都市計画法 第25条(調査のための立入り等)
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- 国土交通大臣、都道府県知事又は市町村長は、都市計画の決定又は変更のために他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査を行う必要があるときは、その必要の限度において、他人の占有する土地に、自ら立ち入り、又はその命じた者若しくは委任した者に立ち入らせることができる。
- 2.前項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、立ち入ろうとする日の三日前までに、その旨を土地の占有者に通知しなければならない。
- 3.第一項の規定により、建築物が所在し、又はかき、さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ろうとするときは、その立ち入ろうとする者は、立入りの際、あらかじめ、その旨を土地の占有者に告げなければならない。
- 4.日出前又は日没後においては、土地の占有者の承諾があつた場合を除き、前項に規定する土地に立ち入つてはならない。
- 5.土地の占有者は、正当な理由がない限り、第一項の規定による立入りを拒み、又は妨げてはならない。
この条文の基本情報
調査のための立入り等とは何ですか?
定義調査のための立入り等とは、都市計画法第25条に定められた規定で、「国土交通大臣、都道府県知事又は市町村長は、都市計画の決定又は変更のために他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査を行う必要があるときは、その必要の限度において…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第25条(調査のための立入り等)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第25条の条文原文は「国土交通大臣、都道府県知事又は市町村長は、都市計画の決定又は変更のために他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査を行う必要があるときは、その必要の限度において…」で始まります。
- 都市計画法第25条は第二節 都市計画の決定及び変更に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第25条の前の条は都市計画法第24条です。
- 都市計画法第25条の次の条は都市計画法第26条です。
- 都市計画法第25条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第25条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第25条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/25
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法25条は、国や自治体が都市計画の決定・変更のため他人の土地に立ち入り測量・調査できると定める。立入りの三日前までの通知が必要で、占有者は正当な理由なく拒めない。
Q · 市役所から「測量のため土地に立ち入る」と通知が来たら、断れないんですか?
原則拒めません。ただし三日前通知がなければ話は別です
都市計画法25条5項により、土地の占有者は正当な理由がない限り立入りを拒み、又は妨げてはならず、違反すれば五十万円以下の罰金(92条1号)の対象になります。一方で行政側にも、立入りの三日前までの通知(2項)、建築物が所在し又はかき・さく等で囲まれた土地での立入り時の告知(3項)、日出前・日没後は占有者の承諾がなければ立ち入れないこと(4項)という手続義務があります。これらを欠く立入りであれば、拒否に「正当な理由」が立つ余地があります。
解説
郵便受けに市役所からの通知が入っている。「都市計画の変更に伴う測量のため、土地に立ち入る」。日付は三日後。ここで知っておくべきは、この立入りの周りに三本の柵が立っているという事実だ。第一に、立ち入る日の三日前までの通知は運用上の配慮ではなく条文上の要件(2項)。第二に、建物が建っている土地や垣・柵等で囲まれた土地なら、立入りの際にあらためて占有者に告げなければならない(3項)。第三に、日出前と日没後は、あなたが承諾しない限り囲いの内側には入れない(4項)。逆にあなたの側には、正当な理由がない限り立入りを拒めない受忍義務があり、違反すれば五十万円以下の罰金(同法92条1号)。そして25条が与えるのは土地に立ち入って測量・調査をする権限であって、建物の内部に入る権限ではない。柵の位置を知らないまま感情で押し返した占有者だけが、罰金の側に落ちる
法的な位置づけ
都市計画法25条は、都市計画の決定又は変更を目的とする立入調査権を定める規定である。国土交通大臣、都道府県知事又は市町村長は、必要の限度において自ら又は命じた者・委任した者に他人の占有する土地へ立ち入らせ、測量又は調査を行わせることができる。さらに事前通知、立入り時の告知、夜間の承諾を手続要件とし、占有者に受忍義務を課す。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知が届いた日に封筒ごと記録する 通知書と封筒をスマートフォンで撮影し、消印・投函日・到達日を残す。立ち入ろうとする日の三日前までという2項の要件を満たしているかをその場で確認し、担当課名と職員名を控える
- 2.担当課へ電話し、立会いと日時を調整する 通知が届いた日のうちに担当課へ連絡し、立会いを申し入れる。立入り範囲、目的、人数、所要時間を確認する。日出前・日没後の立入りを求められても、4項により承諾しない選択ができる
- 3.立入り前の現況を写真で残す 作物、法面、資材、フェンス、進入路など、損害が生じうる箇所を日付入りで撮影する。28条の損失補償は協議で決まるため、「元はこうだった」を示せるかが協議の主導権を左右する
- 4.当日、身分証明書の提示を求め範囲を確認する 27条1項・3項により、立入者は証明書を携帯し請求があれば提示する義務がある。氏名・所属・委任元・立入り範囲・目的を記録し、必要の限度を超える行為があればその場で指摘する
- 5.損害が出たら28条に基づき書面で補償を請求する 通常生ずべき損失を算定し、写真と見積りを添えて書面で請求する。28条2項の協議が不成立なら、同条3項により収用委員会へ土地収用法94条2項の裁決を申請する
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画法の立入調査とは何ですか?
