老人福祉法 第10条(介護等に関する措置)
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身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある老人の介護等に関する措置については、この法律に定めるもののほか、介護保険法の定めるところによる。
この条文の基本情報
介護等に関する措置とは何ですか?
定義介護等に関する措置とは、老人福祉法第10条に定められた規定で、「身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある老人の介護等に関する措置については、この法律に定めるもののほか、介護保険法の定めるところによる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 老人福祉法第10条(介護等に関する措置)は、日本の老人福祉法に含まれる条文です。
- 老人福祉法第10条の条文原文は「身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある老人の介護等に関する措置については、この法律に定めるもののほか、介護保険法の定めるところによる。」で始まります。
- 老人福祉法第10条は第一章 総則に置かれています。
- 老人福祉法の公布日は昭和38年7月11日です。
- 老人福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 老人福祉法第10条の前の条は老人福祉法第9条です。
- 老人福祉法第10条の次の条は老人福祉法第10条の2です。
- 老人福祉法第10条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第10条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 本サイト収録
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第10条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000133/10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点老人福祉法10条は、要介護高齢者の介護等の措置について、同法に定めるもののほかは介護保険法によると定める。契約が困難な場合には市町村の措置が残る。
Q · 介護保険の契約ができない親は、介護サービスを受けられないの?
受けられる。市町村の措置という別ルートがある
老人福祉法10条は、高齢者の介護等の措置について、老人福祉法に定めるもののほかは介護保険法によると定めます。つまり原則は介護保険の契約による利用です。ただし認知症で契約できない、虐待を受けているなど、やむを得ない事由で介護保険の利用が著しく困難な場合、市町村は同法10条の4や11条に基づき、申請を待たずに職権で在宅サービスや施設入所を決めることができます。
解説
介護が必要な親のケアは、介護保険が入口になる。老人福祉法10条はそう定めるが、大事なのは「この法律に定めるもののほか」という前置きだ。介護保険は契約で動く仕組みで、本人が要介護認定を申請し、事業者と契約し、1割から3割の自己負担を払う。では、認知症で契約できない人、家族から虐待を受けていて申請どころではない人、制度があっても使えない人はどうなるのか。その人たちのために、老人福祉法の「措置」(市町村が職権で、つまり申請を待たずにサービスや施設入所を決める行政の決定)が残されている(10条の4、11条)。ふだんは介護保険の陰に隠れているが、契約という入口が塞がったときには、市町村が直接動く別ルートがある。「本人が申し込まないから何もできない」と言われたら、措置の条文名を出して問い返せばいい。
法的な位置づけ
老人福祉法第10条は、身体上又は精神上の障害により日常生活に支障がある老人の介護等に関する措置について、老人福祉法に定めるもののほかは介護保険法の定めによるとする規定である。介護保険法による契約型の給付を原則としつつ、同法10条の4及び11条に基づく市町村の職権による措置を存置させ、両法の適用関係を整理する接続規定として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1老人福祉法と介護保険法の違いとは
介護保険法は本人が申請し事業者と契約して使う保険給付の仕組みです。老人福祉法は、契約が困難な高齢者を市町村が職権で保護する措置などを定めています。
Q2老人福祉法の措置とは
市町村が本人の申請を待たず、職権で在宅サービスの提供や老人ホームへの入所を決める行政上の決定です。根拠は老人福祉法10条の4と11条です。
Q3やむを得ない事由による措置 対象者
認知症などで契約が結べない人、家族による虐待や放置を受けている人、家族が介護保険の手続を拒んでいる人など、介護保険の利用が著しく困難な高齢者が対象です。
Q4養護老人ホーム 介護保険で入れる?
入れません。養護老人ホームへの入所は老人福祉法11条の措置によって決まり、介護保険の契約では入所できません。窓口は市町村です。
Q5措置入所 費用 誰が払う
まず市町村が費用を負担し、老人福祉法28条に基づいて本人や扶養義務者から負担能力に応じて徴収します。所得に応じた算定のため、低所得者は負担が軽くなりえます。
Q6要介護認定前 施設入所 できる?
認定結果を待つ間に在宅での生活が困難になり、緊急性がある場合は、市町村の判断で措置による入所が検討されることがあります。まず高齢福祉担当課へ相談します。
Q7高齢者虐待 措置 根拠
高齢者虐待防止法9条2項は、通報を受けた市町村が老人福祉法の措置を講じることを定めています。生命や身体に危険がある場合、高齢者を養護者から分離して保護できます。
Q8措置から介護保険への切り替え いつ
成年後見人が選任されて契約できる状態になった時点などで、介護保険による契約利用に切り替えるのが一般的です。時期によって負担額が変わるため、市町村と調整します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親が認知症で介護サービスの契約ができません。何も受けられないんですか?
そんなことはありません。介護保険法による契約が原則ですが、やむを得ない事由で利用が著しく困難な場合、市町村は老人福祉法10条の4や11条の措置で、在宅サービスや施設入所を職権で決められます。実務のポイント:相談窓口では「措置」という言葉が出ないまま、後見人がつくまで待つ方向で話が進むことが少なくありません。家族の側から措置の検討を明確に求めると、判断の段取りが変わります
Q2措置で施設に入ったら、費用は全部タダになるんですか?
