前条第一項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この節において同じ。)の場合において、内閣総理大臣は、当該事業者が課徴金対象行為に該当する事実を内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣に報告したときは、同条第一項の規定により計算した課徴金の額に百分の五十を乗じて得た額を当該課徴金の額から減額するものとする。
要点景品表示法9条は、課徴金対象行為を事業者が自ら消費者庁に報告すると課徴金が50%減額される制度。ただし調査着手を予知した後の報告には減額は適用されない。
Q · 誇大広告がバレそう。今から消費者庁に自分で申告したら課徴金は安くなる?
調査が入る前なら自主申告で課徴金が50%減額される
景品表示法9条により、課徴金対象行為(優良誤認・有利誤認表示など)に該当する事実を、内閣府令で定める方式で事業者が自ら消費者庁に報告すれば、課徴金額の50%が減額されます。ただし、調査が入ったことで課徴金納付命令を予知してされた報告には減額が適用されません(本条但書)。つまり減額の窓は調査着手の前にしか開いておらず、問題表示を発見してから動き出すまでの数日が、支払額を倍違わせる分岐点になります。
自社のEC広告に「医師の98%が推奨」と根拠なく書いていた、外注した広告代理店が勝手に「業界売上No.1」と盛っていた。気づいた瞬間、多くの経営者は固まる。優良誤認・有利誤認表示(景品表示法5条)に課徴金(売上の3%)が乗るからだ。だが景品表示法9条を知っている事業者は、ここで動き方が変わる。あなたが課徴金対象行為に該当する事実を、内閣府令で定める方式で自分から消費者庁(内閣総理大臣)に報告すれば、課徴金は50%減額される。半額だ。ただし、ここに残酷な但書がある。その報告が、すでに調査が入ったことで「どうせ課徴金納付命令が来る」と予知したうえでの報告であれば、減額は一切ない。つまり減額の窓は、役所が踏み込んでくる前にしか開いていない。社内で問題表示を発見してから、調査が始まるまでの数日、その時間こそがあなたの財布を守る最後の猶予である。
景品表示法9条は課徴金の自主申告減額を定める規定であり、優良誤認・有利誤認表示など課徴金対象行為に該当する事実を、事業者が内閣府令所定の方式で消費者庁に自ら報告した場合に、課徴金額の50%を減額する旨を規律する。減額率は固定で、調査着手の予知後の報告には適用されない。
優良誤認・有利誤認などの不当表示をした事業者に、対象期間中の対象売上高の3%を国が課す金銭的不利益処分です。利得の吸い上げと違反抑止を目的とし、課徴金額が150万円未満なら課されません。
内閣府令で定める方式に従い、課徴金対象行為に該当する事実を消費者庁(内閣総理大臣)に報告します。提出様式と記載事項を事前に確認し、調査着手の前に提出することが50%減額の条件です。
調査があったことで課徴金納付命令が来ると予知する前までです。立入調査や事情聴取が始まった後の駆け込み報告は「予知してされたもの」として減額が否定されます(本条但書)。
50%固定です。独占禁止法の課徴金減免のように申告順位で全額免除になることはなく、景表法9条はゼロにはならず半額が上限とされています。
できます。9条の50%減額に加え、景表法10条の所定手続で返金措置を行うと返金相当額がさらに課徴金から減額されます。二段構えで実質負担を大きく圧縮できます。
課徴金額が150万円未満なら課されません。算定率3%から逆算すると、対象期間の対象売上高がおおむね5000万円未満の水準が目安です。ただし対象期間は最長3年で累積します。
課徴金対象行為をした期間で、最長3年です。月商が小さく見えても3年分を累積すると不適用ラインを超えることがあるため、額を試算してから判断すべきです。
ステルスマーケティングが優良誤認表示と評価されれば課徴金対象になり、9条の自主申告減額の対象にもなります。SNSのPR投稿でも表示主体は依頼した事業者です。
なりません。景品表示法9条の減額率は50%固定で、ゼロにはなりません。独占禁止法の課徴金減免制度(第7条の4)は申告順位次第で全額免除もありえますが、景表法は順位制も全額免除もなく、半額が上限です。業界裏話ヒント:景表法では一番乗りを争う意味がない一方、9条の50%減に10条の返金措置による減額を重ねると実質負担をさらに圧縮できます。弁護士はこの二段構えを当然に検討しますが、自分から積極的には説明しないことがある。申告を相談するなら『返金措置と組み合わせた場合の最終負担額は?』と必ず聞くべきです
避けられません。9条が減らすのは課徴金の金額だけで、再発防止や差止めを命じる措置命令(景品表示法7条)は別の処分として残ります。社名や違反内容の公表を伴う措置命令は、自主申告しても下されうる。業界裏話ヒント:実務では、課徴金を半減させても措置命令によるレピュテーションの打撃の方が痛いケースが多い。だからこそ申告と同時に、表示の自主的な是正・撤回・是正告知を先回りで行い、措置命令の内容を少しでも軽くする交渉余地を作る。お金の話だけで判断すると全体最適を外します
原則として表示主体であるあなたの会社が責任を負います。誰が制作したかではなく、誰の表示として世に出たかで判断されるためです。代理店への求償は別途の民事問題で、課徴金は免れません。業界裏話ヒント:景品表示法8条1項但書には、相当の注意を怠らなかった(無過失)場合に課徴金を課さない例外があります。表示の根拠資料を制作段階で代理店に確認させ、記録を残していたかどうかが分水嶺。普段から表示の根拠管理体制を作っておくことが、9条の申告以前の第一防衛線になります(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 機能 | 9条:自主申告で課徴金を50%減額 | — |
| 減らせる対象 | 課徴金額のみ(措置命令は別途残る) | — |
| 適用の鍵 | 調査着手を予知する前の報告(内閣府令の様式) | — |
| 措置命令(7条)との関係 | 措置命令は別建てで残り、併存しうる | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。