河川法 第17条(兼用工作物の工事等の協議)
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- 河川管理施設と河川管理施設以外の施設又は工作物(以下「他の工作物」という。)とが相互に効用を兼ねる場合においては、河川管理者及び他の工作物の管理者は、協議して別に管理の方法を定め、当該河川管理施設及び他の工作物の工事、維持又は操作を行なうことができる。
- 2.河川管理者は、前項の規定による協議に基づき、他の工作物の管理者が河川管理施設の工事、維持又は操作を行なう場合においては、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
この条文の基本情報
兼用工作物の工事等の協議とは何ですか?
定義兼用工作物の工事等の協議とは、河川法第17条に定められた規定で、「河川管理施設と河川管理施設以外の施設又は工作物(以下「他の工作物」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第17条(兼用工作物の工事等の協議)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第17条の条文原文は「河川管理施設と河川管理施設以外の施設又は工作物(以下「他の工作物」という。」で始まります。
- 河川法第17条は第二節 河川工事等に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第17条の前の条は河川法第16条の5です。
- 河川法第17条の次の条は河川法第18条です。
- 河川法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第17条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法17条は、堤防と道路のように河川管理施設と他の工作物が効用を兼ねる場合、両管理者が協議で管理方法を定められるとし、他者が担うときは公示を義務付ける。
Q · 堤防の上の道路で事故に遭ったら、国と市のどっちに責任を問えばいいの?
まず両者に管理協定と公示を照会し、両方への請求も検討する
堤防が道路を兼ねる「兼用工作物」では、河川法17条1項に基づき、河川管理者と道路管理者が協議で工事・維持・操作の分担を定めていることがあります。分担の線引きは条文ではなく管理協定に書かれているため、まず両者に協定の写しと同条2項の公示を照会します。特定できない場合でも、国家賠償法2条の設置管理者責任と同法3条の費用負担者責任により、複数の相手に請求する道が残ります。
解説
川沿いを走る道路の多くは、実は堤防そのものである。堤防は河川管理施設(川の氾濫を防ぐために河川管理者が管理する設備、例:堤防・水門・護岸)であり、同時に市道や県道でもある。この「一つの構造物に二つの役割」を兼用工作物と呼ぶ。河川法17条は、こうした場合に河川管理者と道路・鉄道・発電施設などの管理者が協議し、誰がどこまで工事・維持・操作を担うかを別に決められると定める。ここで知っておくべきなのは、外から見ても誰が管理しているか分からない構造物について、責任の線引きを決めているのは条文ではなく当事者間の協定書だという点だ。さらに2項により、河川管理者以外の者が河川管理施設の工事等を担う場合は公示が義務付けられている。事故や浸水の被害を受けたとき、誰を相手にすべきかを探る最初の手掛かりがこの公示である。
法的な位置づけ
河川法第17条は兼用工作物の管理に関する規定であり、堤防・水門などの河川管理施設と、道路・鉄道・発電施設などの他の工作物が一つの構造物として効用を兼ねる場合に、河川管理者と他の工作物の管理者が協議により管理方法を定め、工事・維持・操作を分担できる旨を定める。他の管理者が河川管理施設を担う場合は公示を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.事故現場の位置と状況を記録する 陥没や亀裂の写真、距離標・橋名・標識など地点を特定できる目印、日時を記録し、診断書を取得する。管理区分の照会は地点の特定から始まるため、位置情報の精度が後の手続を左右する
- 2.河川管理者と道路管理者の両方に管理区分を照会する 直轄区間なら国土交通省の河川事務所、それ以外は都道府県の河川担当課に、道路側は市町村や都道府県の道路担当課に、当該地点が兼用工作物か、どの部位を誰が管理しているかを書面で照会する
- 3.管理協定の写しと公示を取得する 河川法17条1項に基づく管理協定の写しと、同条2項の公示の有無・掲載先を確認する。任意提供を拒まれた場合は情報公開請求を行う
- 4.請求先を確定し国家賠償請求を検討する 協定と公示から設置・管理者と費用負担者を特定し、国家賠償法2条・3条に基づく請求先を決める。特定できない場合は複数の相手への並行請求を弁護士と検討し、消滅時効の進行に注意する
よくある質問 AI による整理
Q1兼用工作物とは何ですか?
