河川法 第3条(河川及び河川管理施設)
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- この法律において「河川」とは、一級河川及び二級河川をいい、これらの河川に係る河川管理施設を含むものとする。
- 2.堰ただし、河川管理者以外の者が設置した施設については、当該施設を河川管理施設とすることについて河川管理者が権原に基づき当該施設を管理する者の同意を得たものに限る。
この条文の基本情報
河川及び河川管理施設とは何ですか?
定義河川及び河川管理施設とは、河川法第3条に定められた規定で、「この法律において「河川」とは、一級河川及び二級河川をいい、これらの河川に係る河川管理施設を含むものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第3条(河川及び河川管理施設)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第3条の条文原文は「この法律において「河川」とは、一級河川及び二級河川をいい、これらの河川に係る河川管理施設を含むものとする。」で始まります。
- 河川法第3条は第一章 総則に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第3条の前の条は河川法第2条です。
- 河川法第3条の次の条は河川法第4条です。
- 河川法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第3条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法3条は、法律上の「河川」を一級河川と二級河川に限り、堤防やダム等の河川管理施設を含むと定める。指定のない普通河川には同法は直接適用されない。
Q · 近所の小川や用水路も、河川法でいう「川」に入るの?
法律上の川は一級・二級だけで、普通河川は対象外
河川法3条により、同法の「河川」は国土交通大臣が指定する一級河川(4条)と都道府県知事が指定する二級河川(5条)に限られます。指定のない普通河川には河川法は直接適用されず、多くは市町村が条例などで管理しています(市町村長が指定する準用河川には100条により一部の規定が準用されます)。また堤防やダムなどの河川管理施設も河川に含まれますが、民間が設置した施設は、河川管理者が管理者の同意を得た場合に限られます。
解説
家の裏の小川も、田んぼ脇の用水路も、地図に青い線で描かれていれば川に見える。ところが河川法でいう「河川」は、国土交通大臣が指定する一級河川と、都道府県知事が指定する二級河川の二つだけだ(4条、5条)。指定を受けていない「普通河川」には、河川法そのものが適用されない。さらに本条は、ダム、堰、水門、堤防、護岸、床止め、樹林帯といった「河川管理施設」も河川に含めると定めている。これは実務に直結する。堤防が切れて家が浸水したとき、その堤防が河川管理施設であれば、国や都道府県に国家賠償法2条で責任を問う道が開ける。一方、農業用水の組合などが造った堰は、河川管理者が施設の管理者から同意を得て河川管理施設にした場合に限って、この枠に入る。同意がなければ、責任を問う相手は設置者の側になる。被害を受けたときに最初に確かめるべきなのは、誰の川で、誰の施設なのかという点である。
法的な位置づけ
河川法第3条にいう「河川」とは、国土交通大臣が指定する一級河川及び都道府県知事が指定する二級河川をいい、これらに係るダム、堰、水門、堤防、護岸、床止め、樹林帯等の河川管理施設を含む概念である。河川管理者以外の者が設置した施設は、権原に基づく管理者の同意を得たものに限り河川管理施設に該当する。
よくある質問 AI による整理
Q1普通河川とは何ですか?
一級河川・二級河川のどちらにも指定されていない川や水路のことです。河川法は直接適用されず、多くは市町村が条例や公共物管理の枠組みで管理しています。
Q2準用河川とは何ですか?
市町村長が指定する河川で、河川法100条により二級河川に関する規定の一部が準用されます。普通河川の中でも、法律の規律が及ぶ例外的な存在です。
Q3河川管理施設とはどんな施設ですか?
ダム、堰、水門、堤防、護岸、床止め、樹林帯など、流水による公利を増やし、または水害を防いだり軽くしたりする施設です。河川法3条2項が定義しています。
Q4民間が造った堰は河川管理施設になりますか?
自動的にはなりません。河川管理者が、権原に基づきその施設を管理する者の同意を得た場合に限り、河川管理施設となります(河川法3条2項ただし書)。
Q5一級河川の管理者は誰ですか?
原則として国土交通大臣です(河川法9条1項)。ただし指定区間では管理の一部を都道府県知事が行うため、日常の窓口は県の土木事務所になることがあります。
Q6二級河川の管理者は誰ですか?
