河川法 第13条(河川管理施設等の構造の基準)
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- 河川管理施設又は第二十六条第一項の許可を受けて設置される工作物(以下「許可工作物」という。)は、水位、流量、地形、地質その他の河川の状況及び自重、水圧その他の予想される荷重を考慮した安全な構造のものでなければならない。
- 2.河川管理施設又は許可工作物のうち、ダム、堤防その他の主要なものの構造について河川管理上必要とされる技術的基準は、政令で定める。
この条文の基本情報
河川管理施設等の構造の基準とは何ですか?
定義河川管理施設等の構造の基準とは、河川法第13条に定められた規定で、「河川管理施設又は第二十六条第一項の許可を受けて設置される工作物(以下「許可工作物」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第13条(河川管理施設等の構造の基準)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第13条の条文原文は「河川管理施設又は第二十六条第一項の許可を受けて設置される工作物(以下「許可工作物」という。」で始まります。
- 河川法第13条は第一節 通則に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第13条の前の条は河川法第12条です。
- 河川法第13条の次の条は河川法第14条です。
- 河川法第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法13条は、堤防・水門などの河川管理施設と26条1項の許可工作物に、水位・流量・地形や自重・水圧等の荷重を考慮した安全な構造を義務づけ、技術基準は政令に委ねる。
Q · 自分の土地から川に架ける小さな橋にも、国の堤防と同じ安全基準があるの?
私有の小さな橋でも構造令の基準が適用されます
河川法13条1項は、国や都道府県の河川管理施設だけでなく、26条1項の許可を受けて設置される許可工作物にも、河川の状況と予想される荷重を考慮した安全な構造を求めています。具体的な寸法や桁下高などは河川管理施設等構造令が定めており、私道の橋や工場の取水堰も審査の対象です。基準に合わなければ許可が下りず、設置後でも75条の監督処分で改築や除却を命じられることがあります。
解説
堤防、ダム、水門といった川の構造物は「国や県が作ったのだから大丈夫」と見られがちだ。河川法13条は、その「大丈夫」の中身を法律で決めている。河川管理施設(国や都道府県が川を管理するために置く堤防・堰・水門など)と、26条1項の許可を受けて民間や自治体が川に設ける許可工作物(橋、取水堰、パイプライン、桟橋など)は、水位、流量、地形、地質、自重、水圧などの荷重を考えたうえで、安全な構造でなければならない。具体的な数値基準は政令である河川管理施設等構造令に任されており、堤防の高さの余裕(余裕高)や橋脚の間隔まで決まっている。押さえておきたいのは二点である。一つ目に、自社の取水口や私道の橋を川に架ける側は、この基準を満たさなければ許可が下りず、完成後も河川管理者から改築や撤去を命じられうる(75条)。二つ目に、堤防が決壊して浸水被害を受けた側にとって、この「安全な構造」の基準は国家賠償法2条の「瑕疵(備えるべき安全性が欠けている状態)」を判断するときの物差しになる。ただし判例は、改修中の河川と改修済みの河川とで求める安全性の水準を分けている。
法的な位置づけ
河川法13条は、河川管理施設(堤防・ダム・水門等)および同法26条1項の許可を受けて設置される許可工作物について、水位・流量・地形・地質等の河川の状況と、自重・水圧等の予想される荷重を考慮した安全な構造であることを求める構造基準規定である。主要な施設の技術的基準は、政令である河川管理施設等構造令に委任されている。
手順
- 1.設置予定地が河川区域内かを確認する 橋や取水口、排水管を設ける予定地が河川区域に入るかどうか、河川管理者(一級河川なら国の河川事務所、二級河川なら都道府県)に照会して確認する。区域内なら河川法26条1項の許可が必要になる
- 2.基本設計の段階で事前協議を行う 詳細設計に入る前に河川事務所へ図面を持ち込み、河川管理施設等構造令のどの条文が適用されるか(桁下高、径間長、余裕高など)を確定させる。協議の記録は書面で残す
- 3.構造計算と許可申請書を作成する 水位・流量・地形・地質と、自重・水圧などの荷重を考慮した構造計算を行い、構造令への適合を示す資料とともに26条1項の許可申請書を提出する
- 4.許可条件を守って施工し、完成後も維持管理する 許可条件どおりに施工し、完成検査を受ける。完成後も点検記録を残し、改築や補修の際は「改築」に該当するかを事前に管理者と協議して、現行基準の全面適用によるやり直しを避ける
よくある質問 AI による整理
Q1河川管理施設等構造令とは何ですか?
