都市計画法 第20条(都市計画の告示等)
クイックジャンプ
- 都道府県又は市町村は、都市計画を決定したときは、その旨を告示し、かつ、都道府県にあつては関係市町村長に、市町村にあつては都道府県知事に、第十四条第一項に規定する図書の写しを送付しなければならない。
- 2.都道府県知事及び市町村長は、国土交通省令で定めるところにより、前項の図書又はその写しを当該都道府県又は市町村の事務所に備え置いて一般の閲覧に供する方法その他の適切な方法により公衆の縦覧に供しなければならない。
- 3.都市計画は、第一項の規定による告示があつた日から、その効力を生ずる。
この条文の基本情報
都市計画の告示等とは何ですか?
定義都市計画の告示等とは、都市計画法第20条に定められた規定で、「都道府県又は市町村は、都市計画を決定したときは、その旨を告示し、かつ、都道府県にあつては関係市町村長に、市町村にあつては都道府県知事に、第十四条第一項に規定する…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第20条(都市計画の告示等)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第20条の条文原文は「都道府県又は市町村は、都市計画を決定したときは、その旨を告示し、かつ、都道府県にあつては関係市町村長に、市町村にあつては都道府県知事に、第十四条第一項に規定する…」で始まります。
- 都市計画法第20条は第二節 都市計画の決定及び変更に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第20条の前の条は都市計画法第19条です。
- 都市計画法第20条の次の条は都市計画法第21条です。
- 都市計画法第20条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第20条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第20条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/20
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法20条により、都市計画は決定した日ではなく告示があった日から効力を生ずる。告示後は図書が事務所に備え置かれ誰でも縦覧できるが、地権者への個別通知は行われない。
Q · 都市計画が決まったら、いつから自分の土地に効いてくるの?
決定日ではなく、告示があった日から効力が生じます
都市計画法20条3項により、都市計画は同条1項の告示があった日からその効力を生じます。審議会の議決日でも決定の日でもなく、告示日が唯一の基準です。この日を境に、市街化調整区域なら開発許可(同法29条)、都市計画道路の予定地なら建築許可(同法53条)の制限が働き始めます。地権者への個別通知は規定されておらず、周知は同条2項の縦覧によって行われるため、自分の土地の状況は市町村の都市計画担当課で自ら確認する必要があります。
解説
役所が都市計画を「決めた」時点では、その計画はまだあなたに何の効力も持っていない。効力が生まれるのは告示があった日、この一点である。都市計画法20条3項がそう定めている。なぜこれがあなたの財布に直結するのか。市街化調整区域に指定された瞬間、あなたの土地には原則として家を建てられなくなる(同法29条、43条)。都市計画道路の予定地に掛かった瞬間、あなたの建物は階数と構造を制限される(同法53条、54条)。その分岐点が、審議会の議決日でも決定の日でもなく、告示の日なのだ。さらに2項は、計画図書を役所の事務所に備え置いて誰でも見られる状態にすることを義務づけている。あなたが買おうとしている土地に何が掛かっているか、役所の都市計画課のカウンターで、無料で、誰の許可も要らずに確認できる。重説を待つ必要はない。
法的な位置づけ
都市計画法20条は、都市計画決定の告示、図書の送付及び縦覧、並びに効力発生時期を定める規定である。1項は決定権者に告示と関係機関への図書写しの送付を義務づけ、2項は国土交通省令の定めるところにより図書を事務所に備え置く等の方法で公衆の縦覧に供することを求め、3項は告示があった日を効力発生日として一律に固定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.対象地の所在地と地番を確定させる 登記事項証明書または公図で、調べたい土地の地番を正確に特定する。住居表示と地番はずれることが多く、地番違いのまま縦覧しても意味がない
- 2.市町村の都市計画担当課で縦覧図書を確認する 窓口で対象地の区域区分、用途地域、都市計画施設(道路・公園等)の有無を、20条2項により備え置かれている図書で確認する。ウェブ公開図ではなく備え置き図書を一次資料とする
- 3.告示日と告示番号を控える 掛かっている都市計画ごとに、告示年月日と告示番号を控える。20条3項により効力発生日は告示日なので、売買契約日・建築計画との前後関係をこの日付で判定する
- 4.書面での証拠を取得する 口頭確認では後日の紛争で証拠にならない。都市計画に関する証明書や図書の写しを有料交付してもらい、日付入りの書面として残す
- 5.決済直前にもう一度告示の有無を洗い直す 都市計画は21条により変更され、変更も告示日から効力を生ずる。調査から決済まで期間が空く場合、直前に再確認し、変更告示が入っていないかを確認する
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画の告示とは何ですか?
