都市計画法 第57条の2(施行予定者が定められている都市計画施設の区域等についての特例)
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施行予定者が定められている都市計画に係る都市計画施設の区域及び市街地開発事業の施行区域(以下「施行予定者が定められている都市計画施設の区域等」という。)については、第五十三条から前条までの規定は適用せず、次条から第五十七条の六までに定めるところによる。ただし、第六十条の二第二項の規定による公告があつた場合における当該公告に係る都市計画施設の区域及び市街地開発事業の施行区域については、この限りでない。
この条文の基本情報
施行予定者が定められている都市計画施設の区域等についての特例とは何ですか?
定義施行予定者が定められている都市計画施設の区域等についての特例とは、都市計画法第57条の2に定められた規定で、「施行予定者が定められている都市計画に係る都市計画施設の区域及び市街地開発事業の施行区域(以下「施行予定者が定められている都市計画施設の区域等」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第57条の2(施行予定者が定められている都市計画施設の区域等についての特例)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第57条の2の条文原文は「施行予定者が定められている都市計画に係る都市計画施設の区域及び市街地開発事業の施行区域(以下「施行予定者が定められている都市計画施設の区域等」という。」で始まります。
- 都市計画法第57条の2は第二節 都市計画施設等の区域内における建築等の規制に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第57条の2の前の条は都市計画法第57条です。
- 都市計画法第57条の2の次の条は都市計画法第57条の3です。
- 都市計画法第57条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第57条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第57条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/57_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法57条の2は、施行予定者が定められている区域について53条から57条までを適用せず、57条の3以下の特例によると定める。
Q · 都市計画道路の予定地でも、補償が出る土地と出ない土地があるって本当ですか?
施行予定者の記載があれば57条の3以下の特例に切り替わります
都市計画法57条の2により、施行予定者が定められている都市計画施設の区域等については、53条から57条までの一般規制が適用されず、57条の3から57条の6までの特例規制が適用されます。特例ルートでは建築物だけでなく土地の形質の変更まで許可の対象となる一方、更地所有者には57条の5の買取請求、許可が下りない場合には57条の6の損失補償の規定が用意されています。53条ルート側にこの補償規定はありません。なお60条の2第2項の公告があった区域は、特例の対象から外れて通常ルートに戻ります。
解説
自宅の前の道路が都市計画道路の予定地に入っている。窓口では「建て替えは2階以下の木造なら許可します」と言われ、それ以上の説明はない。多くの所有者はここで話が終わったと思う。だが都市計画法には土地を凍結する二本のルートがあり、あなたがどちらに乗っているかを決めているのが57条の2だ。都市計画に「施行予定者」(その事業を実際に施行する予定の主体、都道府県・市町村・独立行政法人など)が書き込まれている区域では、53条から57条までの通常ルートが丸ごと外れ、57条の3から57条の6の特例ルートに切り替わる。特例ルートは制限が重い。建築物だけでなく土地の形質の変更まで許可が必要になる。だが重い代わりに、更地の所有者は施行予定者に買い取るべきことを請求でき(57条の5)、許可が下りずに生じた損失には補償の規定がある(57条の6)。通常ルートの側に、この補償規定はない。
法的な位置づけ
都市計画法57条の2は、施行予定者が定められている都市計画施設の区域等における規制の切替規定である。当該区域については53条から57条までの一般規制の適用を排除し、57条の3から57条の6までの特例規制(許可制、買取請求、損失補償)を適用する。60条の2第2項の公告があった区域は、特例の適用対象から除外される。
よくある質問 AI による整理
Q1施行予定者とは何ですか?
都市計画施設の整備や市街地開発事業を実際に施行する予定の主体として、都市計画に定められた者です。都道府県、市町村、独立行政法人などが定められます。
Q2都市計画法57条の2が適用されるとどうなりますか?
53条から57条までの一般規制が丸ごと外れ、57条の3から57条の6までの特例規制に切り替わります。許可の対象行為も救済の中身も別物になります。
Q357条の3の許可はどんな行為に必要ですか?
建築物の建築に加え、土地の形質の変更や工作物の建設も許可の対象になります。53条ルートでは建築物だけが対象だった点が大きな違いです。
Q4土地の買取請求はいつできますか?
