(一級河川の管理)
一級河川の管理は、国土交通大臣が行なう。
2国土交通大臣が指定する区間(以下「指定区間」という。)内の一級河川に係る国土交通大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、当該一級河川の部分の存する都道府県を統轄する都道府県知事が行うこととすることができる。
3国土交通大臣は、指定区間を指定しようとするときは、あらかじめ、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。これを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。
4国土交通大臣は、指定区間を指定するときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
5地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)の区域内に存する指定区間内の一級河川のうち国土交通大臣が指定する区間については、第二項の規定により都道府県知事が行うものとされた管理は、同項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、当該一級河川の部分の存する指定都市の長が行うこととすることができる。
6第三項及び第四項の規定は、前項の規定による区間の指定について準用する。この場合において、第三項中「関係都道府県知事」とあるのは、「関係都道府県知事及び当該区間の存する指定都市の長」と読み替えるものとする。
7第五項の場合におけるこの法律の規定の適用についての必要な技術的読替えは、政令で定める。
(二級河川の管理)
二級河川の管理は、当該河川の存する都道府県を統轄する都道府県知事が行なう。
2二級河川のうち指定都市の区域内に存する部分であつて、当該部分の存する都道府県を統括する都道府県知事が当該指定都市の長が管理することが適当であると認めて指定する区間の管理は、前項の規定にかかわらず、当該指定都市の長が行う。
3前条第三項及び第四項の規定は、前項の規定に基づく都道府県知事による区間の指定について準用する。この場合において、同条第三項中「関係都道府県知事の意見をきかなければ」とあるのは、「当該区間の存する指定都市の長の同意を得なければ」と読み替えるものとする。
4第二項の場合におけるこの法律の規定の適用についての必要な技術的読替えは、政令で定める。
(境界に係る二級河川の管理の特例)
二級河川の二以上の都府県の境界に係る部分については、関係都府県知事は、協議して別に管理の方法を定めることができる。
2前項の規定による協議が成立した場合においては、関係都府県知事は、国土交通省令で定めるところにより、その成立した協議の内容を公示しなければならない。
3第一項の規定による協議に基づき、一の都府県知事が他の都府県の区域内に存する部分について管理を行なう場合においては、その都府県知事は、政令で定めるところにより、当該他の都府県知事に代わつてその権限を行なうものとする。
(河川の台帳)
河川管理者は、その管理する河川の台帳を調製し、これを保管しなければならない。
2河川の台帳は、河川現況台帳及び水利台帳とする。
3河川の台帳の記載事項その他その調製及び保管に関し必要な事項は、政令で定める。
4河川管理者は、河川の台帳の閲覧を求められた場合においては、正当な理由がなければ、これを拒むことができない。
(河川管理施設等の構造の基準)
河川管理施設又は第二十六条第一項の許可を受けて設置される工作物(以下「許可工作物」という。)は、水位、流量、地形、地質その他の河川の状況及び自重、水圧その他の予想される荷重を考慮した安全な構造のものでなければならない。
2河川管理施設又は許可工作物のうち、ダム、堤防その他の主要なものの構造について河川管理上必要とされる技術的基準は、政令で定める。
(河川管理施設の操作規則)
堰
2河川管理者は、前項の操作規則を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、政令で定めるところにより、関係行政機関の長に協議し、又は関係都道府県知事、関係市町村長若しくは当該河川管理施設の管理に要する費用の一部を負担する者で政令で定めるものの意見をきかなければならない。
(他の河川管理者に対する協議)
河川管理者は、前条第一項の河川管理施設の操作規則を定め、若しくは変更しようとする場合又は河川工事を施行し、若しくは第二十三条若しくは第二十四条から第二十九条までの規定による処分(当該処分に係る第七十五条の規定による処分を含む。)をしようとする場合において、当該操作規則に基づく操作又は当該河川工事若しくは当該処分に係る工事その他の行為が他の河川管理者の管理する河川に著しい影響を及ぼすおそれがあると認められるときは、あらかじめ、当該他の河川管理者に協議しなければならない。
(河川管理施設等の維持又は修繕)
河川管理者又は許可工作物の管理者は、河川管理施設又は許可工作物を良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて公共の安全が保持されるように努めなければならない。
2河川管理施設又は許可工作物の維持又は修繕に関する技術的基準その他必要な事項は、政令で定める。
3前項の技術的基準は、河川管理施設又は許可工作物の修繕を効率的に行うための点検に関する基準を含むものでなければならない。
(河川整備基本方針)
河川管理者は、その管理する河川について、計画高水流量その他当該河川の河川工事及び河川の維持(次条において「河川の整備」という。)についての基本となるべき方針に関する事項(以下「河川整備基本方針」という。)を定めておかなければならない。
2河川整備基本方針は、水害発生の状況、水資源の利用の現況及び開発並びに河川環境の状況を考慮し、かつ、国土形成計画及び環境基本計画との調整を図つて、政令で定めるところにより、水系ごとに、その水系に係る河川の総合的管理が確保できるように定められなければならない。
3国土交通大臣は、河川整備基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、社会資本整備審議会の意見を聴かなければならない。
