障害者の雇用の促進等に関する法律 第85条の3(適用除外)
クイックジャンプ
第三十四条から第三十六条まで、第三十六条の六及び前章の規定は、国家公務員及び地方公務員に、第三十六条の二から第三十六条の五までの規定は、一般職の国家公務員(行政執行法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)第二条第二号の職員を除く。)、裁判所職員臨時措置法(昭和二十六年法律第二百九十九号)の適用を受ける裁判所職員、国会職員法(昭和二十二年法律第八十五号)の適用を受ける国会職員及び自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第二条第五項に規定する隊員に関しては、適用しない。
この条文の基本情報
適用除外とは何ですか?
定義適用除外とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第85条の3に定められた規定で、「第三十四条から第三十六条まで、第三十六条の六及び前章の規定は、国家公務員及び地方公務員に、第三十六条の二から第三十六条の五までの規定は、一般職の国家公務員(行政…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第85条の3(適用除外)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第85条の3の条文原文は「第三十四条から第三十六条まで、第三十六条の六及び前章の規定は、国家公務員及び地方公務員に、第三十六条の二から第三十六条の五までの規定は、一般職の国家公務員(行政…」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第85条の3は第四章 雑則に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第85条の3の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第85条の2です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第85条の3の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第85条の4です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第85条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第85条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第85条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/85_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法85条の3は、差別禁止・厚労大臣の勧告・労働局の紛争解決を公務員に適用せず、合理的配慮義務は国家公務員等にのみ適用しないと定める。
Q · 公務員が障害を理由に職場で差別されたら、障害者雇用促進法で労働局に相談できるの?
労働局は使えない。ただし地方公務員には配慮義務が及ぶ
障害者雇用促進法85条の3により、差別禁止規定(34条〜36条)、厚生労働大臣の勧告(36条の6)、労働局の紛争解決手続は公務員全般に適用されません。一方、合理的配慮義務(36条の2〜36条の5)が適用されないのは一般職の国家公務員、裁判所職員、国会職員、自衛隊員に限られ、地方公務員と行政執行法人の職員には適用されます。救済の窓口は人事院・人事委員会・公平委員会です。
解説
同じ「障害者雇用」でも、民間企業と役所では進む道筋がまるで違う。本条はその分かれ道に立つ標識である。中身は三層になっている。第一に、障害を理由とする差別の禁止(34条・35条)、その指針(36条)、厚生労働大臣による助言・指導・勧告(36条の6)、都道府県労働局の紛争解決手続(第3章の2)は、国家公務員にも地方公務員にも適用されない。第二に、合理的配慮(障害のある人が働けるように職場側が行う個別の調整。例:筆談対応、通院に合わせた勤務時間の調整)の提供義務(36条の2から36条の5)は、一般職の国家公務員、裁判所職員、国会職員、自衛隊員には適用されない。一方、地方公務員と行政執行法人の職員には適用される。第三に、適用されない部分が無法地帯になるわけではない。国家公務員法と地方公務員法の平等取扱原則、人事院・人事委員会の手続がその受け皿になる。役所で働くあなたが配慮を求めて労働局に駆け込んでも、入口で引き返すことになる。最初に正しい窓口を選べるかどうかで、数か月の差がつく。
法的な位置づけ
障害者雇用促進法85条の3は、公務員に対する同法の適用除外を定める規定である。差別禁止規定、差別禁止指針、厚生労働大臣による助言・指導・勧告、紛争解決手続を国家公務員および地方公務員に適用しないとし、合理的配慮の提供義務については一般職の国家公務員、裁判所職員、国会職員、自衛隊員に限って適用を除外する。
よくある質問 AI による整理
Q1障害者雇用促進法の公務員適用除外とは?
85条の3により、差別禁止規定や労働局の紛争解決手続が公務員に適用されない仕組みです。公務員の救済は国家公務員法・地方公務員法の手続に委ねられます。
Q2地方公務員に合理的配慮義務はある?
あります。85条の3が合理的配慮義務の適用を除外するのは一般職の国家公務員などに限られ、都道府県・市町村は36条の2〜36条の5の義務を負います。
Q3公務員の障害者差別はどこに相談する?
地方公務員は人事委員会または公平委員会、国家公務員は人事院が窓口です。都道府県労働局の調停や助言・指導は公務員には使えません。
Q4措置要求とは何ですか?