57条の5により、特例の対象区域内の土地で建築物等が存在しないものについて、施行予定者に買い取るべきことを請求できます。更地であることが前提です。
Q5許可がもらえない場合、補償はありますか?
57条の6に損失補償の規定があります。53条ルートには同様の補償規定がなく、制限の重さと救済の厚さがセットで設計されています。
Q660条の2第2項の公告とは何ですか?
施行予定者が期限内に事業の認可等の申請をしなかった場合に出される公告です。公告があった区域は57条の2ただし書で特例の対象外となります。
Q7無許可で土地の形質を変更したらどうなりますか?
工事の停止や原状回復等の是正を求められる対象となり、命令に従わない場合は罰則の対象となりえます。まず工事を止めて手続の中で争うのが順序です。
Q8不動産を買うときは何を確認すべきですか?
重要事項説明書の記載だけでなく、都市計画の決定告示に施行予定者の記載があるか、60条の2第2項の公告が出ていないかを自分で確認することです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの土地、都市計画道路の予定地なんですけど、施行予定者が定められてるかどうかってどこで分かるんですか?
都市計画の決定・変更の告示と図書は公衆の縦覧に供される(都市計画法20条)。市町村の都市計画課で都市計画図と併せて閲覧でき、写しの交付も請求できる。実務のポイント:窓口は「何階まで建てられるか」の説明には慣れているが、57条の2の適用関係を自発的に説明することは少ない。根拠が53条か57条の3かを名指しで聞き分けられる所有者にだけ、正確な答えが返ってくる。
Q2制限が重いほうに入ってるって、不利なだけじゃないんですか?
制限の強さだけ見れば不利だが、57条の6には損失の補償規定があり、57条の5には更地所有者の買取請求がある。53条ルート側にはこの補償規定がなく、最高裁も長期の建築制限について原則として補償は不要としている(最判平成17.11.1)。実務のポイント:この判決には、数十年にわたる無補償の制限をなお是認できるか検討を要するとする裁判官の補足意見が付いている。交渉の場でここに触れられるかどうかで、窓口の温度が変わる。
Q3公告が出たら、もう何もできないんですか?
何もできなくなるのではなく、世界が入れ替わる。公告があった区域は57条の2ただし書で特例の対象外となり、53条から57条までの通常ルートに戻る。建築許可は53条・54条の基準、買取りは56条の申出、先買いは57条の届出で扱われる(公告の要件の細目は60条の2を確認)。実務のポイント:公告の有無は区域単位で分かれ、同じ路線でも区間ごとに扱いが違うことがある。隣の区間で聞いた説明を自分の土地に当てはめると判断を誤る。
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば「制限が緩いほうがまし」だ。だが法律から見れば、制限の重さと救済の厚さはセットで設計されている。緩い53条ルートには損失補償の規定がなく、建て替えを我慢しているだけで何十年も過ぎていく。緩さを喜んでいる側が、結果として一円も受け取れない側になる。
- 都市計画の区域内では建て替えに制限がかかることを知っている人は多い。だがその制限が二種類あり、根拠条文が違えば許可の対象行為(建築物だけか、土地の形質の変更まで含むか)も、救済の中身も別物になることまでは知られていない。深刻なのは制限そのものではなく、自分がどちらの条文の世界にいるかを確かめないまま何年も過ごすことだ。
- 「補償はもらえますか」という問いの立て方が、そもそも順番を間違えている。先に決まるのは施行予定者が定められているか、そして60条の2第2項の公告が出ていないかだ。この二つが確定しないと補償の話に入れない。順番を逆にすると、窓口では話が噛み合わないまま終わる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用される規制 | 57条の2:施行予定者の記載あり → 57条の3〜57条の6の特例 | 53条:施行予定者の記載なし → 通常の建築許可制 60条の2第2項の公告後:特例が外れ53条〜57条に戻る |
| 許可の対象行為 | 建築物の建築に加え、土地の形質の変更・工作物の建設まで | 建築物の建築(政令で定める軽易な行為等は除外) 53条と同じく建築物の建築 |
| 土地を手放す手段 | 57条の5:更地について施行予定者への買取請求権 | 56条:買取りの申出(相手方の判断が介在) 56条の申出・57条の届出(先買い)に戻る |