無料にはなりません。市町村は老人福祉法28条に基づき、本人や扶養義務者から負担能力に応じて費用を徴収できます。ただ、契約で入る場合と算定の仕組みが違うので、低所得なら負担は軽くなりえます。実務のポイント:措置で入所したあと、後見人がついた時点で介護保険の契約に切り替えるのが一般的な流れです。切替えの時期によって負担額が変わるので、後見人の選任が見えてきたら費用の比較を市町村に頼むとよいです
間違えやすい点 AI による整理
- 「介護保険ができたので老人福祉法はもう過去の法律だ」と思われがちだが、実際は違う。10条は老人福祉法の措置を残したまま、介護保険を優先して使う関係を定めたにすぎない。養護老人ホームへの入所は今も措置でしか決まらず、介護保険の契約では入れない
- 措置という言葉があることは知っていても、使われる場面を狭く見積もっている人が多い。虐待、認知症で契約できない、家族が手続を拒む、といった場面は、どこの地域の介護現場でも日常的に起きている。高齢者虐待防止法は、虐待対応の柱としてこの措置を明文で組み込んでいる
- 「申請しないと福祉は動かない」という前提で、家族は申請書の書き方ばかり悩む。だが措置の本質は市町村の職権にあり、本人や家族の申請がなくても市町村には動く権限がある。家族がまずやるべきなのは、書式を探すことより、市町村に状況を事実として伝えて判断を求めることだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 役割 | 老人福祉法10条:介護保険法との適用関係を定める接続規定 | 老人福祉法10条の4:在宅サービス(居宅介護等)の措置 老人福祉法11条:老人ホームへの入所等の措置 |
| サービスが始まるきっかけ | 原則として本人の申請と事業者との契約(介護保険) | 市町村の職権による決定(申請は不要) 市町村の職権による決定(申請は不要) |
| 使われる場面 | すべての要介護高齢者への適用の振り分け | やむを得ない事由で介護保険の在宅サービスを利用するのが著しく困難な場合 やむを得ない事由による特養入所、環境上・経済上の理由による養護老人ホーム入所 |
| 費用負担 | 介護保険の自己負担(1割〜3割) | 老人福祉法28条により負担能力に応じて徴収 老人福祉法28条により負担能力に応じて徴収 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾にも高齢者が危難にある場合に主管機関が職権で保護・安置する仕組みがある。一方で長期照顧は保険方式ではなく、税財源の長照サービスが中心である点が日本と異なる
韓国は2008年に社会保険方式の老人長期療養保険を導入し、日本と同様に保険給付と老人福祉法上の福祉措置が並存する構造をとる
ドイツは介護保険(SGB XI)が先行し、それで賄えない部分を社会扶助の介護扶助(Hilfe zur Pflege)が補う。保険優先、公的扶助が補充という関係が日本と似ている
米国には公的な介護保険がなく、低所得者向けのMedicaidと州の成人保護サービス(Adult Protective Services)が虐待対応を担う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 一人暮らしの叔父が認知症で、ヘルパー契約の書類が理解できない。子はおらず、成年後見人もまだいない。ケアマネは「契約がないと入れません」と言う。ここで出番になるのが、市町村が契約を飛ばして入所・サービスを決める措置(老人福祉法11条)だ
- 同居の息子が年金を使い込み、母親を部屋に閉じ込めている。近所のあなたが地域包括支援センターに通報した。もし息子が介護保険の申請を拒んだらどうなる? 高齢者虐待防止法9条2項により、市町村は老人福祉法の措置で母親を保護できる
- 施設側から見た場面もある。措置で入所した利用者の家族が「勝手に入れられた、連れて帰る」と施設に押しかけてきた。措置入所は市町村の決定なので、施設長が独断で引き渡してよいものではない。まず市町村の担当課に連絡する
- 母の退院まで残り3日。病院からは「自宅に帰れないなら施設を」と言われたが、要介護認定の結果がまだ出ていない。認定結果を待っている間に行き場がなくなりそうなら、市町村の高齢福祉課に「やむを得ない事由による措置」が使えないかを今日のうちに相談する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 本人が契約できない、家族が手続を拒む、虐待が疑われるなら、地域包括支援センターか市町村の高齢福祉担当課へ連絡する2. 「やむを得ない事由による措置(老人福祉法10条の4、11条)」の検討を言葉にして求める3. 生活状況、金銭の流れ、けがの写真を日付付きで記録して渡す4. 長く続く課題については、並行して成年後見の申立て(親族が申し立てられないときは市町村長申立て、老人福祉法32条)を相談する
訴えられた側:家族として虐待を疑われた、または措置に納得できない場合:1. 市町村の事実確認には冷静に応じ、介護負担の実情を具体的に説明する(高齢者虐待防止法は養護者への支援も定めている) 2. 措置の決定が出たら、決定書の理由と教示欄を確認する3. 不服があれば審査請求や取消訴訟を検討する4. 費用徴収(老人福祉法28条)の額については、収入資料を出して算定を確認する
時効(請求できる期限):措置決定は行政処分にあたり、知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、取消訴訟は原則6か月以内(行政事件訴訟法14条)。要介護認定に対する不服は、処分を知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求(介護保険法183条、192条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:介護保険法施行後も老人福祉法の措置は廃止されず、介護保険による契約利用を原則とし、契約が困難な場合の補完として措置を位置付けるのが一般的な理解である。10条はこの適用の優先関係を示す規定とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:老人福祉法(昭和38年法律第133号)制定。高齢者の介護は市町村の措置による提供が中心とされた
- 2.平成9年(1997年) 改正:介護保険法施行法(平成9年法律第124号)により、介護保険法との適用関係を定める規定に改められた(2000年4月施行)
- 老人福祉法 第10条の4居宅介護等のやむを得ない事由による措置
- 老人福祉法 第11条老人ホームへの入所等の措置
- 老人福祉法 第28条措置費用の本人等からの徴収
- 老人福祉法 第32条市町村長による後見開始の審判請求
- 介護保険法 第1条契約型介護給付制度の目的規定
- 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律 第9条虐待通報後の措置発動の根拠
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