割賦販売法 第35条の11(供託備金の積立て)
クイックジャンプ
- 指定受託機関は、決算期ごとに、次の各号の一に掲げる金額がある場合においては、供託備金として当該各号に掲げる金額を積み立てなければならない。
- 一供託委託契約に基づいて供託すべき前受業務保証金の額のうちに決算期までにその供託が終わらないものがある場合においては、その金額
- 二供託委託契約に基づいて供託する義務が生じたと認められる前受業務保証金の額がある場合においては、その供託すべきものと認められる金額
- 三現に前受業務保証金の額について訴訟が係属しているために供託していないものがある場合においては、その金額
この条文の基本情報
供託備金の積立てとは何ですか?
定義供託備金の積立てとは、割賦販売法第35条の11に定められた規定で、「指定受託機関は、決算期ごとに、次の各号の一に掲げる金額がある場合においては、供託備金として当該各号に掲げる金額を積み立てなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 割賦販売法第35条の11(供託備金の積立て)は、日本の割賦販売法に含まれる条文です。
- 割賦販売法第35条の11の条文原文は「指定受託機関は、決算期ごとに、次の各号の一に掲げる金額がある場合においては、供託備金として当該各号に掲げる金額を積み立てなければならない。」で始まります。
- 割賦販売法第35条の11は第三章の三に置かれています。
- 割賦販売法の公布日は昭和36年7月1日です。
- 割賦販売法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 割賦販売法第35条の11の前の条は割賦販売法第35条の10です。
- 割賦販売法第35条の11の次の条は割賦販売法第35条の12です。
- 割賦販売法第35条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)第35条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159 - 本サイト収録
割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)第35条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000159/35_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点割賦販売法第35条の70は、指定受託機関に対し、決算期ごとに未供託の前受業務保証金や訴訟中で供託していない金額を、供託備金として積み立てるよう義務づける規定である。
Q · 互助会の供託を肩代わりする「指定受託機関」に、本当にお金を払う力はあるの?
受託機関は未供託分を決算ごとに備金として積む義務がある
割賦販売法第35条の70により、指定受託機関は決算期ごとに、①供託委託契約に基づき供託すべきなのにまだ供託していない前受業務保証金の額、②供託義務が生じたと認められる額、③訴訟係属中のため供託していない額を、供託備金として積み立てなければなりません。肩代わりの約束が空手形にならないよう、支払原資を帳簿上確保させる仕組みです。ただし保全されるのは前受金の全額ではなく、法定割合で計算された保証金の範囲です。
解説
冠婚葬祭互助会に毎月3,000円ずつ積み立てている人は、その会社が倒産したら自分のお金がどう守られるのかを、ほとんど知らない。割賦販売法の仕組みでは、前払いを受ける事業者は「前受業務保証金」(会社が潰れたときに客へ返すため、国の供託所に預ける担保のお金)を積む義務を負う。現金を預ける代わりに、指定受託機関と「供託委託契約」(いざというとき代わりに供託してもらう約束)を結ぶこともできる。ここで一つ疑問が湧く。肩代わりを約束した指定受託機関に支払う力がなかったら、約束は空手形になる。本条はその穴をふさぐ規定である。決算期ごとに、供託がまだ済んでいない金額、供託義務が生じたと認められる金額、訴訟中で供託が止まっている金額を「供託備金」として積み立てさせる。あなたの積立金は、事業者の保証金と受託機関の備金という二層の仕組みで守られている。ただし保全されるのは前受金の全額ではない。その限界まで知っている人だけが、事業者の経営が危うくなったときに正しく動ける。
法的な位置づけ
供託備金とは、割賦販売法第35条の70に基づき、指定受託機関が決算期ごとに積み立てる準備金をいう。積立対象は、供託委託契約に基づく前受業務保証金のうち決算期までに供託が終わらない額、供託義務が生じたと認められる額、訴訟係属中のため供託していない額の三類型に限られる。
手順
- 1.払込額を一覧にする 契約書・領収書・積立通帳をすべて手元に集め、契約ごとの累計払込額を表にまとめる。家族名義の契約も漏れなく確認する
- 2.保全の方法を確認する 事業者が前受業務保証金を現金で供託しているか、指定受託機関との供託委託契約で済ませているかを、事業者または地方経済産業局に問い合わせて確認する
- 3.還付の公告を追う 事業者の倒産や許可取消が報じられたら、官報などで還付手続の公告を確認し、定められた期間内に還付の申出をする
- 4.保全されない残額を破産債権として届け出る 還付で戻らない残りの額は、破産手続で債権届出をする。還付手続と破産配当は別手続なので、両方の期限を管理する
よくある質問 AI による整理
Q1供託備金とは何ですか?
