河川法 第9条(一級河川の管理)
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- 一級河川の管理は、国土交通大臣が行なう。
- 2.国土交通大臣が指定する区間(以下「指定区間」という。)内の一級河川に係る国土交通大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、当該一級河川の部分の存する都道府県を統轄する都道府県知事が行うこととすることができる。
- 3.国土交通大臣は、指定区間を指定しようとするときは、あらかじめ、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。これを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。
- 4.国土交通大臣は、指定区間を指定するときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
- 5.地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)の区域内に存する指定区間内の一級河川のうち国土交通大臣が指定する区間については、第二項の規定により都道府県知事が行うものとされた管理は、同項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、当該一級河川の部分の存する指定都市の長が行うこととすることができる。
- 6.第三項及び第四項の規定は、前項の規定による区間の指定について準用する。この場合において、第三項中「関係都道府県知事」とあるのは、「関係都道府県知事及び当該区間の存する指定都市の長」と読み替えるものとする。
- 7.第五項の場合におけるこの法律の規定の適用についての必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
一級河川の管理とは何ですか?
定義一級河川の管理とは、河川法第9条に定められた規定で、「一級河川の管理は、国土交通大臣が行なう。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第9条(一級河川の管理)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第9条の条文原文は「一級河川の管理は、国土交通大臣が行なう。」で始まります。
- 河川法第9条は第一節 通則に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第9条の前の条は河川法第8条です。
- 河川法第9条の次の条は河川法第10条です。
- 河川法第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第9条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法9条は一級河川を国土交通大臣が管理すると定める。ただし大臣が指定した指定区間では、管理事務の一部を政令により都道府県知事が行うことができる。
Q · 一級河川って、全部国が管理しているんじゃないの?
原則は国だが、指定区間なら都道府県知事が管理する
河川法9条1項により、一級河川の管理は国土交通大臣が行うのが原則です。ただし同条2項により、大臣が指定した「指定区間」では、管理事務の一部を政令に基づき都道府県知事が行うことができます。さらに5項により、指定都市の区域内で大臣が指定する区間では市長が担う場合もあります。指定には関係知事の意見聴取(3項)と公示(4項)が必要です。
解説
「一級河川」と聞けば国の川だと思うのが普通である。条文の第1項も、一級河川は国土交通大臣が管理すると書いている。ところが第2項で話が変わる。大臣が「指定区間」として指定した部分については、管理の仕事の一部を政令に基づいて都道府県知事に任せることができる。実際には一級河川の延長の大部分がこの指定区間に入っており、国(地方整備局の河川事務所)が自分で管理しているのは大河川の本流を中心とした一部の区間にすぎない。さらに第5項により、政令指定都市の中を流れる指定区間では、市長が管理を担う場合もある。つまり同じ一本の川でも、上流と下流、本流と支流で「窓口」が違う。河川敷の占用許可(行政の許しを得て河川の土地を使うこと)を申請するとき、氾濫被害で責任を問うとき、処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)に不服を申し立てるとき、最初の一手は「その地点の管理者は誰か」を確かめることである。管理者を間違えた書類や訴えは、それだけで時間を失う。
法的な位置づけ
河川法9条は一級河川の管理主体を定める規定であり、管理は国土交通大臣が行うことを原則としつつ、大臣が指定する指定区間については、その権限に属する事務の一部を政令の定めにより都道府県知事が行い、さらに指定都市の区域内で大臣が指定する区間については指定都市の長が行うことができる旨を規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1指定区間とは何ですか?
一級河川のうち、国土交通大臣が指定し、管理事務の一部を都道府県知事が行う区間のことです。河川法9条2項が根拠で、指定は公示されます。
Q2一級河川と二級河川の違いは?
一級河川は国土保全上特に重要な水系の河川で国土交通大臣が管理し(9条)、二級河川はそれ以外の水系の河川で都道府県知事が管理します(10条)。
Q3河川事務所と土木事務所の違いは?
河川事務所は国(地方整備局)の出先機関で大臣管理区間を担当します。土木事務所は都道府県の機関で、指定区間や二級河川を担当します。
Q4指定区間の指定は誰が決める?
国土交通大臣が指定します。指定・変更・廃止の際は、あらかじめ関係都道府県知事の意見を聴き(9条3項)、公示しなければなりません(同条4項)。
Q5政令指定都市の市長が川を管理できる?
できます。河川法9条5項により、指定都市の区域内の指定区間のうち大臣が指定する区間は、知事に代わって市長が管理を行うことができます。
Q6指定区間の管理費用は誰が負担する?
原則として、指定区間内の一級河川の管理費用は当該都道府県が負担します(河川法60条)。この負担関係が国家賠償の被告選択にも影響します。
Q7河川敷の占用許可はどこに申請する?
その地点の河川管理者に申請します(河川法24条)。大臣管理区間なら国の河川事務所、指定区間なら都道府県の土木事務所などが窓口です。
Q8指定区間の知事の仕事は自治事務?