4都道府県知事は、河川整備基本方針を定めようとする場合において、当該都道府県知事が統括する都道府県に都道府県河川審議会が置かれているときは、あらかじめ、当該都道府県河川審議会の意見を聴かなければならない。
5河川管理者は、河川整備基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
6前三項の規定は、河川整備基本方針の変更について準用する。
(河川整備計画)
河川管理者は、河川整備基本方針に沿つて計画的に河川の整備を実施すべき区間について、当該河川の整備に関する計画(以下「河川整備計画」という。)を定めておかなければならない。
2河川整備計画は、河川整備基本方針に即し、かつ、公害防止計画が定められている地域に存する河川にあつては当該公害防止計画との調整を図つて、政令で定めるところにより、当該河川の総合的な管理が確保できるように定められなければならない。この場合において、河川管理者は、降雨量、地形、地質その他の事情によりしばしば洪水による災害が発生している区域につき、災害の発生を防止し、又は災害を軽減するために必要な措置を講ずるように特に配慮しなければならない。
3河川管理者は、河川整備計画の案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、河川に関し学識経験を有する者の意見を聴かなければならない。
4河川管理者は、前項に規定する場合において必要があると認めるときは、公聴会の開催等関係住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。
5河川管理者は、河川整備計画を定めようとするときは、あらかじめ、政令で定めるところにより、関係都道府県知事又は関係市町村長の意見を聴かなければならない。
6河川管理者は、河川整備計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
7第三項から前項までの規定は、河川整備計画の変更について準用する。
(市町村長の施行する工事等)
市町村長は、第九条第五項及び第十条第二項の規定による場合のほか、第九条第一項及び第二項並びに第十条第一項の規定にかかわらず、あらかじめ、河川管理者と協議して、河川工事又は河川の維持を行うことができる。ただし、その実施の目的、河川に及ぼす影響の程度、市町村長の統括する市町村の人口規模その他の事由により河川管理上適切でないものとして政令で定めるものについては、この限りでない。
2市町村長は、前項の規定による協議に基づき、河川工事又は河川の維持を行おうとするとき、及び当該河川工事又は河川の維持を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
3市町村長は、第一項の規定による協議に基づき、河川工事又は河川の維持を行う場合においては、政令で定めるところにより、河川管理者に代わつてその権限を行うものとする。
(国土交通大臣の施行する工事等)
国土交通大臣は、都道府県知事又は指定都市の長(以下「都道府県知事等」という。)から要請があり、かつ、当該都道府県知事等が統括する都道府県又は指定都市(以下「都道府県等」という。)における河川の改良工事若しくは修繕(以下この項において「改良工事等」という。)又は公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年法律第九十七号)の規定の適用を受ける災害復旧事業(以下この項及び第六十条第一項において単に「災害復旧事業」という。)に関する工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、当該都道府県知事等が管理の一部を行う指定区間内の一級河川若しくは管理する二級河川に係る政令で定める改良工事等又はこれらの河川に係る災害復旧事業に関する工事(いずれも高度の技術を要するもの又は高度の機械力を使用して実施することが適当であると認められるものに限る。次項及び第六十五条の三において「特定河川工事」という。)を当該都道府県知事等に代わつて自ら行うことが適当であると認められる場合においては、第九条第二項及び第五項並びに第十条第一項及び第二項の規定にかかわらず、その事務の遂行に支障のない範囲内で、これを行うことができる。
2国土交通大臣は、前項の規定により特定河川工事を行う場合においては、政令で定めるところにより、当該都道府県知事等に代わつてその権限を行うものとする。
(災害が発生した場合における国土交通大臣の実施する維持)
国土交通大臣は、災害が発生した場合において、都道府県知事等から要請があり、かつ、当該都道府県知事等が統括する都道府県等における河川の維持の実施体制その他の地域の実情を勘案して、当該都道府県知事等が管理の一部を行う指定区間内の一級河川又は管理する二級河川に係る維持(河川の埋塞に係るものであつて、高度の技術を要するもの又は高度の機械力を使用して実施することが適当であると認められるものに限る。次項及び第六十五条の四において「特定維持」という。)を当該都道府県知事等に代わつて自ら行うことが適当であると認められる場合においては、第九条第二項及び第五項並びに第十条第一項及び第二項の規定にかかわらず、その事務の遂行に支障のない範囲内で、これを行うことができる。
2国土交通大臣は、前項の規定により特定維持を行う場合においては、政令で定めるところにより、当該都道府県知事等に代わつてその権限を行うものとする。
(兼用工作物の工事等の協議)
河川管理施設と河川管理施設以外の施設又は工作物(以下「他の工作物」という。)とが相互に効用を兼ねる場合においては、河川管理者及び他の工作物の管理者は、協議して別に管理の方法を定め、当該河川管理施設及び他の工作物の工事、維持又は操作を行なうことができる。
2河川管理者は、前項の規定による協議に基づき、他の工作物の管理者が河川管理施設の工事、維持又は操作を行なう場合においては、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
(工事原因者の工事の施行等)
河川管理者は、河川工事以外の工事(以下「他の工事」という。)又は河川を損傷し、若しくは汚損した行為若しくは河川の現状を変更する必要を生じさせた行為(以下「他の行為」という。)によつて必要を生じた河川工事又は河川の維持を当該他の工事の施行者又は当該他の行為の行為者に行わせることができる。