| 損失補償の有無 | 57条の6に損失補償の規定あり | 同種の損失補償規定なし 同種の損失補償規定なし |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は公共設施保留地について取得方式(徴収・区段徴収・市地重劃)を定め、保留地の臨時建築使用を認めつつ、徴収を妨げる使用を禁じる。日本のような「事業主体が定まっているか」による二本立ての規制切替は採っていない。
韓国は都市・郡計画施設の敷地について、決定から一定期間事業が実施されない場合に土地所有者へ買収請求権を認め、さらに長期未執行施設の失効制度を設ける。期間の経過そのものを救済の起点にする点が日本と異なる。
ドイツは Veränderungssperre(変更禁止)で計画区域を一時凍結し、Bebauungsplan で公共用途に充てられた土地には金銭補償又は土地の引取り(Übernahme)請求を認める。凍結に期限を付す点で、日本の60条の2の公告と発想が近い。
フランスは都市計画で emplacement réservé(留保用地)を指定し、所有者側から行政に買取りを迫る droit de délaissement を与える。所有者が凍結状態を解消するイニシアティブを持つ構造で、57条の5の買取請求に相当する。
米国は州法の Official Map により将来の道路用地への建築を制限するが、補償の要否は regulatory taking の判断枠組みで個別に決まる。条文で補償ルートを類型化する大陸法系のやり方とは対照的。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの土地が入っている区域について、施行予定者が期限内に事業の認可の申請をしなかったらどうなる? 60条の2第2項の公告が出て、57条の2ただし書が働き、特例ルートが外れる。買取請求も損失補償の規定も一緒に消え、補償規定のない53条の世界に戻される。公告の日付を知らないまま数か月が過ぎると、使えたはずの手段が消えている。
- あなたは特例ルートの区域内で、空き地を整地して駐車場にしようとした。土地の形質の変更にあたり、無許可で進めれば工事停止や原状回復の対象になりうる。53条の世界では建築物だけが対象だったのに、こちらでは「土を動かすだけ」が線を踏む。
- 親から相続した木造の空き家が、施行予定者が定められている区域内にあった。建て替えは事実上できず、売りに出しても買い手は同じ制限を引き継ぐので値が付かない。解体して更地にしてから施行予定者に買取請求を出すという順路があることを、仲介業者は教えてくれなかった。
- 中古住宅の契約直前、重要事項説明書に「都市計画法第53条の制限あり」とだけ書かれていた。ところが都市計画の決定告示には施行予定者の記載がある。根拠条文が違えば、将来の建て替え可否も補償の有無も別物になる。告示の写しを取り寄せる1日が、その後の20年の資産価値を決める。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 市町村の都市計画課で決定・変更の告示と図書を閲覧し、施行予定者の記載と60条の2第2項の公告の有無を確認する2. 記載があり公告がなければ、57条の3の許可申請を出し、不許可または条件付きの回答を必ず書面で受け取る3. その書面を根拠に57条の6の損失補償を求め、更地であれば57条の5の買取請求を検討する4. 建物が残っている場合は解体の時期と順序を先に設計する。順番を誤ると買取請求の要件自体を外す
訴えられた側:無許可で土地の形質変更や工作物の建設に着手してしまった場合。1. 直ちに工事を止め、当該区域の根拠が53条か57条の3かを告示で確定させる2. 政令で定める軽易な行為などの除外に当たらないかを検討し、当たるなら書面で主張する3. 当たらないなら許可申請と是正の協議を同時に進める4. 是正命令に従わない状態を続けると罰則の対象となりうるため、争うのは工事を止めた上で手続の中で行う
時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。効くのは二つの期限だ。施行予定者による59条の認可又は承認の申請期限(60条の2、期間の長さは最新の条文をご確認ください)と、申請がなかった場合の同条2項の公告。公告の日から特例が外れるため、買取請求と損失補償の検討は公告前に終える。補償金請求権そのものの時効は、民法166条の一般消滅時効(知った時から5年、行使できる時から10年)か、公法上の金銭債権として会計法30条の5年かで、実務上、解釈が分かれている
学説
行政法学における一般的理解:都市計画法は、規制の強度と救済の厚さを対応させて設計されている。事業主体が具体化し計画の実現性が高い区域ほど強い土地の凍結が正当化される一方、その代償として買取請求と損失補償が用意される。57条の2は、その二つのパッケージを切り替えるスイッチとして位置づけられる。
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