障害者の雇用の促進等に関する法律 第37条(対象障害者の雇用に関する事業主の責務)
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- 全て事業主は、対象障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、適当な雇用の場を与える共同の責務を有するものであつて、進んで対象障害者の雇入れに努めなければならない。
- 2.この章、第八十六条第二号及び附則第三条から第六条までにおいて「対象障害者」とは、身体障害者、知的障害者又は精神障害者(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十三号)第四十五条第二項の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けているものに限る。第四節及び第七十九条第一項を除き、以下同じ。)をいう。
この条文の基本情報
対象障害者の雇用に関する事業主の責務とは何ですか?
定義対象障害者の雇用に関する事業主の責務とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第37条に定められた規定で、「全て事業主は、対象障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、適当な雇用の場を与える共同の責務を有するものであつて、進んで対象障害者の雇入れに努めなければならな…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第37条(対象障害者の雇用に関する事業主の責務)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第37条の条文原文は「全て事業主は、対象障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、適当な雇用の場を与える共同の責務を有するものであつて、進んで対象障害者の雇入れに努めなければならな…」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第37条は第一節 対象障害者の雇用義務等に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第37条の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の6です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第37条の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第38条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法37条は、全ての事業主に障害者雇用の共同の責務と雇入れの努力義務を課す。雇用率に数えられる精神障害者は、精神障害者保健福祉手帳の所持者に限られる。
Q · 障害者雇用促進法37条って「努力義務」だから守らなくても問題ないの?
努力義務だが、雇用率・納付金・公表の土台になる
障害者雇用促進法37条1項は、全ての事業主に障害者雇用の共同の責務と雇入れの努力義務を課しています。条文自体に罰則はありませんが、この責務を土台に、43条の法定雇用率(民間2.7%、2026年7月から)、53条以下の納付金、46条の雇入れ計画作成命令、47条の企業名公表が連動して働きます。また2項により、雇用率に数えられる精神障害者は精神障害者保健福祉手帳の所持者に限られます。
解説
条文には「雇入れに努めなければならない」とあるだけで、罰則もない。ただの努力義務に見えるが、そう読んで終えると全体を見誤る。1項の「共同の責務」は、43条の法定雇用率(民間企業2.7%、2026年7月から)と、雇用率に届かない企業から徴収する納付金(不足1人につき月5万円、常用労働者100人超の企業が対象)の土台になっているからだ。「社会連帯」とは、障害者を雇う会社と雇わない会社の負担を均すという意味である。納付金は罰金ではなく、負担を調整する仕組みとして設計されている。実務で特に重要なのは2項の定義である。精神障害者が雇用率に数えられるのは、精神障害者保健福祉手帳を持つ人に限られる。うつ病や発達障害を抱えて働く社員が何人いても、手帳がなければ雇用率には数えられない。あなたが求職者なら、手帳は交渉の材料になる。あなたが人事担当なら、社員の手帳の有無をどう把握するかが、そのままプライバシーの問題になる(最新の改正状況をご確認ください)。
法的な位置づけ
障害者雇用促進法37条は、障害者雇用に関する事業主の共同の責務と雇入れの努力義務を定め、あわせて「対象障害者」を定義する規定である。対象障害者とは身体障害者、知的障害者および精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた精神障害者をいい、法定雇用率(43条)や障害者雇用納付金制度の算定基礎となる。
手順
- 1.常用労働者数を正確に数える 6月1日時点の常用労働者数を集計する。週20時間以上30時間未満の短時間労働者は0.5人として数え、除外率が適用される業種かどうかも確認する
- 2.法定雇用障害者数と不足人数を算出する 常用労働者数に法定雇用率2.7%を掛け、小数点以下を切り捨てて法定雇用障害者数を出す。在籍する対象障害者数(重度は2人、短時間は0.5人等)と比べて不足人数を確認する
- 3.在籍社員への手帳所持確認を一斉に行う 厚生労働省の「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドライン」に沿い、個人を名指しせず全社員に一斉に呼びかける。申告は任意であること、利用目的を明示し、本人同意を得て記録する
- 4.障害者雇用状況報告を提出し採用計画を立てる 7月15日までにハローワークへ障害者雇用状況報告を提出する。不足がある場合はハローワークの専門援助部門、ジョブコーチ、助成金を組み合わせて自主的な採用計画を作り、46条の命令前に相談しておく
よくある質問 AI による整理
Q1障害者雇用促進法37条とは?
全ての事業主に、社会連帯の理念に基づく障害者雇用の共同の責務と、雇入れの努力義務を定めた条文です。2項で雇用率の対象となる「対象障害者」を定義しています。
Q2対象障害者とは誰のこと?