(附帯工事の施行)
河川管理者は、河川工事により必要を生じた他の工事又は河川工事を施行するために必要を生じた他の工事を当該河川工事とあわせて施行することができる。
(河川管理者以外の者の施行する工事等)
河川管理者以外の者は、第十一条、第十六条の三第一項、第十六条の四第一項、第十六条の五第一項、第十七条第一項及び第十八条の規定による場合のほか、あらかじめ、政令で定めるところにより河川管理者の承認を受けて、河川工事又は河川の維持を行うことができる。ただし、政令で定める軽易なものについては、河川管理者の承認を受けることを要しない。
(工事の施行に伴う損失の補償)
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第九十三条第一項の規定による場合を除き、河川工事の施行により、当該河川に面する土地について、通路、みぞ、かき、さくその他の施設若しくは工作物を新築し、増築し、修繕し、若しくは移転し、又は盛土若しくは切土をするやむを得ない必要があると認められる場合においては、河川管理者(当該河川工事が河川管理者以外の者が行なうものであるときは、その者。以下この条において同じ。)は、これらの工事をすることを必要とする者(以下この条において、「損失を受けた者」という。)の請求により、これに要する費用の全部又は一部を補償しなければならない。この場合において、河川管理者又は損失を受けた者は、補償金の全部又は一部に代えて河川管理者が当該工事を施行することを要求することができる。
2前項の規定による損失の補償は、河川工事の完了の日から一年を経過した後においては、請求することができない。
3第一項の規定による損失の補償については、河川管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
4前項の規定による協議が成立しない場合においては、河川管理者又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法第九十四条の規定による裁決を申請することができる。
(洪水時等における緊急措置)
洪水、津波、高潮等による危険が切迫した場合において、水災を防御し、又はこれによる被害を軽減する措置をとるため緊急の必要があるときは、河川管理者は、その現場において、必要な土地を使用し、土石、竹木その他の資材を使用し、若しくは収用し、車両その他の運搬具若しくは器具を使用し、又は工作物その他の障害物を処分することができる。
2河川管理者は、前項に規定する措置をとるため緊急の必要があるときは、その附近に居住する者又はその現場にある者を当該業務に従事させることができる。
3河川管理者は、第一項の規定による収用、使用又は処分により損失を受けた者があるときは、その者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
4前項の規定による損失の補償については、河川管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
5前項の規定による協議が成立しない場合においては、河川管理者は、自己の見積つた金額を損失を受けた者に支払わなければならない。この場合において、当該金額について不服がある者は、政令で定めるところにより、補償金の支払を受けた日から三十日以内に、収用委員会に土地収用法第九十四条の規定による裁決を申請することができる。
6第二項の規定により業務に従事した者が当該業務に従事したことにより死亡し、負傷し、若しくは病気にかかり、又は当該業務に従事したことによる負傷若しくは病気により死亡し、若しくは障害の状態となつたときは、河川管理者は、政令で定めるところにより、その者又はその者の遺族若しくは被扶養者がこれらの原因によつて受ける損害を補償しなければならない。
(水防管理団体が行う水防への協力)
河川管理者は、水防法(昭和二十四年法律第百九十三号)第七条第三項(同法第三十三条第四項において準用する場合を含む。)に規定する同意をした水防計画(同法第二条第六項に規定する水防計画をいう。以下この条において同じ。)に河川管理者の協力が必要な事項が定められたときは、当該水防計画に基づき水防管理団体(同法第二条第二項に規定する水防管理団体をいう。第三十七条の二において同じ。)が行う水防に協力するものとする。
(高規格堤防の他人の土地における原状回復措置等)
河川管理者又はその命じた者若しくはその委任を受けた者は、高規格堤防特別区域内における高規格堤防の部分が損傷し、又は損傷するおそれがあり、河川管理上著しい支障が生ずると認められる場合においては、他人の土地において、その支障を除去するために必要な限度において、その高規格堤防の部分を原状に回復する措置又はその原状回復若しくは保全のために必要な地盤の修補、物件の除却その他の措置(以下「原状回復措置等」という。)をとることができる。
2前項の規定により他人の土地において原状回復措置等をとろうとする場合においては、あらかじめ、当該土地の所有者及び占有者に通知して、その意見を聴かなければならない。
3第一項の場合において、他人の占有する土地に立ち入るときは、前項の規定によるほか、第八十九条第二項から第五項までの規定によらなければならない。
4土地の所有者又は占有者は、正当な理由がない限り、第一項の規定による原状回復措置等を拒み、又は妨げてはならない。
5河川管理者は、第一項の規定による原状回復措置等により損失を受けた者があるときは、その者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
6第二十二条第四項及び第五項の規定は、前項の規定による損失の補償について準用する。
(流水の占用の許可)
河川の流水を占用しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、次条に規定する発電のために河川の流水を占用しようとする場合は、この限りでない。
(流水の占用の登録)
前条の許可を受けた水利使用(流水の占用又は第二十六条第一項に規定する工作物で流水の占用のためのものの新築若しくは改築をいう。以下同じ。)のために取水した流水その他これに類する流水として政令で定めるもののみを利用する発電のために河川の流水を占用しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の登録を受けなければならない。