都市計画の決定・変更に必要な測量や調査のため、国土交通大臣・都道府県知事・市町村長またはその命じた者・委任した者が、必要の限度で他人の占有する土地に立ち入る制度です(25条1項)。
Q2立入りの通知はいつまでに届く必要がありますか?
立ち入ろうとする日の三日前までに占有者へ通知しなければなりません(2項)。職員の気配りではなく条文上の要件で、欠ければ立入りの適法性そのものが揺らぎます。
Q3役所は家の中まで調べられますか?
25条が認めるのは土地への立入りと測量・調査であり、建物内部に立ち入る権限ではありません。建築物が所在する土地では、立入りの際にあらためて占有者への告知が必要です(3項)。
Q4夜でも立ち入られることはありますか?
日出前・日没後は、建築物が所在し又はかき・さく等で囲まれた土地について、占有者の承諾がある場合を除き立ち入れません(4項)。承諾した覚えがなければその場で退去を求められます。
Q5立入りを妨害したら罰金はいくらですか?
正当な理由なく立入りを拒み、又は妨げた場合、五十万円以下の罰金の対象です(92条1号)。暴行・脅迫を伴えば公務執行妨害(刑法95条)の評価も入ります。
Q6立ち入るのは役所の職員だけですか?
1項は「その命じた者若しくは委任した者」も含むため、受託した測量会社の社員も立入権を持ちます。ただし27条の証明書を携帯し、請求があれば提示しなければなりません。
Q7木を切られたり穴を掘られたりもしますか?
障害物の伐除や試掘・ボーリングは25条では足りず、26条により市町村長等の許可や所有者・占有者の同意など別の手続が必要です。立入り=掘削ではありません。
Q8拒否できる「正当な理由」とは何ですか?
三日前通知がない、証明書の提示がない、必要の限度を超える範囲に及ぶ、危険物の管理上支障があるなどが材料になります。どこまでが正当かは実務上解釈が分かれています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1役所の人が「測量なので」と言って庭に入ってきました。断れないんですか?
5項により、正当な理由がない限り拒めず、違反すれば五十万円以下の罰金(92条1号)です。ただし相手側にも2項の三日前通知、3項の立入り時の告知、4項の日没後制限という義務があり、これを欠く立入りなら拒否の正当性が立ちます。実務のポイント:現場では拒むかどうかより、身分証明書の提示を求め(27条3項)、立入り範囲を写真で残すかどうかで後の補償協議の結果が変わる。職員は提示を求められること自体に慣れていない
Q2借りている土地なんですが、通知は大家に行くはずですよね?
25条2項の通知先は所有者ではなく占有者です。借地、貸駐車場、小作地では、所有者が知らないうちに立入りが終わっていることも珍しくありません。実務のポイント:所有者側の防衛策は、賃貸借契約に「行政からの通知を受けたら速やかに知らせる」条項を入れておくこと。用途地域の見直しに関わる調査なら、所有者にとっては資産価値そのものの話になる
Q3憲法に令状主義があるのに、令状なしで人の土地に入れるんですか?
