登録商標がパリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国若しくは商標法条約の締約国において商標に関する権利(商標権に相当する権利に限る。)を有する者の当該権利に係る商標又はこれに類似する商標であつて当該権利に係る商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務を指定商品又は指定役務とするものであり、かつ、その商標登録出願が、正当な理由がないのに、その商標に関する権利を有する者の承諾を得ないでその代理人若しくは代表者又は当該商標登録出願の日前一年以内に代理人若しくは代表者であつた者によつてされたものであるときは、その商標に関する権利を有する者は、当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。
要点商標法 53 条の 2 は、海外で商標権を持つ本人の承諾なく代理人・代表者が登録した同一・類似商標を、本人が取消審判で取り消せると定める。登録から 5 年で除斥期間が満了する。
Q · 海外で持っているブランドを、日本の代理店が勝手に商標登録していたら取り返せる?
5 年以内なら取消審判で取り消せる
商標法 53 条の 2 により、パリ条約同盟国・WTO 加盟国・商標法条約締約国で商標に関する権利を持つ者は、日本で商標登録していなくても、代理人・代表者が正当な理由なく承諾も得ずに登録した同一・類似商標を取消審判で取り消せます。出願日前 1 年以内に代理人・代表者だった者も対象です。ただし設定登録の日から 5 年の除斥期間(53 条の 3)を過ぎると本条では取り消せなくなります。取消が確定しても権利は自動移転しないため、改めて自分で出願し直す必要があります。
海外でブランドを育て、いざ日本市場へ。信頼して任せた日本の輸入総代理店が、あなたに無断で『あなたの商標』を自分名義で特許庁に登録していた。商品を卸そうとした瞬間、相手は『この商標はうちのものだ』と牙を剥く。世界中で繰り返されてきたこの裏切りに、商標法53条の2は正面から答える。パリ条約同盟国、WTO加盟国、商標法条約締約国であなたが商標に関する権利(商標権に相当する権利)を持っているなら、正当な理由なく、あなたの承諾も得ずに、代理人や代表者(出願日前1年以内に代理人や代表者であった者を含む)が出願し登録した同一または類似の商標は、あなたが取消審判を請求して消せる。日本で先に商標を取っていなくても、本国での権利と代理関係さえ立証できれば反撃できる。代理店による商標乗っ取りに対する、国境を越えた安全装置である。
商標法 53 条の 2 は、パリ条約同盟国・WTO 加盟国・商標法条約締約国で商標に関する権利を有する本人の承諾を得ず、正当な理由なく、その代理人・代表者または出願日前 1 年以内に代理人・代表者であった者がした同一・類似商標の登録について、本人が取消審判を請求できる旨を定める規定である。属地主義・先願主義の例外として代理関係の信頼保護を図る。
AI 輔助整理,以條文原文為準
海外で商標権を持つ本人の承諾を得ず、その代理人や代表者が正当な理由なく日本で同一・類似商標を登録する行為です。商標法 53 条の 2 で取消審判の対象になります。
設定登録の日から 5 年以内です(53 条の 3 の除斥期間)。起算点は登録日であって不正を知った日ではないため、知った瞬間に動く準備が重要です。
取り返せます。53 条の 2 が見るのは日本での登録の有無ではなく、本国(パリ条約同盟国等)での権利と代理関係です。日本未登録でも取消審判を請求できます。
あたる余地があります。正式契約がなくても、独占代理として振る舞うなど実質的な代理関係があれば本条の代理人・代表者に該当しうると解されています。
対象です。出願日前 1 年以内に代理人・代表者であった者も条文が捕捉するため、関係終了後の出願でも 1 年以内なら取消審判の対象になります。
パリ条約 6 条の 7 が代理人・代表者による冒認登録を規律する条約上の根拠で、商標法 53 条の 2 はそれを日本国内法に具体化した規定です。
自動的にはなりません。本条の効果は相手の登録を取り消すことだけで、改めて自分で出願し直す必要があります。取消と並行した出願準備が重要です。
53 条の 2 は代理人の冒認登録を狙う取消審判、46 条は登録要件違反の無効審判、50 条は 3 年不使用の取消審判で、要件と射程が異なります。
取り返せます。53条の2が見るのは日本での登録ではなく、パリ条約同盟国、WTO加盟国、商標法条約締約国であなたが持つ商標に関する権利と、相手が代理人や代表者だった事実です。本国の登録さえあれば日本未登録でも取消審判を請求できます。業界裏話ヒント:多くの企業は『先願主義に負けた』と諦めるが、代理人ルートでは先後願は無関係。相手が代理店だった事実こそ最大の武器だ
諦めるのは早いです。53条の2が阻むのは『正当な理由がないのに、承諾を得ないで』された登録です。形式的な同意条項があっても、それが真に有効な承諾と評価されるかは別問題で、包括的で形骸的な条項なら争う余地があります。業界裏話ヒント:契約終了後も相手が名義を握り続けるケースでは、当初の承諾が終了後まで及ぶ承諾だったかが争点になる。サインした=全て終わり、ではない
なりません。53条の2の効果は相手の不正登録を取り消すことだけで、権利があなたに移転するわけではありません。取消後、改めて自分で出願し直す必要があります。業界裏話ヒント:取消の確定で相手の商標権は消滅するが、その瞬間を狙って第三者が同じ商標を出願してくるリスクがある。だから取消と並行して自分の出願準備を整え、取消確定と同時に押さえる段取りが勝負を分ける
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 狙う対象 | 53 条の 2:代理人・代表者の冒認登録 | — |
| 請求権者 | 本国で商標に関する権利を有する者 | — |
| 期間制限 | 登録から 5 年の除斥期間(53 条の 3) | — |
| 効果 | 登録取消(権利は自動移転せず再出願が必要) | — |
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