河川法 第34条(権利の譲渡)
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- 第二十三条、第二十四条若しくは第二十五条の許可又は第二十三条の二の登録に基づく権利は、河川管理者の承認を受けなければ、譲渡することができない。
- 2.前項に規定する許可又は登録に基づく権利を譲り受けた者は、譲渡人が有していたその許可又は登録に基づく地位を承継する。
- 3.第二十三条の三及び第二十三条の四の規定は、第一項に規定する登録に係る同項の承認について準用する。
この条文の基本情報
権利の譲渡とは何ですか?
定義権利の譲渡とは、河川法第34条に定められた規定で、「第二十三条、第二十四条若しくは第二十五条の許可又は第二十三条の二の登録に基づく権利は、河川管理者の承認を受けなければ、譲渡することができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第34条(権利の譲渡)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第34条の条文原文は「第二十三条、第二十四条若しくは第二十五条の許可又は第二十三条の二の登録に基づく権利は、河川管理者の承認を受けなければ、譲渡することができない。」で始まります。
- 河川法第34条は第一款 通則に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第34条の前の条は河川法第33条です。
- 河川法第34条の次の条は河川法第35条です。
- 河川法第34条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第34条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第34条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/34
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法34条は、流水占用・土地占用・土石採取の許可や従属発電の登録に基づく権利は、河川管理者の承認がなければ譲渡できないと定める。譲受人は前権利者の地位を承継する。
Q · 小水力発電所や河川敷の施設を買えば、川を使う権利も一緒に手に入るの?
河川管理者の承認がなければ、水利権や占用権は移りません
河川法34条1項により、流水占用許可(23条)、土地占用許可(24条)、土石等採取許可(25条)、従属発電の登録(23条の2)に基づく権利は、河川管理者の承認を受けなければ譲渡できません。売買契約が当事者間で有効でも、承認がなければ河川法上の権利は移転しません。承認を得た譲受人は、許可期間の残り・付された条件・原状回復義務を含め、譲渡人の地位をそのまま承継します(同条2項)。
解説
河川敷のゴルフ練習場、川から水を引く小水力発電所、砂利の採取場。こうした事業を買って代金を払っても、肝心の「川を使う権利」はついてこないことがある。河川法34条は、23条の流水占用許可(川の水を取って使う許可)、24条の土地占用許可(河川敷を使う許可)、25条の土石等採取許可、23条の2の登録(既存の水利使用に従属する発電の登録)に基づく権利について、河川管理者(国土交通大臣や都道府県知事など、川を管理する役所)の承認がなければ譲渡できないと定めている。民法の世界では、権利は原則として自由に売り買いできる。だが川は公共のものであり、使う権利は「この人なら任せられる」という役所の審査を通った者だけに与えられている。だから持ち主を替えるときにも、改めて審査を受けなければならない。承認を得て権利を譲り受けた者は、前の権利者の地位をそのまま引き継ぐ(2項)。引き継ぐのは権利だけではない。許可に付いた条件や、使用後に元の状態へ戻す義務も一緒についてくる。買い手が最初に確認すべきなのは設備の状態ではなく、承認が得られるかどうかである。
法的な位置づけ
河川法34条は、同法23条の流水占用許可、24条の土地占用許可、25条の土石等採取許可および23条の2の従属発電の登録に基づく権利について、河川管理者の承認を譲渡の要件とし、承認を得た譲受人が譲渡人の許可または登録上の地位を承継する旨を定める規定である。
手順
- 1.対象権利と許可内容を特定する 買収・承継の対象となる権利が、23条の流水占用許可、24条の土地占用許可、25条の土石等採取許可、23条の2の登録のどれにあたるかを特定し、許可書の写しで期間・条件・原状回復義務を確認する
- 2.河川事務所へ事前相談する 価格交渉の前に、管轄の河川管理者(国の事務所または都道府県の河川担当課)へ承認の見通しと必要書類を相談する。株式取得か事業譲渡かなど、取引スキームによって手続が変わるかもあわせて確認する
- 3.契約書に承認取得条項を入れる 事業譲渡契約に、河川管理者の承認取得をクロージングの前提条件とし、承認が得られない場合の解除と代金返還を定める条項を入れる。売り手の申請協力義務も明記する
- 4.譲渡承認を申請し、承認後にクロージングする 当事者が協力して河川管理者に譲渡承認を申請する。承認書を受領してから代金決済・引渡しを行い、承継した条件と原状回復義務を社内で管理する
よくある質問 AI による整理
Q1水利権は売買できますか?
