要点商標法 68 条の 36 は、国際登録を基礎とする商標権の存続期間を国際登録日から十年と定め、国内更新を規定する第十九条一項を適用除外する特例である。
Q · マドリッド協定議定書で取った日本の商標、更新はいつまでに、どこに出すの?
国際登録日から十年、WIPO に更新を出します
商標法 68 条の 36 により、国際登録を基礎とする日本の商標権の存続期間は、特許庁の登録日ではなく国際登録の日(更新済みなら直近の更新日)から十年で満了します。国内更新を定める第十九条一項は適用されず、更新は特許庁ではなく WIPO 国際事務局に対し、国際登録単位でまとめて行います。更新は満了日の六か月前から手続でき、窓口や起算日を国内ルートと取り違えると、日本の権利だけが先に失効する危険があります。
海外展開を見据えてマドリッド協定議定書のルートで日本に商標権を確保した。ここで多くの企業が踏み外す前提がある。あなたの日本の商標権の十年の砂時計は、特許庁に登録された日からではなく、WIPO(世界知的所有権機関)の国際登録の日から動いている。本条はそれを正面から定める。前条の国際登録に基づく商標権の存続期間は、国際登録の日(更新済みなら直近の更新日)から十年で終わる。そして二項が決定打だ。国内商標権の存続期間を定める十九条一項は、この権利には適用しない。つまり特許庁に更新登録を出しに行っても意味がない。更新はジュネーブのWIPO国際事務局に対し、国際登録全体としてまとめて行う。この一本の橋を渡り間違えた瞬間、日本の権利だけが先に静かに死ぬ。
商標法 68 条の 36 は、マドリッド協定議定書に基づく国際登録を基礎とした商標権の存続期間に関する特例規定である。当該商標権の存続期間は、国際登録の日(更新がされた場合は直近の更新日)から十年で終了し、国内商標権の存続期間を定める第十九条第一項の適用が除外される点に特徴がある。
マドリッド協定議定書に基づき、一つの出願で複数国に商標保護を求められる仕組みです。WIPO 国際事務局が国際登録簿を管理し、各指定国で保護が発生します。
特許庁ではなく WIPO 国際事務局に対して行います。商標法 68 条の 36 第 2 項により国内更新を定める 19 条 1 項は適用されません。
特許庁の登録日ではなく、国際登録の日(更新済みなら直近の更新日)から十年です。起算日を取り違えると満了日が数か月ずれます。
国際登録を基礎とする商標権は十年ごとに更新します。更新は国際登録単位でまとめて行い、各指定国分の個別手数料が必要です。
満了日の六か月前から手続が可能です。早めに着手すれば国際送金トラブル等での遅延余地を半年分確保できます。
国際登録の効力が失われ、指定国全体の権利が危険にさらされます。ただし満了後の追納(猶予)期間が残っていれば救済される場合があります。
WIPO が公開する国際登録のオンライン検索データベースです。他社商標の国際登録日や更新履歴、更新漏れを誰でも確認できます。
できません。国際登録ベースの権利は国際登録単位での更新となり、日本分のみを特許庁へ個別申請する発想は制度上成立しません。
マドリッド協定議定書ルートの国際登録ベースの権利なら、それが正常です。本条一項・二項により、この権利の存続期間は国際登録日から十年で、国内更新を定める十九条一項は適用されません。更新はWIPO国際事務局に対して行うため、特許庁ではなく代理人経由になります。業界裏話ヒント:国内登録と国際登録ベースの権利が社内に混在すると、満了日の起点が二系統になる。管理表を一本化せず別管理にしている企業ほど、片方で更新漏れが起きやすい
国際登録ベースの権利は国際登録単位での更新なので、「日本だけ忘れる」という形にはなりにくいのが原則です。更新を逃せば国際登録全体の効力に影響し、指定国全体の権利が連動して危険にさらされます(本条一項、二項)。業界裏話ヒント:国際登録には満了後の追納(猶予)期間が用意されている。満了日を過ぎても即諦めず、まず猶予期間内かを確認すれば救済できる場合がある。これを知らずに再出願して費用と先願順位を無駄にする例が多い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 存続期間の起算日 | 国際登録の日(更新済みなら直近の更新日)から十年(68 条の 36 第 1 項) | — |
| 更新の窓口 | WIPO 国際事務局(国内更新 19 条 1 項は適用除外) | — |
| 更新の単位 | 国際登録単位でまとめて更新(指定国分の個別手数料) | — |
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