(登録の実施)
河川管理者は、前条の登録の申請があつたときは、次条の規定により登録を拒否する場合を除き、政令で定める事項を第十二条第二項の水利台帳に登録しなければならない。
(登録の拒否)
河川管理者は、第二十三条の二の登録の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を拒否しなければならない。
一申請者がこの法律の規定に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者であるとき。
二申請者が第七十五条第一項の規定により許可、登録又は承認の取消しを受け、その取消しの日から二年を経過しない者であるとき。
三申請者が法人又は団体であつて、その役員が前二号のいずれかに該当する者であるとき。
四第二十三条の許可を受けた水利使用のために取水した流水を利用する発電のために河川の流水を占用しようとする場合において、申請者と当該許可を受けた者とが異なるときは、当該申請者が当該申請に係る流水の占用について当該許可を受けた者の同意を得ていないとき。
五前各号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める場合に該当するとき。
(土地の占用の許可)
河川区域内の土地(河川管理者以外の者がその権原に基づき管理する土地を除く。以下次条において同じ。)を占用しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。
(土石等の採取の許可)
河川区域内の土地において土石(砂を含む。以下同じ。)を採取しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。河川区域内の土地において土石以外の河川の産出物で政令で指定したものを採取しようとする者も、同様とする。
(工作物の新築等の許可)
河川区域内の土地において工作物を新築し、改築し、又は除却しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。河川の河口附近の海面において河川の流水を貯留し、又は停滞させるための工作物を新築し、改築し、又は除却しようとする者も、同様とする。
2高規格堤防特別区域内の土地においては、前項の規定にかかわらず、次に掲げる行為については、同項の許可を受けることを要しない。
一基礎ぐいその他の高規格堤防の水の浸透に対する機能を減殺するおそれのないものとして政令で定める工作物の新築又は改築
二前号の工作物並びに用排水路その他の通水施設及び池その他の貯水施設で漏水のおそれのあるもの以外の工作物の地上又は地表から政令で定める深さ以内の地下における新築又は改築
三工作物の地上における除却又は工作物の地表から前号の政令で定める深さ以内の地下における除却で当該工作物が設けられていた土地を直ちに埋め戻すもの
3河川管理者は、高規格堤防特別区域内の土地における工作物の新築、改築又は除却について第一項の許可の申請又は第三十七条の二、第五十八条の十三、第九十五条若しくは第九十九条第二項の規定による協議があつた場合において、その申請又は協議に係る工作物の新築、改築又は除却が高規格堤防としての効用を確保する上で支障を及ぼすおそれのあるものでない限り、これを許可し、又はその協議を成立させなければならない。
4第一項前段の規定は、樹林帯区域内の土地における工作物の新築、改築及び除却については、適用しない。ただし、当該工作物の新築又は改築が、隣接する河川管理施設(樹林帯を除く。)を保全するため特に必要であるとして河川管理者が指定した樹林帯区域(次項及び次条第三項において「特定樹林帯区域」という。)内の土地においてされるものであるときは、この限りでない。
5河川管理者は、特定樹林帯区域を指定するときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
(土地の掘削等の許可)
河川区域内の土地において土地の掘削、盛土若しくは切土その他土地の形状を変更する行為(前条第一項の許可に係る行為のためにするものを除く。)又は竹木の栽植若しくは伐採をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める軽易な行為については、この限りでない。
2高規格堤防特別区域内の土地においては、前項の規定にかかわらず、次に掲げる行為については、同項の許可を受けることを要しない。
一前条第二項第一号の行為のためにする土地の掘削又は地表から政令で定める深さ以内の土地の掘削で当該掘削した土地を直ちに埋め戻すもの
二盛土
三土地の掘削、盛土及び切土以外の土地の形状を変更する行為
四竹木の栽植又は伐採
3樹林帯区域内の土地においては、第一項の規定にかかわらず、次の各号(特定樹林帯区域内の土地にあつては、第二号及び第三号)に掲げる行為については、同項の許可を要しない。
一工作物の新築若しくは改築のためにする土地の掘削又は工作物の除却のためにする土地の掘削で当該掘削した土地を直ちに埋め戻すもの
二竹木の栽植
三通常の管理行為で政令で定めるもの
4河川管理者は、河川区域内の土地における土地の掘削、盛土又は切土により河川管理施設又は許可工作物が損傷し、河川管理上著しい支障が生ずると認められる場合においては、当該河川管理施設又は許可工作物の存する敷地を含む一定の河川区域内の土地については、第一項の許可をし、又は第五十八条の十三、第九十五条若しくは第九十九条第二項の規定による協議に応じてはならない。
5河川管理者は、前項の区域については、国土交通省令で定めるところにより、これを公示しなければならない。
6前条第三項の規定は、高規格堤防特別区域内の土地における土地の掘削又は切土について第一項の許可の申請又は第五十八条の十三、第九十五条若しくは第九十九条第二項の規定による協議があつた場合に準用する。
(竹木の流送等の禁止、制限又は許可)
河川における竹木の流送又は舟若しくはいかだの通航については、一級河川にあつては政令で、二級河川にあつては都道府県の条例で、河川管理上必要な範囲内において、これを禁止し、若しくは制限し、又は河川管理者の許可を受けさせることができる。
(河川の流水等について河川管理上支障を及ぼすおそれのある行為の禁止、制限又は許可)
