河川法 第31条(原状回復命令等)
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- 第二十六条第一項の許可を受けて工作物を設置している者は、当該工作物の用途を廃止したときは、速やかに、その旨を河川管理者に届け出なければならない。
- 2.河川管理者は、前項の届出があつた場合において、河川管理上必要があると認めるときは、当該許可に係る工作物を除却し、河川を原状に回復し、その他河川管理上必要な措置をとることを命ずることができる。
この条文の基本情報
原状回復命令等とは何ですか?
定義原状回復命令等とは、河川法第31条に定められた規定で、「第二十六条第一項の許可を受けて工作物を設置している者は、当該工作物の用途を廃止したときは、速やかに、その旨を河川管理者に届け出なければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第31条(原状回復命令等)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第31条の条文原文は「第二十六条第一項の許可を受けて工作物を設置している者は、当該工作物の用途を廃止したときは、速やかに、その旨を河川管理者に届け出なければならない。」で始まります。
- 河川法第31条は第一款 通則に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第31条の前の条は河川法第30条です。
- 河川法第31条の次の条は河川法第32条です。
- 河川法第31条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第31条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第31条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/31
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法31条は、26条1項の許可で工作物を設置した者が用途を廃止したとき、速やかに河川管理者へ届け出る義務を定める。管理上必要なら除却・原状回復を命じられる。
Q · 使わなくなった川の桟橋や排水管、そのまま放っておいてもいいの?
届出が必要で、撤去や原状回復を命じられることもある
河川法31条1項により、26条1項の許可を受けて工作物を設置した者は、用途を廃止したら速やかに河川管理者へ届け出なければなりません。届出を受けた河川管理者は、河川管理上必要と認めるときは、2項に基づき工作物の除却や河川の原状回復などを命ずることができます。命令を履行しない場合、行政代執行法に基づき河川管理者が代わりに撤去し、その費用を請求される可能性があります。
解説
川に橋や取水口、桟橋、排水管を置いた許可は、使わなくなった時点で終わるわけではない。河川法26条1項の許可で工作物を設置した者は、その用途を廃止したら、速やかに河川管理者(一級河川の大部分は国土交通大臣、指定区間と二級河川は都道府県知事)へ届け出る義務を負う。届出を受けた河川管理者は、河川管理上必要と判断すれば、撤去や原状回復を命じることができる。この命令は行政処分(役所が特定の人に直接下す具体的な決定)であり、命じられた側が費用を負担して実行するのが原則である。廃業した工場や使わなくなった農業用取水施設を放置しても、責任は消えない。むしろ時間がたつほど老朽化が進み、撤去費用は膨らむ。届出を先送りするほど、撤去の範囲と時期の交渉で使える材料は減っていく。用途を廃止すると決めた段階で、撤去計画と費用の見通しを手元に用意しておけば、河川管理者と対等に話ができる。
法的な位置づけ
河川法31条は、同法26条1項の許可に基づき設置された工作物の用途廃止に関する規定であり、設置者に用途廃止の届出義務を課すとともに、河川管理者が河川管理上必要と認める場合に、工作物の除却、河川の原状回復その他必要な措置を命ずる権限を定める。許可による河川使用の終了段階を規律する条文である。
よくある質問 AI による整理
Q1河川法 用途廃止届とは?
河川法26条1項の許可で設置した工作物を使わなくなったとき、河川管理者に提出する届出です。根拠は同法31条1項で、廃止後速やかに出す必要があります。
Q2河川の工作物 用途廃止 届出 いつまで?
条文上は「速やかに」とされ、具体的な日数は定められていません。廃止を決めた段階で河川管理者に相談し、早めに提出するのが実務上安全です。
Q3河川法 用途廃止届 どこに出す?
河川管理者に提出します。一級河川の大臣管理区間は国の河川事務所、指定区間と二級河川は都道府県の土木事務所などが窓口となるのが一般的です。
Q4用途廃止の届出をしないとどうなる?
届出義務違反の状態が続くうえ、放置で老朽化が進み撤去費用が膨らみます。撤去範囲や時期を自分から提案する機会も失われやすくなります。
Q5河川の工作物 撤去費用は誰が払う?
撤去や原状回復を命じられた場合、原則として命じられた設置者側が費用を負担します。命令に従わず代執行となれば、その費用が請求されます。
Q6原状回復命令 全部撤去しないといけない?
必ずしも全部撤去とは限りません。条文は「河川管理上必要な措置」とし、治水上の支障の有無などに応じて範囲は河川管理者の判断と協議で変わりえます。
Q7河川の撤去命令に不服がある場合は?
審査請求(処分を知った日の翌日から3か月以内)や取消訴訟(処分を知った日から6か月以内)で争えます。命令前の弁明の機会も活用できます。
Q8放置された川の工作物 通報できる?
できます。河川管理者に場所と支障の内容を写真付きで書面により伝えるのが有効です。河川管理者は必要に応じて設置者への措置命令を検討します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親が許可を受けた取水口なんですが、相続した私が撤去しなきゃいけないんですか?
