要点商標法 9 条は、対象の博覧会に出品した商標を出品日から 6 か月以内に出願すれば、出願日が出品時まで遡るとする出願時の特例を定める。一般の民間見本市は対象外のことが多い。
Q · 展示会で先に発表した商標、後から他人に出願されても大丈夫?
対象の博覧会なら 6 か月以内の出願で守れる
商標法 9 条により、政府等が開設する博覧会、特許庁長官が基準を定めた博覧会、または条約加盟国の国際的な博覧会に出品した商標は、出品日から 6 か月以内に出願すれば出願日が出品時まで遡ります。ただし対象は限定され、出願と同時に適用を受ける旨の書面、出願日から 30 日以内に証明書を提出しなければ特例は適用されません。一般の民間見本市は対象外のことが多い点に注意が必要です。
あなたが新ブランドの商品を展示会でお披露目したとする。ロゴ、ネーミング、パッケージ、すべて初公開。来場者の反応は上々だった。だが日本の商標制度は早い者勝ち(先願主義、商標法8条)だ。あなたの展示を見た同業者が、その足で出願すれば、あなたのブランド名はその人のものになりかねない。商標法9条はこの落とし穴に橋を架ける。政府等が開く博覧会、特許庁長官が基準を定めた博覧会、または条約加盟国の国際博覧会に出品した商標は、出品日から6か月以内に出願すれば、出願日が出品時まで遡る。先に動いた競合より、あなたが前に立てる。ただし条件は狭い。どんな展示会でもよいわけではなく、対象の博覧会に限られる。さらに出願と同時に書面、出願日から30日以内に証明書を出す手続を踏まないと、この保護は手に入らない。
商標法 9 条は出願時の特例を定める規定であり、政府等が開設する博覧会、特許庁長官が定める基準に適合する博覧会、または条約加盟国の国際的な博覧会に出品・出展した商標について、出品日から 6 か月以内の出願を出品時にしたものとみなす。先願主義(8 条)の例外として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
対象の博覧会に出品した商標を出品日から 6 か月以内に出願すると、出願日が出品時まで遡る制度です。商標法 9 条が根拠で、先願主義の例外にあたります。
対象博覧会なら 9 条で出品時まで遡り自分の出願が先になります。対象外の見本市なら遡及できず、先に出願した相手が原則優先します(先願主義、8 条)。
出品日または出展日から 6 か月以内です(9 条 1 項)。さらに出願と同時の書面、出願日から 30 日以内の証明書提出も必要です。
9 条 3 項で経済産業省令の定める期間内なら遅れても提出でき、4 項で責めに帰せない理由があれば理由消滅から 14 日(在外者 2 か月)以内に提出できます。
パリ条約同盟国・WTO 加盟国・商標法条約締約国での国際的な博覧会は対象になりえます。証明書は現地取得・和訳して 30 日以内に提出する必要があります。
守られません。クラファンの公開は『博覧会への出品』にあたらず 9 条の対象外です。公開前に商標出願を済ませておくべきです。
使用や発表の先後ではなく、出願の先後で権利者を決める原則です(8 条)。発表が先でも出願が後なら原則負けるため、9 条が例外的に救済します。
政府等が開設する博覧会、特許庁長官が基準を定めた博覧会、条約加盟国の国際的な博覧会です。対象は特許庁が指定・公示しており出展前に確認できます。
使えないことが多い。9条の対象は政府等が開設する博覧会、特許庁長官が定める基準に適合する博覧会、または条約加盟国での国際的な博覧会に限られる(9条1項)。民間の一般的な見本市の大半は基準を満たさない。業界裏話ヒント:対象博覧会は特許庁が指定・公示している。出展前に「この展示会は9条の対象か」を確認するだけで、守られると誤解したまま無防備にさらすリスクを消せる。弁理士は出展前に必ずここを確認する
違う。商標には新規性の要件がないので、特許や意匠のような一般的な新規性喪失の例外とは仕組みが別だ。9条は先願主義(8条)の例外として、対象博覧会への出品に限り出願日を出品時まで遡らせるだけで、一般的なグレースピリオドではない。業界裏話ヒント:日本は徹底した先願主義で、使用や発表の先後はほぼ無関係。展示会で初公開した実績は、対象博覧会と手続を満たさない限り、先に出願した他人に対して無力だ
すぐ諦める必要はない。9条3項で、経済産業省令の定める期間内なら期間経過後でも提出できる。さらに4項で、自分の責めに帰すことができない理由があれば、その理由が消滅した日から14日(在外者は2か月)以内、かつ期間経過後6か月以内に提出できる。業界裏話ヒント:「責めに帰することができない理由」のハードルは高く、単なる多忙や失念では通らない。災害やシステム障害など客観的事情が要る。最初から30日を死守する体制を組むのが正解だ
なりうる。パリ条約の同盟国、WTO加盟国、商標法条約の締約国の領域内で、その政府等または許可を受けた者が開設する国際的な博覧会への出展は9条1項の対象だ。これらに該当しない国の場合は、特許庁長官の定める基準に適合する国際博覧会であることが必要。業界裏話ヒント:海外出展では証明書を現地で取得し、和訳して30日以内に出す必要がある。帰国後に動き出すと間に合わないので、出発前から証明書取得の段取りを決めておく
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用される場面 | 9 条:対象博覧会に出品した商標の出願時特例(出願日が出品時に遡る) | — |
| 適用前提 | 対象博覧会への出品 + 6 か月以内の出願 + 書面 + 30 日以内の証明書 | — |
| 効果 | 出願日が出品・出展時まで遡る | — |
| 手続を欠いた場合 | 遡及効ゼロ、先願主義の原則に戻る | — |
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