売買契約自体は結べますが、河川法23条の流水占用許可に基づく権利は、河川管理者の承認がなければ移転しません(河川法34条1項)。
Q2河川占用許可の名義変更の方法は?
権利を別の者へ移す場合は、河川法34条の譲渡承認を河川管理者に申請します。まず管轄の河川事務所や都道府県の河川担当課に事前相談するのが通例です。
Q3河川法34条の承認がないまま譲渡すると違法?
承認なしでは権利が移らず、譲受人は許可のないまま川を使っている状態になりかねません。河川法75条の監督処分の対象になりうります。
Q4河川敷の占用権を事業譲渡で引き継ぐには?
事業譲渡契約とは別に、河川管理者の譲渡承認が必要です。承認取得をクロージングの前提条件とする条項を契約に入れておくのが実務上の基本です。
Q5譲り受けた河川占用許可の期間はいつまで?
譲受人は譲渡人の地位を承継するため、期間は延びず残りの期間だけを引き継ぎます。満了後は改めて更新の許可を受ける必要があります。
Q6砂利採取の許可は他人に譲れる?
河川法25条の土石等採取許可に基づく権利も34条の対象で、河川管理者の承認があれば譲渡できます。残存期間が短い場合は新規許可の方が早いこともあります。
Q7譲渡承認を拒否されたら争える?
承認拒否は処分にあたりうるため、知った日の翌日から3か月以内の審査請求や、6か月以内の取消訴訟を検討します。早めに弁護士へ相談してください。
Q8小水力発電所の買収で河川法の確認事項は?
水利使用の許可または登録の内容、残存期間、付された条件、原状回復義務、そして34条の譲渡承認の見通しです。設備の状態より先に確認すべき項目です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社ごと買う場合も、河川の許可について承認が必要なんですか?
株式を買う場合、許可を受けた会社という権利者自体は変わらないので、本条の譲渡承認は原則として問題にならないと解されています。事業譲渡で設備と権利を別会社へ移す場合は承認が必要です。実務のポイント:同じ買収でも、株式取得にするか事業譲渡にするかで行政手続の量が大きく変わります。スキームを決める前に、許可条件で代表者変更などの届出が求められていないかも河川事務所に確認するのが実務の定石です
Q2承認を取らずに権利を移したら、どうなりますか?
34条1項の承認がなければ、河川法上の権利は移りません。実際に使っている譲受人は、許可を受けていない者が川を使っている状態になりかねず、監督処分(75条)の対象になりえます。実務のポイント:当事者同士で「名義はそのまま、運営だけ任せる」という形にする例がありますが、実質が譲渡と見られるリスクがあります。名義貸しの形は、問題が起きたとき両方の当事者を守りません
Q3許可期間があと少ししか残っていないんですが、それでも譲り受ける意味はありますか?
譲受人は譲渡人の地位をそのまま承継するので(34条2項)、残っている期間だけを引き継ぐことになります。期間満了後は更新の許可を受ける必要があります。実務のポイント:残りの期間が短い場合、譲渡承認を経るより、譲受人が自分で新規または更新の許可を申請した方が手間が少ないことがあります。河川事務所に両方の手順を示して相談すると、現実的な道筋を教えてもらえることが多いです
間違えやすい点 AI による整理
- 「売買契約が有効に成立すれば、許可も一緒に移る」と考える人が多い。民法上の契約は当事者間で有効でも、河川法上の権利は承認がなければ移らない。買い手は代金を払ったのに川を使えない状態に置かれ、その損失は売り手との契約関係で処理するしかない
- 「許可を引き継げば、前の持ち主より有利な条件で使える」と期待する人もいるが、引き継ぐのは許可の内容そのままである。占用期間も延びず、残りの期間だけを承継する。前の権利者が負っていた条件や原状回復の義務も一緒に引き受ける。買収価格に、撤去と原状回復の費用を織り込んでいない買い手は多い
- 「承認されるかどうか」と心配する前に、取引の形を問い直すべき場合がある。会社の株式を買うだけなら権利者である会社自体は変わらず、本条の譲渡承認は原則として問題にならないと解されている。ただし合併や会社分割の扱い、許可条件で求められる変更届の有無は、実務上個別の確認が必要である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 河川法34条:許可・登録に基づく権利の譲渡 | 河川法23条:流水の占用(取水)の許可 河川法24条:河川区域内の土地の占用の許可 |
| 役所の関与 | 権利を移すときに河川管理者の承認 | 権利を新たに得るときに河川管理者の許可 権利を新たに得るときに河川管理者の許可 |
| 実務で問題になる場面 | M&A・事業承継・法人化に伴う権利者の交代 | 発電・農業用水・水道用水の取水 河川敷のグラウンド・駐車場・ゴルフ練習場 |