最高裁は、憲法35条の保障が行政手続にも及びうるとしつつ、刑事責任の追及を直接の目的とせず強制が間接的にとどまる調査は令状なしでも許されるとしました(最大判昭和47.11.22、川崎民商事件)。25条の立入りも、拒否に対しては罰金による間接強制にとどまります。実務のポイント:だから職員に錠を壊す権限はない。門が施錠されていれば実力で開けることはできず、26条の許可を取るか日程を調整するしかない
Q4立入りで畑が荒れました。適法な調査なら泣き寝入りですか?
28条1項により、国土交通大臣・都道府県・市町村は通常生ずべき損失を補償しなければなりません。まず同条2項の協議、成立しなければ3項で収用委員会に裁決を申請できます。実務のポイント:この補償は立入りが適法でも支払われる。違法性を証明する必要はなく、損失の事実と金額を示せばよい。違法を争う国家賠償と、適法でも出る損失補償は別ルートで、同時に検討できる
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば他人が無断で敷地を歩く不法侵入だが、法律から見れば5項の受忍義務がかかった適法な立入りである。この落差に気付かず力で押し返すと、五十万円以下の罰金(92条1号)や、暴行・脅迫が伴えば公務執行妨害(刑法95条)の側に立たされる
- 通知が必要なことは知っていても、「三日前まで」という期間の重みを知らない人が多い。これは職員の気配りではなく条文上の要件で、欠けていれば立入りの適法性そのものが揺らぎ、後の損失補償交渉や国家賠償請求の土台になる
- 「役所は家の中まで調べられるのか」という問いの立て方がずれている。25条が与えるのは土地への立入りと測量・調査の権限で、建物の内部に立ち入る権限ではない。3項の「建築物が所在し、又はかき、さく等で囲まれた土地」は、建物が建っている土地そのものを指している
- 5項の「正当な理由」は建前で実際には何も通らないと思われがちだが、三日前通知が守られていない、必要の限度を超える範囲に及んでいる、衛生上または危険物の管理上その場所への立入りが危険、といった具体的事情は拒否を支える材料になる。どこまでが正当かは実務上、解釈が分かれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| できる行為 | 25条:土地への立入りと測量・調査 | 26条:障害物の伐除、試掘・ボーリング等 28条:立入り等に伴う損失の補償 |
| 必要な手続 | 三日前までの通知、囲まれた土地では立入り時の告知 | 市町村長等の許可や所有者・占有者の同意等、別途の手続 当事者の協議、不成立なら収用委員会の裁決申請 |
| 時間帯の制限 | 日出前・日没後は占有者の承諾がなければ不可(4項) | 侵襲度が高く、行政内部の別レイヤーの判断を経る 時間帯の制限はなく、損失発生後の金銭的調整 |
| 占有者側の立場 | 正当な理由がない限り拒めない受忍義務(5項) | 許可・同意の要否を通じて拒否の余地が広い 適法な立入りでも補償を請求できる権利者 |
他国ではどう定めているか 4 か国
需用土地人が公私有土地に立ち入って調査・勘測できるとし、七日前の書面通知を要求する。日本の三日前通知より事前期間が長く、通知の名宛人に所有権者と使用人の双方を含める点が異なる
都市・郡計画に関する基礎調査等のため他人の土地に出入りできる旨を定め、事前通知、日出前・日没後の制限、損失補償を組み合わせる。日本の25条〜28条と構造がきわめて近い
自治体の委託を受けた者が測量等の事前作業のため土地に立ち入ることを所有者・占有者が受忍すべきものとし、事前の告知と損害の補償を定める。侵襲度の高い作業を切り分ける発想は日本の26条と共通
行政目的の立入検査にも第4修正が及び、原則として行政令状(administrative warrant)を要するとした。罰則による間接強制を理由に令状を不要とした日本の川崎民商事件とは出発点が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 通知が届いたのが立入りの二日前だったら、それは適法な立入りか? 三日前までという期間は2項の要件であり、欠けた立入りは適法性が崩れる。残り二日で、封筒の消印、投函日、担当課と職員名を記録しておく。「いつ届いたか」を後から証明できるのは、今日撮った一枚の写真だけだ