決定権者が都市計画を決定した旨を公表する手続です。都市計画法20条1項に基づき告示によって決定内容が公に示され、同条3項によりその日から効力が生じます。
Q2都市計画はいつから効力が発生しますか?
告示があった日からです(都市計画法20条3項)。審議会の議決日でも決定の日でもなく告示日が唯一の基準となり、建築制限や開発許可の制限もこの日から働きます。
Q3都市計画の縦覧はどこでできますか?
都道府県又は市町村の事務所です。20条2項により図書又はその写しが備え置かれ、国土交通省令の定める方法で誰でも閲覧できます。許可も理由書も不要です。
Q4市街化調整区域かどうか調べる方法は?
市町村の都市計画担当課で区域区分を示す計画図を縦覧するのが確実です。告示日も併せて確認し、必要なら都市計画に関する証明書の交付を受けて書面で残します。
Q5都市計画道路の予定地でも家は建てられますか?
告示後は都市計画法53条の許可が必要になり、階数や構造に制限が付きます。許可なく建てることはできません。制限の起点は20条1項の告示日です。
Q6都市計画を変更するときも告示は必要ですか?
必要です。都市計画法21条が変更手続について20条を準用しており、変更後の都市計画も告示があった日から効力を生じます。変更の見落としは実務上の事故原因です。
Q7都市計画決定は取消訴訟で争えますか?
都市計画決定は一般的抽象的な定めとされ、処分性が否定されてきました。実務では開発許可の拒否など後続の個別処分を捉えて争うのが定石です。
Q8告示の前なら建築確認は通りますか?
告示前は当該都市計画の制限が働かないため、従前の規制で判断されます。ただし告示日を外部から予測することは難しく、駆け込みには大きなリスクが伴います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分の土地に都市計画が掛かったら、役所から手紙は来ないんですか?
来ないのが原則である。20条1項が求めるのは告示と関係機関への図書送付、2項が求めるのは公衆の縦覧であり、地権者への個別通知は規定されていない。実務のポイント:だから不動産のプロは自治体の広報と都市計画審議会の議事録を定期的に見ている。審議会の答申段階で動きが読めるので、告示を待つ人より数か月早く手を打てる
Q2ネットの都市計画図を見れば、わざわざ役所に行かなくていいですよね?
参考にはなるが一次資料ではない。20条2項が効力の基準として想定しているのは事務所備え置きの図書等であり、ウェブ公開図は更新が遅れることがある。実務のポイント:トラブルになったとき「ネットで見た」は証拠にならない。窓口で都市計画証明や図書の写しを有料交付してもらえば、日付入りの書面が残る。数百円で証拠が手に入る
間違えやすい点 AI による整理
- 「都市計画が決まった=すぐ効力発生」と思われがちだが、20条3項は効力の始期を告示日に固定している。決定手続が終わっていても告示前なら、建築制限は働かない。この数日から数週間のズレが、駆け込み申請の可否を分けることがある
- 縦覧という制度を知っている人は多い。だが多くの人が誤解しているのは、その深刻度である。20条2項の縦覧は「見たい人はどうぞ」という親切ではなく、個別通知をしない代わりに置かれた唯一の周知手段だ。見に行かなかったあなたに、後から「知らなかった」という抗弁はほぼ残らない
- 「告示に不服があるなら、告示を取り消す訴訟を起こせばいい」という問いの立て方自体が、実は出発点からずれている。都市計画決定そのものは一般的抽象的な定めであり、原則として抗告訴訟の対象となる処分性が否定されてきた(ただし用途地域指定型と事業計画型では判例の扱いが異なり、実務上、解釈が分かれている論点である)。争うなら、後続の個別処分、つまり開発許可の拒否や建築制限の適用場面を捉えるのが実務の定石になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の段階 | 20条:決定後の告示・送付・縦覧(確定段階) | 17条:決定前の案の公告・縦覧(意見を言える段階) 21条:変更手続(20条を準用して再度告示) |
| 住民ができること | 図書を縦覧して内容と告示日を確認する | 縦覧期間中に意見書を提出する 変更案の段階で17条の手続により意見を述べる |
| 法的効果 | 告示の日から都市計画の効力が発生(3項) | 効力発生なし、決定内容に反映されうるにとどまる 変更後の内容が告示日から効力を生ずる |
| 見落とした場合の帰結 | 個別通知がないため、知らないまま制限を受ける | 意見表明の機会を失い、決定後は実質的に覆せない 旧計画を前提にした取引・計画が破綻するおそれ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も主要計画を公告実施することで効力を生じさせる構造を採り、公告と図書の公開を周知手段とする点で日本20条と同型である