許可に基づく地位を承継した者が、本条の届出と撤去命令の対象になると扱われるのが一般的である。承継の手続や、相続放棄で対象から外れるかどうかは事案によるので、河川管理者に名義の扱いを確認すること。実務のポイント:放置された工作物については、役所の側も責任者を特定できずに困っていることが多い。そのため早い段階で相談に来た承継者のほうが、撤去時期の猶予を得やすい傾向がある
Q2撤去命令を無視したら、どうなりますか?
撤去や原状回復は本人以外でも実行できる作業なので、行政代執行法2条により河川管理者が業者を使って撤去し、費用を請求してくる可能性がある。命令違反に罰則が適用されるおそれもある(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:代執行の費用は役所の積算基準で算定されるため、自分で業者を探して相見積りを取った場合より高くなることが少なくない。従ったほうが安く済む命令は多い
間違えやすい点 AI による整理
- 「使っていないのだから、もう自分には関係ない」と思われがちだが、法律上は逆である。用途を廃止した瞬間に届出義務が生じ、そこから撤去や原状回復を命じられうる立場が始まる
- 撤去命令の怖さを知っていても、命令に従わなかった場合の結末まで想定している人は少ない。撤去は他人が代わりに実行できる作業なので、行政代執行法に基づき役所が自ら撤去して、その費用を請求してくる可能性がある。業者を自分で選ぶより割高になることも多い
- 「全部撤去か、放置か」という二択で考えること自体が誤りである。条文が求めているのは「河川管理上必要な措置」であり、治水上の支障がない部分を残すなど、措置の範囲は河川管理者との協議で変わりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 河川法31条:許可工作物の用途廃止(使用の終了段階) | 河川法26条:工作物の新築・改築・除却の許可(設置段階) 河川法75条:違反者等に対する監督処分 |
| 発動のきっかけ | 設置者による用途廃止の届出 | 設置者による許可申請 法令・許可条件違反などの事実 |
| 河川管理者の措置 | 河川管理上必要と認めるとき、除却・原状回復等を命令 | 許可・不許可の判断、条件の付与 許可の取消し・変更、工作物の除却・原状回復等の命令 |
| 対象者の立場 | 適法に設置し、用途を廃止した者 | これから工作物を設置しようとする者 違反行為者や許可条件に違反した者など |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も河川区域内の工作物設置を許可制とし、許可の廃止・失効時の撤去や回復を管理機関が求める枠組みを持つ
ドイツは水域内外の施設について、水域の状態を損なわない設置・維持を求め、州水法で撤去等の詳細を規律する
米国は航行可能水域での構造物設置を陸軍工兵隊の許可制とし、許可外・放置構造物の除去を求める仕組みがある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親が営んでいた釣り船屋を畳んだら、川岸にコンクリートの船着場が残った。許可を受けたのは親の名義である。相続人であるあなたのところに、県の土木事務所から問い合わせの電話がかかってくる
- 工場の操業を停止して半年が経つ。河川への排水管はそのままだ。用途廃止の届出を出せば撤去を命じられそうで、出していない。その判断が、あとで取れる選択肢を狭めていく
- 上流の空き工場から突き出た古い取水堰に、台風のたび流木が引っかかる。下流に住むあなたは不安で仕方がない。役所に言えば何か動くのか?
- 撤去命令の通知書が届いた。審査請求の期限は3か月である。業者の見積りを取るだけで1か月はかかる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 放置された工作物の写真を日付入りで撮り、増水時の状況も記録する2. 河川管理者(国の河川事務所、県の土木事務所など)に、どこの施設か、どんな支障が出ているかを書面で伝える3. 動きがない場合は議員や自治会を通じて要望する。重大な損害のおそれがあれば、非申請型義務付け訴訟(行政事件訴訟法37条の2)も選択肢になるが、要件は厳しい
訴えられた側:1. 許可書と許可に付された条件(原状回復条項の有無)を確認する2. 用途廃止の事実を認めたうえで、撤去範囲と工法の案、見積りを添えて届け出る3. 撤去命令が予告されたら、弁明の機会(行政手続法13条)を使って範囲や期限の妥当性を主張する4. 納得できない命令には、審査請求か取消訴訟で争う
時効(請求できる期限):届出は用途廃止後「速やかに」(具体的な日数は定められていない)。撤去命令に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条1項)、取消訴訟は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条1項)
学説
一般的理解:31条2項の措置命令は「河川管理上必要があると認めるとき」に限られる裁量的処分と解され、措置の要否と範囲は治水上の支障の程度に照らして判断される。行政法の一般原則として、必要以上に重い措置を課すことは比例原則の観点から問題となりうる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:旧河川法(明治29年)に代わる現行河川法の制定に伴い、許可工作物の用途廃止に関する届出と措置命令の規定として設けられた
- 河川法 第26条工作物新築等の許可、本条の前提
- 河川法 第75条違反者等への監督処分(除却・原状回復)
- 河川法 第90条許可に付す条件(原状回復条件等)(現行効力を要確認)
- 行政代執行法 第2条撤去命令不履行時の代執行
- 行政手続法 第13条不利益処分前の弁明・聴聞手続
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