第六十八条の三十二第一項又は第六十八条の三十三第一項の規定による商標登録出願については、当該出願に係る国際登録の国際登録の日(国際登録の存続期間の更新がされているときは、直近の更新の日)から十年以内に商標登録をすべき旨の査定又は審決があつたときは、第十八条第二項の規定にかかわらず、商標権の設定の登録をする。
要点商標法 68 条の 34 は、国際登録の変更出願について、国際登録の日から 10 年以内に登録すべき旨の査定があれば、第 18 条第 2 項の登録料納付を前提とせず設定登録をする特例である。
Q · セントラルアタックで国際商標登録が消えたあと、変更出願した日本の権利は登録料を払わないと登録されないの?
10 年以内の査定なら登録料前提を飛ばして設定登録されます
商標法 68 条の 34 は、第 68 条の 32・第 68 条の 33 の変更出願について、もとになった国際登録の日(更新時は直近の更新日)から 10 年以内に登録すべき旨の査定または審決が出れば、第 18 条第 2 項が求める登録料納付という通常の前提を飛ばして商標権の設定登録をすると定めます。セントラルアタックや議定書廃棄で国際登録が崩れても、日本の権利だけは元の時間軸を保ったまま登録まで到達させる安全網です。10 年の起算点は日本での出願日ではなく国際登録の日である点に注意が必要です。
マドリッドプロトコルで一度に何十か国へブランドを登録した。効率的だ。だが、その国際登録は最初の5年間、日本の大本の登録(基礎登録)に運命を握られている。誰かがその日本の登録を潰せば、セントラルアタックと呼ばれる連鎖で、指定した国々の権利が同時に揺らぐ。そこで使う命綱が第68条の32や第68条の33の変更出願、つまり日本での権利を国内出願として救い出す手続だ。そして第68条の34は、その救い出した出願がきちんと登録までたどり着くための特例を定める。国際登録の日(更新されていれば直近の更新日)から10年以内に登録すべき旨の査定または審決が出れば、第18条第2項が求める登録料納付という通常の前提を飛ばして、商標権の設定登録がされる。国際ルートが崩れても、日本の権利だけは元の時間軸を保ったまま生き残らせる、その最後の一手がここにある。
商標法 68 条の 34 は、マドリッド協定議定書に基づく国際商標登録出願が取消しまたは議定書廃棄により失効した後の変更出願(第 68 条の 32・第 68 条の 33)について設定登録の特例を定める規定である。国際登録の日から 10 年以内に登録すべき旨の査定または審決があれば、第 18 条第 2 項の登録料納付を前提とせず商標権の設定登録がされる。
国際登録が最初の 5 年間、本国の基礎登録に従属し、基礎登録が異議や不使用取消で消えると国際登録も同範囲で取り消される連鎖のことです。マドリッド協定議定書 6 条が根拠です。
国際登録の日から 5 年間です。この間は基礎登録に従属しセントラルアタックの危険があり、5 年経過で国際登録が独立します。攻防の山場はこの 5 年に集中します。
国際登録の取消し等の日から 3 か月以内です(マドリッド協定議定書 9 条の 5)。各指定国の官庁へ別々に手続が必要なため、救う国の優先順位を即決する必要があります。
一度に多数国へ登録できる反面、最初の 5 年は基礎登録に従属し、基礎登録が崩れるとセントラルアタックで指定国の権利が連鎖で揺らぐ点です。
失われません。変更出願は元の国際登録の日を引き継ぐため、権利の時間軸は維持されます。後願者として割り込む戦略は通用しにくくなります。
国際登録も同じ範囲で取り消され、指定した国々の権利が連鎖で揺らぎます。これがセントラルアタックで、救済策が各国での変更出願です。
登録すべき旨の査定または審決が、国際登録の日から 10 年を過ぎて出た場合です。出願しても、この 10 年の壁を越えると特例の設定登録は使えません。
10 年で、更新が可能です。第 68 条の 34 の 10 年要件は、この存続期間の周期と国内権利の時間軸をそろえる仕組みになっています。
最初の5年間は別です。国際登録は日本の基礎登録に従属し、基礎登録が異議や不使用取消で消えると、セントラルアタックで国際登録ごと巻き添えになります。ただし救済として第68条の32の変更出願があり、第68条の34がその出願の設定登録を後押しします。業界裏話ヒント:弁理士は基礎登録が独立する「国際登録から5年」の日を必ず把握していますが、依頼者から聞かれない限りこの危険期間をわざわざ説明しないことが多い。更新管理表にこの独立日を書き込んでいるかが、リスク管理の分かれ目です。
通常の国内出願なら第18条第2項で登録料を納めて初めて設定登録されますが、変更出願に基づくこの登録では、第68条の34が「第18条第2項にかかわらず」設定登録すると定めます。国際登録の日から10年以内に登録すべき旨の査定が出ることが条件です。業界裏話ヒント:この特例は国際登録の存続期間(10年周期)と国内権利の時間軸を揃える仕組みなので、国内出願の感覚で「料金を払って登録」というステップを前提に組むと読み違えます(最新の改正状況をご確認ください)。
日本での出願日ではなく、その出願のもとになった国際登録の日(更新されていれば直近の更新日)から数えます。第68条の34はこの起算点をはっきり定めています。業界裏話ヒント:変更出願は元の国際登録の日を引き継ぐので、見かけの出願日が新しくても権利の時間軸は古い国際登録に縛られます。残り時間を国内の出願日基準で勘違いすると、10年の壁を越えて特例が使えなくなる落とし穴があります。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 設定登録の前提 | 登録料納付を前提とせず登録(国際登録の日から 10 年以内の査定が条件) | — |
| 対象となる出願 | 第 68 条の 32・第 68 条の 33 の変更出願(救済出願) | — |
| 時間軸の起算点 | 国際登録の日(更新時は直近の更新日)から 10 年 | — |
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