老人福祉法 第31条の5(立入検査等)
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- 厚生労働大臣は、この章の規定の施行に必要な限度において、協会に対して、その業務若しくは財産に関して報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくは協会の事務所に立ち入り、その業務若しくは財産の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
- 2.第十八条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による質問又は立入検査について準用する。この場合において、同条第三項中「前二項」とあり、及び同条第四項中「第一項及び第二項」とあるのは、「第三十一条の五第一項」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
立入検査等とは何ですか?
定義立入検査等とは、老人福祉法第31条の5に定められた規定で、「厚生労働大臣は、この章の規定の施行に必要な限度において、協会に対して、その業務若しくは財産に関して報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、関係者に対して質…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 老人福祉法第31条の5(立入検査等)は、日本の老人福祉法に含まれる条文です。
- 老人福祉法第31条の5の条文原文は「厚生労働大臣は、この章の規定の施行に必要な限度において、協会に対して、その業務若しくは財産に関して報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、関係者に対して質…」で始まります。
- 老人福祉法第31条の5は第四章の二に置かれています。
- 老人福祉法の公布日は昭和38年7月11日です。
- 老人福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 老人福祉法第31条の5の前の条は老人福祉法第31条の4です。
- 老人福祉法第31条の5の次の条は老人福祉法第32条です。
- 老人福祉法第31条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第31条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 本サイト収録
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第31条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000133/31_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点老人福祉法第31条の5は、厚生労働大臣が有料老人ホーム協会に業務・財産の報告を命じ、事務所への立入検査をさせることができると定める。範囲は同章施行に必要な限度に限られる。
Q · 全国有料老人ホーム協会の対応がひどいとき、国はチェックしてくれるの?
厚労大臣が協会に報告命令や立入検査をできる
老人福祉法31条の5により、厚生労働大臣は有料老人ホーム協会に対し、業務や財産について報告・資料提出を命じ、職員に事務所への立入検査や関係者への質問をさせることができます。ただし範囲は「この章の規定の施行に必要な限度」に限られ、対象は協会自身です。個々のホームへの立入検査や改善命令は、第29条に基づき都道府県知事(指定都市・中核市では市の場合あり)の権限です。
解説
有料老人ホームの苦情を受け付ける「協会」(実際には公益社団法人全国有料老人ホーム協会)は、民間の団体である。だから役所の目は届かない、と思われがちだが、そうではない。本条により、厚生労働大臣は協会に対して、業務や財産について報告や資料の提出を命じることができる。さらに職員を協会の事務所に立ち入らせ、関係者に質問させ、帳簿書類を検査させることもできる。ただし範囲は「この章の規定の施行に必要な限度」に限られる。つまり、協会が法律上担っている苦情解決や入居者保護の業務に関わる部分だけである。また第18条第3項・第4項の準用により、検査に来る職員は身分を示す証明書を持ち歩き、求められれば提示しなければならない。この権限は犯罪捜査のためのものと解釈してはならない、とも定められている。あなたにとっての意味は一つである。協会の苦情処理が形だけで終わったと感じても、その上に厚生労働省という監督のルートがまだ残っている。施設、都道府県(第29条)、協会、国。四つの層のどこに声を届けるかで、動く相手が変わる。
法的な位置づけ
老人福祉法第31条の5は、有料老人ホーム協会に対する厚生労働大臣の監督権限を定める規定である。報告・資料提出命令、職員による関係者への質問、事務所への立入検査を内容とし、範囲は同章の施行に必要な限度に限定される。第18条第3項・第4項の準用により、証明書の携帯・提示義務と犯罪捜査目的の否定が及ぶ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.施設に日付入りの書面で苦情を伝える 口頭ではなく、日時・具体的事実・要望を書いた書面で施設に苦情を伝え、控えを保管する。写真や記録があれば添付する
- 2.都道府県(市)の有料老人ホーム担当に相談 施設の運営そのものに問題があれば、第29条の監督権限を持つ都道府県(指定都市・中核市では市の場合あり)の担当窓口に、記録を添えて相談する
- 3.協会の苦情相談窓口へ申し出る 会員ホームの場合、全国有料老人ホーム協会の相談窓口に申し出る。回答は必ず文書で受け取り、日付とともに保存する
- 4.協会の対応に疑問があれば厚生労働省へ情報提供 協会の苦情処理が形式的だったと判断できた時点で、経緯と協会の回答文書を添えて厚生労働省へ書面で情報提供する。本条の報告徴収のきっかけになりうる
よくある質問 AI による整理
Q1有料老人ホーム協会とは何ですか?
有料老人ホームの設置者などを会員とし、入居者保護のための苦情解決などを担う団体です。老人福祉法に根拠を持ち、厚生労働大臣の監督を受けます。
Q2有料老人ホームの苦情はどこに相談すればいい?
まず施設の窓口、次に都道府県や市の有料老人ホーム担当、会員ホームなら協会の相談窓口が選択肢です。地域の消費生活センターも相談先になります。
Q3有料老人ホーム協会の立入検査は誰が行う?
厚生労働大臣の命を受けた職員が行います。職員は身分を示す証明書を携帯し、関係者から求められれば提示しなければなりません。
Q4老人福祉法の立入検査は拒否できる?
本条は検査の受け入れを前提とした行政上の権限です。拒否への罰則の有無は同法の罰則規定で個別に確認が必要で、まずは証明書の提示を求め範囲を確認するのが実務的です。
Q5立入検査で警察のような捜査をされる?
されません。第18条第4項の準用により、本条の権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと明記されています。
Q6厚労省に協会の対応を情報提供する方法は?
経緯を時系列でまとめ、協会からの回答文書の写しを添えて、厚生労働省の担当部局へ書面で送るのが確実です。感想より記録が伝わります。
Q7有料老人ホーム協会の財産も検査の対象になる?
