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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

河川法 第44条(河川の従前の機能の維持)

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  1. ダム(河川の流水を貯留し、又は取水するため第二十六条第一項の許可を受けて設置するダムで、基礎地盤から堤頂までの高さが十五メートル以上のものをいう。第五十一条の二及び第五十一条の三を除き、以下同じ。)で政令で定めるものを設置する者は、当該ダムの設置により河川の状態が変化し、洪水時における従前の当該河川の機能が減殺されることとなる場合においては、河川管理者の指示に従い、当該機能を維持するために必要な施設を設け、又はこれに代わるべき措置をとらなければならない。
  2. 2.前項の河川管理者の指示の基準は、政令で定める。

この条文の基本情報

河川の従前の機能の維持とは何ですか?

定義河川の従前の機能の維持とは、河川法第44条に定められた規定で、「ダム(河川の流水を貯留し、又は取水するため第二十六条第一項の許可を受けて設置するダムで、基礎地盤から堤頂までの高さが十五メートル以上のものをいう。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 河川法第44条(河川の従前の機能の維持)は、日本の河川法に含まれる条文です。
  2. 河川法第44条の条文原文は「ダム(河川の流水を貯留し、又は取水するため第二十六条第一項の許可を受けて設置するダムで、基礎地盤から堤頂までの高さが十五メートル以上のものをいう。」で始まります。
  3. 河川法第44条は第三款 ダムに関する特則に置かれています。
  4. 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
  5. 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 河川法第44条の前の条は河川法第43条です。
  7. 河川法第44条の次の条は河川法第45条です。
  8. 河川法第44条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第44条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167
  • 本サイト収録河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第44条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/44

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点河川法44条は、高さ15m以上の許可ダムの設置者に、洪水時の従前の河川機能が弱まる場合、河川管理者の指示に従い機能維持の施設設置または代替措置を義務づける規定。

Q · ダムを造ったせいで下流の洪水リスクが増えたら、誰が対策するの?

ダムの設置者が河川管理者の指示に従い対策する義務を負う

河川法44条により、26条1項の許可を受けて設置する高さ15メートル以上のダム(政令で定めるもの)の設置者は、ダムの設置で洪水時の従前の河川機能が減殺される場合、河川管理者の指示に従い、機能を維持する施設を設けるか、これに代わる措置をとらなければなりません。指示の基準は政令が定めます。義務に従わない場合、河川法75条の監督処分の対象となりえます。

解説

山奥のダムは水を貯めて洪水を防ぐもの、と思われがちだ。だが河川法44条は、その逆の危険を前提にしている。高さ15メートル以上のダムを河川法26条1項の許可を受けて造ると、川の姿そのものが変わる。谷に広がっていた天然の遊水空間(増水時に水が一時的にたまり、勢いを弱める場所)が湛水池に置き換わり、洪水の流れ方が変わる。その結果、下流の町が受ける洪水ピークが以前より鋭くなることがある。本条はこれを「洪水時における従前の河川の機能が減殺される」と表現し、ダムを造る者に、河川管理者の指示に従って機能を補う施設を設けるか、代わりの措置をとる義務を負わせている。指示の基準は政令(河川法施行令)が定める。要するに、ダムで得る利益の裏で下流が背負う洪水リスクの増加分は、造った側が埋め合わせる。あなたが下流に住む住民なら、このダムが本条の義務を果たしているかという視点を持つだけで、行政への問い合わせや説明会での質問の質が変わる

法的な位置づけ

河川法44条は、同法26条1項の許可を受けて設置される、基礎地盤から堤頂まで15メートル以上のダムのうち政令で定めるものについて、設置により河川の状態が変化し洪水時の従前の機能が減殺される場合に、設置者が河川管理者の指示に従い機能維持のための施設を設け、又はこれに代わる措置をとる義務を定める規定である。指示の基準は政令に委任される。

よくある質問 AI による整理

Q1河川法44条とはどんな規定ですか?

