障害者の雇用の促進等に関する法律 第61条(先取特権の順位)
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納付金その他この款の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
この条文の基本情報
先取特権の順位とは何ですか?
定義先取特権の順位とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第61条に定められた規定で、「納付金その他この款の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第61条(先取特権の順位)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第61条の条文原文は「納付金その他この款の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第61条は第二款 障害者雇用納付金の徴収に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第61条の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第60条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第61条の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第62条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第61条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第61条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第61条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/61
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法61条は、障害者雇用納付金その他の徴収金の先取特権の順位を国税・地方税に次ぐものと定める。倒産時には無担保の一般債権より先に回収される。
Q · 会社が倒産したら、滞納している障害者雇用納付金は取引先への支払より先に回収されるの?
はい、国税・地方税の次の順位で、無担保債権より先です
障害者雇用促進法61条により、納付金その他の徴収金の先取特権は国税・地方税に次ぐ順位とされています。このため倒産時には、取引先の売掛金や銀行の無担保融資より先に回収されます。破産手続では原則として優先的破産債権(破産法98条)となり、納期限が手続開始前1年以内の分は財団債権となりえます(同法148条1項3号)。民事再生では一般優先債権として随時弁済の対象です。抵当権など担保付き債権との優劣は別途判断されます。
解説
会社が傾き、残ったお金を債権者が奪い合うとき、誰が先に受け取るか。その順番の一部を、障害者雇用促進法のわずか一行が決めている。障害者雇用納付金とは、常用労働者が100人を超える事業主が法定雇用率(2026年7月から2.7%)に届かない場合に、不足1人あたり月額5万円を支払う金銭だ。この納付金と、同じ款に定められた追徴金・延滞金などの徴収金には先取特権(法律が特定の債権に与える、他の債権者より先に回収できる権利)があり、その順位は国税・地方税のすぐ次とされている。つまり、仕入先の売掛金や銀行の無担保融資よりも前に並ぶ。資金繰りが苦しいときに「納付金は役所相手だから後回しにして、取引先への支払を優先しよう」と考える経営者は多い。しかし、倒産の局面ではその判断が通らず、未払の納付金が残った財産から先に回収される。結果として、守ろうとした取引先への配当が減る。社会保険料などの公課と同じ扱いだと知っていれば、支払う順番の考え方が変わる(最新の改正状況をご確認ください)。
法的な位置づけ
障害者の雇用の促進等に関する法律第61条は、障害者雇用納付金および同款に基づく追徴金・延滞金等の徴収金について、一般の債権者に優先して弁済を受ける先取特権を認め、その順位を国税及び地方税の次に位置づける規定である。社会保険料等の公課と同様の優先的地位を与え、雇用調整金・助成金の財源を確保する機能を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.未納の納付金と延滞金の残額を確認する 自社に未納の障害者雇用納付金があれば、高齢・障害・求職者雇用支援機構に連絡し、本税相当額・延滞金・追徴金の内訳と現在の残額を確認する
- 2.資金繰り表で公課の枠に組み込む 納付金を税金・社会保険料と同じ「後回しできない優先支払枠」に移し、取引先への支払より前に計上して資金繰りを組み直す
- 3.分割納付等の相談を行う 一括納付が難しい場合は督促を放置せず、機構に分割納付などの相談ができるか確認し、合意した計画どおりに納付する
- 4.倒産手続では優先債権リストに必ず計上する 破産・民事再生を検討する段階で、未納納付金を財団債権・優先的破産債権または一般優先債権として債権者一覧に計上するよう代理人弁護士に伝える
よくある質問 AI による整理
Q1障害者雇用納付金の先取特権とは何ですか?
納付金や延滞金などの徴収金を、他の一般債権者より先に回収できる権利です。障害者雇用促進法61条が順位を国税・地方税の次と定めています。
Q2障害者雇用納付金は破産したら免責されますか?