その河川の所在する都道府県の知事です(河川法10条)。問い合わせ先は、通常は都道府県の土木事務所や河川課になります。
Q7堤防の決壊で浸水したら国家賠償は請求できる?
河川管理施設の設置・管理に瑕疵があれば、国家賠償法2条に基づき請求できます。ただし改修途中の河川では過渡的安全性が基準とされ、認められるとは限りません。
Q8私設の堰が壊れて被害が出たら誰の責任?
河川管理施設としての同意がない私設の堰であれば、国家賠償法ではなく民法717条の土地工作物責任により、占有者または所有者の責任を問うことになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの近くの川が一級か二級か、どうやって調べるんですか?
一級河川は国土交通大臣が政令で定める水系の中で指定し(河川法4条)、二級河川は都道府県知事が指定する(5条)。国土交通省や都道府県のサイトで公表されているほか、河川管理者の事務所で河川台帳(12条)を閲覧できる。実務のポイント:同じ一級河川でも、上流の「指定区間」は日常の管理を知事が担っていることが多い(9条2項)。国の事務所に問い合わせて「県の担当です」と回されたら、それが理由である
Q2堤防が決壊したら、国を訴えれば必ず賠償してもらえますか?
必ずとはいえない。河川管理施設の瑕疵を理由とする国家賠償法2条の請求について、最高裁は、改修途中の河川では過渡的安全性を備えていれば瑕疵はないとし(最判昭和59.1.26)、改修済みの河川ではより厳しく判断している(最判平成2.12.13多摩川水害訴訟)。実務のポイント:勝敗を分けるのは、その区間がもう「改修済み」だったかどうかである。改修計画の進み具合を示す資料を早めに入手できるかどうかで、交渉での立場がまるで違ってくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「川は全部、国か県のものだから、氾濫したら必ず役所の責任になる」と考えがちだが、話はそれほど単純ではない。河川管理施設の瑕疵が問題になっても、改修工事の途中にある河川について最高裁は、段階的に改修している最中に求められる程度の安全性(過渡的安全性)を備えていれば足りるという立場をとっている(大東水害訴訟、最判昭和59.1.26)。管理者が誰か分かっただけで勝てるわけではなく、そこからが本当の勝負になる
- 「普通河川には河川法が適用されないのだから、誰も責任を負わない」という問いの立て方そのものが誤っている。河川法の適用がなくても、市町村が公共物として管理している水路は「公の営造物」に当たりうるので、国家賠償法2条の土俵には乗る。確かめるべきなのは「河川法上の川かどうか」ではなく、「誰が現実に管理しているか」である
- 住民から見れば、川べりのコンクリートの壁はどれも同じ「堤防」に見える。しかし法律の目で見ると、河川管理者が設置した施設、同意を得て河川管理施設になった民間の施設、同意のない私設の構造物の三つに分かれる。三つ目の場合、責任追及の根拠は民法717条の土地工作物責任に移る。この見た目と法的な区分のずれに気づかないと、相手を取り違えて時間を失うことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる川 | 河川法3条:一級河川・二級河川と、それに係る河川管理施設 | 河川法4条:国土保全上または国民経済上特に重要な水系に係る一級河川 河川法100条:市町村長が指定する準用河川 |
| 指定する者 | 本条自体は定義規定で、指定は4条・5条に委ねる | 国土交通大臣(政令で指定された水系の中で指定) 市町村長 |
| 河川法の適用範囲 | 河川法の規定が全面的に適用される範囲を画定する | 河川法が全面適用(管理者は原則国土交通大臣) 二級河川に関する規定の一部のみ準用 |
| 損害賠償の主な根拠 | 河川管理施設の瑕疵は国家賠償法2条 | 国家賠償法2条(管理者=国、指定区間は費用負担も含め要確認) 国家賠償法2条(管理者=市町村) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では水利法を基本法とし、河川の区分と河川区域の管理は河川管理辦法などの下位法令で定める。中央管理河川・県市管理河川の二層構造は、日本の一級・二級の区分に近い
韓国の河川法は国家河川と地方河川に区分し、堤防・ダムなどの河川施設を定義に含める。日本と構造がよく似ている
ドイツは連邦の水管理法で水域を広く定義し、管理の詳細は各州の水法に委ねる。日本のような指定制ではない
