都市計画法 第92条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
- 一第二十五条第五項の規定に違反して、同条第一項の規定による土地の立入りを拒み、又は妨げた者
- 二第二十六条第一項に規定する場合において、市町村長の許可を受けないで障害物を伐除した者又は都道府県知事等の許可を受けないで土地に試掘等を行つた者
- 三第二十九条第一項若しくは第二項又は第三十五条の二第一項の規定に違反して、開発行為をした者
- 四第三十七条又は第四十二条第一項の規定に違反して、建築物を建築し、又は特定工作物を建設した者
- 五第四十一条第二項の規定に違反して、建築物を建築した者
- 六第四十二条第一項又は第四十三条第一項の規定に違反して、建築物の用途を変更した者
- 七第四十三条第一項の規定に違反して、建築物を建築し、又は第一種特定工作物を建設した者
- 八第五十二条第一項の規定に違反して、土地の形質の変更、建築物の建築その他工作物の建設又は同項の政令で定める物件の堆積を行つた者
- 九第五十八条の八の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第92条は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第92条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 都市計画法第92条は第九章 罰則に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第92条の前の条は都市計画法第91条です。
- 都市計画法第92条の次の条は都市計画法第92条の2です。
- 都市計画法第92条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第92条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第92条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/92
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法92条は、無許可の開発行為や市街化調整区域内の無許可建築など九つの違反類型に五十万円以下の罰金を定める。罰金を納めても81条の是正命令は別に残る。
Q · 市街化調整区域に許可なく小屋を建てたら、いくら罰金を取られるの?
五十万円以下の罰金。払っても除却命令は別に来る
都市計画法92条により、市街化調整区域での無許可建築(43条1項違反、同条七号)は五十万円以下の罰金です。ただし罰金は刑事罰であり、行政側の是正措置とは別系統で動きます。罰金を納めても81条の監督処分(工事停止命令・建築物の除却命令)は生き続け、命令に従わなければ91条のより重い罰則が適用されます。法人の業務に関して違反があれば93条の両罰規定により法人にも罰金が科されます。
解説
市街化調整区域の畑を親から相続して、そこに小屋を建てた。ネットで買った資材で自分用のガレージを作った。その行為が五十万円以下の罰金に直結する可能性がある、と聞いて驚く人は多い。都市計画法92条は九つの違反類型を並べた罰則条文だが、あなたが注目すべきは三号と七号だ。三号は無許可の開発行為(29条、35条の2)、七号は市街化調整区域での無許可建築(43条)。どちらも「知らなかった」では免責されない。しかも罰金は刑事罰であり、科料や過料と違って前科がつく。さらに厄介なのは、罰金を払っても違法状態は消えない点だ。81条の監督処分(是正命令、建築物の除却命令)は別ルートで走り続け、命令に従わなければ91条でより重い刑事罰が待つ。罰金五十万円は終点ではなく、あなたが建てたものを自費で壊すまで続く手続の入口にすぎない
法的な位置づけ
都市計画法92条は、同法上の義務違反のうち比較的軽度な九類型を列挙し、五十万円以下の罰金を科す罰則規定である。対象は立入り拒否、無許可の障害物伐除・試掘、無許可開発行為、工事完了公告前の建築、用途違反の建築・用途変更、事業地内の無許可行為、届出義務違反に及ぶ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分の土地の区域区分を確認する 登記簿と都市計画図で、市街化区域・市街化調整区域・非線引き区域・都市計画区域外のどれかを特定する。市町村の都市計画課の窓口またはウェブ公開の都市計画図で確認できる
- 2.予定する行為が開発許可・建築許可の対象かを窓口照会する 予定建築物の用途・規模・構造と土地の造成計画を図面にまとめ、都道府県または市町村の開発指導課へ持参して許可の要否を照会する。可能なら回答を書面またはメールで残す
- 3.許可が必要なら着工前に申請を完了する 29条の開発許可、43条の建築許可、農地なら農地法4条・5条の転用許可を並行して取得する。建築基準法6条の建築確認とは別系統の手続であり、確認済証があっても都市計画法の許可の代わりにはならない
- 4.既に違反状態なら直ちに工事を止めて是正協議に入る 着工済みで許可漏れが判明したら、まず工事を停止する。拡大するほど除却費用が膨らむ。事後的に許可を取得できる類型かを建築士・行政書士と確認し、可能なら追認的な申請を最優先で行う
- 5.行政指導の文書には必ず書面で回答する 指導文書に無回答のまま放置すると、行政は手段が尽きたと判断して刑事告発や除却命令へ進む。是正計画と工程表を書面で提出し、履行状況を報告する。是正済みであることは起訴猶予の重要な情状になる
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画法92条の罰則はいくらですか?
