都市計画法 第19条(市町村の都市計画の決定)
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- 市町村は、市町村都市計画審議会(当該市町村に市町村都市計画審議会が置かれていないときは、当該市町村の存する都道府県の都道府県都市計画審議会)の議を経て、都市計画を決定するものとする。
- 2.市町村は、前項の規定により都市計画の案を市町村都市計画審議会又は都道府県都市計画審議会に付議しようとするときは、第十七条第二項の規定により提出された意見書の要旨を市町村都市計画審議会又は都道府県都市計画審議会に提出しなければならない。
- 3.市町村は、都市計画区域又は準都市計画区域について都市計画(都市計画区域について定めるものにあつては区域外都市施設に関するものを含み、地区計画等にあつては当該都市計画に定めようとする事項のうち政令で定める地区施設の配置及び規模その他の事項に限る。)を決定しようとするときは、あらかじめ、都道府県知事に協議しなければならない。
- 4.都道府県知事は、一の市町村の区域を超える広域の見地からの調整を図る観点又は都道府県が定め、若しくは定めようとする都市計画との適合を図る観点から、前項の協議を行うものとする。
- 5.都道府県知事は、第三項の協議を行うに当たり必要があると認めるときは、関係市町村に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。
この条文の基本情報
市町村の都市計画の決定とは何ですか?
定義市町村の都市計画の決定とは、都市計画法第19条に定められた規定で、「市町村は、市町村都市計画審議会(当該市町村に市町村都市計画審議会が置かれていないときは、当該市町村の存する都道府県の都道府県都市計画審議会)の議を経て、都市計画…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第19条(市町村の都市計画の決定)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第19条の条文原文は「市町村は、市町村都市計画審議会(当該市町村に市町村都市計画審議会が置かれていないときは、当該市町村の存する都道府県の都道府県都市計画審議会)の議を経て、都市計画…」で始まります。
- 都市計画法第19条は第二節 都市計画の決定及び変更に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第19条の前の条は都市計画法第18条の2です。
- 都市計画法第19条の次の条は都市計画法第20条です。
- 都市計画法第19条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第19条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第19条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法19条は、市町村が都市計画審議会の議を経て都市計画を決定すると定める。付議の際は住民の意見書の要旨を審議会に提出し、決定前に知事へ協議する必要がある。
Q · 市町村が都市計画を決めるとき、住民の意見書はどう扱われるの?
要旨が審議会に提出される法的義務がある
都市計画法19条1項により、市町村は市町村都市計画審議会(未設置なら都道府県都市計画審議会)の議を経て都市計画を決定します。2項は、案を審議会に付議する際、17条2項で提出された意見書の要旨を審議会に提出することを義務付けています。つまり住民の意見は審議の卓上に載る建前です。加えて3項で決定前に都道府県知事への協議が必要ですが、知事が持ち出せる観点は4項により広域調整と都道府県都市計画との適合の二点に限定されています。
解説
駅前の再開発で自宅前の道路が拡幅される、実家の畑が市街化調整区域のまま塩漬けになる、地区計画で建物の高さが10メートルに制限される。これらを最終的に決めるのは市町村だが、都市計画法19条は市町村に三つの縛りをかけている。第一に、市町村都市計画審議会の議を経ること(審議会がない町村は都道府県の審議会に回す)。第二に、17条2項であなたが提出した意見書の要旨を、その審議会に必ず提出しなければならないこと。第三に、決定前に都道府県知事との協議を通すこと。この二番目が効く。あなたが縦覧期間中に出した意見書は、役所の引き出しに眠るのではなく、要旨という形で審議会の卓上に載る法的義務がある。意見を出す人が少ない案件ほど、一通の重みは跳ね上がる。そして知事の協議権限は4項で「広域調整」と「県の都市計画との適合」の二点に絞られており、それ以外の理由で市町村案を潰す建前はない。