堤防が道路を兼ねるように、河川管理施設と他の施設・工作物が一つの構造物として互いの効用を兼ねているものです。河川法17条が管理方法を定めます。
Q2堤防の天端道路の管理者は誰ですか?
構造物としての堤防は河川管理者、道路としては道路管理者が管理します。部位ごとの分担は河川法17条に基づく管理協定で定められていることがあります。
Q3兼用工作物の管理協定は見せてもらえますか?
河川事務所や自治体に照会するほか、行政機関情報公開法や自治体の情報公開条例に基づく開示請求で写しを求める方法があります。
Q4河川法17条の公示はどこで確認できますか?
公示は国土交通省令で定める方法により行われます。官報や都道府県の公報などが考えられるため、所管の河川事務所に掲載先を問い合わせるのが確実です。
Q5管理協定がない兼用工作物で事故が起きたら?
協定がなくても責任は消えません。河川管理者と道路管理者がそれぞれ本来の権限に基づき責任を負う余地があり、両者への請求を検討します。
Q6堤防道路の事故は国家賠償請求できる?
道路や堤防は公の営造物にあたるため、設置・管理の瑕疵があれば国家賠償法2条で請求できます。費用負担者には同法3条で請求できます。
Q7鉄道会社が堤防部分を補修するのに許可は必要?
協定で担当とされた範囲の維持はその協定に従って行えます。範囲外の工事や構造を変える工事は河川法20条の承認や26条の許可が必要になりえます。
Q8水門の操作を自治体が担当することはある?
あります。河川法17条の協議により、他の工作物の管理者が河川管理施設の操作を行うと定められることがあり、その場合は公示されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1堤防の上の道で転んでケガしたんですが、国と市どっちに言えばいいんですか?
当該地点が兼用工作物であれば、河川法17条に基づく管理協定で担当範囲が分かれている可能性があります。まず両方に管理区分を照会し、協定の写しを求めてください。実務のポイント:国家賠償法3条により、管理者でなくても費用負担者は責任を負います。「管理者はうちではない」と言われても、費用を負担しているなら請求の対象から外れるとは限りません
Q2うちの会社の橋の橋台が堤防を兼ねてるんですが、補修は自由にやっていいんですか?
協定で御社の担当とされた範囲の工事・維持であれば、その協定に従って行えます。ただし範囲外の工事や構造を変える工事は、河川管理者の承認(河川法20条)や工作物の新築等の許可(26条)が別途必要になりえます。実務のポイント:協定書は締結から何十年も経っていることが多く、担当者が替わると中身を誰も把握していない。改築計画が出た時点で河川事務所と事前相談するのが、後の手戻りを防ぐ最短ルートです
間違えやすい点 AI による整理
- 「道路なら道路管理者、川なら河川管理者」と単純に分かれていると思われがちだが、兼用工作物では一つの構造物の上に両者の権限が重なる。舗装は市、堤体の土構造は国、といった具合に、同じ地点でも部位によって担当が違うことがある
- 協議して管理方法を定めるのは任意(「できる」規定)なので、協定がない兼用工作物も存在しうる。協定がない場合に責任の所在が消えるわけではない。むしろ両管理者がそれぞれ本来の権限に基づいて責任を負う余地があり、被害者からみれば請求先が二つ並ぶことになる
- 被害者の視点では「誰が悪いか」が問題だが、法律の視点では「誰が設置・管理者で、誰が費用負担者か」が問題になる。国家賠償法3条は費用負担者にも賠償責任を認めているため、管理者を一つに絞れなくても請求の道は残る。この視点の違いを知らないと、相手を一つ選び間違えた時点で時間を失う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 河川法17条:河川管理施設と他の工作物が効用を兼ねる兼用工作物 | 河川法20条:河川管理者以外の者が行う河川工事・維持 河川法26条:河川区域内での工作物の新築・改築・除却 |
| 手続の性質 | 管理者同士の協議による管理方法の取決め(任意) | 河川管理者の承認 河川管理者の許可 |