地方公務員が勤務条件について人事委員会・公平委員会に適切な措置を求める制度です(地方公務員法46条)。委員会は審査し判定を出す必要があります。
Q5行政執行法人の職員は合理的配慮の対象?
対象です。国立印刷局や造幣局などの行政執行法人の職員は、85条の3のかっこ書で合理的配慮義務の適用除外から外されています。
Q6国立大学法人の職員に障害者雇用促進法は適用される?
適用されます。国立大学法人の職員は公務員ではないため85条の3の適用除外は及ばず、差別禁止・合理的配慮・労働局の紛争解決がすべて使えます。
Q7公務員の不利益処分の審査請求はいつまで?
原則として処分を知った日(国家公務員は処分説明書受領日)の翌日から3か月以内、かつ処分の日の翌日から1年以内です。期限経過で争えなくなります。
Q8国や自治体にも障害者雇用率は適用される?
適用されます。国・地方公共団体の雇用義務(38条)は85条の3の適用除外に含まれていません。2018年の雇用数水増し問題もこの義務に関わるものです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1市役所で働いてるんだけど、障害のことで差別されたら労働局に相談できる?
労働局の助言・指導・調停(74条の6、74条の7)は、本条により公務員には使えない。ただし合理的配慮の義務(36条の3)は市にもかかる。相談先は人事委員会か公平委員会である。実務のポイント:窓口で「苦情相談」として扱われると話を聞いて終わりになりやすい。地方公務員法46条の措置要求として正式に申し立てれば、委員会は審査して判定を出さなければならない。どちらの手続を使うかは自分で選べる
Q2国家公務員って、合理的配慮を求める法的な根拠がないってこと?
障害者雇用促進法の36条の2から36条の5は、一般職の国家公務員には適用されない。ただし国家公務員法27条の平等取扱原則があり、人事院も各府省に合理的配慮の指針を示している(最新の通知内容をご確認ください)。実務のポイント:国立印刷局や造幣局などの行政執行法人の職員は、本条のかっこ書で適用除外から外されている。同じ国家公務員でも、ここでは配慮義務が直接適用される
Q3非常勤の会計年度任用職員も同じ扱いになりますか?
会計年度任用職員も一般職の地方公務員なので、本条により差別禁止規定と労働局の手続は適用されず、合理的配慮義務(36条の3)は適用される。実務のポイント:任期の終わりに再度任用されなかった場面で、配慮が足りなかったことをどこまで争えるかは、実務上解釈が分かれている。任期中に配慮の申出と回答を書面で残しておくことが、後で唯一使える材料になりやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「公務員は障害者差別を受けても法律で守られていない」という問いの立て方自体が間違っている。本条が外したのは障害者雇用促進法の差別禁止規定と、労働局ルートの手続だけである。国家公務員法27条・地方公務員法13条の平等取扱原則は残っており、違反した人事は人事院や人事委員会で争える。保護がないのではなく、保護の住所が違うだけである
- 民間の目から見ると「公務員は手厚く守られている」ように見える。だが法律の構造から見ると、公務員の職場には厚生労働大臣という外部の監督者が入れない。監督するのは任命権者と、その近くにある人事院・人事委員会である。外から見た安心感と、内側で外部からの監視が届かない実態との落差が、声を上げた職員を孤立させる
- 「役所なら合理的配慮の義務もすべて適用除外」と思われがちだが、適用が外れているのは一般職の国家公務員、裁判所職員、国会職員、自衛隊員に限られる。都道府県・市町村の職員と、国立印刷局や造幣局などの行政執行法人の職員には、36条の2から36条の5がそのまま適用される。地方自治体の人事担当者がここを取り違えると、自分の組織が義務違反の当事者になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 85条の3:公務員への適用除外を定める調整規定 | 35条:賃金・教育訓練など待遇面の障害者差別の禁止 36条の3:採用後の合理的配慮の提供義務 |
| 地方公務員への適用 | 差別禁止・勧告・紛争解決を除外、配慮義務は除外しない | 適用されない 適用される |
| 一般職の国家公務員への適用 | 差別禁止・配慮義務・紛争解決のいずれも除外(行政執行法人職員は配慮義務のみ適用) | 適用されない 適用されない(行政執行法人職員は適用) |
| 違反時の救済ルート | 人事院・人事委員会・公平委員会へ振り分け | 民間:厚労大臣の勧告、労働局の調停 民間:労働局/地方公務員:人事委員会・措置要求 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では公務員の不利益処分・勤務条件の争いは公務人員保障暨培訓委員会への復審・申訴で扱われ、日本の人事院ルートと構造が近い
ドイツは一般平等待遇法を公務員関係にも特則付きで適用し、重度障害者への配慮義務は公的使用者にも及ぶ。日本のように一括で適用除外とはしない