韓国は都市・郡管理計画の決定について、地形図面の告示を効力発生の基準とする。告示という客観的事実に効力を結びつける発想は日本と共通する
ドイツは Bebauungsplan について、公告(ortsübliche Bekanntmachung)により効力が発生すると定める。加えて計画そのものを規範統制手続(Normenkontrolle)で直接争える点が日本と大きく異なる
米国は zoning ordinance を条例として制定し、公聴会と公告を経て発効日が定まる。住民は条例自体の違憲・違法を直接争える余地が日本より広い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中古住宅を内見して気に入った。仲介業者は「再建築可能です」と言う。だがその土地が半年前の告示で市街化調整区域に編入されていたら、話はまるで違う。告示日が売買契約日より前なら、あなたは知らなかったでは済まされない側に立つ。市役所の都市計画課で縦覧図書を見れば、その日のうちに分かる
- 自宅の前の道路が都市計画道路の予定線に掛かっていると知った。建て替えを検討しているが、53条の許可が要る。まず確認すべきは、その都市計画の告示がいつあったか。告示前に建てた既存建物と、告示後の新築では、扱いも補償の議論も変わってくる
- もし、あなたの土地に都市計画が掛かったことを誰も個別に通知してくれなかったとしたら? 実際そうなる。20条は告示と縦覧を義務づけているだけで、地権者一人ひとりへの個別通知は要求していない。官報や公報を毎日読む人はいない。だから何年も気付かない人が出る
- 不動産会社の営業として物件を仕入れる立場にある。決済まであと10日。この土地に用途地域変更の告示が最近入っていないか、最新の計画図をどこで確認するか。市町村の事務所備え置き図書が一次資料であり、ウェブ公開の都市計画図は更新が遅れていることがある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 市町村(または都道府県)の都市計画担当課で、対象地に掛かる都市計画の告示日と図書を確認、写しの交付を受ける2. 告示日が売買契約日より前か後かを確定させる。前なら売主・仲介業者の調査説明義務(宅地建物取引業法35条)違反を問える余地がある3. 制限の内容が開発許可や建築制限に及ぶなら、その個別処分の段階で審査請求・取消訴訟を検討4. 損失が財産権の制約として著しい場合、都市計画法52条の2以下の買取請求制度に該当しないか確認する
訴えられた側:1. 仲介業者・売主の立場なら、告示日と図書の確認記録を必ず残す。口頭確認だけでは調査義務を果たした証明にならない2. 都市計画は変更されうるため、契約直前にもう一度告示の有無を洗い直す3. 説明義務違反を指摘された場合、重説交付時点の縦覧図書の内容と、告示日の前後関係を時系列で整理して反論材料にする4. 行政側であれば、20条2項の国土交通省令に沿った縦覧方法を履践した記録が防御の中心になる
時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。ただし後続の個別処分(開発許可の拒否等)を争う場合は、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は6か月以内(行政不服審査法18条、行政事件訴訟法14条)。売主・仲介業者への損害賠償は知った時から5年または権利行使可能時から10年(民法166条)
学説
通説:20条3項は効力発生時期を告示日に画一的に固定する規定であり、面的規制を多数の権利者に同時に及ぼすための技術的要請に基づく。個別通知を欠く不利益は2項の縦覧によって制度的に補完されると解される
有力説(救済拡張説):都市計画決定の処分性を一律に否定すると、告示により現実の財産的制約を受ける権利者の救済が後続処分まで先送りされる。事業計画型については早期の司法審査を認めるべきとして、判例の類型的な再整理を主張する
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.大正8年(1919年) 新設:旧都市計画法が制定され、日本に近代的な都市計画制度が導入された。市街地建築物法と一体で運用された
- 2.昭和43年(1968年) 改正:旧法を全部改正し現行都市計画法が成立。市街化区域と市街化調整区域の区域区分、開発許可制度が導入され、決定手続と告示・縦覧の規律が整備された
- 3.平成11年(1999年) 改正:地方分権一括法により機関委任事務が廃止され、都市計画決定は地方公共団体の自治事務として位置づけられた。決定権者と告示主体の整理が進んだ
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める