割賦販売法 第38条(支払能力を超える購入等の防止)
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割賦販売業者及びローン提携販売業者は、共同して設立した信用情報機関(信用情報の収集並びに割賦販売業者及びローン提携販売業者に対する信用情報の提供を業とする者をいう。以下同じ。)を利用すること等により得た正確な信用情報に基づき、それにより利用者又は購入者若しくは役務の提供を受ける者が支払うこととなる賦払金等が当該利用者又は購入者若しくは役務の提供を受ける者の支払能力を超えると認められる割賦販売又はローン提携販売を行わないよう努めなければならない。
この条文の基本情報
支払能力を超える購入等の防止とは何ですか?
定義支払能力を超える購入等の防止とは、割賦販売法第38条に定められた規定で、「割賦販売業者及びローン提携販売業者は、共同して設立した信用情報機関(信用情報の収集並びに割賦販売業者及びローン提携販売業者に対する信用情報の提供を業とする者をい…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 割賦販売法第38条(支払能力を超える購入等の防止)は、日本の割賦販売法に含まれる条文です。
- 割賦販売法第38条の条文原文は「割賦販売業者及びローン提携販売業者は、共同して設立した信用情報機関(信用情報の収集並びに割賦販売業者及びローン提携販売業者に対する信用情報の提供を業とする者をい…」で始まります。
- 割賦販売法第38条は第四章に置かれています。
- 割賦販売法の公布日は昭和36年7月1日です。
- 割賦販売法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 割賦販売法第38条の前の条は割賦販売法第37条です。
- 割賦販売法第38条の次の条は割賦販売法第39条です。
- 割賦販売法第38条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)第38条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159 - 本サイト収録
割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)第38条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000159/38
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点割賦販売法38条は、自社割賦やローン提携販売を行う業者に、信用情報に基づき購入者の支払能力を超える販売をしないよう努める義務を課す。罰則のない努力義務である。
Q · 審査なしの自社ローンで売った店は、法律違反にならないの?
努力義務なので、直ちに違法・無効とはならない
割賦販売法38条は、自社割賦やローン提携販売を行う業者に、信用情報機関の利用等で得た正確な信用情報に基づき、支払能力を超える販売をしないよう「努める」義務を課しています。クレジット会社の支払可能見込額調査義務(30条の2)や超過与信の禁止(30条の2の2)とは異なり努力義務であるため、違反しても罰則や契約の自動無効はありません。著しく不当な販売は、公序良俗違反(民法90条)や不法行為(民法709条)として争う余地があります。
解説
「審査なし」「ブラックでもOK」と書かれた中古車店の自社ローンを見て、法律の網の外にある商売だと感じたことはないだろうか。割賦販売法38条は、まさにその自社分割払い(割賦販売)と、販売店が保証人になって銀行ローンを組ませるローン提携販売を対象にしている。中身は、信用情報機関を使うなどして正確な信用情報を集め、買い手の支払能力を超える分割販売をしないよう「努めなければならない」というものだ。ただし、ここで知っておくべき落差がある。クレジット会社には支払可能見込額の調査義務(30条の2)や、それを超える与信の禁止(30条の2の2)がはっきり課されているのに対し、自社割賦の販売店に課されているのは努力義務にとどまる。つまり審査の甘い自社ローンは、法律上、クレジットカードより緩い枠組みで動いている。この差を知っていれば、契約前に「この月額を払い切れるか」を自分で判断する責任がどこまで自分にあるのか、見積もることができる。
法的な位置づけ
割賦販売法38条は、割賦販売業者及びローン提携販売業者に課される過剰販売防止の努力義務を定める規定である。信用情報機関の利用等により得た正確な信用情報に基づき、賦払金等が購入者等の支払能力を超えると認められる割賦販売又はローン提携販売を行わないよう努めることを求める。違反に対する罰則や契約無効といった直接の効果は定められていない。
手順
- 1.契約の種類を見分ける 契約書で支払先を確認し、販売店に直接払う自社割賦、販売店が保証する金融機関ローン(ローン提携販売)、信販会社に払う個別クレジットのどれに当たるかを見分ける。どれかによって適用される規律の強さが変わる
- 2.契約時の収入と月額を記録にまとめる 契約した当時の手取り収入、家賃などの固定費、分割の月額を一覧にし、支払能力を超えていたかを客観的に示せるようにする。収入を店に伝えたメッセージや会話メモも保存する
- 3.信用情報の照会の有無を書面で尋ねる 販売店に、契約時に信用情報機関へ照会したかを書面またはメールで問い合わせる。回答の有無と内容は、分割条件の見直し交渉や紛争時の材料になる
- 4.一括請求には書面催告の有無を確認する 延滞を理由に一括請求や契約解除を告げられたら、割賦販売法5条に基づく20日以上の期間を定めた書面催告があったかを確認する。電話だけの請求には即答せず記録を残す
- 5.専門窓口に相談する 消費者ホットライン188や弁護士・司法書士に相談し、分割条件の見直し、抗弁の接続、不法行為に基づく請求の可能性を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1割賦販売法38条とは何ですか?
