都市計画法 第95条
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- 次の各号の一に該当する者は、五十万円以下の過料に処する。
- 一第五十二条の三第二項(第五十七条の四において準用する場合を含む。)、第五十七条第二項又は第六十七条第一項の規定に違反して、届出をしないで土地又は土地建物等を有償で譲り渡した者
- 二第五十二条の三第二項(第五十七条の四において準用する場合を含む。)、第五十七条第二項又は第六十七条第一項の届出について、虚偽の届出をした者
- 三第五十二条の三第四項(第五十七条の四において準用する場合を含む。)、第五十七条第四項又は第六十七条第三項の規定に違反して、同項の期間内に土地建物等を譲り渡した者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第95条は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第95条の条文原文は「次の各号の一に該当する者は、五十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 都市計画法第95条は第九章 罰則に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第95条の前の条は都市計画法第94条です。
- 都市計画法第95条の次の条は都市計画法第96条です。
- 都市計画法第95条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第95条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第95条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/95
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法95条は、事業地内などの土地建物等を届出せずに有償譲渡した者、虚偽の届出をした者、譲渡制限期間内に譲り渡した者に、五十万円以下の過料を科す。
Q · 土地を売るときに役所への届出を忘れたら、本当にお金を取られるんですか?
契約は有効のまま、届出を怠った売主に五十万円以下の過料が科されます
都市計画法95条は、市街地開発事業等予定区域や都市計画事業の事業地内にある土地建物等を有償で譲り渡す際の届出義務(52条の3第2項、57条2項、67条1項)に違反した者に、五十万円以下の過料を科します。対象は、届出をしないで譲渡した場合、虚偽の届出をした場合、届出後の譲渡制限期間内に譲り渡した場合の三類型です。過料は刑罰ではなく秩序罰であり、裁判所が非訟事件手続により決定します。売買契約自体は私法上有効で登記も通りますが、過料はそれとは別に科されます。
解説
土地の売買で「届出を忘れた」だけで、五十万円を取られる条文が都市計画法の最後尾に隠れている。しかもこれは罰金ではなく過料である。前科はつかないが、刑事手続の保護もない。あなたが市街地再開発の予定区域や事業地内の土地を持っていて、それを有償で誰かに譲るとき、都市計画法は「先に自治体へ届け出ろ」と命じる。自治体には買い取りの機会を与えるためだ。届出をせずに売った、届出の内容を偽った、あるいは届出後の待機期間(買取協議期間)を待たずに引き渡した。この三つのどれかに当たれば、95条が発動する。不動産業者にとっては手続ミスの問題だが、相続で予定区域内の土地を受け継いだ一般人にとっては、存在すら知らない地雷である。登記は通る、売買契約も有効、しかし裁判所から過料の通知が届く。
法的な位置づけ
都市計画法第95条は、同法52条の3第2項、57条2項および67条1項が定める土地建物等の有償譲渡の届出義務に違反した者、虚偽の届出をした者、ならびに譲渡制限期間内に譲り渡した者に対し、五十万円以下の過料を科す秩序罰規定である。刑罰ではなく、非訟事件手続法に基づき裁判所が決定により科す。
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画法95条の過料はいくらですか?
五十万円以下です。これは上限額であり、違反の態様や事情に応じて裁判所が決定で金額を定めます。必ず満額になるわけではありません。
Q2過料と罰金は何が違いますか?
罰金は刑罰で前科がつき刑事手続で科されます。過料は秩序罰で、非訟事件手続法により裁判所が決定で科し、前科にはなりません。
Q3土地の有償譲渡の届出はどこにするのですか?
原則として都道府県知事または市町村長(都市計画の所管窓口)です。実務では自治体の都市計画課・用地担当窓口に届出書を提出します。
Q4届出をしてからどれくらい待てば譲渡できますか?
52条の3第4項、57条4項、67条3項が定める譲渡制限期間の経過が必要です。期間内に譲り渡すと95条3号違反になります。
Q5相続や贈与でも届出は必要ですか?
