老人福祉法 第17条(施設の基準)
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- 都道府県は、養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの設備及び運営について、条例で基準を定めなければならない。
- 2.都道府県が前項の条例を定めるに当たつては、第一号から第三号までに掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、第四号に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準を標準として定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。
- 一養護老人ホーム及び特別養護老人ホームに配置する職員及びその員数
- 二養護老人ホーム及び特別養護老人ホームに係る居室の床面積
- 三養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの運営に関する事項であつて、入所する老人の適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの
- 四養護老人ホームの入所定員
- 3.養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの設置者は、第一項の基準を遵守しなければならない。
この条文の基本情報
施設の基準とは何ですか?
定義施設の基準とは、老人福祉法第17条に定められた規定で、「都道府県は、養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの設備及び運営について、条例で基準を定めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 老人福祉法第17条(施設の基準)は、日本の老人福祉法に含まれる条文です。
- 老人福祉法第17条の条文原文は「都道府県は、養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの設備及び運営について、条例で基準を定めなければならない。」で始まります。
- 老人福祉法第17条は第三章 事業及び施設に置かれています。
- 老人福祉法の公布日は昭和38年7月11日です。
- 老人福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 老人福祉法第17条の前の条は老人福祉法第16条です。
- 老人福祉法第17条の次の条は老人福祉法第18条です。
- 老人福祉法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第17条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 本サイト収録
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000133/17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点老人福祉法17条は、養護老人ホームと特別養護老人ホームの設備・運営基準を都道府県が条例で定めると規定する。職員の員数と居室床面積は国の省令に従う必要がある。
Q · 特養の職員の数や部屋の広さは、誰がどこで決めているの?
国の省令を下限に、都道府県の条例が定めます
老人福祉法17条1項により、養護老人ホームと特別養護老人ホームの設備・運営基準は都道府県(政令指定都市・中核市は市)の条例で定めます。ただし2項により、職員の員数、居室の床面積、処遇・安全・秘密保持に関する運営事項は厚生労働省令に「従う」必要があり、地域の判断で下げることはできません。居室定員などの「参酌」事項は地域で変えられます。3項により、設置者はこの基準を守る義務を負います。
解説
特別養護老人ホームの介護・看護職員は、常勤換算で入所者3人につき1人以上必要である。居室の床面積は入所者1人あたり10.65平方メートル以上と決まっている。国が全国一律に決めた数字に見えるが、法的には各都道府県の条例に書かれている(政令指定都市・中核市なら市の条例)。本条は基準づくりを都道府県に任せたうえで、項目ごとに国の縛りの強さを三段階に分けた。職員の員数、居室の床面積、処遇・安全・秘密保持に直結する運営事項は「従うべき基準」で、国の数字を下回れない。養護老人ホームの入所定員は「標準」で、その他は「参酌」なので、地域の実情に応じて変えてよい。3項は設置者に遵守義務を課しており、違反すれば第19条の改善命令や事業停止、認可取消につながる。人が足りないと感じたら、その感覚は条例の数字と照らし合わせて確かめられる。
法的な位置づけ
老人福祉法第17条は、養護老人ホームおよび特別養護老人ホームの設備・運営基準の制定権を都道府県の条例に委ねる規定である。厚生労働省令との関係を「従うべき基準」「標準」「参酌すべき基準」の三段階に区分し、職員配置、居室床面積、処遇・安全・秘密保持に関する事項について全国共通の下限を確保する。あわせて、設置者に基準の遵守義務を課している。
手順
- 1.自治体の基準条例を確認する 施設所在地の都道府県(政令指定都市・中核市なら市)の例規集で、特別養護老人ホームまたは養護老人ホームの設備・運営基準条例を確認し、職員配置と居室の基準を把握する
- 2.施設の公表データと照合する 介護サービス情報公表システムで施設が報告している職員数・入所定員を調べ、条例の基準と比べる。見学時は施設の重要事項説明書の職員体制欄も確認する
- 3.気になる事実を日時つきで記録する 職員不足や不適切な処遇を感じた場面について、日時・その場にいた職員の人数・状況を具体的に記録する。感想ではなく観察した事実を残す
- 4.施設に書面で申し入れる 記録をもとに、施設の苦情受付窓口へ書面で申し入れ、回答を求める。口頭だけで済ませず、提出日と回答内容を控えておく
- 5.自治体の指導監査担当課へ情報提供する 施設の対応で改善しない場合、都道府県(または市)の指導監査担当課に記録と申入れの経緯を提出し、18条に基づく報告徴収や立入検査での確認を求める
よくある質問 AI による整理
Q1特養の人員基準とは?