いいえ。本来国が果たすべき役割に係る事務として、第1号法定受託事務にあたります(地方自治法2条9項1号)。国の関与が強く及びます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1近くの川が国の管理か県の管理か、どうやって調べればいいんですか?
指定区間は国土交通大臣が公示する(河川法9条4項)ので、官報や各地方整備局のホームページで確認できる。最寄りの河川事務所や都道府県の土木事務所に地点を伝えて聞くのが一番早い。実務のポイント:境界は橋や地先名で区切られていることが多く、口頭で地名を伝えるより、地図に印をつけて送るほうが誤回答を防げる
Q2県が管理している区間で水害が起きたら、国には責任を問えないんですか?
問える余地がある。指定区間でも管理者としての地位は国に残り、都道府県は費用負担者として国家賠償法3条の責任を負いうるため、国と県の双方を被告にする構成が考えられる。ただし河川管理の瑕疵(国家賠償法2条)は大東水害訴訟(最判昭和59.1.26)以来、道路より認められにくい。実務のポイント:勝敗を分けるのは「改修計画との関係で、その区間がどう扱われていたか」なので、改修計画書の取得が最初の作業になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「一級河川=国の管理、二級河川=県の管理」という二分法で覚えている人が多いが、一級河川でも指定区間なら日常の管理は都道府県知事が担っている。名前の等級と窓口は一致しない
- 知事が管理しているのだから県の仕事、と考えるのは半分しか正しくない。指定区間での知事の事務は、本来国が果たすべき役割を法律で都道府県が処理するもの(法定受託事務、地方自治法2条9項1号)である。そのため知事の処分に対する審査請求は、県の内部ではなく国土交通大臣に行える(地方自治法255条の2)。県庁で門前払いされたと感じたら、その上に国という窓口が残っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 管理主体 | 河川法9条:国土交通大臣(指定区間は知事、一部は指定都市の長) | 河川法10条:都道府県知事(二級河川) 河川法4条:管理主体ではなく一級河川の指定そのもの |
| 対象となる河川 | 一級河川(大臣管理区間+指定区間) | 二級河川 国土保全上・国民経済上特に重要な水系に係る河川 |
| 自治体の関与 | 指定区間の指定時に関係知事・指定都市の長の意見聴取(3項・6項) | 知事自身が管理者 一級河川の指定に関する手続 |
| 費用負担との関係 | 指定区間の管理費用は都道府県負担(60条と連動) | 二級河川の管理費用は都道府県負担 直接の定めなし |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も河川を中央管・直轄市管・縣(市)管に区分し、管理機関を分ける。区分ごとに窓口が異なる点で日本の指定区間制度と問題状況が近い
韓国は国家河川と地方河川で河川管理庁を分け、地方河川は市・道知事が管理する。国家河川の一部事務を地方に委任できる点も日本と類似
ドイツは連邦水路を連邦が管理し、その他の水域は各州の水法で州・自治体が管理する。連邦制のため、日本のような国から知事への事務委任とは構造が異なる
米国は連邦治水事業を陸軍工兵隊が担い、河川の日常管理は州・地方に委ねられる部分が大きい。単一の管理者規定はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 河川敷にキッチンカーを出したい、桟橋を設けたい。そう思って国土交通省の河川事務所に電話したところ「その区間は県の管理です、土木事務所へ」と言われた。どの役所に許可を申請するかは、地図上の一本の線で決まっている
- 大雨で近所の支流があふれ、自宅の一階が水に浸かった。国家賠償を求めたいとき、被告は国なのか、県なのか、それとも両方なのか? 指定区間であれば知事が管理を担い、費用も都道府県が負担しているため、国家賠償法3条により両方を相手にできる余地がある。被告の選び方を誤ると、責任の所在の争いだけで審理が長引く
学説
通説:指定区間でも河川管理者の地位は国土交通大臣に残り、知事は国の事務を法定受託事務として処理する。国家賠償法2条の管理者は国、費用を負担する都道府県は同法3条の費用負担者として責任を負いうる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:現行河川法の制定。旧河川法の区間主義から水系主義に転換し、一級河川を国が管理する原則と指定区間制度を設けた
- 2.平成11年(1999年) 改正:中央省庁等改革関係法により「建設大臣」が「国土交通大臣」に改められた(2001年1月施行)
- 河川法 第4条一級河川の指定、本条の管理対象を確定
- 河川法 第10条二級河川は都道府県知事が管理
- 河川法 第24条土地占用許可、指定区間により許可権者が変わる
- 河川法 第60条指定区間の管理費用の都道府県負担
- 地方自治法 第252条252条の19、指定都市の定義を引用(現行効力を要確認)
- 地方自治法 第2条第1号法定受託事務、知事の事務の性質
- 国家賠償法 第2条河川管理の瑕疵による賠償責任
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