法的な位置づけ
都市計画法19条は、市町村による都市計画決定の手続要件を定める規定である。市町村都市計画審議会の議を経ることを必須とし、審議会未設置の市町村では都道府県都市計画審議会がこれに代わる。付議時には住民等が提出した意見書の要旨の提出義務があり、決定前には都道府県知事への協議を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.縦覧公告を見つけ、期限を二つカレンダーに入れる 市町村の公報・ウェブサイト・回覧板で都市計画案の公告を確認したら、縦覧期間の終期(意見書提出期限、17条により公告から2週間が原則)と、所管課に問い合わせて得た審議会の開催予定日の両方を記録する
- 2.縦覧図書を閲覧し、論点を一つに絞る 縦覧場所で計画図・計画書を確認し、自分が問題と考える論点(道路幅員、区域界、高さ制限、施設配置など)を特定する。周辺住民と相談する場合は、同一文面ではなく別々の論点を分担する方が要旨として別項目に記載されやすい
- 3.意見書を提出し、控えと提出記録を残す 19条2項により要旨が審議会に提出されるため、要旨化しやすい簡潔な構成で書く。冒頭に結論、次に理由を番号付きで列挙する。提出時は受付印のある控えを受け取るか、郵送なら特定記録等で提出日を証拠化する
- 4.審議会を傍聴し、議論の方向を確認する 多くの自治体で審議会の日程・議案は事前公表され傍聴が可能。所管課に傍聴手続(事前申込の要否、定員)を確認して出席し、意見書要旨がどう紹介され、委員がどの論点を取り上げたかを記録する
- 5.決定後に議事録・要旨を情報公開請求で確認する 決定告示後、審議会議事録と意見書要旨の提出資料を情報公開請求で取得し、自分の意見の趣旨が正確に要旨化されていたかを検証する。歪曲があれば手続の瑕疵として、後続の事業認可を争う際の材料になる
- 6.争う場合は後続処分の段階を狙う 都市計画決定自体は原則として処分性が否定されるため、事業認可・事業認定・収用裁決・建築確認など後続処分の段階で争う。審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画決定とは何ですか?
用途地域・都市施設・地区計画などの内容を行政が正式に定める行為です。市町村が決める場合は都市計画法19条の手続、都道府県が決める場合は18条の手続によります。
Q2市町村都市計画審議会がない場合は誰が審議しますか?
19条1項括弧書きにより、その市町村が属する都道府県の都道府県都市計画審議会が議します。決定権者は市町村のままで、審議の場だけが県に移ります。
Q3都市計画の意見書はいつまでに出せますか?
17条により案の公告後2週間の縦覧期間内が原則です。この期限を過ぎると、19条2項で審議会に提出される意見書要旨に自分の意見は含まれません。
Q4都市計画決定に知事の同意は必要ですか?
現行法では不要です。3項は「協議」であり、2011年の地域主権改革関連法で同意要件は廃止されました。協議が調わなくても市町村は決定できる建前です。
Q5知事は協議でどんな理由でも反対できますか?
できません。4項が観点を二つに限定しています。市町村の区域を超える広域の見地からの調整と、都道府県が定める都市計画との適合の二点のみです。
Q6都市計画決定は取消訴訟で争えますか?
原則として困難です。判例上、用途地域指定などの都市計画決定は一般的抽象的な計画行為とされ処分性が否定されます。争うのは後続の事業認可や収用裁決の段階です。
Q7意見書の要旨はどこで確認できますか?
決定後に情報公開請求を行えば、審議会提出資料として開示されるのが通例です。意見書は提出前に必ず控えを取り、提出日の記録を残しておくことが重要です。
Q8地区計画でも知事協議は必要ですか?
必要ですが範囲が限定されます。3項括弧書きにより、定めようとする事項のうち政令で定める地区施設の配置・規模その他の事項に限って協議対象となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1意見書を出しても、市役所が握りつぶすんじゃないですか?
19条2項が要旨の審議会提出を義務付けているため、握りつぶすと手続の瑕疵になります。ただし提出されるのは「要旨」なので、要約の過程で論旨が薄まることはあります。実務のポイント:要旨がどう書かれたかは、決定後に情報公開請求すれば審議会提出資料として開示されます。要旨が原文の趣旨を歪めていた実例は各地にあり、その記録が後続の事業認可を争う際の材料になる。意見書は必ず控えを取り、提出日の記録を残す
Q2知事が反対したら、市町村の都市計画は通らないんですよね?
