要点国税通則法 55 条は、納税に直接使えない有価証券を税務署に提供して取立てと納付を委託できる制度を定める。証券が最近において確実に取り立てられると認められる場合に限られる。
Q · 税金を払う現金がないけど、金庫に手形があります。これで納税できますか?
確実な手形なら税務署に取立委託して納税に充てられます
国税通則法 55 条により、国税の納付に直接使えない有価証券でも、税務署に提供して取立てと納付を委託できます。ただし「最近において確実に取り立てることができる」と認められる証券に限られ、取立てに費用がかかるときは費用相当額もあわせて提供する必要があります。受託時には納付受託証書が交付されますが、これは受託の証明であって完納の証明ではなく、取立てが成功して初めて納付の効果が生じます。さらに 4 項により、猶予に係る担保提供の代わりと認められることもあります。
税金を滞納している。手元に現金はない。だが来月満期の受取手形が金庫に眠っている。この行き詰まりの中で、あなたには一手が残されている。国税通則法55条は、そのままでは納税に使えない有価証券(手形や小切手など)を税務署に預け、税務署がそれを取り立て、その金で税金を払ってくれる制度を定める。ただし条件がある。その証券が近いうちに確実に取り立てられると認められること、そして証券の支払期日と国税の納期限の時間関係を満たすこと。さらに見落とされがちな切り札が第4項だ。この委託によって担保を差し入れる必要がなくなったと認められれば、証券の提供が担保の肩代わりになる。現金も担保もないと思い込んでいたあなたの手元に、実は交渉材料が一枚あった。
国税通則法 55 条は納付委託を定める規定であり、納税者が国税の納付に使用できない有価証券を提供して、その取立てと取り立てた金銭による国税の納付を税務署に委託できる旨を規律する。受託は証券が確実に取り立てられると認められる場合に限られ、その委託は一定の場合に担保提供の代替としても機能しうる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
納税に直接使えない手形や小切手を税務署に提供し、その取立てと取り立てた金銭による国税の納付を委託する制度です。国税通則法 55 条が根拠で、確実に取り立てられる証券に限られます。
手形をそのまま納付には使えませんが、55 条の納付委託により税務署に取立てを委託すれば、取り立てた金銭で納税できます。銀行で割り引かずに納税に充てられる点が特徴です。
完了ではありません。納付受託証書は受託の証明であり、取立てが成功して初めて納付の効果が生じます。取立て完了までは延滞税のリスクが残ります。
証券の取立てに費用を要するときは、その費用相当額をあわせて提供する必要があります(55 条 1 項後段)。費用の準備を忘れると手続が止まることがあります。
確実に取り立てられる有価証券があれば、その取立委託が担保提供の代わりと認められることがあります(55 条 4 項)。担保がないから猶予を諦める前の選択肢です。
滞納処分に進む前に納付委託を申し出れば、誠実な納付意思の表れとして扱われ、徴収上有利と認められれば受託されます(1 項 3 号)。差押え前に動くことが重要です。
いいえ。「最近において確実に取り立てることができる」と認められる証券に限られます。信用不安のある振出人の手形は受託されません。
はい。必要があるときは、税務署の職員が確実と認める金融機関に取立て及び納付を再委託できます(55 条 3 項)。
なりません。取立てが成功して初めて納付の効果が生じるので、不渡りなら納付は成立せず滞納が続きます。だからこそ税務署は「最近において確実に取り立てられる」証券に限って受託します(55条1項)。業界裏話ヒント:納付受託証書(2項)を受け取っても納付完了ではありません。取立てが済むまでは延滞税のリスクが残る、この時間差を実務家は必ず織り込んで動きます
詰みとは限りません。確実に取り立てられる有価証券があれば、その取立委託が担保提供の代わりと認められることがあります(55条4項)。猶予を諦める前の選択肢です。業界裏話ヒント:税務署は担保として不動産や国債を求めがちですが、55条4項を持ち出せる納税者は多くありません。手形が実質的な担保機能を果たせると知っているかどうかで、猶予が通るか却下されるかが変わります
いいえ。「最近において確実に取り立てることができる」と認められるものに限られます(55条1項)。信用不安のある振出人の手形は断られます。さらに取立てに費用がかかる場合は、費用相当額をあわせて提供する必要があります。業界裏話ヒント:実務では取立費用の準備を忘れて手続が止まる例があります。委託を申し出るときに費用相当額を一緒に出すのが鉄則です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 機能 | 55 条:有価証券の取立委託による納付(担保代替にもなりうる) | — |
| 適用の前提 | 確実に取り立てられる証券 + 支払期日と納期限の時間関係 | — |
| 猶予との関係 | 1 項 1 号・4 項で納税の猶予(46 条)と連動 | — |
| 納付の完了時点 | 取立て成功時に納付の効果が生じる(証書交付は受託の証明) | — |
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