第二十三条から前条までに規定するものを除くほか、河川の流水の方向、清潔、流量、幅員又は深浅等について、河川管理上支障を及ぼすおそれのある行為については、政令で、これを禁止し、若しくは制限し、又は河川管理者の許可を受けさせることができる。
2二級河川については、前項に規定する行為で政令で定めるものについて、都道府県の条例で、これを禁止し、若しくは制限し、又は河川管理者の許可を受けさせることができる。
(許可工作物の使用制限)
第二十六条第一項の許可を受けてダムその他の政令で定める工作物を新築し、又は改築する者は、当該工事について河川管理者の完成検査を受け、これに合格した後でなければ、当該工作物を使用してはならない。
2前項の規定にかかわらず、特別の事情があるときは、同項に規定する者は、当該工作物の工事の完成前においても、河川管理者の承認を受けて、当該工作物の一部を使用することができる。
(原状回復命令等)
第二十六条第一項の許可を受けて工作物を設置している者は、当該工作物の用途を廃止したときは、速やかに、その旨を河川管理者に届け出なければならない。
2河川管理者は、前項の届出があつた場合において、河川管理上必要があると認めるときは、当該許可に係る工作物を除却し、河川を原状に回復し、その他河川管理上必要な措置をとることを命ずることができる。
(流水占用料等の徴収等)
都道府県知事は、当該都道府県の区域内に存する河川について第二十三条、第二十四条若しくは第二十五条の許可又は第二十三条の二の登録を受けた者から、流水占用料、土地占用料又は土石採取料その他の河川産出物採取料(以下「流水占用料等」という。)を徴収することができる。
2流水占用料等の額の基準及びその徴収に関して必要な事項は、政令で定める。
3流水占用料等は、当該都道府県の収入とする。
4国土交通大臣又は指定都市の長は、第二十三条、第二十四条若しくは第二十五条の許可又は第二十三条の二の登録をしたときは、速やかに、当該許可又は登録に係る事項を当該許可又は登録に係る河川の存する都道府県を統括する都道府県知事に通知しなければならない。当該許可又は登録について第七十五条の規定による処分をしたときも、同様とする。
(許可等に基づく地位の承継)
相続人、合併又は分割により設立される法人その他の第二十三条若しくは第二十四条から第二十七条までの許可又は第二十三条の二の登録を受けた者の一般承継人(分割による承継の場合にあつては、第二十三条、第二十四条若しくは第二十五条の許可若しくは第二十三条の二の登録に基づく権利を承継し、又は第二十六条第一項若しくは第二十七条第一項の許可に係る工作物、土地若しくは竹木若しくは当該許可に係る工作物の新築等若しくは竹木の栽植等をすべき土地(以下この条において「許可に係る工作物等」という。)を承継する法人に限る。)は、被承継人が有していたこれらの規定による許可又は登録に基づく地位を承継する。
2第二十六条第一項又は第二十七条第一項の許可を受けた者からその許可に係る工作物等を譲り受けた者は、当該許可を受けた者が有していた当該許可に基づく地位を承継する。当該許可を受けた者から賃貸借その他により当該許可に係る工作物等を使用する権利を取得した者についても、当該工作物等の使用に関しては、同様とする。
3前二項の規定により地位を承継した者は、その承継の日から三十日以内に、河川管理者にその旨を届け出なければならない。
(権利の譲渡)
第二十三条、第二十四条若しくは第二十五条の許可又は第二十三条の二の登録に基づく権利は、河川管理者の承認を受けなければ、譲渡することができない。
2前項に規定する許可又は登録に基づく権利を譲り受けた者は、譲渡人が有していたその許可又は登録に基づく地位を承継する。
3第二十三条の三及び第二十三条の四の規定は、第一項に規定する登録に係る同項の承認について準用する。
(関係行政機関の長との協議)
国土交通大臣は、水利使用に関し、第二十三条の許可、第二十四条若しくは第二十六条第一項の許可(第二十三条の二の登録の対象となる流水の占用に係る水利使用に関する許可を除く。)又は前条第一項に規定する許可(第二十三条の二の登録の対象となる流水の占用に係る水利使用に関する第二十四条の許可を除く。)に係る同項の承認の申請があつた場合において、その申請に対する処分をしようとするときは、その処分が政令で定める流水の占用に係るものである場合を除き、関係行政機関の長に協議しなければならない。これらの規定による許可に関し第七十五条の規定による処分をしようとするとき、又は都道府県知事が第七十九条第二項第四号の同意の申請をした場合においてその申請に対する処分をしようとするときも、同様とする。
2国土交通大臣は、第二十七条第一項の許可をしようとする場合において、当該許可に係る行為により著しい影響を受ける事業があるときは、当該事業を主管する行政機関の長に協議しなければならない。
(関係地方公共団体の長の意見の聴取)
国土交通大臣は、水利使用に関し、第二十三条の許可、第二十四条若しくは第二十六条第一項の許可(第二十三条の二の登録の対象となる流水の占用に係る水利使用に関する許可を除く。)又は第三十四条第一項に規定する許可(第二十三条の二の登録の対象となる流水の占用に係る水利使用に関する第二十四条の許可を除く。)に係る同項の承認の申請があつた場合において、その申請に対する処分をしようとするときは、その処分が前条第一項の政令で定める流水の占用に係るものである場合を除き、あらかじめ、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。これらの規定による許可に関し第七十五条の規定による処分をしようとするときも、同様とする。
2都道府県知事は、二級河川について、水利使用で政令で定めるものに関し、第二十三条の許可又は第二十六条第一項の許可(第二十三条の二の登録の対象となる流水の占用に係る水利使用に関する許可を除く。)をしようとするときは、あらかじめ、関係市町村長の意見を聴かなければならない。
3指定都市の長は、水利使用に関し、第九条第五項の規定により行うものとされた一級河川の管理で政令で定めるものを行おうとするときは、あらかじめ、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。
4指定都市の長は、二級河川について、水利使用で政令で定めるものに関し、第二十三条の許可又は第二十六条第一項の許可(第二十三条の二の登録の対象となる流水の占用に係る水利使用に関する許可を除く。)をしようとするときは、あらかじめ、関係都道府県知事及び関係市町村長の意見を聴かなければならない。