現在は違います。3項は「協議」であり、2011年の地域主権改革関連法で知事の同意要件は廃止されました。協議が調わなくても市町村は決定できる建前です。ただし実務では協議段階での調整が重視され、事実上の影響力は残ります。実務のポイント:知事が協議で言える観点は4項で二つに限定されている。それ以外の注文が付いたら「4項のどちらの観点に基づくものか」と文書で尋ねると、議論の土俵が整理される
Q3うちの町には都市計画審議会がないと言われました。誰が決めるんですか?
1項括弧書きにより、市町村都市計画審議会が置かれていない場合は、その市町村が属する都道府県の都道府県都市計画審議会の議を経ます。決定権者は市町村のままですが、審議の場が県に移ります。実務のポイント:県の審議会は一回の会議で複数市町村の議案をまとめて処理するため、一件あたりの審議時間が短くなりがち。傍聴や意見書の効き方も変わるので、自分の自治体に審議会があるかどうかは事前に確認する価値がある
Q4都市計画が決まってから裁判で争えばいいですか?
難しいです。都市計画決定は一般的抽象的な計画行為とされ、判例上、原則として処分性が否定されます(用途地域指定について最判昭和57.4.22)。争える段階は後続の事業認可や収用裁決です。実務のポイント:だからこそ、縦覧段階の意見書が実質的に唯一の直接的な関与機会になる。後で争えると構えて期限を逃す人が最も多く、その時点で打てる手はほぼ残っていない
間違えやすい点 AI による整理
- 「意見書を出しても読まれずに終わる」と諦めている人が多いが、19条2項は要旨の審議会提出を市町村の法的義務としている。読まれないのではなく、読ませる仕組みがすでに条文に組み込まれている。使われていないだけだ
- 「知事が協議で認めなければ市町村は決定できない」という理解は、前提が古い。2011年の改正で知事の同意要件は外れ、現在は協議のみ。協議が調わなくても市町村は決定できる建前になっている。「知事の許可が要る」という説明を受けたら、それがいつの時点の話かを確認する必要がある
- 都市計画決定を「行政処分だから不服があれば審査請求できる」と考えがちだが、法律から見ると都市計画決定は一般的抽象的な計画行為とされ、原則として処分性が否定される。争えるのは後続の事業認可や建築確認の段階。この落差を知らずに「決定されてから争えばいい」と構えていると、争う相手が消えている
- 市町村都市計画審議会は「どこの市町村にもある」と思われているが、置くかどうかは任意。ない場合は都道府県都市計画審議会が代わりに議する。自分の自治体にあるのかないのかで、傍聴も情報公開請求も出す先が変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 決定権者と審議の場 | 19条:市町村が決定。市町村都市計画審議会(未設置なら都道府県審議会)の議を経る | 18条:都道府県が決定。都道府県都市計画審議会の議を経る 15条:どの計画を都道府県が定め、どれを市町村が定めるかの権限分配 |
| 住民関与の位置づけ | 19条2項:17条2項の意見書の要旨を審議会に提出する義務 | 18条2項:都道府県決定でも意見書要旨の提出義務(関係市町村の意見聴取あり) 17条:案の公告・2週間の縦覧と意見書提出の機会そのものを定める |
| 上級庁との調整 | 19条3項〜5項:知事への協議(同意不要)。観点は広域調整・県計画適合の二点に限定 | 18条3項:国の利害に重大な関係がある計画は国土交通大臣との協議・同意 15条:権限分配により、そもそも県決定事項は市町村協議の対象外 |
| 効力発生と変更 | 19条は決定手続のみを規律し、効力発生は規定しない | 20条:決定の告示により効力が発生する 21条:変更の場合も17条〜20条の手続を準用する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公開展覧(縦覧)30日と説明会を経て都市計画委員会が審議し、さらに上級機関の核定を要する。日本が2011年に同意要件を外したのに対し、台湾は上級機関の核定権を維持しており、地方分権の度合いに差がある
韓国も都市・郡管理計画の決定に際し、住民意見聴取と地方都市計画委員会の審議を要する。決定権者は原則として市・道知事であり、日本より上位団体に権限が集中している
ドイツの Bebauungsplan は最終的に市町村議会の条例(Satzung)として議決される点が特徴。住民参加は早期参加と公式縦覧の二段階で、意見への応答(Abwägung)が司法審査の対象となる