破産法上、租税等の請求権は免責の対象外とされており(破産法253条1項1号)、公課である納付金も同様に扱われます。個別事案は弁護士に確認してください。
Q3障害者雇用納付金 滞納 どうなる?
督促の後も納付しないと延滞金が加算され、国税滞納処分の例による差押えに進みえます(同法59条・60条)。倒産時には税金の次に優先回収されます。
Q4障害者雇用納付金と社会保険料、どちらが優先?
いずれも国税・地方税に次ぐ順位の公課として扱われます。税金より後、取引先や無担保融資など一般債権より前という位置づけは共通です。
Q5障害者雇用納付金 民事再生 扱いは?
民事再生では一般優先債権となり、再生計画によらず随時弁済が必要です(民事再生法122条)。資金繰り表から漏らすと計画が崩れます。
Q6障害者雇用納付金の時効は何年?
納付金その他の徴収金を徴収する権利は、2年を経過すると時効により消滅するとされています(同法63条)。督促により時効は更新されえます。
Q7抵当権付きの融資と納付金はどちらが先?
本条は一般債権に対する優先を定めるもので、抵当権など担保付き債権との優劣は、担保設定の時期等により別途判断されます。一律に納付金が先とは限りません。
Q8取引先の納付金滞納は自社の回収に影響する?
影響します。取引先が倒産すると、滞納納付金は無担保の売掛金より先に配当を受けるため、自社への配当原資が目減りします。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちが倒産したら、納付金って銀行への返済より先に払われちゃうんですか?
無担保の融資と比べれば、原則として先です。本条により、納付金等の先取特権は国税・地方税のすぐ次の順位とされています。ただし、抵当権などの担保が付いた融資との優劣は別の問題で、担保設定の時期などによって個別に判断されます。実務のポイント:銀行は融資先の公課の滞納を、倒産を予測するシグナルとして見ています。納付金の滞納は、決算書に出る前に与信評価へ響いている可能性がある
Q2納付金を滞納しているだけで、本当に会社の財産を差し押さえられるんですか?
督促しても納付されなければ、国税滞納処分の例により差押えが行われうる仕組みです(同法59条、現行効力を要確認)。裁判を経ずに差押えまで進めるのが公課の特徴です。実務のポイント:現場ではいきなり差押えに至ることは少なく、督促と納付相談の段階が続きます。この段階で分割納付の計画を出した企業と、督促を無視し続けた企業とでは、その後の扱いがまったく違ってくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「納付金は役所への支払だから、多少遅れても実害はない」と考えがちだが、未払分には延滞金が加算されていき、最終的には国税滞納処分の例による差押えまで進みうる。倒産時には国税・地方税のすぐ次の順位で優先回収される。後回しにして得をする局面はほとんどない
- 従業員を守りたい経営者ほど見落とす点がある。破産手続では、未払給料の一部(手続開始前3か月分など)が財団債権として厚く保護される。しかしそれ以外の労働債権は優先的破産債権となり、民法の一般先取特権の順位に従う。国税・地方税に次ぐ公課である納付金は、その部分より前に並ぶ。従業員への未払いを残したまま納付金も滞納すると、残った財産は従業員より先に納付金の回収へ回る(具体的な配当は個別の事案によるため、管財人等に確認されたい)
- 「納付金を払っていれば障害者雇用の義務は果たしている」という問いの立て方自体が誤っている。納付金は雇用義務を免除する対価ではない。払っていても雇用率の未達が続けば、ハローワークの雇入れ計画作成命令(46条)や企業名の公表(47条)の対象になる。お金の問題と義務の問題は別のラインで進む
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 61条:徴収金の先取特権の順位(国税・地方税に次ぐ) | 59条:督促と国税滞納処分の例による滞納処分 63条:徴収金の徴収権の2年消滅時効 |
| 主に問題となる場面 | 倒産・強制執行で他の債権者と配当を争うとき | 平時に滞納が続き、差押えへ進むとき 長期間徴収されず放置されていたとき |
| 事業主への実務上の意味 | 一般債権より先に回収されるため後回しにできない | 裁判を経ずに財産を差し押さえられうる 督促等により時効は更新されうるため放置で消える前提は危険 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は義務雇用未達の機関が差額補助費を納付する。未納分は公法上の金銭給付義務として行政執行の対象となる