五十万円以下の罰金です。九つの違反類型が列挙され、無許可開発(三号)、市街化調整区域の無許可建築(七号)などが対象になります。
Q2市街化調整区域に無許可で建てたらどうなる?
43条1項違反として92条七号の罰金対象です。加えて81条の監督処分で工事停止や建築物の除却を命じられ、命令違反には91条のより重い罰則があります。
Q3開発許可はどんな場合に必要ですか?
29条1項・2項が定める区域と規模の要件に該当する開発行為に必要です。適用除外は施行令22条等で限定され、農業用施設などが典型例です。
Q4都市計画法違反の時効は何年ですか?
罰金刑にあたる罪の公訴時効は3年(刑訴法250条2項6号)。ただし違法状態が続く限り行政の是正命令には時効の定めがありません。
Q5太陽光発電の設置に開発許可は要りますか?
特定工作物に該当するか、土地の区画形質の変更を伴うかで結論が変わります。解釈が分かれる論点のため、着工前に都道府県の開発指導窓口へ照会すべきです。
Q6工事完了公告前に建物を使ってもいいですか?
37条違反となり92条四号の罰金対象です。完了公告前の建築制限は見落とされやすく、スケジュール前倒しの施主が踏みやすい落とし穴です。
Q7役所の立入調査は断れますか?
25条1項の立入りには受忍義務があり、拒否・妨害は92条一号で五十万円以下の罰金です。承諾が必要なのは日出前日没後の立入り等に限られます。
Q8施主と施工業者、どちらが罰せられますか?
開発行為をした者・建築した者が対象で、発注者として指示・了解していれば施主も含まれます。法人には93条の両罰規定で罰金が併科されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1市街化調整区域に物置を置くだけでもダメなんですか?
土地に定着していない、いつでも移動できる物置なら建築物に当たらない可能性があります。ただし基礎に固定したりコンクリートで据え付けたりすると建築物と評価され、43条1項違反で本条七号の対象になりえます。実務のポイント:判定の分かれ目は実務上「随時かつ任意に移動できるか」です。ホームセンターの物置でもアンカーで固定すると評価が変わるので、設置前に市町村の建築指導担当へ写真を持って相談するのが最も安い
Q2業者に任せていて許可を取っていなかった場合、施主の自分も罰せられますか?
開発行為をした者、建築した者に当たれば施主も対象になりえます。実務上は発注者として指示・了解していたかが問われ、業者だけが処罰されるとは限りません。加えて93条の両罰規定により、法人が発注者なら法人にも罰金が科されます。実務のポイント:契約書に「許認可の取得は請負者の責任とする」と一行入れておくと、民事上の求償では有利になります。刑事責任は消えませんが、除却費用の負担割合の交渉材料になる
Q3役所の人が測量で敷地に入りたいと言ってきたら、断れないんですか?
25条1項の立入りは受忍義務があり、拒んだり妨げたりすると本条一号で五十万円以下の罰金です。ただし宅地または垣、柵等で囲まれた土地への立入りは事前通知が必要で、日出前日没後の立入りは占有者の承諾が要ります(25条3項、4項)。実務のポイント:立入りで損失が生じた場合、26条の関連規定や25条に基づく補償を請求できる場面があります。黙って耐えるのではなく、立入り時の土地の状態を写真で残しておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「五十万円払えば終わり」という理解は、罰金の性質は正しく捉えているが、深刻度を致命的に過小評価している。刑事罰と行政の監督処分は完全に別系統で走る。罰金を納めても81条の是正命令は生き続け、建物の除却まで求められることがある。除却費用は数百万円、罰金の何倍にもなる
- 「自分は個人だから会社みたいに厳しくない」と思っている人がいるが、法律の視点は逆だ。93条の両罰規定により、法人の従業員が違反すれば法人にも罰金が科される。つまり企業は組織的にチェック体制を持つ動機がある。個人施主には誰もチェックしてくれる人がいない。建築士や施工業者が「大丈夫ですよ」と言っただけで許可の有無を確認しない個人こそ、この条文に最も無防備に晒されている
- 「違反しているかどうかは役所が判断してくれる」と考えて着工するのは、問いの立て方が誤っている。開発許可・建築許可の要否は、着工前にあなたの側から確認すべき事項であり、役所は巡回して教えに来る機関ではない。近隣住民の通報で発覚するケースが実務上きわめて多く、そのときには既に建ってしまっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制裁の性質 | 92条:五十万円以下の罰金(刑事罰、前科がつく) | 81条:監督処分(行政処分、是正命令・除却命令) 91条:命令違反への重い罰則(懲役を含む刑事罰) |