米国の連邦規律は主に水質保全の観点からの「navigable waters」の定義で、治水施設の管理責任は連邦・州・地方に分散している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 台風の翌朝、近所の古い堰の脇から水があふれ、自宅の一階が泥に沈んだら、誰を相手にすればいいのか? その堰が国の河川管理施設か、土地改良区の私設施設かによって、請求の相手も根拠条文もまるで変わる。保険の手続きと並行して、浸水の痕跡が片付けで消えてしまう前に、写真と施設名の記録を残しておく必要がある
- あなたは工務店の経営者だ。川沿いの施主の敷地で、護岸の上まで張り出すウッドデッキを請け負った。その護岸が河川管理施設なら、河川区域内の工作物として許可(26条)が要る。無許可で工事を進めれば、撤去を命じられ、罰則の対象にもなる
- 友人が「市内の小さな水路が毎年あふれるが、一級でも二級でもないから役所は動かない」とこぼしている。だが普通河川の多くは市町村が条例で管理しているので、管理の不備は国家賠償法2条の問題として問いうる。相談する窓口を変えるだけで、話の進み方が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 浸水の範囲、施設の破損箇所、水位の痕跡を、片付けを始める前に写真と動画で記録する2. 河川事務所や都道府県の土木事務所に、その川が一級、二級、普通河川のどれに当たるか、破損した施設が河川管理施設かを問い合わせ、回答は書面かメールで残す3. 河川管理施設であれば国家賠償法2条、私設の施設であれば民法717条を軸に、請求の相手を決める4. 改修計画の有無や過去の点検記録は、情報公開請求で取り寄せ、管理の瑕疵を立証する材料にする
訴えられた側:1. 自社の堰や護岸が河川管理施設として同意済みかどうかを、契約書や河川管理者との協定書で確かめる2. 同意していない私設の施設であれば、点検と補修の記録を整え、民法717条の占有者として損害の発生を防ぐのに必要な注意を尽くしていたことを示せるよう準備する3. 河川区域内で無許可の工作物を指摘されたら、まず工事を止め、許可申請(26条)に切り替えて是正の意思を示す4. 不許可の処分には審査請求で争う道もある
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。ただし河川管理施設の瑕疵を理由とする国家賠償請求には、国家賠償法4条により民法が適用され、損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体を害した場合は5年)、不法行為の時から20年で請求できなくなる(民法724条、724条の2)。占用の不許可などの処分に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:河川は自然公物であり、道路などの人工公物と異なって当初から安全性を備えているわけではない。このため国家賠償法2条の瑕疵判断では、財政的・技術的・社会的制約を考慮する特別な基準が妥当するとされる
改正沿革 AI による整理
- 昭和39年(1964年)制定 旧河川法(明治29年)に代わる新しい河川法の制定に伴い、水系一貫管理を前提に一級河川・二級河川の区分と河川管理施設の定義が置かれた
- 平成9年(1997年)改正(要人的検証) 法目的に河川環境の整備と保全が加わったことにあわせて、河川管理施設の例示に樹林帯が加えられたとされる。改正の範囲と回数は人による確認が必要
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:旧河川法(明治29年)を全面的に改め、水系一貫管理の考え方に基づいて一級河川・二級河川の区分と河川管理施設を含む河川の定義を置いた
- 2.平成9年(1997年) 改正:法目的に河川環境の整備と保全が加わったのにあわせ、河川管理施設の例示に樹林帯が追加された
- 河川法 第4条一級河川の指定権者と要件
- 河川法 第5条二級河川の指定権者と要件
- 河川法 第6条河川区域の範囲を画定
- 河川法 第9条一級河川の管理者と指定区間の委任
- 河川法 第100条準用河川への規定の準用
- 国家賠償法 第2条河川管理施設の瑕疵による賠償責任
- 民法 第717条同意のない私設施設の土地工作物責任
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