5国土交通大臣は、第二十七条第一項の許可をしようとする場合において、当該許可が政令で定める行為に係るものであるときは、あらかじめ、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。
(河川管理者の工作物に関する工事の施行)
河川管理者は、第二十六条第一項の許可を受けた者の委託があつた場合においては、同項の許可に係る工作物に関する工事を自ら行うことができる。
(土地の占用等に関する水防管理団体等の特例)
水防管理団体又は水防協力団体(水防法第三十六条第一項の規定により指定された水防協力団体をいう。以下この条において同じ。)が行う水防に必要な器具、資材又は設備を保管するための倉庫その他これに類する施設として国土交通省令で定めるものの設置についての第二十四条、第二十六条第一項及び第三十四条第一項(第二十四条の許可に係る部分に限る。)の規定の適用については、水防管理団体又は水防協力団体と河川管理者との協議が成立することをもつて、これらの規定による許可又は承認があつたものとみなす。
(水利使用の申請があつた場合の通知)
河川管理者は、水利使用に関し第二十三条の許可又は第二十六条第一項の許可(第二十三条の二の登録の対象となる流水の占用に係る水利使用に関する許可を除く。)の申請があつた場合においては、当該申請が却下すべきものである場合を除き、国土交通省令で定めるところにより、申請者の氏名、水利使用の目的その他国土交通省令で定める事項を第二十三条及び第二十四条から第二十九条までの規定による許可を受けた者並びに政令で定める河川に関し権利を有する者(以下「関係河川使用者」と総称する。)に通知しなければならない。ただし、当該水利使用により損失を受けないことが明らかである者及び当該水利使用を行うことについて同意をした者については、この限りでない。
(関係河川使用者の意見の申出)
前条の通知があつたときは、関係河川使用者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者に対し、当該水利使用によりその者が受ける損失を明らかにして、当該水利使用について意見を申し出ることができる。
(申出をした関係河川使用者がある場合の水利使用の許可の要件)
河川管理者は、水利使用に関し第二十三条又は第二十六条第一項の許可をしようとする場合において、前条の申出をした関係河川使用者で当該申請に係る水利使用により損失を受けるものがあるときは、当該水利使用を行うことについて当該関係河川使用者のすべての同意がある場合を除き、次の各号の一に該当する場合でなければ、その許可をしてはならない。
一当該水利使用に係る事業が関係河川使用者の当該河川の使用に係る事業に比し公益性が著しく大きい場合
二損失を防止するために必要な施設(以下「損失防止施設」という。)を設置すれば関係河川使用者の当該河川の使用に係る事業の実施に支障がないと認められる場合
2国土交通大臣は、前項第一号に該当するものとして水利使用に関し第二十三条又は第二十六条第一項の許可をしようとする場合においては、あらかじめ、社会資本整備審議会の意見を聴かなければならない。
(水利使用の許可等に係る損失の補償)
水利使用に関する第二十三条若しくは第二十六条第一項の許可又は第二十三条の二の登録により損失を受ける者があるときは、当該水利使用に関する許可又は登録を受けた者がその損失を補償しなければならない。
(損失の補償の協議等)
前条の規定による損失の補償で関係河川使用者に係るものについては、水利使用の許可を受けた者と関係河川使用者とが協議しなければならない。
2前項の規定による協議が成立しない場合においては、当事者は、政令で定めるところにより、河川管理者の裁定を求めることができる。
3河川管理者は、前項の裁定をする場合において、損失の補償として、損失防止施設を設置すべき旨の関係河川使用者の要求があり、かつ、水利使用の許可を受けた者の意見をきいてその要求を相当と認めるときは、損失防止施設の機能、規模、構造、設置場所等を定めて、当該水利使用の許可を受けた者が損失防止施設を設置すべき旨の裁定をすることができる。
4河川管理者は、第二項の裁定をしようとする場合においては、あらかじめ、関係河川使用者が当該河川の使用を行なう土地の所在する都道府県の収用委員会の意見をきかなければならない。
5第二項の裁定に不服がある者は、その裁定があつた日から六十日以内に、訴えをもつてその変更を請求することができる。
6前項の訴えにおいては、当事者の他の一方を被告としなければならない。
7第五項の規定による訴えの提起は、水利使用及び当該水利使用に係る事業の実施を妨げない。
(流水の貯留又は取水の制限)
水利使用の許可を受けた者は、第三十九条の申出をした関係河川使用者に係る前条第一項の協議又は同条第二項の裁定に係る損失を補償した後(損失の補償が損失防止施設の設置に係るものであるときは、当該施設を設置し、かつ、河川管理者の確認を得た後)でなければ、流水を貯留し、又は取水してはならない。ただし、第三十九条の申出をした関係河川使用者の受ける損失であつて河川管理者が当該水利使用の許可に係る流水の貯留若しくは取水の後でなければその程度を確定することができない旨の決定をし、若しくは当該水利使用の許可に係る工作物が完成しなければ当該損失防止施設を設置することができないことその他当該損失防止施設の種類、構造等について特別の事情があることにより、損失防止施設の設置の時期について当該水利使用の許可に係る流水の貯留若しくは取水の後でよい旨の決定をしたもの又は当該水利使用の許可に係る流水の貯留若しくは取水につき同意をした関係河川使用者の受ける損失については、この限りでない。
2前項の場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、水利使用の許可を受けた者は、補償金を供託することができる。
一補償金の提供をした場合において、補償金を受けるべき者がその受領を拒んだとき。
二補償金を受けるべき者が補償金を受領することができないとき。
三水利使用の許可を受けた者が補償金を受けるべき者を確知することができないとき。ただし、水利使用の許可を受けた者に過失があるときは、この限りでない。