米国は planning commission の勧告を経て地方議会が zoning ordinance として制定する形式が一般的。公聴会(public hearing)が必須手続であり、制定自体が立法行為として争訟の枠組みが日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自宅の前面道路が都市計画道路として拡幅される案が縦覧に出た。あなたは意見書を出したが、その後何の連絡もない。19条2項により、あなたの意見の要旨は審議会に提出されている義務がある。審議会の議事録は原則公開なので、自分の意見がどう扱われたかを後から追跡できる
- 町内会から「地区計画で高さ制限をかけたい」と相談された。市が地区計画を決めるには審議会の議を経て、さらに政令で定める地区施設の配置などについて知事協議が必要になる。手続の段数を知っていれば、どの段階で働きかけるのが有効かが見える
- もし市町村都市計画審議会が設置されていない小さな町だったら、誰が審議するのか? 答えは都道府県都市計画審議会。あなたの町の案件が県庁所在地の会議室で審議されることになり、傍聴のハードルも住民の顔が見える度合いも一段変わる
- 宅地開発を計画する事業者の立場。市の担当課とは話がついたのに、知事協議で止まった。4項を読めば、知事が言えるのは広域調整か県計画との適合のみ。それ以外の注文が付いたなら、法的根拠を尋ねる余地がある
- 縦覧期間はあと5日。意見書の提出期限を過ぎれば、19条2項の「審議会に提出される意見書」に自分の声は入らない。この期限を逃すと、決定後に取消訴訟を起こしても、都市計画決定は原則として処分性が否定され門前払いになりやすい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 縦覧期間と意見書提出期限を即確認(17条、公告から2週間の縦覧が基本)2. 意見書は論点を絞り、他の住民とは別の切り口で書く。要旨として審議会に提出されるため、簡潔で要旨化しやすい文面が有利3. 所管課に審議会の開催予定日と傍聴手続を問い合わせる4. 決定後は情報公開請求で議事録を取り、自分の意見の扱いを確認5. 都市計画決定自体は原則として取消訴訟の対象にならないため、争うなら後続の事業認可・収用裁決の段階を狙う
訴えられた側:市町村側・事業者側の立場であれば、1. 意見書要旨の作成は恣意的な取捨選択をしない。要旨提出義務違反は手続の瑕疵として後続処分の取消事由になりうる2. 知事協議は4項の二つの観点(広域調整・県計画との適合)に沿って整理し、資料要求(5項)に備える3. 地区計画では政令で定める事項のみが協議対象であることを確認し、協議範囲を明確にしておく
時効(請求できる期限):意見書の提出期限は縦覧期間内(17条2項、公告の日から2週間の縦覧が原則)。都市計画決定自体に固有の争訟期間はなく、原則として処分性が否定されるため審査請求・取消訴訟の対象になりにくい。争うのは後続の事業認可等の段階で、行政不服審査法の審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)
学説
通説(手続的統制論):都市計画決定には広範な計画裁量が認められ実体的統制が及びにくいため、縦覧・意見書・審議会付議・協議といった手続規定の遵守が統制の中心を担うとする理解。19条2項の要旨提出義務も、この手続的統制の一環として位置づけられる。
地方分権推進の立場:2011年の同意要件廃止を、国・都道府県による市町村への関与を必要最小限にとどめる地方自治法の関与法定主義の延長として評価する見解。4項が知事の協議観点を明文で限定した点に、市町村自治の実効的保障を読み込む。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和43年(1968年) 新設:新都市計画法の制定により、旧都市計画法(大正8年)の主務大臣決定主義を改め、市町村が決定する都市計画について審議会の議と知事の関与を組み合わせた手続を新設
- 2.平成23年(2011年) 改正:地域主権改革関連法により、市町村の都市計画決定に対する都道府県知事の同意要件が廃止され、協議のみとなる。あわせて知事が協議で持ち出せる観点が広域調整と都道府県都市計画との適合に限定された
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