河川法 第60条(一級河川の管理に要する費用の都道府県の負担)
クイックジャンプ
- 都道府県は、その区域内における一級河川の管理に要する費用(指定区間内における管理で第九条第二項の規定により都道府県知事が行うものとされたものに係る費用を除く。)については、政令で定めるところにより、改良工事のうち政令で定める大規模な工事(次項において「大規模改良工事」という。)に要する費用にあつてはその十分の三を、その他の改良工事に要する費用にあつてはその三分の一を、災害復旧事業に要する費用にあつてはその十分の四・五を、改良工事及び修繕以外の河川工事に要する費用にあつてはその二分の一を負担する。
- 2.第九条第二項の規定により都道府県知事が行うものとされた指定区間内の一級河川の管理に要する費用は、当該都道府県知事の統轄する都道府県の負担とする。この場合において、国は、政令で定めるところにより、当該費用のうち、堤防の欠壊等の危険な状況に対処するために施行する緊急河川事業に係る改良工事に要する費用にあつてはその三分の二を、再度災害を防止するために施行する改良工事であつて又は大規模改良工事であつて、堤防の欠壊等の危険な状況に対処するために施行する緊急河川事業に係るもの以外のものに要する費用にあつてはその十分の五・五を、その他の改良工事に要する費用にあつてはその二分の一を負担する。
この条文の基本情報
一級河川の管理に要する費用の都道府県の負担とは何ですか?
定義一級河川の管理に要する費用の都道府県の負担とは、河川法第60条に定められた規定で、「都道府県は、その区域内における一級河川の管理に要する費用(指定区間内における管理で第九条第二項の規定により都道府県知事が行うものとされたものに係る費用を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第60条(一級河川の管理に要する費用の都道府県の負担)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第60条の条文原文は「都道府県は、その区域内における一級河川の管理に要する費用(指定区間内における管理で第九条第二項の規定により都道府県知事が行うものとされたものに係る費用を除く。」で始まります。
- 河川法第60条は第三章 河川に関する費用に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第60条の前の条は河川法第59条です。
- 河川法第60条の次の条は河川法第61条です。
- 河川法第60条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第60条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第60条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/60
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法60条は、国の直轄区間では改良工事費の3分の1等を都道府県が負担し、知事管理の指定区間では国が改良工事費の2分の1から3分の2を負担すると定める。
Q · 国が管理する一級河川の工事なのに、県もお金を払っているの?
払っている。直轄区間でも改良工事費の約3分の1は県負担
河川法60条1項により、国が直轄で管理する一級河川の区間でも、都道府県は改良工事費の3分の1(大規模改良工事は10分の3)、災害復旧事業費の10分の4.5、改良工事及び修繕以外の河川工事費の2分の1を負担します。逆に知事が管理する指定区間では、費用は都道府県の負担が原則で、国が改良工事費の2分の1から3分の2を負担します(同条2項)。具体的な算定方法は政令で定められます。
解説
国が自ら管理する一級河川の堤防工事でも、請求書の一部は県庁に届く。河川法60条は、その割り勘の比率を一行ずつ決めている。国が直轄で行う区間では、大規模改良工事の10分の3、その他の改良工事の3分の1、災害復旧事業の10分の4.5、改良工事・修繕以外の河川工事の2分の1を都道府県が負担する。逆に、知事が管理を任された「指定区間」では費用はまず県の負担となり、国が緊急河川事業の改良工事なら3分の2、再度災害の防止や大規模改良なら10分の5.5、その他の改良工事なら2分の1を負担する。つまり、あなたが払っている住民税の一部は、県境の向こうまで流れる大河の工事費にもなっている。この比率を知っていれば、「なぜうちの町の堤防工事は後回しなのか」という疑問を、県議会の予算審議や国の補正予算と結びつけて追えるようになる。
法的な位置づけ
河川法60条は、一級河川の管理に要する費用について国と都道府県の負担割合を定める規定である。国が直轄管理する区間では、改良工事の3分の1(大規模改良工事は10分の3)、災害復旧事業の10分の4.5等を都道府県が負担する。知事が管理する指定区間では費用は都道府県の負担とされ、国が改良工事費の2分の1から3分の2を負担する。
よくある質問 AI による整理
Q1直轄事業負担金とは何ですか?
国が直轄で行う公共事業の費用のうち、法律に基づき都道府県が負担する分です。一級河川の工事では河川法60条1項が負担割合を定めています。
Q2河川の指定区間とは何ですか?
一級河川のうち、国土交通大臣が指定し都道府県知事が管理を行う区間です。河川法9条2項が根拠で、費用は原則として都道府県が負担します。
Q3大規模改良工事とは何ですか?
改良工事のうち政令で定める大規模なものです。国の直轄区間では県の負担率が10分の3となり、通常の改良工事の3分の1より低く設定されています。
Q4緊急河川事業とは何ですか?
堤防の欠壊など危険な状況に対処するために行う河川事業です。指定区間で行う改良工事なら、国の負担率は最も高い3分の2になります(河川法60条2項)。
Q5一級河川の災害復旧費、県の負担はいくら?