身体障害者、知的障害者、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた精神障害者を指します。法定雇用率や納付金の計算は、この対象障害者を基準に行われます。
Q3法定雇用率2.7% はいつから?
民間企業の法定雇用率は2026年7月から2.7%です。これにより常用労働者37.5人以上の企業に、障害者を1人以上雇用する義務が生じます。
Q4障害者雇用 努力義務 違反したらどうなる?
37条自体に罰則はありません。ただし雇用率未達が続くと、ハローワークから雇入れ計画の作成命令(46条)、勧告を経て企業名公表(47条)に進む可能性があります。
Q5障害者雇用納付金 いくら?
常用労働者100人超で法定雇用率に届かない企業は、不足1人につき月5万円の納付金を負担します。罰金ではなく、事業主間の経済的負担を調整する仕組みです。
Q6障害者雇用状況報告 いつまで?
毎年6月1日時点の障害者雇用状況を、7月15日までに管轄のハローワークへ報告します(43条7項)。報告義務は一定規模以上の事業主に課されます。
Q7短時間勤務の障害者は雇用率に数えられる?
週20時間以上30時間未満は原則0.5人です。2024年4月からは週10時間以上20時間未満の精神障害者、重度身体・重度知的障害者も0.5人として算定できます。
Q8障害者雇用代行ビジネスは違法?
直ちに違法とはされていませんが、厚生労働省は雇用率達成だけを目的とした利用に注意を呼びかけています。37条の「適当な雇用の場」に当たるかが問われます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちは従業員50人なんですが、障害者を雇わないと罰金を取られるんですか?
罰金はない。ただし、雇用率2.7% のもとでは、37.5人以上の企業に1人の雇用義務がある(43条)。納付金を払うのは常用労働者100人超の企業だけである。実務のポイント:納付金がかからない規模の企業でも、ハローワークの指導対象からは外れない。雇入れ計画の作成命令(46条)や公表(47条)は、企業の規模を問わず発動しうる。「うちは小さいから」は通用しない
Q2障害者手帳を持っていること、会社に言わなきゃダメですか?
申告する法的義務はない。企業が把握するには本人の同意が前提であり、厚生労働省のガイドラインもそれを求めている。実務のポイント:申告すれば会社の雇用率に数えられるため、会社にとってあなたの存在価値が上がる。同時に、合理的配慮(36条の3)も、正式な根拠を示して求められるようになる。申告するかどうかは、それを交渉材料として使うかどうかの判断でもある
Q3手帳がない発達障害でも、障害者として守ってもらえますか?
守られる部分はある。差別の禁止や合理的配慮の対象となる「障害者」(2条1号)は、手帳の有無で決まらない。手帳が必要になるのは、雇用率のカウント(37条2項)のほうである。実務のポイント:同じ法律の中に「障害者」の定義が二つあることを、人事担当者でも知らない人は多い。「手帳がないから配慮の対象外」と言われたら、2条1号を示せばよい
間違えやすい点 AI による整理
- 「納付金を払っていれば、障害者を雇わなくても済む」と考える経営者は多い。しかし実際は違う。納付金を払っても雇用義務は消えない。雇用率が著しく低い企業には、ハローワークから雇入れ計画の作成が命じられる(46条)。それでも改善しなければ、企業名が公表される(47条)。お金で済む話ではなく、最後には社名が世間に出る
- 精神障害者の雇用が雇用率の対象になったことは知られている。しかし、カウントの条件がどれほど厳しいかは知られていない。2項により、カウントされるのは手帳を交付された人に限られる。主治医の診断書があっても、通院中であっても、手帳がなければ雇用率上はゼロ人である。社内に支援が必要な社員が大勢いるのに、雇用率は未達という状況はこうして生まれる
- 求職者から見ると、障害者枠は企業の「善意の配慮」に見える。法律から見ると、企業が法定の数字を満たすための枠である。この違いを知らないと、必要以上に遠慮して、通るはずの配慮の要求まで引っ込めてしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 37条:全事業主の共同の責務と雇入れの努力義務(理念・定義) | 43条:法定雇用率による雇用義務(数値化された義務) 47条:勧告に従わない企業の名称公表(制裁的措置) |
| 「障害者」の範囲 | 37条2項:身体・知的・手帳所持の精神障害者(雇用率カウント用) | 43条:37条2項の対象障害者を基準に算定 2条1号:手帳の有無を問わない広い定義(差別禁止・合理的配慮用) |
| 未達成時の帰結 | 37条単独では罰則なし | 43条・53条:100人超企業は不足1人月5万円の納付金 46条・47条:雇入れ計画作成命令、勧告、企業名公表 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も割当雇用(定額進用)制度を採り、未達の機関・企業は差額補助費を納付する。公部門3%、民間は従業員67人以上で1%と、日本より民間の率は低い
韓国も雇用義務率と雇用負担金を組み合わせる日本に近い制度。一定規模以上の事業主に義務を課す
ドイツは従業員20人以上の事業主に5%の重度障害者雇用義務を課し、未達なら調整負担金(Ausgleichsabgabe)を納付する。割当雇用制度の代表例