| 発動の場面 | 立入り拒否・無許可開発・無許可建築など違反行為そのもの | 違法状態を是正させる必要があるとき 81条の命令に従わなかったとき |
| 違法状態への効果 | 罰金を払っても建てたものは残り、違法状態は消えない | 除却・原状回復を強制し、違法状態を直接解消する 命令の実効性を刑罰で担保する |
| 法人への波及 | 93条の両罰規定により法人にも罰金が併科される | 名宛人は違反者・工事施行者等(行為者ベース) 93条の両罰規定の対象に含まれる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は違反建築に対して行政罰(罰鍰)を先行させ、命令不履行時に刑事罰へ移る構造。日本の92条が最初から刑事罰である点と対照的だが、是正命令と制裁を二段構えにする発想は共通
韓国は無許可開発行為に懲役または罰金を定め、日本より法定刑が重い傾向。原状回復命令と刑事罰の併存構造は日本と同型
ドイツは無許可建築を主に秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料で処理し、刑事罰には原則として乗せない。除却命令(Beseitigungsanordnung)は州建築法に基づき別途発動
米国は連邦統一法がなく、自治体条例が日額課徴金(per-day fine)や差止命令(injunction)で対応。違反が続く限り日ごとに加算される設計が多く、継続違反への圧力は日本より強い場合がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 相続した市街化調整区域の農地に、農作業用と称して40平米のプレハブを設置した。農業用施設なら29条1項2号の適用除外になりうるが、実態が週末の趣味小屋なら除外対象外。四号(37条違反)または七号(43条違反)で五十万円以下の罰金、加えて除却命令のリスク
- 太陽光発電の架台を設置するため、1,500平米の土地を造成した。「建物じゃないから開発じゃない」と思っていたが、特定工作物に該当すれば区域区分を問わず許可が要る場合がある。三号違反として摘発され、工事中止命令が出る。実務上、太陽光の該当性は解釈が分かれる論点なので、事前の都道府県窓口照会が必須
- もし、開発許可を取った土地で、工事完了公告の前にテナントを入れて営業を始めたらどうなる? 37条違反、四号に該当する。完了公告前の建築制限は見落とされやすく、スケジュールを前倒しした施主が真っ先に踏む地雷
- 市が土地の測量に来た。「勝手に人の土地に入るな」と門前で押し返した。25条5項違反、一号に該当して五十万円以下の罰金。立入りには受忍義務があり、拒否できるのは住居への立入り(同条4項、居住者の承諾が必要)に限られる
- あなたに残された時間は30日。用途地域内で建てた倉庫を、無断で飲食店に用途変更した。六号(42条1項・43条1項違反)に該当し、行政指導の段階で是正すれば刑事手続まで行かないことが多い。指導を無視した瞬間に、話は刑事告発へ切り替わる
取るべき行動
被害を受けた側:違反建築の被害を受ける側、たとえば隣地で無許可開発が始まった場合。1. 工事の写真と日付を記録、重機の搬入日や造成範囲を残す2. 市町村の開発指導課または都道府県の建築指導課へ通報、開発許可の有無を照会(許可情報は原則として公開されている) 3. 行政が動かない場合、81条の監督処分の発動を求める申入れを書面で行う4. 日照・騒音などの私法上の被害があれば、民法709条による差止め・損害賠償を別途検討
訴えられた側:1. 着工済みなら直ちに工事を停止、拡大すればするほど是正費用が膨らむ2. 許可が事後的に取得可能か(追認的な許可申請ができる類型か)を建築士または行政書士と確認、可能なら最優先で申請3. 行政指導の文書には必ず書面で回答、無回答は刑事告発の引き金になる4. 除却命令が出た場合、行政不服審査法による審査請求または行政事件訴訟法による取消訴訟の期限を確認5. 刑事手続に入った場合、弁護士へ。是正済みであることは起訴猶予の重要な情状になる
時効(請求できる期限):罰金刑にあたる罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。ただし無許可建築物が存続している限り違法状態は継続し、行政処分としての是正命令には時効の定めがない。刑事の時効が過ぎても除却命令は受けうる(最新の改正状況をご確認ください)
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