河川法13条2項の委任を受けて、ダム・堤防・堰・水門・橋などの構造の技術的基準を定めた政令です。堤防の余裕高や橋脚の間隔などが具体的な数値で決められています。
Q2許可工作物とは何ですか?
河川法26条1項の許可を受けて河川区域内に設置される工作物のことです。民間や自治体が設ける橋、取水堰、パイプライン、桟橋などが該当し、13条の構造基準を満たす必要があります。
Q3河川管理者とは誰のことですか?
一級河川は国土交通大臣、二級河川は都道府県知事、準用河川は市町村長が河川管理者です。構造基準の審査や監督処分は、この河川管理者が行います。
Q4堤防の余裕高とは何ですか?
計画高水位に加えて、堤防の高さに上乗せされる余裕の部分です。波立ちや流木などを考慮したもので、具体的な数値は河川管理施設等構造令が計画高水流量に応じて定めています。
Q5計画高水流量とは何ですか?
河川整備基本方針で定める、治水計画の前提となる洪水の流量です。堤防の高さや橋の桁下高など、構造令の基準はこの数値を前提に具体化されます。
Q6川に無許可で工作物を作ったらどうなりますか?
河川法26条1項の許可なく河川区域内に工作物を新築すると罰則の対象となり、河川管理者から除却や原状回復を命じられることがあります(75条)。
Q7水害の国家賠償請求はいつまでにすればいいですか?
国家賠償法4条で民法が準用され、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)、不法行為の時から20年が目安です。最新の改正状況は確認してください。
Q8古い堰を改築すると今の基準が適用されますか?
原則として適用されます。構造令には既存施設の経過措置がありますが、改築の時点で現行基準が全面的に適用される仕組みです。工事範囲を決める前に管理者と協議しましょう。
この条文についての質問 AI による整理
Q1堤防が決壊して家が浸水したけど、国に賠償してもらえるの?
可能性はあるが、区間によって変わる。国家賠償法2条の瑕疵判断について、判例は未改修・改修途中の河川には過渡的な安全性で足りるとし(大東水害訴訟)、改修済み区間では計画規模の洪水に耐える安全性を求める(多摩川水害訴訟)。実務のポイント:争点の大部分は「その区間が改修済みと言えるか」になる。河川整備計画と改修履歴の公文書を最初に押さえた側が主導権を握る
Q2自分の土地から川に小さな橋を架けたいんだけど、勝手に作っちゃダメ?
ダメである。河川区域内に工作物を新築するには河川法26条1項の許可が必要であり、その構造は13条と河川管理施設等構造令の基準を満たさなければならない。無許可の設置は罰則の対象になり、除却命令も受けうる。実務のポイント:小規模な橋でも、桁下の高さや橋脚の位置で計画高水位との関係が審査される。申請前に河川事務所へ図面を持って相談に行くと、却下リスクと手戻りが大きく減る
Q3昔の基準で作った取水堰、今の構造令に合わないって言われたら即撤去なの?
即撤去とは限らない。構造令には、施行時に既にあった施設についての経過措置があり、改築などのタイミングで現行基準が適用される仕組みになっている。ただし治水上の支障が大きければ、75条の監督処分の対象になりうる(現行効力を要確認)。実務のポイント:部分的な補修のつもりでも「改築」と判断されると、現行基準が全面的に適用される。工事の範囲を決める前に、管理者と協議する
間違えやすい点 AI による整理
- 堤防が切れれば当然、国や県が賠償すると考えがちだが、判例はそれほど単純ではない。大東水害訴訟(最判昭和59.1.26)は、改修途中の河川については、予算・技術・時間の制約の中で「過渡的な安全性」があれば足りるとした。浸水した区間が改修済みかどうかで、勝てる見込みは大きく変わる
- 安全基準は国の堤防だけの話だと思われがちだが、法律から見れば、民間企業の取水口、電力会社の送電線の鉄塔基礎、自治体の水道管の河川横断部も同じ13条の対象である。民間事業者には「ただ使わせてもらっている」という感覚しかないことが多い。その感覚と、法律上は堤防と同じ責任水準を負っているという現実との落差が、監督処分の通知を受けた瞬間に表面化する
- 「何年に一度の洪水に耐えればいいのか」という問いは、13条を読んでも答えが出ない。安全の水準は、13条ではなく河川整備基本方針で決める計画高水流量が前提になっており、構造令はそれを受けて具体的な寸法に落としている。条文だけを見て議論すると、本当の争点を外す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 河川法13条:河川管理施設と許可工作物の構造(安全性の基準) | 河川法26条:河川区域内での工作物新築等の許可(入口の手続) 河川法75条:基準不適合等の工作物への監督処分(事後の是正) |