| 違反した場合 | 権利が移らず、河川法75条の監督処分のおそれ | 無許可取水として監督処分・罰則の対象 無許可占用として監督処分・罰則の対象 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では水権の取得・移転等は登記をしなければ効力を生じないとされ、行政の関与を譲渡の要件とする点で日本と同じ発想に立つ
ドイツでも水域の利用は行政の Erlaubnis または Bewilligung を要し、公物である水域の利用権を行政が管理する点で共通する
米国西部諸州では水利権の移転や用途変更に州当局の承認を要する例が多く、他の水利用者への影響が審査される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方の小水力発電所を事業ごと買い取る交渉が最終段階にある。売り手は「水利権も込みの価格」と言う。だが34条の承認を河川管理者から得られなければ、水を取る権利は移らず、発電所は動かない設備の山になる。クロージング日を承認取得の後に置いていない契約書は危ない
- もし河川敷の占用許可を受けているあなたの会社が、知人の会社に駐車場の運営を丸ごと任せ、実質的に権利を明け渡していたら、どうなる? 形式上は賃貸でも、実質が無承認の譲渡と見られれば、河川管理者から許可の取消しなどの監督処分(75条)を受けるおそれがある
- 親から引き継いだ砂利採取業を廃業したい。同業者が設備と許可をまとめて買うと言ってくれた。ただ、許可期間の満了まであと3か月しかない。承認申請の審査期間を考えると、譲渡の承認より新規の許可申請の方が早い可能性もある。今週中に河川事務所へ相談しなければ間に合わない
- 農業用水の水利権を持つ土地改良区から、都市の水道事業者への水の転用の話を聞いた。用途が変わる場合は単純な名義変更では済まず、水利使用の内容自体の変更手続が中心になる。34条だけ見て「承認さえ取ればいい」と考えると手続を読み違える
- 河川敷でグラウンドを使ってきたスポーツクラブが法人化した。任意団体から一般社団法人へ権利者が変わるので、これも34条の譲渡承認の問題になりうる。「中身は同じメンバーだから」は役所に通じない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 代金を払ったのに承認が取れていないと分かったら、まず売買契約書に承認取得の条件や解除条項があるか確認する2. 河川事務所に現状の権利者と許可の内容を照会する3. 承認申請に売り手の協力が必要なら、内容証明郵便で協力を求める4. 承認が拒否された場合、その拒否は処分にあたりうるので、審査請求や取消訴訟の期限を確認したうえで弁護士に相談する5. 承認を得られない場合は契約解除と代金返還を請求する
訴えられた側:1. 無承認で実質的に第三者へ使わせている状態を早急に解消する2. 河川管理者から指摘を受けたら、事実関係を整理し、承認申請を出すか新規許可を受け直すかを相談する3. 監督処分(75条)の通知が届いたら、処分の理由と救済方法の教示を確認する4. 譲渡する側としては、許可期間・付された条件・原状回復義務の内容を買い手に開示し、後から説明不足を問われないよう書面に残す
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が売買代金返還などの民事請求に適用される。承認拒否や監督処分を争う場合は、知った日の翌日から3か月以内の審査請求(行政不服審査法18条)、知った日から6か月以内の取消訴訟(行政事件訴訟法14条)が目安となる(最新の改正状況をご確認ください)。占用許可の期間が満了すれば承継すべき権利そのものがなくなるので、残りの期間も必ず確認する
学説
一般的理解:河川の占用許可は特定の者の適格性を審査して与えられる公物使用の許可であるため、権利の移転にも改めて河川管理者の審査を要するとされる。承認は譲渡の効力発生の要件と理解されている
改正沿革 AI による整理
- 昭和39年(1964年) 現行河川法の制定時に、許可に基づく権利の譲渡を承認制とする規定として設けられた
- 平成25年(2013年)改正(要確認) 従属発電の登録制度(23条の2)の導入に合わせ、登録に基づく権利も承認の対象に加え、登録に関する規定を準用する形に改められたとみられる。改正の具体的な内容と施行日は人による確認が必要
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:現行河川法の制定時に、許可に基づく権利の譲渡を河川管理者の承認制とする規定として設けられた
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