ダムの設置で洪水時の川の機能が弱まる場合に、設置者へ河川管理者の指示に従った施設設置または代替措置を義務づける規定です。

Q2河川管理者とは誰のことですか?

一級河川は原則として国土交通大臣、二級河川は都道府県知事です。一級河川の一部区間では都道府県知事が管理を担う場合もあります。

Q3河川法44条の指示に従わないとどうなる?

河川法75条の監督処分の対象となりえます。許可の取消しや工事の中止、原状回復などが命じられる可能性があります。

Q4河川法44条の指示の基準はどこに書いてある?

本条2項により政令(河川法施行令)に委任されています。具体的な対象ダムと指示の基準は施行令を確認する必要があります。

Q5ダムの下流で浸水被害 責任は誰にある?

設置者が公的主体なら国家賠償法2条、民間なら民法717条等が問題になります。豪雨の規模次第で責任が否定されることも多く、個別判断です。

Q6ダムの放流記録は開示請求できる?

国の河川管理者が保有する文書は情報公開法、都道府県の文書は各情報公開条例に基づいて開示を請求できます。不開示部分が出ることもあります。

Q7高さ15メートル未満のダムはどう扱われる?

河川法上の「ダム」に当たらないため本条以下のダム特則は適用されず、26条の工作物許可など一般的な規律で扱われます。

Q8ダム計画の説明会で何を質問すればいい?

洪水時の従前の機能がどう変わるか、河川法44条に基づく指示と措置の内容、措置の効果を示す資料が公表されるかを具体的に尋ねると有効です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1上流のダムって、下流の洪水を防ぐためにあるんじゃないんですか?

洪水調節用のダムもあるが、発電・農業用水・水道用の利水ダムは洪水対策を主目的としていない。むしろ設置によって川の遊水機能が失われ、洪水時の機能が弱まることがある。だから河川法44条は、設置者に機能維持のための施設や措置を義務づけている。実務のポイント:近年は河川法51条の2などに基づき、利水ダムでも大雨前に事前放流する協定の仕組みが整備された。地元のダムが協定対象か確認すると、豪雨時の運用が見えてくる

Q2ダムを造る会社が、下流の堤防工事を負担することもあるんですか?

ありうる。河川法44条1項は「必要な施設を設け、又はこれに代わるべき措置をとらなければならない」と定め、具体的内容は河川管理者が政令の基準に沿って指示する。ダム本体に施設を設ける方法のほか、下流側の対策で機能を補う形も考えられる。実務のポイント:措置の内容はダムごとの個別協議で決まり、住民の目に触れにくい。計画時の許可関係書類を情報公開請求すると、補償的措置の中身が初めて分かることがある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「ダムがあれば下流は必ず安全になる」という思い込みは、本条の存在そのものが否定している。法律が機能維持の義務を定めたのは、ダムの設置が洪水時の河川機能を弱めうるという前提があるからだ。特に発電・農業・水道用の利水ダムは、洪水調節を主目的としていない場合がある
  • 本条の対象は「ダム全般」と思われがちだが、深化させて読むべき点がある。対象は河川法26条1項の許可を受けて設置する、基礎地盤から堤頂まで15メートル以上のダムで、さらに政令で定めるものに限られる。国などが河川管理者として自ら造るダムや、高さの小さい堰は別の枠組みで扱われる。自分の地域のダムがどちらに属するかで、問い合わせる相手も根拠条文も変わる
  • 「洪水被害は自然災害だから誰の責任でもない」という見方は、視角を変えると崩れる。住民から見れば豪雨という天災でも、法律から見れば、ダム設置で変わった川の機能を補う措置が足りていたか、操作が適切だったかという人為の問題が含まれうる。この落差を知らないと、検証の機会そのものを見逃す
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面河川法44条:ダム設置段階(施設・措置による機能補填)河川法47条:ダムの操作(操作規程の作成)
河川法52条:洪水時の緊急的な操作
義務が生じる契機設置により洪水時の従前の機能が減殺される場合、河川管理者が指示ダムを設置する者が操作方法を規程化し、河川管理者の承認を受ける
洪水災害の発生・おそれがあり緊急の必要がある場合、河川管理者が指示
主な狙いダムで失われる遊水機能など洪水時の機能を構造的に埋め合わせる平常時・洪水時の放流ルールを事前に明確化する
利水ダムにも洪水被害の防止・軽減への協力を求める