米国では ADA Title I が連邦政府を除外し、連邦職員は Rehabilitation Act 501条で別ルートとして保護される。救済の振り分け構造は日本と類似
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 県庁に採用された聴覚障害のある職員が、会議での筆談や音声文字化アプリの導入を求めたのに、半年間放置されたらどうなる? 36条の3の合理的配慮義務は県にもかかる。ただし厚生労働大臣の勧告も労働局の調停も使えない。持ち込む先は人事委員会の苦情処理か、地方公務員法46条の措置要求である
- あなたは市役所の人事課の担当者で、精神障害のある職員から時差出勤の配慮を求められた。「役所だから障害者雇用促進法は関係ない」と上司に言われ、そのまま保留にした。だが市は地方公務員を雇う立場として36条の3の義務を負っている。保留したという記録そのものが、後の措置要求で市側の不作為を示す材料になる
- 中央省庁に勤める視覚障害のある職員が、配慮を受けられないまま勤務成績不良を理由に降任処分を受けた。審査請求の期限は、処分説明書を受け取った翌日から3か月。障害者雇用促進法の条文を探しているうちに、この期限が過ぎていく
- 国立大学法人の職員は公務員ではない。だから本条の適用除外は及ばず、差別禁止も合理的配慮も労働局の調停もすべて使える。「国立」という名前から自分は公務員だと思い込むと、使える武器を自分から捨てることになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の身分を特定する(地方公務員か、一般職の国家公務員か、行政執行法人の職員か、そもそも公務員でない法人職員か) 2. 地方公務員なら、36条の3を根拠に配慮を書面で申し出て、写しを保管する3. 放置されたら人事委員会(または公平委員会)の苦情処理か、地方公務員法46条の措置要求へ進む。国家公務員なら人事院の苦情相談を使う4. 降任・免職などの不利益処分が出たら、期限内に審査請求を出す
訴えられた側:1. 任命権者側の担当者なら、「公務員だから障害者雇用促進法は対象外」と一括りにしない。地方自治体と行政執行法人には合理的配慮義務がある2. 申出を受けたら話し合いの経過と検討した配慮案を記録し、過重な負担に当たる場合はその理由を本人に説明する3. 国の機関でも国家公務員法27条の平等取扱原則と人事院の指針は残るので、配慮の検討記録を残しておく
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。不利益処分を争う審査請求は、地方公務員が処分があったことを知った日の翌日から3か月以内・処分の日の翌日から1年以内(地方公務員法49条の3)、国家公務員が処分説明書を受け取った日の翌日から3か月以内・処分の日の翌日から1年以内(国家公務員法90条の2)。措置要求には期限の定めがない(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)法律第46号 差別禁止・合理的配慮規定の導入に合わせて新設されたとみられる(平成28年4月施行)。その後、特定独立行政法人から行政執行法人への名称変更などに伴う文言整備があった可能性があり、人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:平成25年法律第46号による差別禁止・合理的配慮規定の導入に合わせて新設されたとみられる(平成28年4月施行)。条番号・文言の変遷は要検証
- 2.平成26年(2014年) 改正:独立行政法人制度の見直しに伴い、特定独立行政法人から行政執行法人への名称変更による文言整備があったとみられる。要検証
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第35条待遇の差別禁止、公務員には適用除外
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の3採用後の合理的配慮、地方公務員に適用
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の6厚生労働大臣の助言・指導・勧告、公務員除外
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第38条国・地方公共団体の雇用義務、除外対象外
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第74条の7労働局の調停、公務員には適用除外
- 地方公務員法 第13条平等取扱原則、差別禁止の受け皿
- 国家公務員法 第27条平等取扱原則、国家公務員の受け皿
- 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 第13条雇用分野は雇用促進法に委ねる調整規定
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める