国の直轄区間の災害復旧事業では、都道府県が費用の10分の4.5を負担します(河川法60条1項)。指定区間の災害復旧は別の国庫負担法が関わります。
Q6河川の修繕費は県も負担するのですか?
河川法60条1項の列挙では「修繕」が県負担の対象から外れています。直轄区間の修繕費について、本条は都道府県の負担割合を定めていません。
Q7二級河川の工事費は誰が負担しますか?
二級河川は都道府県知事が管理し、費用も原則として都道府県が負担します。改良工事などには国の補助制度があり、本条(一級河川の費用分担)とは別の枠組みです。
Q8河川法60条の負担割合は変更できますか?
負担率は法律で定めているため、変更には国会での法改正が必要です。具体的な算定方法は政令に委ねられ、個別事業の配分は国と県の協議で具体化します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1近くの川の工事が進まないのって、結局お金を出すのは国なんですか、県なんですか?
区間によって違う。国の直轄区間なら国が主に負担し、県も改良工事費の3分の1(大規模改良工事は10分の3)などを負担する(河川法60条1項)。知事が管理する指定区間なら費用はまず県の負担で、国が2分の1から3分の2を負担する(同条2項)。実務のポイント:自分の家の前がどちらの区間かは、河川事務所や県土木事務所の管理区間図ですぐ分かる。問い合わせ先を間違えると、たらい回しで半年を失う
Q2県が国にお金を払っているなら、その中身って県民が確認できるんですか?
県の予算書・決算書には直轄事業負担金が計上され、県議会で審議される。費用負担の比率自体は河川法60条と施行令で決まっているが、どの事業にどれだけ充てるかは国と県の協議を経て具体化する。実務のポイント:2009年の直轄事業負担金論争の後、国は負担金の内訳を地方に示すよう運用を改めた。県議会の委員会資料にその明細が添付されていることがあり、一般質問より委員会資料のほうが中身が詳しい
間違えやすい点 AI による整理
- 「一級河川は国の川だから、費用は全部国が払う」と思われがちだが、国が直轄で管理する区間でも改良工事・災害復旧などの費用の一部は都道府県が負担する。この「直轄事業負担金」は、2009年に当時の大阪府知事が「ぼったくりバーの請求書」と批判して全国的な論争になった仕組みと地続きである
- 負担割合が法律に書いてあることは知っていても、その数字が県の予算配分をどれほど縛るかは意識されにくい。県の治水予算は、まず直轄事業負担金と指定区間の自己負担で大きく押さえられ、市町村が要望する中小河川の改修に回せる額はその残りになる。比率のわずかな違いが、どの地区の工事が先に進むかを左右する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 河川法60条:一級河川の管理費用について、国と都道府県の負担割合を工事の種類ごとに定める | 河川法59条:一級河川の管理費用は特別の定めがない限り国の負担とする原則 河川法9条:指定区間内の管理の一部を都道府県知事が行う根拠 |
| 費用の帰属 | 直轄区間は国負担に県が一部を負担(1項)、指定区間は県負担に国が一部を負担(2項) | 原則として全額国負担(本条などの特則が例外) 費用ではなく管理主体(大臣か知事か)を定める |
| 実務上の役割 | 県の予算書の直轄事業負担金・指定区間事業費の算定根拠 | 「一級河川は国の川」というイメージの法的根拠 自宅前の区間を誰に問い合わせるかの判断根拠 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では河川を中央管河川と直轄市・県市管河川に区分し、地方の治水事業費は中央政府の補助で賄う構造。日本のように法律で負担率を条文に明記する方式とは異なる
韓国も国家河川と地方河川に区分し、管理主体に応じて費用負担を定める。日本の一級・二級河川の区分と構造が近い
ドイツでは治水・沿岸防護は原則州の所管だが、連邦と州の共同任務として費用を分担する仕組みがある
米国は陸軍工兵隊の治水事業について、非連邦(州・地方)側に一定割合の費用負担を求める cost-sharing 方式を法定している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地元の一級河川で堤防のかさ上げ計画が何年も止まっている。住民説明会で県の担当者は「国の直轄区間なので」と答えた。だが直轄区間でも県は改良工事費の3分の1(大規模改良工事なら10分の3)を負担する。県の予算に計上されているか、県議会の議事録を確かめる価値がある
- 台風で堤防が決壊しかけた区間は、知事が管理する指定区間だった。県はどこまで国の負担を引き出せるのか? 緊急河川事業として位置付けられれば国の負担は3分の2、通常の改良工事のままなら2分の1。補正予算の申請までに残された期間はわずかで、事業区分をどう組むかで県の持ち出しが変わる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:現行河川法の制定に伴い、一級河川の管理費用に関する都道府県負担と国の負担の規定として設けられた。負担率の改正経緯の詳細は要確認
- 河川法 第59条一級河川の管理費用は国負担とする原則
- 河川法 第9条指定区間の管理を知事が行う根拠
- 河川法 第63条受益する他の都道府県の費用負担(現行効力を要確認)
- 地方財政法 第10条の2河川等の建設事業経費の国負担の一般則
- 公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法 第3条河川の災害復旧の国庫負担対象(現行効力を要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める