米国は雇用率の割当制を採らず、雇用差別の禁止と合理的配慮義務を中心に据える。連邦政府契約事業者にはRehabilitation Act 503条の目標設定がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 毎年6月1日時点の障害者雇用状況報告の提出期限まで、残り2週間。人事のあなたが社員数に2.7% を掛けると、1.4人足りないことに気付いた。今から採用しても6月1日時点の数字には間に合わない。今年まず打てる手は、在籍社員への手帳所持の確認を、ガイドラインに沿って全員に一斉に呼びかけることだけである
- 在職中にうつ病と診断され、精神障害者保健福祉手帳を取った。会社に言うべきだろうか、黙っていて不利になることはあるのだろうか? 申告する法的義務はない。ただし申告すれば会社の雇用率に数えられ、合理的配慮(36条の3)も求めやすくなる。どちらにするかは、あなた自身が選ぶことである
- 社長のあなたのところに「農園で障害者を雇用する形にすれば、御社の雇用率はすぐ達成できます」という営業が来た。数字の上では埋まる。しかし厚生労働省は、雇用率の達成だけを目的にした雇用代行ビジネスの利用に注意を呼びかけている。社会連帯の理念に基づく「適当な雇用の場」と言えるのかが問われる
- 従業員40人の会社。2026年7月から、障害者を1人雇う義務がある規模に入った
- 障害者枠の求人に応募した。面接官が気にしているのは、あなたの能力だけではない。会社の雇用率の数字も気にしている。企業側の事情を知っているだけで、勤務時間や配慮事項の交渉で引くべき線が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 手持ちの手帳の種類と等級を確認する。雇用率で何人分に数えられるかが変わる2. ハローワークの専門援助部門に登録し、障害者枠の求人を一般枠と並べて比較する3. 採用拒否や配慮の拒否が障害を理由とするものなら、面接のやり取りやメールを記録しておく4. 都道府県労働局の紛争解決援助や調停(法74条の6以下)を利用する。費用はかからず、非公開で進む
訴えられた側:1. 常用労働者数を正確に数える(短時間労働者は0.5人として数える) 2. 現在の実雇用率と不足人数を出す3. 在籍社員への手帳所持の確認を、ガイドラインに沿った一斉の呼びかけで行う4. 足りなければ、ハローワーク、ジョブコーチ、各種助成金を組み合わせて採用計画を立てる5. 雇用代行ビジネスは、本条の趣旨に合うかどうかを慎重に検討してから使う
時効(請求できる期限):本条そのものに時効はない。実務上の締切は次のとおり。毎年6月1日時点の障害者雇用状況を、7月15日までにハローワークへ報告する(43条7項)。納付金の申告と納付は、毎年4月1日から5月15日まで(常用労働者100人超の企業)。差別による賃金差額を請求する場合は、賃金請求権の時効3年(労働基準法115条、附則143条)が問題になる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(負担調整説):本条の共同の責務は、障害者雇用の経済的負担を事業主全体で公平に分担する根拠であり、納付金は罰金ではなく、雇用する企業と雇用しない企業の負担を均す調整金的性格を持つと理解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正、平成30年(2018年)4月施行 雇用義務の対象に精神障害者(手帳所持者に限る)が加わった。本条の文言がどう改正されたかは、人による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:身体障害者雇用促進法として制定。身体障害者の雇用率制度が導入された(当初は努力義務的性格)
- 2.昭和51年(1976年) 改正:身体障害者の雇用が法的義務となり、障害者雇用納付金制度が創設された
- 3.昭和62年(1987年) 改正:法律名が「障害者の雇用の促進等に関する法律」に改められ、対象が障害者全般に拡大された
- 4.平成9年(1997年) 改正:知的障害者が雇用義務の対象に加わった(平成10年施行)
- 5.平成25年(2013年) 改正:手帳を所持する精神障害者が雇用義務の対象に加わった(平成30年4月施行)。本条の文言変遷の詳細は要確認
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第43条法定雇用率による雇用義務の具体化
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第47条勧告に従わない企業の名称公表
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第53条障害者雇用納付金の徴収
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の3雇入れ後の合理的配慮義務
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第2条手帳を要件としない広い障害者定義
- 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律 第45条精神障害者保健福祉手帳の交付根拠
- 障害者基本法 第19条雇用促進に関する国・事業主の基本理念
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