指定受託機関が決算期ごとに積み立てる準備金です。割賦販売法第35条の70が根拠で、未供託の前受業務保証金などが対象になります。
Q2指定受託機関とはどんな会社ですか?
前払式取引の事業者と供託委託契約を結び、事業者に代わって前受業務保証金を供託することを約束する、経済産業大臣の指定を受けた機関です。
Q3供託委託契約とは何ですか?
事業者が現金で保証金を供託する代わりに、指定受託機関が必要時に代わって供託すると約束する契約です。受託機関の支払能力が要になります。
Q4互助会 倒産 積立金はどうなる?
前受業務保証金の還付手続で一部が戻るのが基本です。保全は前受金全額ではなく法定割合の範囲で、残額は破産債権として届け出ます。
Q5供託備金はいつ積み立てる?
決算期ごとです。決算時点で未供託の額、供託義務が生じたと認められる額、訴訟中で未供託の額があれば、その金額を積み立てます。
Q6訴訟中の金額も供託備金に含まれる?
含まれます。本条3号は、前受業務保証金の額について訴訟が係属しているため供託していない金額も、供託備金として積むよう定めています。
Q7供託備金の積立て漏れは違法?
本条は「積み立てなければならない」と義務を定めています。計上漏れは監督官庁による検査や是正の対象になり得ます。罰則の有無は最新条文を要確認です。
Q8友の会の積立も割賦販売法で守られる?
百貨店の友の会などの前払式特定取引も、前受業務保証金による保全の仕組みに組み込まれています。供託委託契約を使う場合は本条も関係します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1互助会が潰れたら、積み立てたお金は全部戻ってくるんですか?
全額とは限らない。前受業務保証金は前受金の全額ではなく法定の割合で計算されるため(割賦販売法18条の3系統の規定、最新の改正状況をご確認ください)、還付で戻るのはその範囲が基本である。残りは破産債権として配当を待つことになる。実務のポイント:互助会の多くは、解約より他社への契約移管で救済されるケースがある。移管先が見つかるかどうかで結果が大きく変わるため、倒産直後に解約を急がない方がよい場合もある
Q2「保証会社が供託を引き受けています」と言われたら安心していいですか?
一定の安心材料にはなる。指定受託機関は経済産業大臣の指定を受け、本条により決算期ごとに供託備金を積み立てる義務を負う。実務のポイント:受託機関は委託先の事業者から手数料を取り、その事業者の財務を審査している。受託機関が契約更新を渋るのは、事業者の経営が危うくなっているサインであることが多い
Q3受託機関が「訴訟中だから供託できない」と言うのは許されるんですか?
