要点法人税法 84 条は、退職年金等積立金の額を事業年度開始時の積立金額を 12 で除し月数を乗じて計算すると定める。現在は租税特別措置法により課税が停止されている。
Q · 企業年金や iDeCo の残高には、本当に税金がかかるんですか?
条文上は課税されるが、現在は凍結中
法人税法 84 条は、企業年金や iDeCo の積立金にかかる特別法人税の課税標準を定める規定です。事業年度開始時の退職年金等積立金額を 12 で除し、その事業年度の月数を乗じた額が課税標準となり、税率は年約 1%(同法 87 条)。ただし平成 11 年度(1999 年度)以降、租税特別措置法により課税が停止されており、実際の申告・納付は行われていません。凍結は期限を区切った時限措置で、条文自体は廃止されていないため、延長が見送られれば課税が再開されます(最新の凍結状況をご確認ください)。
毎月の給料から天引きされる企業型DCや、自分で積み立てるiDeCo。残高が少しずつ増えるのを見て老後は大丈夫だろうと安心している人へ、知られていない事実がある。法人税法84条は、企業年金の積立金に「特別法人税」という税を課すための計算式を定めている。事業年度開始時点の積立金額を12で割り、その年度の月数を掛ける。年率にして残高の約1%。納税義務者は積立金を受託する信託銀行・生命保険会社・各基金・iDeCoを束ねる国民年金基金連合会などだが、実質的に削られるのはあなたの年金原資だ。ここからが本題。この税は平成11年度(1999年度)から課税停止、つまり凍結が続き、租税特別措置法で数年ごとに延長されてきた。条文は生きているのに、25年以上一度も徴収されていない。凍結が解けた瞬間、あなたの積立金は毎年静かに目減りし始める。84条は、その爆弾の導火線の長さを測る物差しだ(最新の凍結状況をご確認ください)。
法人税法 84 条は、退職年金等積立金に対する法人税(特別法人税)の課税標準となる積立金の額の計算方法を定める規定である。退職年金業務等を行う内国法人につき、事業年度開始の時における退職年金等積立金額を 12 で除し、当該事業年度の月数を乗じた額を課税標準とし、月数は暦に従って計算し 1 月未満の端数は切り捨てる。
企業年金や iDeCo の積立金残高に対して課される法人税です。法人税法 84 条が課税標準となる積立金の額の計算方法を定めており、所得ではなく残高に課される点が特徴です。
事業年度開始の時における退職年金等積立金額を 12 で除し、その事業年度の月数を乗じて計算します(84 条 1 項)。月数は暦に従って計算し、1 月未満の端数は切り捨てます(同条 4 項)。
積立金を受託・運用する信託銀行、生命保険会社、農業協同組合連合会、企業年金基金、国民年金基金連合会、共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団などです(84 条 2 項各号)。
平成 11 年度(1999 年度)から租税特別措置法により課税が停止され、その後も期限を区切って延長されてきました。最新の凍結期限は改正状況をご確認ください。
確定拠出年金資産管理契約に係る信託・生命保険・生命共済・損害保険の業務が対象業務に含まれるため、企業型 DC の積立金も 84 条の計算対象に入ります。
開始時の積立金額を 12 で除した額に、その事業年度の実際の月数を乗じます。月数は暦に従い 1 月未満の端数を切り捨てるため、6 か月決算ならおおむね半分になります。
積立金の残高に毎年約 1% が課され、受託機関の計算・申告・納付事務が復活します。運用利回りから差し引かれる形で、企業年金や iDeCo の実質的な手取りが低下します。
確定給付年金資産管理運用契約や確定拠出年金資産管理契約に係る信託・保険業務、個人型年金を実施する業務、共済組合の退職等年金給付積立金の積立業務などを指します(84 条 1 項)。
税率は積立金の残高に対して年約1%(地方税分を含めるとやや上乗せ)。84条で課税標準となる積立金額を計算し、税率は別条で定めます。所得ではなく残高そのものにかかるのが特徴で、運用で儲かっていない年でも残高がある限り課税されます。業界裏話ヒント:年1%は小さく見えますが、30年運用の複利で効くと最終受取額を1〜2割押し下げる規模。だから年金業界はこの凍結延長を毎年『生命線』として注視しています
逆です。凍結は租税特別措置法による時限措置で、平成11年度以降、期限を区切って延長されてきただけ。条文本体である法人税法84条は一度も廃止されず生きています(最新の凍結期限は改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:財政悪化局面では『眠っている税源』として真っ先に復活候補に挙がります。延長が当然と思われた年に見送られるリスクこそ、プロが警戒するポイントです
本当です。個人型年金(iDeCo)を実施する国民年金基金連合会も84条2項の納税義務者に含まれます(確定拠出年金法2条3項の個人型年金)。あなた個人に直接課税はされませんが、連合会に課された税は運用コストとして間接的に加入者へ及びます。業界裏話ヒント:『iDeCoは節税』と喧伝されますが、その積立金の上に別の税が凍結待機している構造は、金融機関のパンフレットにはまず書かれていません
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 84 条:課税標準となる退職年金等積立金の額の計算方法を定める | — |
| 計算・数値の中身 | 開始時積立金額 ÷ 12 × 事業年度の月数(月数は暦に従い 1 月未満切捨て) | — |
| 政令への委任 | 積立金額の計算細目・対象契約・対象業務を政令に広く委任(1 項・2 項各号) | — |
| 凍結との関係 | 条文は存続。租税特別措置法による課税停止で実務上は計算不要 | — |
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