自社割賦やローン提携販売を行う業者に、信用情報に基づき購入者の支払能力を超える分割販売をしないよう努める義務を課す規定です。
Q2自社ローン 審査なし 違法?
直ちに違法ではありません。38条は努力義務で罰則がないためです。ただし明らかに払えない相手への販売は、不法行為等で争われる余地があります。
Q3割賦販売とクレジットの審査の違いは?
クレジット会社には支払可能見込額の調査義務と超過与信の禁止が課されています。自社割賦の販売店に課されているのは38条の努力義務にとどまります。
Q4ローン提携販売とは何ですか?
販売店が購入者の保証人となり、金融機関からの借入れで代金を支払わせる販売方式です。定義は割賦販売法2条にあり、38条の努力義務の対象になります。
Q5割賦販売法38条に違反したら罰則はありますか?
38条違反そのものに罰則規定はありません。努力義務のため、行政罰や刑事罰ではなく、民事上の不法行為責任などで問題になるかが争点となります。
Q6自社ローンでも信用情報機関に照会しますか?
38条は信用情報機関の利用を例示していますが、照会は義務ではありません。照会をしない販売店もあり、その有無が紛争時に店側の努力を示す材料になります。
Q7支払能力を超える分割契約は無効にできますか?
38条違反だけでは自動的に無効にはなりません。著しく不当な場合に限り、公序良俗違反(民法90条)による無効や不法行為による損害賠償を主張できる可能性があります。
Q8自社ローンの支払いが厳しいとき、どこに相談できますか?
消費者ホットライン188(消費生活センター)、法テラス、弁護士・司法書士に相談できます。契約書と支払状況の記録を持参するとスムーズです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自社ローンで払えなくなったら、すぐ車を持っていかれますか?
割賦販売であれば、販売店が支払遅滞を理由に契約を解除したり残金を一括請求したりするには、20日以上の期間を定めた書面での催告が必要です(5条)。この手順を踏まない一括請求や引き上げには争う余地があります。実務のポイント:自社ローンの車は所有権留保になっていることが多く、引き上げそのものは契約上認められている場合があります。ただし手順を飛ばした実力行使は別の問題で、電話での脅しに応じる前に書面催告の有無を確認すること
Q2審査しないで売った店に責任ってないんですか?
38条は支払能力を超える販売をしないよう努める義務を定めますが、努力義務なので違反しても直ちに契約が無効になったり罰則が科されたりはしません。ただし著しく不当な販売であれば、公序良俗違反(民法90条)や不法行為(民法709条)として争える場合があります。実務のポイント:争うときは「照会したか」「収入を聞いたか」の二点が勝負になります。契約時の会話のメモや、収入を伝えたLINEは捨てずに残しておくこと
間違えやすい点 AI による整理
- 「法律が過剰な分割払いを禁止しているのだから、払えない契約は無効になる」と思っている人は多い。だが38条は「努めなければならない」と定めているだけで、違反しても契約が自動的に無効になるわけではない。私法上の効果は事案ごとに、公序良俗違反(民法90条)や不法行為(民法709条)の枠組みで争うことになり、そこは実務上も解釈が分かれる
- クレジット会社には支払可能見込額の調査義務があることは知られている。だが自社割賦の店はその義務の対象外で、努力義務しかないことまで知っている人は少ない。審査が甘いのは店の好意ではなく、法の規律が緩いからだ。その緩さのツケは、払えなくなった時点で買い手に回ってくる
- 販売店から見れば、信用情報の照会は手間とコストでしかない。法律から見れば、照会の有無は「努力したかどうか」を示すほぼ唯一の客観的な証拠になる。照会記録がないまま延滞客を一括請求で追い込めば、紛争になったときに店側の不誠実さを示す材料に変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の性質 | 38条:支払能力超過の販売をしないよう努める努力義務 | 30条の2の2:包括支払可能見込額を超えるカード交付等の禁止(法的義務) 35条の3の4:個別支払可能見込額を超える契約締結の禁止(法的義務) |
| 対象となる業者 | 割賦販売業者・ローン提携販売業者(自社割賦の販売店等) | 包括信用購入あっせん業者(クレジットカード会社) 個別信用購入あっせん業者(信販会社) |