四水利使用の許可を受けた者が河川管理者の裁定した補償金額に対して不服があるとき。
五水利使用の許可を受けた者が差押え又は仮差押えにより補償金の払渡しを禁じられたとき。
3前項第四号の場合において補償金を受けるべき者の請求があるときは、水利使用の許可を受けた者は、自己の見積金額を払い渡し、裁定による補償金額との差額を供託しなければならない。
4第二項の規定による供託は、水利使用を行なう土地のもよりの供託所にしなければならない。
5水利使用の許可を受けた者は、第二項に規定する供託をしたときは、遅滞なく、その旨を補償金を取得すべき者に通知しなければならない。
6水利使用の許可を受けた者は、第二項に規定する供託をしたときは、遅滞なく、供託物受入の記載ある供託書の写しを添付して、その旨を河川管理者に届け出なければならない。
(河川の従前の機能の維持)
ダム(河川の流水を貯留し、又は取水するため第二十六条第一項の許可を受けて設置するダムで、基礎地盤から堤頂までの高さが十五メートル以上のものをいう。第五十一条の二及び第五十一条の三を除き、以下同じ。)で政令で定めるものを設置する者は、当該ダムの設置により河川の状態が変化し、洪水時における従前の当該河川の機能が減殺されることとなる場合においては、河川管理者の指示に従い、当該機能を維持するために必要な施設を設け、又はこれに代わるべき措置をとらなければならない。
2前項の河川管理者の指示の基準は、政令で定める。
(水位、流量等の観測)
ダムで政令で定めるものを設置する者は、当該ダムの操作が当該河川の管理上適正に行なわれることを確保するため、政令で定める基準に従い、観測施設を設け、水位、流量及び雨雪量を観測しなければならない。
(ダムの操作状況の通報等)
前条のダムの設置者は、洪水が発生し、又は発生するおそれがある場合においては、政令で定めるところにより、同条の規定による観測の結果及び当該ダムの操作の状況を河川管理者及び関係都道府県知事に通報しなければならない。
2前条のダムの設置者は、政令で定める基準に従い、前項の通報がすみやかに、かつ、的確に行なわれるために必要な通報施設を設けておかなければならない。
(ダムの操作規程)
ダムを設置する者は、当該ダムを流水の貯留又は取水の用に供しようとするときは、あらかじめ、政令で定めるところにより、当該ダムの操作の方法について操作規程を定め、河川管理者の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2河川管理者は、ダムで政令で定めるものについて前項の承認をしようとするときは、あらかじめ、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。
3ダムの操作は、第一項の承認を受けた操作規程に従つて行なわなければならない。
4河川管理者は、当該ダムに関する工事又は河川の状況の変化その他当該河川に関する特別の事情により、当該操作規程によつては河川管理上支障を生ずると認める場合においては、当該操作規程の変更を命ずることができる。
(危害防止のための措置)
ダムを設置する者は、ダムを操作することによつて流水の状況に著しい変化を生ずると認められる場合において、これによつて生ずる危害を防止するため必要があると認められるときは、政令で定めるところにより、あらかじめ、関係都道府県知事、関係市町村長及び関係警察署長に通知するとともに、一般に周知させるため必要な措置をとらなければならない。
(記録の作成等)
ダムを設置する者は、国土交通省令で定めるところにより、洪水時におけるダムの操作に関する記録を作成し、これを保管するとともに、河川管理者からその提出を求められたときは、遅滞なく、これを河川管理者に提出しなければならない。
(管理主任技術者の設置)
ダムを設置する者は、当該ダムを流水の貯留又は取水の用に供する場合においては、当該ダムの維持、操作その他の管理を適正に行なうため、政令で定める資格を有する管理主任技術者を置かなければならない。
2ダムを設置する者は、前項の規定により管理主任技術者を選任したときは、当該管理主任技術者につき、国土交通省令で定める事項を河川管理者に届け出なければならない。
(兼用工作物であるダムについての特例)
ダムと河川管理施設とが相互に効用を兼ねる場合における当該施設について、第十七条第一項の協議に基づき、河川管理者がその維持及び操作を行なう場合には、この款の規定の適用について、政令で特別の定めをすることができる。
(ダム洪水調節機能協議会)
河川管理者は、その管理する一級河川に設置された第四十四条第一項に規定するダム又は河川管理施設であるダム(次項及び次条において「利水ダム等」という。)の洪水調節機能の向上を図るために必要な協議を行うため、ダム洪水調節機能協議会を組織するものとする。
2ダム洪水調節機能協議会は、次に掲げる者をもつて構成する。
一河川管理者
二利水ダム等に係る水利使用に関し第二十三条又は第二十六条第一項の許可を受けた者
三関係都道府県知事
四関係行政機関、関係市町村長その他の河川管理者が必要と認める者
3第一項の規定によりダム洪水調節機能協議会を組織する河川管理者は、同項に規定する協議を行う旨を前項第二号及び第三号に掲げる者に通知しなければならない。
4前項の規定による通知を受けた者は、正当な理由がある場合を除き、当該通知に係る協議に応じなければならない。
5ダム洪水調節機能協議会は、必要があると認めるときは、その構成員以外の関係行政機関に対し、資料の提供、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。
6ダム洪水調節機能協議会において協議が調つた事項については、ダム洪水調節機能協議会の構成員はその協議の結果を尊重しなければならない。
7前各項に定めるもののほか、ダム洪水調節機能協議会の運営に関し必要な事項は、ダム洪水調節機能協議会が定める。
(都道府県ダム洪水調節機能協議会)
河川管理者は、その管理する二級河川に設置された利水ダム等の洪水調節機能の向上を図るために必要な協議を行うため、都道府県ダム洪水調節機能協議会を組織することができる。
2都道府県ダム洪水調節機能協議会は、次に掲げる者をもつて構成する。
一河川管理者
二利水ダム等に係る水利使用に関し第二十三条又は第二十六条第一項の許可を受けた者
三関係行政機関、関係市町村長その他の河川管理者が必要と認める者
