要点法人税法 59 条は、会社更生・民事再生・残余財産のない解散に限り、期限切れ欠損金を復活させ債務免除益と相殺できると定める。ただし所得金額の上限と申告書への明細添付が必要となる。
Q · 借金を免除してもらったら、再建中の会社でも法人税がかかるの?
更生・再生中なら期限切れ欠損金で相殺でき課税を抑えられます
免除された金額は債務免除益として益金に計上され、原則として法人税が課されます(22 条)。ただし法人税法 59 条により、会社更生(1 項)・民事再生等(2 項、3 項)・残余財産のない解散(4 項)の場面では、通常 10 年で切り捨てられる期限切れ欠損金を復活させ、免除益や役員等からの贈与益と相殺できます。相殺には所得金額の上限があり、確定申告書等に損金算入の明細を添付することが適用要件です(6 項)。
あなたの会社が銀行から借金を 3 億円免除してもらった。ほっとしたのも束の間、税務署はその 3 億円を「債務免除益」として利益に数え、法人税を課してくる。現金は一円も入っていないのに、紙の上の利益に課税される。再建しかけた会社が、この税金一発でとどめを刺される。それを防ぐのが法人税法 59 条だ。通常、会社の赤字(欠損金)は 10 年で切り捨てられ、それより古い赤字は二度と使えない(57 条)。ところが会社更生、民事再生、残余財産のない解散という限られた場面に限って、この条文は消えたはずの「期限切れ欠損金」を復活させ、債務免除益と相殺することを許す。あなたが知っておくべきは、更生手続(1 項)では期限切れ欠損金を青色欠損金より先に使い、再生手続(2 項、3 項)では所得金額を上限に後から使う、という順序と上限の違いだ。この一手を知る税理士と知らない税理士では、再建会社の納税額が数千万円変わる。
法人税法 59 条は、会社更生、民事再生、残余財産がないと見込まれる解散の各局面において、繰越期限を過ぎて通常は使用できない期限切れ欠損金の損金算入を認める特例規定である。債務免除益や役員等からの贈与益、資産の評価換えによる益金を相殺の対象とし、更生手続では期限切れ欠損金を青色欠損金(57 条)に先立って充てる点に特徴がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
繰越期限(原則 10 年)を過ぎて通常は使えなくなった過去の欠損金のことです。法人税法 59 条は、更生・再生・清算の場面に限りこれを復活させて損金算入できると定めています。
会社更生・民事再生・残余財産のない解散の場面なら、法人税法 59 条で期限切れ欠損金を復活させ、免除益と相殺できます。相殺には所得金額の上限と申告書への明細添付が必要です。
使えます。法人税法 59 条 4 項は、残余財産がないと見込まれる清算中の事業年度で、期限切れ欠損金相当額を所得金額を上限に損金算入できると定めています。
通常の繰越期限とは別枠で、更生・再生・清算という事由が生じた事業年度に適用されます。適用は確定申告書等に明細を添付した場合に限られます(59 条 6 項)。
違います。更生(1 項)は期限切れ欠損金を青色欠損金より先に、所得の上限なく充てます。再生(2 項、3 項)は青色欠損金を先に使い、期限切れ分は所得金額を上限に後から充てます。
原則課税ですが、法定の私的整理などで 59 条 3 項の「政令で定める事実」に該当すれば、期限切れ欠損金で相殺できます。事実の該当性と明細添付が鍵です。
債務免除益に課税されると清算中に法人税が残り結了できないことがあります。残余財産がないなら 59 条 4 項で相殺し、この滞りを防げます。
更生は各号の免除益・贈与益・評価益の合計が上限、再生・清算は加えて所得金額が上限です。範囲は政令(施行令 116 条の 3、117 条)で定められます。
免除された金額は「債務免除益」として法人の利益に計上され、法人税の課税対象になるからです(22 条)。現金が入らなくても、負債が減った分は会計上の利益です。だからこそ 59 条が、更生、再生、清算の場面に限って期限切れ欠損金での相殺を認めています。業界裏話ヒント:再建実務では「免除益課税をどう消すか」が最初の設計論点です。相殺枠が足りないと、免除額をあえて複数年度に分ける、資産の評価損を同じ年度にぶつける、といった調整を組む。ここを税理士に相談せず免除を受けると、税金で再建が頓挫します
通常の欠損金繰越(57 条)は 10 年で期限切れですが、59 条は倒産や再建という特殊局面に限り、その期限切れ欠損金を復活させて債務免除益などと相殺することを認めます(1 項から 4 項)。担税力のない再建会社に紙の利益で課税しない趣旨です。業界裏話ヒント:期限切れ欠損金は普段は決算書に出てこない隠れた資産です。過去の申告書を遡って正確に積み上げないと使えない。古い申告書を廃棄していた会社は、本来使える枠を証明できず取りこぼします
原則として 59 条は、申告書に明細書等を添付した場合に限り適用されます(6 項)。ただし 7 項で、添付がなかったことにやむを得ない事情があると税務署長が認めれば、なお適用できます。業界裏話ヒント:この「やむを得ない事情」のハードルは高く、単なる失念では通りにくい。実務ではそもそも付け忘れないことが鉄則です。修正申告や更正の請求で後から直すにも、結局この明細添付が要件になります
違います。会社更生(1 項)は期限切れ欠損金を青色欠損金(57 条)より先に使い、所得金額の上限なく免除益等まで充てられます。民事再生など(2 項、3 項)は青色欠損金を先に使い、期限切れ欠損金は所得金額を上限に後から充てます。業界裏話ヒント:この順序の差で、10 年繰り越せる貴重な青色欠損金を温存できるか浪費するかが決まります。更生案件では期限切れ欠損金が先に減るので、青色欠損金が将来に残る。制度選択の段階から税効果を織り込むのが玄人の設計です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 59 条:更生・再生・残余財産のない解散という非常時のみ | — |
| 期限切れ欠損金の扱い | 期限切れ分を復活させて損金算入できる | — |
| 使用順序・上限 | 更生は期限切れ分が先で上限なし、再生・清算は青色分が先で所得金額が上限 | — |
| 適用要件 | 確定申告書等への損金算入明細と決定書類の添付(6 項、7 項救済) | — |
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