韓国も雇用部担金制度を持ち、徴収金の徴収順位を国税・地方税の次とする構造が日本と類似する
ドイツの調整賦課金(Ausgleichsabgabe)は日本の納付金制度の参照モデルとされ、未達成の雇用義務1件ごとに賦課される
フランスは雇用義務未達の事業主がAgefiphへの拠出金を支払う方式を採る
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 資金繰りが詰まった5月、経理部長が「障害者雇用納付金の申告・納付は後回しで、仕入先への支払を先に」と提案した。半年後に会社が破産した。未払の納付金と延滞金は、仕入先の売掛金より先に配当を受ける行列に並んでいる。後回しにした支払が、結局いちばん前に戻ってきた
- 取引先が破産し、あなたの会社は無担保の売掛金債権者として配当を待っている。ところが管財人の報告書を見ると、配当原資は税金と公課の欄でほとんど消えている。その公課の中に、相手方が数年分滞納していた障害者雇用納付金が入っていた。あなたの回収率が下がった原因の一つがこれだ
- M&Aで中小企業を買収するとき、相手の帳簿に未払の障害者雇用納付金はあるか? 買収後の会社が負う公課債務は国税・地方税のすぐ次に並ぶ優先債権であり、簿外の負債として見落とすと、デューデリジェンスにそのまま穴が開く
- 民事再生を申し立てるまで、あと10日。代理人弁護士から、一般優先債権(再生手続によらず随時弁済が必要な債権)のリストを作るよう指示された。納付金の滞納分を入れ忘れると、再生計画の資金繰り表が根本から崩れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先が破産・民事再生に入ったら、債権届出の期限を最優先で確認する2. 管財人の財産状況報告で、財団債権・優先債権(税金・公課)の総額を確認し、無担保債権者への配当の見込みを試算する3. 配当が見込めない場合は、損金算入や貸倒処理の時期を税理士と詰める4. 今後の取引先管理では、従業員100人超の相手について公課の滞納リスクを与信項目に加える
訴えられた側:1. 未払の納付金があれば、まず高齢・障害・求職者雇用支援機構に連絡し、残額と延滞金の計算を確認する2. 分割納付などの相談ができるか確認し、督促を放置しない3. 倒産手続を検討しているなら、納付金を一般優先債権・優先的破産債権の側として資金計画に組み込むよう代理人に伝える4. 並行して障害者の雇入れ計画を進め、翌年度以降の納付額そのものを減らす
時効(請求できる期限):納付金その他の徴収金を徴収する権利は、2年を経過すると時効により消滅する(同法63条、現行効力を要確認)。申告・納付期限は原則として毎年4月1日から5月15日まで(前年度分)。破産手続では、納期限が手続開始前1年以内のものが財団債権となりうる(破産法148条1項3号)
学説
通説:納付金等の徴収金は国税徴収の例により徴収される公課であり、本条により国税・地方税に次ぎ、私法上の一般債権に優先する。担保付き債権との優劣は担保設定時期等により別途判断される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:身体障害者雇用促進法として制定
- 2.昭和51年(1976年) 改正:雇用率制度の義務化とともに身体障害者雇用納付金制度を創設し、徴収金に関する規定を整備
- 3.昭和62年(1987年) 改正:法律名を「障害者の雇用の促進等に関する法律」に改称
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第53条納付金の徴収と納付義務の根拠
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第54条納付金額の算定方法
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第59条督促と滞納処分(現行効力を要確認)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第63条徴収金の2年消滅時効(現行効力を要確認)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第47条雇用状況不良企業の公表
- 民法 第306条一般先取特権に優先する特則
- 破産法 第98条優先的破産債権としての順位
- 民事再生法 第122条一般優先債権として随時弁済
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