3前条第三項から第七項までの規定は、都道府県ダム洪水調節機能協議会について準用する。この場合において、同条第三項中「第一項」とあるのは「次条第一項」と、「前項第二号及び第三号」とあるのは「同条第二項第二号」と読み替えるものとする。
(洪水調節のための指示)
河川管理者は、洪水による災害が発生し、又は発生するおそれが大きいと認められる場合において、災害の発生を防止し、又は災害を軽減するため緊急の必要があると認められるときは、ダムを設置する者に対し、当該ダムの操作について、その水系に係る河川の状況を総合的に考慮して、災害の発生を防止し、又は災害を軽減するために必要な措置をとるべきことを指示することができる。
(渇水時における水利使用の調整)
異常な渇水により、許可に係る水利使用が困難となり、又は困難となるおそれがある場合においては、水利使用の許可を受けた者(以下この款において「水利使用者」という。)は、相互にその水利使用の調整について必要な協議を行うように努めなければならない。この場合において、河川管理者は、当該協議が円滑に行われるようにするため、水利使用の調整に関して必要な情報の提供に努めなければならない。
2前項の協議を行うに当たつては、水利使用者は、相互に他の水利使用を尊重しなければならない。
3河川管理者は、第一項の協議が成立しない場合において、水利使用者から申請があつたとき、又は緊急に水利使用の調整を行わなければ公共の利益に重大な支障を及ぼすおそれがあると認められるときは、水利使用の調整に関して必要なあつせん又は調停を行うことができる。
(渇水時における水利使用の特例)
水利使用者は、河川管理者の承認を受けて、異常な渇水により許可に係る水利使用が困難となつた他の水利使用者に対して、当該異常な渇水が解消するまでの間に限り、自己が受けた第二十三条及び第二十四条の許可に基づく水利使用の全部又は一部を行わせることができる。
2前項の承認に係る水利使用を行わないこととなつた場合においては、当該承認を受けた者は、遅滞なく、河川管理者にその旨を届け出なければならない。
3河川管理者は、前項の規定による届出があつた場合又は第一項に規定する他の水利使用者の許可に係る水利使用が困難でなくなつた場合においては、同項の承認を取り消さなければならない。
(河川保全区域)
河川管理者は、河岸又は河川管理施設(樹林帯を除く。第三項において同じ。)を保全するため必要があると認めるときは、河川区域(第五十八条の二第一項の規定により指定したものを除く。第三項において同じ。)に隣接する一定の区域を河川保全区域として指定することができる。
2国土交通大臣は、河川保全区域を指定しようとするときは、あらかじめ、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。これを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。
3河川保全区域の指定は、当該河岸又は河川管理施設を保全するため必要な最小限度の区域に限つてするものとし、かつ、河川区域(樹林帯区域を除く。)の境界から五十メートルをこえてしてはならない。ただし、地形、地質等の状況により必要やむを得ないと認められる場合においては、五十メートルをこえて指定することができる。
4河川管理者は、河川保全区域を指定するときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
(河川保全区域における行為の制限)
河川保全区域内において、次の各号の一に掲げる行為をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りでない。
一土地の掘さく、盛土又は切土その他土地の形状を変更する行為
二工作物の新築又は改築
2第三十三条の規定は、相続人、合併又は分割により設立される法人その他の前項の許可を受けた者の一般承継人(分割による承継の場合にあつては、その許可に係る土地若しくは工作物又は当該許可に係る工作物の新築等をすべき土地(以下この項において「許可に係る土地等」という。)を承継する法人に限る。)、同項の許可を受けた者からその許可に係る土地等を譲り受けた者及び同項の許可を受けた者から賃貸借その他により当該許可に係る土地等を使用する権利を取得した者について準用する。
(河川予定地)
河川管理者は、河川工事を施行するため必要があると認めるときは、河川工事の施行により新たに河川区域(第五十八条の二第一項の規定により指定するものを除く。)内の土地となるべき土地を河川予定地として指定することができる。
2河川予定地の指定は、当該河川工事を施行することが当該工事の実施の計画からみて確実となつた日以後でなければ、してはならない。
3河川管理者は、河川予定地を指定するときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
(河川予定地における行為の制限)
河川予定地において、次の各号の一に掲げる行為をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りでない。
一土地の掘さく、盛土又は切土その他土地の形状を変更する行為
二工作物の新築又は改築
2河川管理者は、前項の規定による制限により損失を受けた者がある場合においては、その者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
3第二十二条第四項及び第五項の規定は前項の規定による損失の補償について、第三十三条の規定は相続人、合併又は分割により設立される法人その他の第一項の許可を受けた者の一般承継人(分割による承継の場合にあつては、その許可に係る土地若しくは工作物又は当該許可に係る工作物の新築等をすべき土地(以下この項において「許可に係る土地等」という。)を承継する法人に限る。)、同項の許可を受けた者からその許可に係る土地等を譲り受けた者及び同項の許可を受けた者から賃貸借その他により当該許可に係る土地等を使用する権利を取得した者について、準用する。
(河川管理者が権原を取得した河川予定地)
河川管理者が河川予定地内の土地について権原を取得した後においては、当該土地の区域が河川区域となる前においても、この法律の適用については、その土地は、河川区域内の土地とみなす。ただし、罰則の適用については、特にその旨の定めがある場合に限る。