| 外部への透明性 | 他の管理者が河川管理施設を担う場合は公示義務(2項) | 承認に基づき工事を実施 許可に基づき工作物を設置 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも河川区域内の構造物は河川管理機関の管理下に置かれ、道路橋などとの調整が必要となる。兼用工作物の協定制度との具体的な対応関係は要確認
ドイツでは堤防の維持管理は主に州法が規律し、州や水・土地組合など担い手が分かれる。道路との兼用時の分担の詳細は州ごとに異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 堤防の天端道路を自転車で走っていて、陥没した舗装で転倒し骨折した。管理しているのは国の河川事務所か、市の道路課か? 両者は互いに「うちではない」と言い合うことがある。管理協定の中身次第で、国家賠償法2条の請求先が変わる
- あなたは鉄道会社の施設担当である。鉄道橋の橋台が堤防の一部を兼ねており、河川事務所との協定で維持管理の範囲が決まっている。協定の範囲外まで自社判断で補修すれば、河川法上の許可が別途必要になりうる
- 台風が接近し、あと48時間で水位がピークに達する見込みだ。水門の操作担当が協定上は市なのか国なのか、担当者が把握していない。操作の遅れで浸水が起きれば、責任の所在が後から争われる
- 自治体の新任職員として、引き継ぎで堤防兼用道路の管理協定を渡された。読まずに棚に戻した書類が、数年後の訴訟で決定的証拠になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 現場の写真(陥没・亀裂・標識の有無)、位置を特定できる目印、診断書を確保する2. 河川事務所(一級河川の直轄区間なら国土交通省の事務所、二級河川等なら都道府県)と道路管理者の両方に、当該地点の管理区分と管理協定、本条2項の公示の有無を照会する3. 管理者が特定できない場合は、国家賠償法2条に基づく請求を両者に並行して行うことを検討する。費用負担者に対する同法3条の請求も視野に入れる4. 河川管理の瑕疵の判断は道路より緩やかに解される傾向がある(大東水害訴訟、最判昭和59.1.26)ため、どの部位の瑕疵として構成するかを弁護士と詰める
訴えられた側:1. 自社・自治体が他の工作物の管理者である場合、協定書で定めた工事・維持・操作の範囲と、実際の対応記録を突き合わせる2. 事故箇所が協定上相手方の担当範囲であれば、その根拠を書面で示す3. 協定の範囲外を自ら工事していた場合は、河川法上の承認・許可(20条、26条)を得ていたかを確認する4. 協定の内容が曖昧な場合は、平時のうちに河川管理者と見直し協議を行う
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。兼用工作物の瑕疵による損害賠償は国家賠償法4条により民法が適用され、損害および加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、民法724条、724条の2)、不法行為の時から20年で消滅する。請求先の特定に手間取っても時効は進む点に注意(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 昭和39年(1964年) 現行河川法の制定時に置かれた規定と考えられる。2項の「国土交通省令」は、中央省庁等改革に伴い「建設省令」から改められた可能性が高い。改正の年と内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:現行河川法(昭和39年法律第167号)の制定に伴い新設。その後の改正の有無と内容(2項の省令名の変更を含む)は e-Gov の改正履歴で要確認
- 河川法 第3条河川管理施設の定義(2項)
- 河川法 第9条一級河川の管理者の定め
- 河川法 第20条河川管理者以外の者の施行する工事等
- 河川法 第26条河川区域内の工作物の新築等の許可
- 河川法 第65条兼用工作物の管理費用の協議(現行効力を要確認)
- 道路法 第20条道路側の兼用工作物の管理規定
- 国家賠償法 第2条公の営造物の設置管理瑕疵責任
- 国家賠償法 第3条費用負担者の賠償責任
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