| 信用情報の確認方法 | 信用情報機関の利用等を例示(照会は義務ではない) | 指定信用情報機関を利用した支払可能見込額の調査が義務(30条の2) 指定信用情報機関を利用した支払可能見込額の調査が義務(35条の3の3) |
| 違反時の扱い | 罰則なし。私法上は民法90条・709条の枠組みで争う | 行政処分(改善命令等)の対象となりうる 行政処分(改善命令等)の対象となりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の消費者保護法は分割払い契約の書面化と記載事項を中心に規律し、販売店の支払能力調査を直接定める規定は見当たらない。金融機関の与信には無担保債務総額の規制がある
韓国の割賦取引法は割賦契約の書面交付や撤回権を中心に規律する。支払能力調査の規律の有無は要確認
ドイツでは消費者向けの融資及び分割払い等の金融支援に信用力審査義務が課され、日本の努力義務より強い規律となっている
米国ではクレジットカードの発行に返済能力の考慮が義務付けられる一方、店舗の割賦販売は州の Retail Installment Sales Act が中心で、州ごとに規律が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 信用情報に傷があってクレジットが通らない。そこで中古車店の「自社ローン、審査なし」の看板を見つけた。月々3万円の60回払いで、手取り17万円のあなたは家賃を払うと手元にほとんど残らない。販売店は信用情報機関に照会もしないまま契約書を出してきた。サインする前に、38条が販売店に求めているのは努力だけで、断る理由を探す役目は自分にあると気づけるかどうか
- もし自社ローンの支払いが3か月滞って、販売店から「全額一括で払え、払えないなら車を引き上げる」と電話が来たらどうなる? 割賦販売では、販売店が契約を解除したり残金を一括請求したりするには、20日以上の期間を定めた書面での催告が必要になる(5条)。電話一本で即日引き上げはできない
- 家具店を経営するあなたが、常連客に「うちで分割にしておきますよ」と自社割賦を始めた。信用情報は見ず、顔なじみだから大丈夫と思っていた。38条違反そのものに罰則はないが、明らかに払えない人に売り込んで破綻させれば、事情によっては不法行為責任を問われる余地がある
- 友人が呉服の展示会で、年金暮らしの母親が販売店提携ローンで反物を何本も買わされたと相談してきた。年金額を考えれば払いきれないのは明らかだった。38条の努力義務違反に加えて、抗弁の接続(29条の4で準用する30条の4)を使い、販売店への抗弁を盾にローン会社への支払いを止められないか、まずそこを確認する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書を確認し、自社割賦(販売店に払う)、ローン提携販売(販売店が保証する金融機関ローン)、個別クレジット(信販会社)のどれかを見分ける2. 契約時の収入状況と月額の比率を記録にまとめる3. 販売店に信用情報の照会の有無を書面で尋ねる4. 一括請求が来たら、20日以上の書面催告があったか(5条)を確認する5. 消費生活センター(188)か弁護士・司法書士に相談し、分割条件の見直しや不法行為での請求の可能性を検討する
訴えられた側:1. 自社割賦を扱うなら、信用情報機関への加盟と照会を社内手順に組み込み、照会記録を保存する2. 収入の聞き取りと返済比率の判断基準を文書にしておく3. 延滞時は5条の書面催告(20日以上)を守る4. 損害賠償の上限(6条)を超える請求をしない5. 明らかに支払能力を超える案件は断るか、頭金や回数で調整した記録を残す
時効(請求できる期限):38条自体に特定の時効はない。損害賠償請求には一般の規律が適用される:債権は権利を行使できると知った時から5年または権利を行使できる時から10年(民法166条)、不法行為は損害と加害者を知った時から3年(民法724条)。延滞時の解除・一括請求には20日以上の書面催告が必要(割賦販売法5条)
学説
一般的理解:38条は努力義務規定であり、違反が直ちに契約の無効や損害賠償責任を生じさせるものではない。ただし支払能力を著しく超える販売は、公序良俗違反や不法行為の判断において考慮要素となりうると解されている。
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