なります。条文は「業務若しくは財産」と明記しており、財産の状況や帳簿書類その他の物件も報告徴収・立入検査の対象です。
Q8入居一時金の保全は誰がチェックする?
前払金の保全措置は設置者の義務で、主に都道府県知事が第29条に基づき監督します。協会の制度が関わる部分は本条の監督対象になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1全国有料老人ホーム協会って、結局ただの業界団体でしょ? 身内に甘いんじゃないの?
業界団体であるのは事実だが、老人福祉法第4章の2に根拠を持ち、第31条の5により業務と財産が厚生労働大臣の報告徴収と立入検査の対象になっている。完全な自主規制ではない。実務のポイント:協会への加入は義務ではなく、会員でないホームも多い。会員でないホームの苦情は協会の苦情解決の対象外になりうるので、契約前に会員かどうかを確認しておくと、トラブル時の選択肢が一つ増える
Q2親のホームに立入検査をしてほしいんだけど、厚労省に頼めばいいの?
そこが落とし穴である。本条で厚生労働大臣が検査できるのは協会であり、個々のホームではない。ホームへの立入検査や改善命令は、第29条に基づき都道府県知事(指定都市・中核市では市の場合あり)が行う。実務のポイント:自治体の担当窓口は通報を受け付けているが、日時、具体的な事実、写真や書面がそろっているほど、実地確認の優先度が上がりやすい。感想ではなく記録を持ち込むこと
間違えやすい点 AI による整理
- 「協会は民間の公益社団法人だから、国は口出しできない」と思われがちだが、逆である。協会は老人福祉法の第4章の2に根拠を置く団体であり、その業務と財産は厚生労働大臣の報告徴収と立入検査の対象になる。民間の形をとっていても、法律上の役割を担う限り、監督の外には出られない
- 「協会に立入検査が入れば、問題のある施設も処分される」と期待するのは、問いの立て方がずれている。本条の対象は協会自身の業務と財産だけである。個々の有料老人ホームへの立入検査や改善命令は都道府県知事の権限(第29条)である。施設そのものを動かしたいなら、まず手紙を出すべき先は都道府県(指定都市・中核市では市が担当する場合がある)である
- 検査職員の証明書の携帯は、形だけの儀式と見られがちである。しかし第18条第4項の準用により、この権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと明記されている。行政上の監督と刑事捜査を切り分けるこの一線は、検査を受ける側にとって、手続の適法性を確かめる具体的な足場になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 監督する主体 | 31条の5:厚生労働大臣 | 29条:都道府県知事(指定都市・中核市では市の場合あり) 18条:都道府県知事 |
| 監督の対象 | 有料老人ホーム協会の業務・財産 | 個々の有料老人ホームの設置者 老人居宅生活支援事業・老人福祉施設等 |
| 権限の内容 | 報告・資料提出命令、質問、事務所への立入検査 | 報告徴収・立入検査に加え改善命令等の是正手段 報告徴収・質問・立入検査 |
| 証明書・捜査目的否定 | 18条3項・4項を準用 | 同章内の規定による 準用元(3項:証明書携帯、4項:犯罪捜査目的の否定) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では老人福利機構は主管機関の輔導・監督・評鑑を受け、団体は人民團體法上の主管機関の監督を受ける。業界団体の苦情処理機能に特化した監督規定としての対応関係は要確認
韓国では老人福祉施設等に対する行政の報告・検査規定がある。日本のような法定業界団体への監督とは構造が異なる可能性がある
米国は業界団体ではなく、州のオンブズマン制度が長期介護施設の苦情処理を担い、連邦の監督下に置かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 協会に苦情を申し出たのに、三か月たっても「設置者に伝えました」という一行の回答しか来ない。この対応は、どこかで誰かがチェックしているのだろうか? 協会の業務の運営は厚生労働大臣の報告徴収と立入検査の対象であり、経緯を書面にまとめて厚生労働省へ情報提供するという一手が残っている
- あなたが協会事務局の担当者だとする。厚生労働省から報告命令の文書が届き、提出期限は二週間後。苦情受付簿、処理の経過記録、財産関係の書類が求められている。普段の記録の甘さが、この二週間で一気に表に出る
- 親が入居一時金を預けたホームの経営が傾いている、という噂が流れた。協会の保証の仕組みは本当に機能するのか。協会の財産の状況は、本条の報告徴収の対象になりうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 施設への苦情は日付入りの書面で伝え、控えを残す2. 協会の苦情相談窓口に申し出て、回答は必ず文書で保存する3. 施設の運営自体に問題があるなら、都道府県(指定都市・中核市では市の場合あり)の有料老人ホーム担当へ。第29条に基づく立入検査や改善命令の権限はそちらにある4. 協会の対応そのものに疑問があれば、経緯と文書を添えて厚生労働省へ情報提供する。本条の報告徴収のきっかけになりうる
訴えられた側:1. 報告命令の範囲が「この章の規定の施行に必要な限度」に収まっているかを確認し、範囲外と思われる資料要求には根拠を照会する2. 立入検査では職員に証明書の提示を求め、検査の経過を記録する3. 苦情受付簿、処理の経過、財産関係の書類を平時から整えておく4. 拒否や虚偽の報告は監督官庁との信頼を決定的に損なうため避ける。期限に間に合わない場合は事前に延長を相談する
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。報告や資料提出の期限は、命令ごとに個別に指定される。入居者側が金銭を請求する場合は、一般消滅時効(民法第166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される
学説
通説(行政調査論):報告徴収・立入検査は行政上の目的に限定された行政調査であり、刑事責任追及のための資料収集に流用することは許されないと解されている。本条が準用する第18条第4項はこの趣旨を明文化したものである。
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