特別養護老人ホームに置くべき職員の種類と人数の最低ラインです。老人福祉法17条に基づき条例で定め、国の省令の数字を下回ることはできません。
Q2特養の居室の広さは何平方メートル以上?
厚生労働省令の基準では入所者1人あたり10.65平方メートル以上です。床面積は「従うべき基準」なので、条例でこれより狭くすることはできません。
Q3従うべき基準と参酌すべき基準の違いは?
従うべき基準は条例で省令の内容と異なる定めができない基準です。参酌すべき基準は省令を十分に考慮したうえで、地域の実情に応じて異なる定めができます。
Q4特養の基準は自治体ごとに違う?
違う場合があります。職員配置と床面積は全国共通の下限ですが、居室定員など参酌事項は自治体の条例によって異なります。
Q5特養の基準違反はどうなる?
都道府県知事等による報告徴収・立入検査(18条)、改善命令・事業停止・認可取消(19条)の対象となります。介護保険上の報酬減算や指定取消も並行しえます。
Q6特養の基準条例はどこで見られる?
各都道府県・政令指定都市・中核市の例規集で公開されています。「特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例」などの名称で探せます。
Q7養護老人ホームの入所定員の基準は?
17条2項4号により、入所定員は厚生労働省令を「標準」として条例で定めます。合理的な理由があれば、地域の実情に応じて標準と異なる定めも可能です。
Q8特養の秘密保持義務は法律で決まっている?
はい。17条2項3号により、秘密保持は処遇・安全と並ぶ「従うべき基準」の運営事項であり、条例で緩めることはできません。違反は施設の基準違反となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特養って相部屋と個室、法律上はどっちが原則なんですか?
厚生労働省令は居室定員を原則1人としている。ただ、居室定員は本条2項で「参酌すべき基準」の扱いなので、条例で4人以下の多床室を認める自治体もある。一方、床面積10.65平方メートルは「従うべき基準」で下回れない。実務のポイント:多床室は居住費が安いため、費用を抑えたい家族にとっては選択肢になる。県境をまたいで探すと、選べる部屋の種類が変わることがある
Q2職員が足りてない気がするんだけど、どこに言えば動いてくれるの?
人員基準を守る義務は本条3項で設置者にある。それを確かめる報告徴収や立入検査の権限(第18条)、改善命令などの権限(第19条)は、都道府県知事(政令市・中核市は市長)にある。実務のポイント:施設に何度言っても変わらない場合、自治体の指導監査担当課に日時と状況を書いた記録を出すと、次の監査で重点的に確認される項目になりうる
Q3養護老人ホームと特養って、何が違うんですか?
養護老人ホームは、環境上・経済的な理由で自宅での生活が難しい65歳以上の人を、市町村の措置で受け入れる施設である(第20条の4、第11条)。特養は常時介護が必要な人のための施設で、介護保険では原則として要介護3以上が入所の対象になる。実務のポイント:養護は「措置」による入所なので、申込先は施設ではなく市町村の窓口である。施設に直接電話しても、入所手続きは始まらない
間違えやすい点 AI による整理
- 特養の基準は国が全国一律に決めていると思われがちだが、法的な根拠は都道府県や市の条例である。ただし職員配置と床面積は国の数字を下回れないので、自治体ごとの差が出やすいのは居室定員など参酌事項の部分である
- 「職員を増やしてほしいと施設に頼む」という発想そのものがずれている。人員基準は施設の努力目標ではなく、条例上の義務である。守られているかを確かめる権限を持つのは、施設ではなく都道府県知事(政令市・中核市は市長)である(第18条、第19条)
- 基準違反は「行政から注意されて終わり」と軽く見られがちだが、深刻さは段違いである。老人福祉法上は改善命令から事業停止、認可取消まで進みうる。さらに介護保険法上の指定基準違反として、介護報酬の減算や指定取消が並行して動く。経営への打撃は二重になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 17条:設備・運営基準を条例で定め、設置者に遵守させる | 18条:基準遵守を確認する報告徴収・立入検査 19条:基準違反への改善命令・事業停止・認可取消 |
| 名あて人 | 都道府県(条例制定)と設置者(遵守義務) | 都道府県知事等(調査権限) 都道府県知事等(処分権限) |
| 家族・利用者からの使い方 | 条例の数字で施設の職員配置・居室を確かめる | 自治体に事実を伝え調査を促す 違反が続く場合の行政処分の根拠を知る |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は中央主管機関(衛生福利部)が機構の規模・面積・人員配置の標準を全国一律に定める。日本のように地方条例へ委任する三段階構造はとっていない
