河川法 第57条(河川予定地における行為の制限)
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- 河川予定地において、次の各号の一に掲げる行為をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りでない。
- 一土地の掘さく、盛土又は切土その他土地の形状を変更する行為
- 二工作物の新築又は改築
- 2.河川管理者は、前項の規定による制限により損失を受けた者がある場合においては、その者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
- 3.第二十二条第四項及び第五項の規定は前項の規定による損失の補償について、第三十三条の規定は相続人、合併又は分割により設立される法人その他の第一項の許可を受けた者の一般承継人(分割による承継の場合にあつては、その許可に係る土地若しくは工作物又は当該許可に係る工作物の新築等をすべき土地(以下この項において「許可に係る土地等」という。)を承継する法人に限る。)、同項の許可を受けた者からその許可に係る土地等を譲り受けた者及び同項の許可を受けた者から賃貸借その他により当該許可に係る土地等を使用する権利を取得した者について、準用する。
この条文の基本情報
河川予定地における行為の制限とは何ですか?
定義河川予定地における行為の制限とは、河川法第57条に定められた規定で、「河川予定地において、次の各号の一に掲げる行為をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第57条(河川予定地における行為の制限)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第57条の条文原文は「河川予定地において、次の各号の一に掲げる行為をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行…」で始まります。
- 河川法第57条は第五節 河川予定地に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第57条の前の条は河川法第56条です。
- 河川法第57条の次の条は河川法第58条です。
- 河川法第57条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第57条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第57条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/57
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法57条は、河川予定地で土地の形状変更や工作物の新築・改築をする者に河川管理者の許可を求め、制限で生じた通常の損失の補償を定める。
Q · 河川予定地に指定された自分の土地に、家や倉庫を建ててもいいの?
所有者でも河川管理者の許可が必要です
河川法57条1項により、河川予定地で工作物を新築・改築したり、土地の掘削・盛土・切土などで形状を変えたりするには、河川管理者の許可が必要です。登記上の所有者であっても例外ではありません。ただし政令で定める行為は許可不要です。また同条2項により、この制限で通常生ずべき損失を受けた場合、河川管理者に補償を求めることができます。
解説
堤防の外側にある、まだ水も流れていない畑や空き地。そこが「河川予定地」に指定されていれば、法律上はすでに半分川として扱われる。河川法57条は、河川予定地で次の二つをしたい人に、河川管理者(一級河川は国土交通大臣、二級河川は都道府県知事など)の許可を求めている。一つは、掘る・盛る・削るといった土地の形を変える行為。もう一つは、建物や塀などの工作物を新しく建てたり建て替えたりする行為である。登記上の所有者があなたでも、この許可は必要だ。一方で2項は見落とされやすい。この制限で損をした人がいれば、河川管理者は「通常生ずべき損失」(普通に考えて発生する損害、例:建てられなかったことによる計画変更の費用)を補償しなければならない。制限を受けるだけの立場ではなく、補償を請求する側にも立てる。さらに3項により、許可を受けた地位は相続や会社の合併、土地の売買でも引き継がれる。土地を買う前に指定の有無を確認するかどうかで、その後の数年間が大きく変わる。
法的な位置づけ
河川法第57条は、河川予定地における行為制限を定める規定である。河川予定地内での土地の形状変更および工作物の新築・改築を河川管理者の許可制とし、政令で定める行為を除外する。制限により損失を受けた者には通常生ずべき損失を補償し、許可上の地位は一般承継人や譲受人等に承継される。
手順
- 1.指定の有無と範囲を確認する 土地の取得や着工の前に、一級河川なら河川事務所、二級河川なら都道府県の土木事務所で河川予定地の指定の有無・範囲・公示日を確認し、可能なら文書で回答を得る
- 2.許可不要行為か事前相談で確認する 予定している工事が政令で許可不要とされる行為に当たるか、許可が見込めるかを河川管理者と事前相談する。設計内容を図面で示すと判断が早い
- 3.国土交通省令に従い許可を申請する 国土交通省令で定める様式・添付書類をそろえて許可を申請し、許可が下りてから着工する。許可に付された条件は工事記録とともに保管する
- 4.損失があれば証拠をそろえて補償を協議する 許可が下りない、または計画変更を迫られた場合は、設計費・違約金・計画変更費用の領収書や契約書をまとめ、57条2項に基づき河川管理者と補償を協議する。不成立なら収用委員会への裁決申請を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1河川予定地とは何ですか?
将来の河川工事のために河川管理者が指定し公示した、まだ河川になっていない土地です(河川法56条)。指定後は57条の行為制限がかかります。
Q2河川予定地で許可が必要な行為は?
土地の掘削・盛土・切土などの形状変更と、工作物の新築・改築の二つです。ただし政令で定める軽微な行為は許可不要とされています。
Q3河川予定地の許可は誰に申請しますか?
河川管理者です。一級河川は国土交通大臣(実務上は地方整備局の河川事務所)、二級河川は都道府県知事が窓口になります。
Q4河川予定地 無許可で建てたらどうなる?
河川管理者から工事の中止や原状回復を命じられる可能性があります(河川法75条)。罰則の対象にもなりうるため、着工前の許可が欠かせません。
Q5河川予定地の土地を相続したら許可は取り直し?
取り直す必要はありません。57条3項が33条を準用し、相続人などの一般承継人に許可上の地位が引き継がれます。許可の条件も一緒に承継します。
Q6河川予定地の土地を買っても大丈夫?
購入は可能ですが、建築や造成に許可が要る点を前提に価格と利用計画を考える必要があります。売主から許可を得た土地を譲り受ければ地位も承継されます。
Q7河川予定地の損失補償 協議がまとまらないときは?
