内国法人に対して課する退職年金等積立金に対する法人税の課税標準は、各事業年度の退職年金等積立金の額とする。
要点法人税法 83 条は、退職年金等積立金に対する法人税の課税標準を各事業年度の積立金の額と定める。税率は年 1% だが、租税特別措置法により課税は停止されている。
Q · iDeCo や企業年金の積立金に、本当に税金をかける法律があるの?
積立金の残高そのものが課税の土台。ただし今は凍結中
法人税法 83 条は、退職年金等積立金に対する法人税の課税標準を「各事業年度の退職年金等積立金の額」と定めます。所得ではなく積立金の残高そのものが課税ベースで、税率は 100 分の 1(同法 87 条)。納税義務者は積立金を管理・運用する法人(信託銀行・生命保険会社・企業年金基金など)であり、加入者個人ではありません。ただし 1999 年以降、租税特別措置法により課税が停止されており、現在は実際の徴収は行われていません。
iDeCoや企業型DC、確定給付企業年金。老後のために積み立てているその資金に、実は年1%の法人税を課す法律が今も生きている。それが83条を入口とする「退職年金等積立金に対する法人税」、通称「特別法人税」だ。83条は課税標準、つまり税金を計算する土台を「各事業年度の退職年金等積立金の額」と定める。積立金の残高そのものに毎年課税する仕組みで、運用益が出ようが出まいが関係ない。ここで知っておくべき決定的な事実がある。この税は1999年(平成11年)から一度も徴収されていない。租税特別措置法によって課税が凍結され続けているからだ。だが凍結は「廃止」ではない。法律は生きたまま眠っている。凍結が解除された瞬間、あなたの年金積立金は毎年1%ずつ削られ始める。数十年の複利で考えれば、その差は老後資金の数百万円に及ぶ。
法人税法 83 条は、退職年金等積立金に対する法人税の課税標準を定める規定である。課税標準は各事業年度の退職年金等積立金の額とされ、各事業年度の所得の金額を課税標準とする通常の法人税(同法 21 条)とは異なり、運用損益ではなく積立金の残高そのものが課税ベースとなる。
退職年金等積立金の残高に年 1% を課す法人税です。課税標準を定めるのが法人税法 83 条、税率を定めるのが 87 条。1999 年以降は租税特別措置法により課税が停止されています。
確定給付企業年金、企業型確定拠出年金、個人型確定拠出年金(iDeCo)などのために、信託銀行・生命保険会社・企業年金基金が管理運用する積立資産の額を指します。計算方法は法人税法 84 条以下が定めます。
100 分の 1、つまり年 1% です(法人税法 87 条)。83 条が定める課税標準である積立金の額に、この税率を乗じて税額を計算します。運用損益ではなく残高に課される点が特徴です。
積立金を管理・運用する法人です(法人税法 4 条)。信託銀行、生命保険会社、企業年金基金などが該当し、加入者個人ではありません。ただし負担は運用益の目減りとして加入者へ転嫁されます。
租税特別措置法により数年ごとに延長されており、期限は改正のたびに変わります。最新の期限は毎年 12 月の税制改正大綱と e-Gov 法令検索の現行条文で必ず確認してください。
凍結解除後は、各事業年度終了の日の翌日から 2 月以内に確定申告と納付を行います(法人税法 88 条)。現在は課税停止中のため、申告・納税義務は発生していません。
対象外です。本条の課税標準は退職年金等積立金であり、個人の証券口座で運用する NISA は含まれません。対象は企業年金・確定拠出年金として法人が管理運用する積立資産です。
課税停止は租税特別措置法による時限措置にすぎず、法人税法 83 条・87 条は現行法として存続しているためです。廃止には法改正が必要で、税収確保の観点から見送られ続けてきました。
運用益は通常非課税ですが、法律上は積立金残高に年1%の特別法人税(法人税法83条・87条)が課される建付けです。ただし1999年以降ずっと凍結され、実際には徴収されていません。業界裏話ヒント:金融機関のパンフレットは「非課税」と大きく書きますが、この凍結中の税の存在にはほとんど触れません。凍結は恒久ではなく数年ごとに延長される時限措置なので、非課税メリットは政治判断次第で揺らぐ前提だと知っておく人だけが、制度変更に備えられる
同じではありません。課税停止は租税特別措置法68条の5による時限措置で、期限が来るたびに国会で延長が判断されます。廃止なら法律から条文が消えますが、83条も87条も現行法として生きたままです。業界裏話ヒント:財務省は税収確保の観点から完全廃止に慎重で、凍結延長という形を続けてきました。つまり景気や財政状況次第で復活しうる「休眠中の税」であり、年金業界が毎年の税制改正大綱に神経を尖らせるのはこのためです(最新の凍結期限は要確認)
納税義務者は運用法人ですが、負担は運用益の目減りとして加入者に転嫁されます。年1%が数十年の複利で効くため、利回り3%が実質2%になる計算です。業界裏話ヒント:この1%は「残高」に対する課税で、利益が出ていない年でも課税される点が痛い。運用がマイナスの年でも残高があれば課税されるため、低金利下では実質負担率が跳ね上がります。長期積立ほど複利の逆回転が効くので、若い加入者ほど凍結解除の影響を強く受ける
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 課税ベース | 法人税法 83 条:各事業年度の退職年金等積立金の額(残高課税) | — |
| 課税の発生条件 | 積立金の残高が存在すれば、運用損益に関係なく課税 | — |
| 納税義務者 | 退職年金業務等を行う内国法人(法人税法 4 条) | — |
| 現在の適用状況 | 租税特別措置法により課税停止中(1999 年以降) | — |
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