再調査の請求についての決定若しくは審査請求についての裁決又は判決により、前条第一項の規定による納税地の指定の処分の取消しがあつた場合においても、その処分の取消しは、その取消しの対象となつた処分のあつた時からその取消しの時までの間に、その取消しの対象となつた納税地をその処分に係る法人の法人税の納税地としてその法人税に関してされた申告、申請、請求、届出その他書類の提出及び納付並びに国税庁長官、国税局長又は税務署長の処分(その取消しの対象となつた処分を除く。)の効力に影響を及ぼさないものとする。
要点法人税法19条は、納税地の指定処分が取り消されても、その間に指定地でされた申告・納付や税務署長等の処分の効力は失われず、取消しは将来に向けてのみ及ぶと定める。
Q · 納税地の指定を取り消させたら、その間に来た更正処分も一緒に消えるの?
消えません。その間の更正処分や申告・納付は有効なまま残ります
法人税法19条により、納税地の指定処分が不服申立てや訴訟で取り消されても、その取消しは、指定期間中に指定納税地でされた申告・申請・届出・納付、および税務署長等の処分(取り消された指定処分を除く)の効力に影響しません。つまり、あなたが争っている間に打たれた更正処分は生き残り、逆にあなた自身が済ませた申告・納付も無効にはなりません。指定を消すだけでは課税は消えないため、更正処分は別枠でその期限内に争う必要があります。
税務署に一方的に納税地を指定され、不服申立てで争ってようやく取消しを勝ち取った。これで全部リセットだ、と思うだろう。ところが法人税法19条は、その勝利にブレーキをかける。指定処分が取り消されても、取消しの対象になった納税地で行われた申告・申請・請求・届出・納付、そして税務署長らが下した処分(取り消された指定処分そのものは除く)は、すべて有効なまま残る。つまり、あなたが争っている間に打たれた更正処分(役所が税額を増やす具体的な決定)は、指定を覆しても生き残る。逆に言えば、あなた自身が指定地で済ませた申告や納税も無効にはならず、「実は申告していなかった」扱いで無申告加算税を食らう心配もない。取消しは過去を白紙に戻す魔法ではなく、未来に向けてのみ効く。勝訴の射程を測り違えると、勝ったのに肝心の課税だけが残る。
法人税法19条は、納税地の指定処分が不服申立てや訴訟で取り消された場合の効力範囲を定める規定である。取消しは、取消し時までに指定納税地でされた申告・納付・届出および税務署長等の処分(取り消された指定処分を除く)の効力には及ばず、将来に向けてのみ効果を生じる。課税関係の法的安定を確保するための遡及効の特則として機能する。
納税地が不適当と認められる場合に、税務署長等が法人税法18条に基づき本来の納税地に代わる場所を納税地として指定する処分です。19条はその指定が後に取り消された場合の効力を定めます。
納税地の指定を取り消しても「その間の手続」は生き残る、という条文です。更正処分もあなたの申告・納付も有効のまま残り、取消しの効果は将来にだけ及びます。
更正処分は消えません。指定取消しは指定処分そのもの以外の処分の効力に影響しないため、更正処分を消すには、その更正処分自体を期限内に別途争う必要があります。
原則として、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内です(国税通則法)。この期限は各処分ごとに別個に進むため、指定処分と更正処分で起算点が異なります。
処分があったことを知った日から6か月、または処分の日から1年が原則です(行政事件訴訟法14条)。指定の勝訴を待つ間に更正処分の期限が先に切れる点に注意が必要です。
取消しにより処分が初めから無かったことになる原則を遡及的無効といいます。19条はこの原則の例外で、課税関係の安定のため遡及効を切り、指定期間中の手続の効力を維持します。
所得税法にほぼ同じ仕組みがあります。海外赴任や住所不明で納税地を争う個人でも「指定取消しに勝ったのに、その間の処分は残る」という同じ構造になります。
課されません。19条により、指定地でした申告・納付は取消し後も有効です。税務署が「取消しで無申告になった」と主張しても、この条文を盾に反論できます。
なりません。法人税法19条は、指定取消しは取消しの対象となった処分(指定処分)を除く税務署長等の処分の効力に影響しないと定めています。更正処分を消すには、その更正処分自体を期限内に別途争う必要があります。業界裏話ヒント:実務では指定処分だけを狙って争い、更正処分の3か月・6か月の期限を見落とすケースがある。指定に勝っても課税が確定して残るという最悪の結果は、この二本立てを知っているかどうかで分かれる
やり直しにはなりません。19条は、取消し前に指定納税地で行われた申告・申請・請求・届出・納付の効力を維持します。取消しを理由に「無申告だった」として無申告加算税を課されることもありません。業界裏話ヒント:逆にこの規定を知らないと、税務署側の「取消しで申告が無効になった」という主張に押し切られかねない。条文を示せば加算税の主張はその場で崩せる
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| 規定の役割 | 19条:納税地指定の取消しの効力範囲を定める特則 | — |
| 何を定めるか | 取消しの遡及効を切り、将来効に限定して手続の効力を維持 | — |
| 納税者への影響 | 取消後も指定地での申告・納付・更正処分は有効なまま残る | — |
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