57条3項が準用する22条4項・5項により、収用委員会に裁決を申請する手続に進むことができます。
Q8河川予定地の土地を借りて使う場合も許可は必要?
必要です。許可を受けた者から賃貸借等で使用権を得た人には、57条3項により許可上の地位が承継されます。新たな工事には別途許可が要ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分の土地が河川予定地かどうか、どうやって調べるんですか?
河川予定地の指定は河川管理者が行い、公示されます(河川法56条)。一級河川なら地方整備局の河川事務所、二級河川なら都道府県の土木事務所で確認できます。実務のポイント:登記簿や固定資産税の通知書には、指定の有無が出てこないことが多い。不動産の重要事項説明でも調査が甘いことがあるので、自分で河川事務所に電話するのが最も確実である
Q2許可が下りなくて家が建てられなくなったら、泣き寝入りですか?
違います。57条2項により、河川管理者はこの制限で通常生ずべき損失を補償しなければなりません。協議がまとまらなければ、第22条を準用する手続で収用委員会の判断を求める道もあります。実務のポイント:補償額は「何を失ったか」を証拠で示せるかどうかで決まる。計画段階の見積書、設計契約書、融資の内諾書を捨てずに保管しておくことが、交渉の最大の材料になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の土地なのだから、何を建てても自由だ」という思い込みがある。しかし河川予定地では、所有権があっても工作物の新築・改築や土地の形状変更に河川管理者の許可が要る。所有と利用の自由は、ここで切り離されている
- 許可制は知っていても、補償の存在まで知る人は少ない。2項は、制限によって通常生ずべき損失を河川管理者が補償しなければならないと定めている。「お上の決定だから仕方ない」と黙っていると、本来受け取れるはずの金額を自分から手放すことになる
- 「許可は本人限りで、売ったら買主が取り直すのだろう」という前提がそもそも誤っている。3項は第33条を準用し、許可を受けた土地等の譲受人や、賃貸借で使用権を得た人にも許可上の地位が承継されるとしている。逆に言えば、許可に付いた条件や義務も一緒に引き継ぐ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象区域 | 河川法57条:河川予定地(将来河川となる土地) | 河川法55条:河川保全区域(河川区域に隣接する区域) 河川法27条:河川区域内の土地 |
| 区域の根拠 | 河川管理者による河川予定地の指定(56条) | 河川管理者による河川保全区域の指定(54条) 河川区域そのもの(6条) |
| 許可が必要な行為 | 土地の形状変更、工作物の新築・改築 | 土地の形状変更、工作物の新築・改築 土地の形状変更等(工作物は26条で別途規律) |
| 損失補償 | 2項で通常生ずべき損失の補償を明文化 | 本条2項のような補償規定は置かれていない 本条2項のような補償規定は置かれていない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も河川区域内の掘削・建造物設置などを主管機関の許可制としている。将来の河川区域を事前に指定して制限する仕組みとの対応関係は個別に確認が必要
防洪計画に基づく「规划保留区」を設け、区域内の建設を制限する点で、河川予定地の事前指定と発想が近い
指定された氾濫区域で建築計画や建築物の設置を原則として制限する。治水を目的とした土地利用規制として機能が類似する
連邦洪水保険制度に参加する自治体に、floodway 内での開発規制を求める。許可主体は自治体である点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親から相続した郊外の農地にアパートを建てようとして、設計事務所に依頼した。着工直前、役所から「そこは河川予定地なので許可が要る」と連絡が来た。工期の遅れと設計の変更費用は、2項の損失補償で取り戻せる可能性がある
- 自分の土地なら盛土をしても問題ないと考えて、ダンプ30台分の土を入れて駐車場にしたらどうなるか。無許可の形状変更として、河川管理者から原状回復を命じられうる(第75条)。罰則(第102条)の対象にもなりうる(最新の改正状況をご確認ください)
- 不動産会社の営業担当として川沿いの土地を仲介する。重要事項説明の調査で河川予定地の指定を見落とした場合、買主が建築計画を立てられなくなり、責任を問われるのはあなたの会社になる
- 許可を受けて倉庫を建てた父が亡くなった。相続した兄弟は、許可を取り直す必要があるのか戸惑っている。第3項が準用する第33条により、許可の地位は相続人に引き継がれる
- 買主との決済まであと10日。測量図を確認していたら、敷地の一部が河川予定地にかかっていると分かった。今のうちに河川管理者の窓口で許可の見込みを確認すれば、契約条件の見直しが間に合う
取るべき行動
被害を受けた側:1. 指定の内容(範囲、公示日)を河川管理者に文書で確認する2. 許可申請で目的を達成できるか、事前相談で見込みを探る3. 許可が下りない場合や計画変更を余儀なくされた場合は、設計費、違約金、計画変更費用などの領収書と契約書を保管し、2項に基づく損失補償を協議で求める4. 協議がまとまらなければ、第22条第4項・第5項の準用により収用委員会への裁決申請などの手続に進む
訴えられた側:1. 無許可工事を指摘されたら、直ちに工事を止め、写真と工程表で現状を記録する2. その行為が政令で許可不要とされる行為に当たらないか、河川管理者に確認する3. 事後的に許可を申請できるか協議し、原状回復命令(第75条)を受ける前に是正計画を出す4. 土地の取得時に指定の説明がなかった場合は、売主や仲介業者への責任追及も並行して検討する
時効(請求できる期限):本条の許可には特定の時効はない。工事の前に許可を受ける必要がある。損失補償はまず河川管理者との協議で決まる。協議が成立しない場合は、第22条第4項・第5項が準用する収用委員会の裁決手続に進む。裁決に不服がある場合の訴えには出訴期間の制限があるため、裁決書を受け取ったらすぐに期限を確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:現行河川法(昭和39年法律第167号)の制定により、河川予定地における行為制限と損失補償の規定として設けられた
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