ドイツは2006年の連邦制改革で施設の秩序法上の基準を州に移管した。介護保険側(SGB XI)の質の要件が全国共通の枠として並存する点で、日本の老人福祉法と介護保険法の二重構造に近い
米国では Medicare・Medicaid の参加要件として連邦が長期介護施設の要件を定め、州の免許制度がその上に重なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 母を入所させた特養で、面会のたびに同じ職員が走り回っている。人手不足は気のせいなのか、基準違反なのか。介護・看護職員の配置は「従うべき基準」なので、条例の数字を下回れば施設側の弁解は通らない。施設の公表データと実際の勤務状況を比べるのが第一歩になる
- もし隣県の特養のほうが空いていて、そちらは相部屋だったら、基準の違いはどうなるのか? 居室定員は「参酌すべき基準」なので、自治体によって多床室を認める条例がある。床面積の下限は全国共通だが、何人部屋かは県境を越えると変わりうる
- 社会福祉法人の施設長として増床計画を立てている。設計事務所の図面では居室が10.5平方メートルしかない。わずか0.15平方メートル足りないだけで、条例違反のまま認可申請することになる
- 来月、県の指導監査が入る。介護職員が2人退職したまま補充できていない。あと3週間で採用か派遣を手配しなければ、監査で人員基準欠如と指摘される。介護報酬の減算と改善指導が一度に来る
- 入所者の診断名を職員が SNS の愚痴に書き込んだ。秘密保持は本条2項3号の「従うべき基準」に含まれる運営事項である。個人の不祥事では済まず、施設の基準違反として扱われる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 職員不足や不適切な処遇を感じたら、日時・人数・状況を具体的に記録する2. 介護サービス情報公表システムで、施設が報告している職員数を確認する3. まず施設の苦情窓口に書面で申し入れる。改善しなければ都道府県(政令市・中核市は市)の指導監査担当課に事実を伝え、第18条に基づく報告徴収や立入検査を促す4. 事故や損害が起きた場合は、入所契約上の債務不履行や不法行為として、弁護士に相談する
訴えられた側:1. 指摘された項目が「従うべき基準」と「参酌すべき基準」のどちらにあたるかを、条例の条文で確認する2. 人員欠如なら採用・派遣の手配状況と補充計画を文書化し、改善の意思と進め方を示す3. 改善命令などの処分に不服があれば、審査請求や取消訴訟を検討する4. 介護保険の指定基準違反(報酬減算)も並行して進むので、両方の制度に同時に対応する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。介護事故の損害賠償は一般消滅時効(民法166条:知った時から5年、権利を行使できる時から10年。生命・身体の侵害は民法167条で20年)または不法行為の時効(民法724条、724条の2)による。改善命令などの処分に不服がある設置者は、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を起こす
学説
地方分権改革における義務付け・枠付けの見直し:条例委任の際の拘束の強さを「従うべき基準」「標準」「参酌すべき基準」に類型化した枠組み。本条はその典型例で、生命・安全・尊厳に直結する事項に限って全国一律の下限を残すと説明される
改正沿革 AI による整理
- 平成23年(2011年)改正、平成24年(2012年)4月施行 いわゆる地域主権一括法(地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律)による改正。厚生労働大臣が基準を定める方式から、都道府県が条例で基準を定める方式に改められ、従うべき基準・標準・参酌すべき基準の三段階が設けられた
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:老人福祉法の制定。養護老人ホーム・特別養護老人ホームの設備・運営について国が基準を定める仕組みが設けられた
- 2.平成23年(2011年) 改正:地域主権一括法による改正(平成24年4月施行)。厚生労働大臣が基準を定める方式から都道府県の条例で定める方式に改め、従うべき基準・標準・参酌すべき基準の三段階を設けた
- 老人福祉法 第15条施設の設置・認可の手続
- 老人福祉法 第18条基準遵守を確認する報告徴収・立入検査
- 老人福祉法 第19条基準違反への改善命令・認可取消
- 老人福祉法 第20条の4養護老人ホームの定義
- 老人福祉法 第20条の5特別養護老人ホームの定義
- 介護保険法 第88条指定介護老人福祉施設の人員・運営基準
- 介護保険法 第115条の35介護サービス情報の報告・公表
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