反など 19 類型に該当すれば登録できないと定める不登録事由の規定である。
Q · ロゴや屋号を商標登録したいけど、どんな商標が登録できないの?
登録要件を満たしても 19 の不登録事由に該当すれば拒絶されます
商標法 4 条 1 項は、3 条の登録要件を満たす商標であっても登録できない 19 の類型を定めます。代表的なのは、国旗・国際機関の標章など公共標章(1〜6 号)、公序良俗違反(7 号)、他人の氏名・著名標章(8 号)、他人の周知商標と紛らわしいもの(10 号)、先願の登録商標と類似するもの(11 号)、出所混同のおそれ(15 号)、有名ブランドへの不正目的のただ乗り(19 号)です。2024 年 4 月施行のコンセント制度(4 項)により、11 号で阻まれても先行登録者の承諾を得て混同のおそれがなければ共存登録できます。
あなたが起業して屋号を決めた。ロゴも作った。いざ商標登録を出願したら、特許庁から拒絶理由通知が届く。根拠は商標法4条。この条文は「登録できない商標」を19の類型で並べた、ブランドの関所だ。前条3条が「登録できる積極的要件」を定めるのに対し、4条は「要件を満たしていても、ここに引っかかれば登録させない」と立ちはだかる。最も多くの起業家がつまずくのは、他人が先に出願・登録した商標と似ている場合(10号・11号・15号)、有名な他社ブランドにただ乗りする場合(10号・19号)、そして他人の氏名を含む場合(8号)だ。8号は2024年4月から政令の要件で少し緩み、11号には相手の承諾があれば共存登録できる「コンセント制度」(4項)が新設された。知らずに数十万円かけてロゴ・パッケージ・看板を作り込んでから拒絶されると、すべて作り直しになる。だから関所の地図は、城を建てる前に開くものだ。
商標法 4 条 1 項は、登録要件を満たす商標であっても登録を拒絶すべき消極的事由(不登録事由)を 19 号にわたり列挙する規定である。公共標章の保護(1 号〜6 号)、公序良俗(7 号)、他人の信用との衝突回避(8 号〜15 号、19 号)、品質誤認の防止(16 号)等を類型化し、3 条の登録要件に対する例外として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
登録要件を満たしても登録を拒絶される 19 の類型のことです。商標法 4 条 1 項が定め、公共標章・公序良俗違反・他人の氏名・先願商標・出所混同・不正目的などが含まれます。
2024 年 4 月施行の制度で、4 条 1 項 11 号で先願登録商標と類似していても、先行登録者の承諾を得て混同のおそれがなければ共存登録できる仕組みです(4 条 4 項)。
指定期間(国内出願人は通常 40 日、在外者は 3 か月)内に意見書・補正書を提出します。期間を過ぎると拒絶査定に進みやすくなります。
特許庁の無料データベース J-PlatPat で出願前に検索できます。称呼・図形・指定商品役務で類似商標を確認するのが実務の鉄則です。
差別的・反社会的な語、きわどいスラング、他人を侮辱する標章などが 4 条 1 項 7 号で拒絶されます。インパクト狙いでも登録されません。
登録商標が継続して 3 年以上使われていない場合に、その登録を取り消せる審判です(商標法 50 条)。先願に阻まれたとき相手の登録を崩す手段になります。
拒絶査定の謄本送達日から 3 か月以内に請求できます(商標法 44 条)。これを過ぎると査定が確定します。
できません。国旗・菊花紋章・勲章・国連など国際機関を表示する標章は 4 条 1 項 1〜6 号で公共のシンボルとして登録が排除されます。
商標は創作性ではなく「他人の信用との衝突回避」を目的とする制度だからです。誰も使っていなくても、著名ブランドと紛らわしければ15号、公序良俗に反すれば7号で拒絶されます(4条1項)。業界裏話ヒント:出願前にJ-PlatPatで先願・類似を検索するのが実務の鉄則です。これをせずに出願して拒絶される人が後を絶たない。意見書で覆せることもありますが、最初から非類似を狙う設計の方が、時間も費用も圧倒的に安い
2024年3月までは他人の氏名を含むと原則8号で拒絶でしたが、令和5年改正で「政令で定める要件」(一定の知名度や出願人と氏名の関連性など)を満たせば登録可能に緩和されました(4条1項8号)。業界裏話ヒント:自分の名前を冠したデザイナーズブランドを持ちたい人にとって大きな転換点です。ただし要件は政令で細かく定まっているので、出願前に弁理士に充足の見込みを確認するのが安全です(最新の改正状況をご確認ください)
2024年4月から「コンセント制度」(4条4項)が始まり、先行登録者の承諾を得て、かつ混同のおそれがなければ共存登録が可能になりました。業界裏話ヒント:相手の事業領域や地域が違えば承諾を得やすい。かつては一度相手に譲渡して再登録するアサインバックという裏技が使われましたが、今は正面から承諾交渉ができます。先行登録が3年以上使われていなければ、不使用取消審判で崩す道もある
そうとは限りません。商標登録は4条の関門を通過しただけで、使用の適法性まで保証するものではないからです。より早くから周知・著名だった他人の未登録表示と衝突すれば、登録があっても不正競争防止法に基づく使用差止めを受けることがあります。業界裏話ヒント:「登録=安全」という思い込みは危険です。登録商標でも、先に市場で知られていた未登録表示の前に負けるケースが現実にある。登録と、現実に使ってよいかは別問題だと押さえておく
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|---|---|---|
| 役割 | 4 条:登録できない消極的事由(不登録事由)を 19 号で列挙 | — |
| 判断の主眼 | 公共性と他人の信用との衝突回避・出所混同の防止 | — |
| 代表的な拒絶場面 | 他人の周知商標と紛らわしい・有名ブランドへのただ乗り・公序良俗違反 | — |
| 救済・調整手段 | 意見書・コンセント制度(4 項)・不使用取消審判・拒絶査定不服審判 | — |
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