- あなたは自治体から都市計画の基礎調査を受託した測量会社の社員で、25条1項の「委任した者」として立入権を持つ。だが27条1項の身分証明書を事務所に置いてきた日、関係人から提示を求められても(同条3項)権限を示せない。占有者がそこで拒んだとしても、拒否の側に正当な理由が立ってしまう
- 駐車場として借りている土地に測量の通知が来た。所有者は別人なのに、なぜ自分宛てなのか。25条2項の相手方は所有者ではなく「占有者」、つまり現に使っているあなただ
- 柵で囲った畑に、日が落ちてから懐中電灯の光が入ってきた。4項により、日出前・日没後の立入りは占有者の承諾がある場合を除き禁止される。承諾した覚えがないなら、その場で退去を求めてよい。翌朝の立入りを受け入れるかどうかは、それとは別の判断だ
- 隣の地主が「役所の測量員を追い返してやった」と自慢してきた。正当な理由のない拒否は5項違反で、92条1号の五十万円以下の罰金の対象になる。あなたが三分で線引きを説明できれば、隣人は今日のうちに担当課へ電話を入れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 封筒と通知を保存し、到達日が立入り日の三日前までを満たすか確認する(2項) 2. 当日は身分証明書の提示を求め(27条1項・3項)、氏名・所属・立入り範囲・目的をメモする3. 立会いのうえ、立入り前後の現況を写真で残す4. 作物や設備に損害が出たら28条に基づき通常生ずべき損失の補償を書面で請求し、協議が不成立なら収用委員会への裁決申請へ進む5. 手続を欠く立入りや必要の限度を超えた行為は、担当課への是正申入れと国家賠償(国家賠償法1条)を検討する
訴えられた側:1. 自分の拒否に5項の「正当な理由」があったかを事実で組み立てる。通知が三日前までに届いていない、証明書の提示がない(27条)、日没後に承諾なく囲いの内側に入られた(4項)、測量に必要な限度を超えた範囲だった、はいずれも材料になる2. やり取りを口頭から書面に切り替え、担当課の責任者を宛先にする3. 物理的な妨害や暴言は避ける。92条1号の罰金に加え、暴行・脅迫が伴えば公務執行妨害(刑法95条)の評価が入る4. 次回の立入り日時を自分から提案し、拒否ではなく調整の記録を残す
時効(請求できる期限):行政側の期限は、立入り日の三日前までの通知(2項)。損失補償は28条2項の協議から始まり、成立しなければ同条3項により収用委員会に土地収用法94条2項の裁決を申請する(請求可能期間の扱いは最新の改正状況をご確認ください)。違法な立入りに対する国家賠償請求は、損害および加害者を知った時から3年、行為時から20年(国家賠償法4条、民法724条)
学説
通説(行政調査論):25条の立入りは、拒否に罰則を科す間接強制型の行政調査と位置づけられる。実力で門扉や錠を破る権限は含まれず、必要の限度を超える立入りは比例原則違反として違法評価を受ける、と解されている
損失補償に関する理解:28条の補償は立入りが適法であることを前提に、特別の犠牲を調整する制度と理解される。違法性を争う国家賠償とは別ルートであり、両者は同時に検討しうるとされる
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)中央省庁等改革関係法、平成13年(2001年)施行 中央省庁再編に伴い、立入調査の主体のうち「建設大臣」が「国土交通大臣」に改められた。権限の内容自体の変更ではなく主体名称の改正
改正の年表
- 1.昭和43年(1968年) 新設:現行都市計画法(昭和43年法律第100号)の制定により、都市計画の決定・変更のための立入調査権として規定された。三日前通知、囲まれた土地での告知、夜間の承諾、受忍義務という枠組みが置かれる
- 2.平成11年(1999年)成立・平成13年(2001年)施行 改正:中央省庁等改革関係法により、立入調査の主体のうち「建設大臣」が「国土交通大臣」に改められた。権限の内容自体の変更ではなく主体名称の改正
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