供託の時期が争われること自体はありうる。ただし本条3号は、訴訟係属中で供託していない金額も供託備金として積み立てるよう求めている。お金を払える状態にしておく義務は、訴訟中も消えない。実務のポイント:消費者個人が受託機関と直接争うより、地方経済産業局へ情報提供する方が効果的なことが多い。監督官庁が動けば、訴訟とは別に財務体制の点検が入る
間違えやすい点 AI による整理
- 「互助会は国の許可事業だから、倒産しても積立金は全額戻る」と信じている人は多い。前受業務保証金は前受金の全額ではなく、法定の割合(現行は二分の一相当、最新の改正状況をご確認ください)で計算される。供託備金はその保全額を確実に払うための仕組みであり、全額返還を約束するものではない
- 「保証会社がついているなら安心」という理解は、半分しか正しくない。供託委託契約は、受託機関が代わりに供託すると約束する契約にすぎない。その約束に実効性を持たせるのが本条の供託備金と監督である。受託機関の財務まで国が見張っている二段構えの仕組みだと分かれば、確認すべき書類も変わる
- 利用者の目線では「お金を預けた会社」しか見えない。法律は、事業者、指定受託機関、供託所、経済産業大臣という四者の関係で保全を設計している。この構図を知らないと、倒産時に事業者の破産管財人だけに連絡し、還付の公告期間を逃すことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務を負う者 | 第35条の70:指定受託機関 | 第18条の3:前払式割賦販売業者(前受業務保証金の供託) 第18条の4系統:事業者と指定受託機関(供託委託契約) |
| 義務の内容 | 決算期ごとに未供託額などを供託備金として積立て | 前受金の法定割合に相当する保証金を供託所へ供託 現金供託に代えて、受託機関が必要時に供託すると約束 |
| 消費者から見た役割 | 受託機関の肩代わり約束に支払原資を持たせる最奥の留め金 | 倒産時の還付原資そのもの 現金供託の代替手段(受託機関の信用に依存) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では生前契約(生前殯葬服務契約)の前受金について信託による保全を義務づける方式をとり、受託者の備金積立てではなく信託財産の分別で消費者を守る点が異なる
韓国は相助業(互助会に相当)を割賦取引法で規律し、消費者被害補償保険契約・銀行預置・共済組合加入のいずれかで前受金を保全させる。日本と制度目的が近い
米国では州ごとに前払葬祭契約の信託割合や保険利用を定め、連邦レベルの統一規制はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 母が20年かけて互助会に積み立てた60万円。運営会社の経営悪化がニュースになった。家族の誰も、どこに何を請求すればいいのか分からない。まず確かめるべきは、その会社が現金で供託しているのか、指定受託機関との供託委託契約で済ませているのかである
- もし、事業者が倒産したのに指定受託機関が「供託額をめぐって訴訟中だ」と言って払いを止めたら、どうなる? 本条3号は、訴訟中で供託していない金額も供託備金として積み立てるよう求めている。争いが続く間も、払うための原資は受託機関の帳簿に残っていなければならない
- あなたは指定受託機関の経理担当で、決算を締めようとしている。期末時点で、委託先の事業者について供託を命じられた分がまだ一部残っている。その金額を備金として計上し忘れれば、監督官庁の検査で真っ先に指摘される項目になる
- 百貨店の友の会で12か月積み立てたのに、その百貨店が閉店を発表した。友の会も前払式特定取引として割賦販売法の保全の仕組みに組み込まれている。閉店日まであと30日。還付手続の公告を見落とさないことが最初の仕事になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書・領収書・積立通帳を全部保管し、累計の払込額を一覧にする2. 事業者が現金供託か供託委託契約かを、事業者または経済産業省(地方経済産業局)に確認する3. 倒産や許可取消があれば、還付手続の公告を官報などで追い、期間内に申出をする4. 保全されない残りの額は破産債権として届け出る。保全分と破産配当は別の手続であることを意識する
訴えられた側:指定受託機関の立場なら、1. 決算期ごとに本条1〜3号の金額を委託先別に洗い出し、備金の計上漏れをなくす2. 訴訟中の案件は、勝てる見込みがあっても3号に従い全額計上する3. 委託先事業者の前受金残高を定期的に把握し、供託義務の発生を早めに予測する4. 備金の取崩しや運用は監督規制に沿って行い、監督官庁の検査に耐える記録を残す
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はなく、積立義務は「決算期ごと」に生じる。一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。消費者の還付申出は、経済産業大臣が公告する期間内に行う必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
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