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
水利法

台湾では水利建造物の建造に主管機関の許可を要し、水庫の安全管理も規律される。ダム設置者に下流の洪水機能の補填を明示的に命じる日本型の条文があるかは要検証

ドイツ
Wasserhaushaltsgesetz(WHG)§ 77

ドイツでは氾濫区域を遊水空間として維持することが原則で、維持できない場合は適時に補償的措置(Ausgleichsmaßnahmen)を講じる必要がある。失われる遊水機能を埋め合わせるという発想が本条と近い

アメリカ
Federal Power Act § 10(16 U.S.C. § 803)

米国では非連邦の水力発電ダムは FERC のライセンス制で、洪水制御などの公共利益を考慮したライセンス条件が付される。河川管理者の個別指示による機能補填という日本の仕組みとは構造が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 発電用ダムのすぐ下流に家を買おうとしている。不動産会社は「上流にダムがあるから水害は安心」と言う。だが利水目的のダムは本来洪水調節が主目的ではない。本条の措置がどう講じられたか、ハザードマップと河川管理者の公表資料で確かめてから契約しても遅くない
  • もし豪雨の夜、ダムの放流後に下流の集落が浸水したら、責任はどこにある? 放流操作の適否(河川法47条の操作規程など)と、設置段階で本条の機能維持措置が十分だったかは別の論点である。被害者側の弁護士は両方を洗い出す
  • あなたは農業用水を確保するため、土地改良区の担当者として高さ16メートルの取水ダム計画を進めている。河川管理者から下流堤防の補強に相当する措置を指示された。予算に入っていない。着工までにこの指示への対応を固めないと、許可条件との関係で計画全体が止まりかねない
  • 上流ダムの再開発説明会の通知が届いた。開催まであと10日。質問用紙に一行、「本計画で洪水時の従前の機能はどう維持されるのか、河川法44条の措置内容を示してほしい」と書けるかどうかで、行政の回答の具体性が変わる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 浸水の状況を写真・動画・時刻付きで記録し、自治体の罹災証明を申請する2. 河川管理者(国土交通省の地方整備局や都道府県)に対し、上流ダムの放流記録とダム設置時の機能維持措置の資料を情報公開請求する3. 被害の原因が設置・管理の瑕疵にあると疑われる場合、設置者が公的主体なら国家賠償法2条、民間なら民法717条(工作物責任)や709条の適用を弁護士と検討する。豪雨の規模によっては責任が否定されることも多く、実務上の判断は個別事情に強く左右される

訴えられた側:1. 河川管理者の指示内容を文書で受け取り、根拠となる政令の基準(河川法施行令)との対応関係を確認する2. 指示された施設・措置について、技術的妥当性と費用を専門コンサルタントと検証し、代替措置の可能性を協議する3. 指示に従わない場合、河川法75条の監督処分(許可の取消しや工事の中止命令など)のリスクがある。指示の法的性質(処分性)や不服申立ての可否は解釈が分かれうるため、争うなら早期に弁護士へ相談する

時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はなく、義務はダムの設置に伴って生じる。洪水被害の賠償を求める場合は、損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体侵害は5年)、不法行為時から20年(民法724条、724条の2)。国家賠償法4条により民法の規定が適用される。行政処分に審査請求する場合は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 昭和39年(1964年) 新河川法の制定に伴い規定された。その後、ダムの定義の括弧書きに第51条の2・第51条の3の除外が加えられたとみられるが、改正年と内容は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.昭和39年(1964年) 新設:旧河川法に代わる新河川法の制定に伴い、ダムに関する特則の冒頭規定として設けられた。ダムの定義の括弧書きなど後の改正内容は、e-Gov の改正履歴で要確認

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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