| 誰に向けられた規定か | 河川管理者と許可工作物の設置者の双方 | 河川区域内に工作物を設けようとする者 許可を受けた者・無許可で工作物を設けた者 |
| 違反・不適合の効果 | 許可が下りない、国家賠償法2条の瑕疵判断の物差しになる | 無許可設置は罰則と除却命令の対象 改築・除却・原状回復などの命令 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も河川区域内の構造物を主管機関の許可制とし、水利建造物の構造審査を行う。日本の構造令に相当する技術基準は行政規則レベルで定められる
韓国の河川法も河川施設の管理と河川区域内の工事許可を定め、日本の河川法と制度構造が近い
ドイツは水域の中・上・下に設ける施設について、水域の状態を害しないよう設置・維持することを求め、州水法で許可手続を定める
米国は連邦の堤防・治水施設を改変する工事に陸軍工兵隊の許可を要し、施設の有用性を損なわないことが審査される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 台風で近所の堤防が切れ、一階が床上浸水した。役所の窓口では「想定を超える雨だった」と言われた。だが改修が済んだ区間で、計画の規模に収まる洪水だったのなら、話は変わる。多摩川水害訴訟(最判平成2.12.13)はまさにその区別で国の責任を認めた
- 工場の取水堰を建て替えようと許可申請を出したら、可動部分の幅と高さが構造令に合わないと差し戻された。旧堰は昭和の基準で建っていた。建て替えた時点で現行基準が全面的に適用されることを、設計会社は事前に教えてくれなかった
- 地域で長年使ってきた私設の木橋が大雨で流木をせき止め、上流側の農地が浸水した。橋の所有者として、あなたが被害者から賠償を求められる側に回るのか。答えは民法717条の工作物責任とつながっている
- 河川管理者から「構造基準に適合しない橋脚を30日以内に改築せよ」という監督処分の通知が届いた。不服を申し立てる期限は処分を知った日の翌日から3か月。黙っていれば命令は確定する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 復旧工事が始まる前に、決壊・越水箇所の写真、浸水深、被害品目を記録する2. 河川管理者に情報公開請求をして、その区間の河川整備計画、改修状況、点検記録を入手する3. 改修済み区間で、計画規模に収まる洪水だったかどうかを確かめる(多摩川水害訴訟の枠組み) 4. 見込みがあれば、国家賠償法2条に基づく請求を弁護士と検討する。民間の許可工作物が原因なら、民法717条で所有者に請求する道もある
訴えられた側:1. 許可工作物の設置者として監督処分を受けたら、どの構造令の条文に適合しないとされたのかを書面で特定させる2. 設置時の許可条件と当時の基準を確認し、構造令附則に経過措置(既存施設への当面の適用除外)がないか調べる3. 改築の期間について管理者と協議する4. 処分内容に不服があれば、審査請求または取消訴訟を期限内に起こす
時効(請求できる期限):監督処分(75条)への審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。国家賠償請求は国家賠償法4条により民法が準用され、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年、民法724条、724条の2)、不法行為の時から20年(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:13条は抽象的な安全構造義務を法律で定め、具体的数値を政令に委ねる二層構造をとる。構造令の基準は、国家賠償法2条の瑕疵判断で重要な考慮要素となるが、それだけで瑕疵の有無が決まるわけではない
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:旧河川法(明治29年)に代わる新河川法の制定により、河川管理施設と許可工作物の構造原則として新設
- 2.昭和51年(1976年) 改正:13条2項の委任を受けて河川管理施設等構造令(政令)が制定され、ダム・堤防・堰・橋などの技術的基準が具体化された(本条自体の文言改正ではない)
- 河川法 第3条河川管理施設の定義
- 河川法 第26条工作物新築等の許可、許可工作物の入口
- 河川法 第44条ダム設置者の従前機能維持義務
- 河川法 第75条基準不適合工作物への監督処分
- 国家賠償法 第2条河川管理の瑕疵による国・県の賠償責任
- 民法 第717条民間の許可工作物の所有者の工作物責任
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