要点法人税法 8 条は、外国法人に対し第 141 条各号の区分に応じた国内源泉所得に係る所得のみに法人税を課す。人格のない社団等は収益事業所得に限り課税される。
Q · 海外の会社が日本で稼いだら、その利益ぜんぶに日本の法人税がかかるの?
いいえ、原則PEに帰属する国内源泉所得に限られます
法人税法 8 条により、外国法人は第 141 条各号の区分に応じた国内源泉所得に係る所得についてのみ、日本の法人税を課されます。売上の発生地ではなく、恒久的施設(PE、支店・工場・一定の代理人など)の有無と所得の源泉が判定軸です。PE がなければ事業所得への課税は原則及ばず、PE があれば帰属する所得がまるごと課税対象になります。人格のない社団等は、そのうち収益事業から生じた所得に限って課税されます(同条 2 項)。
海外に本店を置く会社が日本で稼いでも、その利益すべてに日本の法人税がかかるわけではない。かかるのは「国内源泉所得」、つまり日本国内で生じたと法が定める所得だけだ。ここまでは何となく知っている人も多い。だが本当の分かれ目は、あなたの会社が日本に「恒久的施設」(PE、支店・工場・一定の代理人など日本国内の事業拠点)を持つかどうかにある。第141条各号がその区分を定め、PEの有無で課税される所得の範囲が大きく変わる。倉庫を借りる、常駐の代理人を置く、サーバーを設置する、その一手が「日本に課税の足場を作った」と認定されれば、そこに帰属する利益がまるごと日本の課税対象へ引き込まれる。さらに第2項は、法人格のない社団等については収益事業から生じた所得だけを課税対象とすると絞り込む。海外のNPOや任意団体が日本でイベント物販をした瞬間、その線を越える。
法人税法 8 条は、外国法人の法人税の課税範囲を定める規定である。外国法人は、第 141 条各号の区分に応じ、第 138 条が定める国内源泉所得に係る所得についてのみ各事業年度の法人税を課される。人格のない社団等については、そのうち収益事業から生じた所得に限って課税対象となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
外国法人が国内で事業を行う支店・工場・一定の代理人などの拠点をいいます。PE の有無で日本の課税範囲が大きく変わり、PE があれば帰属所得が課税対象になります。
日本国内で生じたと法が定める所得です。法人税法 138 条が事業所得・資産の運用所得・不動産所得などの類型を列挙し、外国法人課税の対象範囲を画します。
恒久的施設に帰属する国内源泉所得などがある場合に必要です。各事業年度終了日の翌日から 2 か月以内に確定申告します(法人税法 74 条)。
総合主義は国内源泉所得を広く合算する旧方式、帰属主義(AOA)は PE に帰属する所得を軸に課税する現行方式です。平成 26 年改正で帰属主義に転換しました。
外国法人のために契約を反復して締結する権限を持つ従属代理人がいる場合などです。契約書上『独立代理人』でも、業務の実態で判断されます。
条約上の PE 定義は国内法より狭いことが多く、条約が優先します。国内法だけで課税を主張された場面で、そもそも課税権がないと反論する土俵になります。
物品販売業・請負業・出版業など、法人税法施行令 5 条が列挙する事業です。人格のない社団等はこれらから生じた所得のみが課税されます。
単なる保管・引渡しの倉庫は伝統的に準備的・補助的活動として除外されてきましたが、BEPS 対応の条約改定で除外が狭められています。各租税条約の確認が必要です。
むしろ逆で、日本に恒久的施設(PE)がなければ事業所得に日本の法人税は原則及びませんが、PEがあれば、そこに帰属する所得は課税されます(法人税法141条、138条)。業界裏話ヒント:実務で最も争われるのは「代理人PE」。日本の販売代理店や駐在員が契約締結の実権を握っていると、拠点がなくてもPE認定されうる。契約書上『独立代理人』と書いてあっても、実態で判断される
単なる在庫の保管・引渡しのための倉庫は、伝統的には準備的・補助的活動としてPEから除外されてきました。ただし近年のBEPS対応で租税条約が改定され、この除外が狭められています(各租税条約を要確認)。業界裏話ヒント:越境ECのフルフィルメント倉庫は要注意領域。国によって条約の書きぶりが違うため、同じ在庫配置でも米国法人か中国法人かで結論が変わることがある
課税されます。法人格のない社団等でも、収益事業から生じた所得は課税対象です(法人税法8条2項)。収益事業は物品販売業やセミナー等34業種が政令で列挙されています(法人税法施行令5条)。業界裏話ヒント:会費や寄付は収益事業に当たらず非課税でも、グッズ販売やセミナー収入は課税になりやすい。同じ団体の中で『どの収入が収益事業か』を分けて経理するのが実務の分水嶺
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 課税所得の範囲 | 8 条(外国法人):第 141 条区分に応じた国内源泉所得に係る所得のみ | — |
| 課税の起動要件 | 恒久的施設の有無・所得の源泉 | — |
| 人格のない社団等の扱い | 8 条 2 項:収益事業から生じた所得に限り課税 | — |
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