95条が対象にするのは「有償」譲渡です。無償の贈与や相続による承継は届出義務の対象外ですが、その後の有償売却時には義務が生じます。
Q6自分の土地が事業地内かどうかはどう調べますか?
自治体の都市計画課で都市計画図の閲覧・照会をします。売却検討の初期段階で照会すれば、届出と待機期間を決済日程に織り込めます。
Q7虚偽の届出をするとどうなりますか?
95条2号により五十万円以下の過料の対象です。価格を低く記載して先買いを回避する行為が典型で、欺罔の目的が立証されれば別の法規の射程にも入りえます。
Q8会社の土地を売った場合、過料は誰が負いますか?
届出義務を負うのは有償で譲り渡した者本人です。譲渡人が法人であれば法人が名宛人となり、担当者個人に当然に転嫁されるわけではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って、払わないとどうなるんですか?
過料は裁判所の決定で確定し、検察官の命令により強制執行されます(非訟事件手続法)。給与や預金の差押えの対象になり、放置しても消えません。ただし刑罰ではないため前科はつかず、前科調書にも載りません。実務のポイント:過料の決定に対しては即時抗告ができますが、期間が短い。通知が届いた封筒を開けずに置いておくと、争う余地がないまま確定する。届いた日にまず不服申立ての期限だけ確認する
Q2届出を忘れたことに後から気付いたら、今さら届け出ても意味ないですよね?
既に譲渡済みであれば95条1号の違反は成立していますが、発覚後に自ら自治体へ申告し事情を説明した記録は、過料の裁判で裁判所が金額を判断する際の材料になります。五十万円は上限であり、必ず満額ではありません。実務のポイント:自治体が過料事件を裁判所に通知するかどうかには運用の幅がある。発覚前に自分から出向いた案件と、照会をかけられて発覚した案件では、その後の扱いが同じとは限らない
Q3仲介業者が届出を忘れたのに、なぜ私が払うんですか?
都市計画法が届出義務を課しているのは土地建物等を有償で譲り渡す者、つまり売主本人だからです。業者への委任は民事上の内部関係にすぎず、行政に対する義務の主体は変わりません。業者の債務不履行として損害賠償を請求する道は別に残ります(民法415条)。実務のポイント:媒介契約書に届出手続の代行が明記されているかどうかで、後の求償の成否が大きく変わる。契約時に一行入れておくだけで、五十万円を業者に転嫁できるかが決まる
間違えやすい点 AI による整理
- 過料を「刑罰の軽いもの」と捉えている人が多いが、過料は刑罰ではなく秩序罰であり、非訟事件手続法に基づき裁判所が科す。前科にならず、罰金刑のような刑事手続(起訴、公判、弁護人)も用意されない。「軽い」のではなく「別系統」であり、刑事弁護の枠組みで戦うという発想自体が成立しない
- 届出義務を知っている人でも、その深刻度を取り違えている。多くは「届け出れば自治体に買われてしまうのでは」と恐れるが、実際に自治体が買取権を行使する割合は高くない。恐れるべきは買い取られることではなく、届出を怠って過料を科されたうえ、以後その自治体との協議で不信を抱えて交渉することになる点である
- 「売買契約が有効なら問題ないはずだ」という問いの立て方そのものが誤っている。95条が問うのは契約の私法上の効力ではなく、行政手続に対する違反である。契約は有効、登記も通る、それでも過料は科される。私法の世界と行政秩序の世界は、別々に判定が走る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制裁の性質 | 95条:過料(秩序罰)、前科なし | 92条:罰金・懲役(刑罰)、前科あり 公有地拡大推進法4条系:届出義務違反への別体系の制裁 |
| 手続 | 非訟事件手続法に基づき裁判所が決定、即時抗告可 | 捜査・起訴・公判という刑事手続 所管行政庁の是正指導・勧告が先行することが多い |
| 違反の中身 | 届出不履行・虚偽届出・譲渡制限期間内の譲渡 | 許可を受けない建築等、都市計画制限の実体違反 公共用地先買いのための届出義務違反 |
| 契約の効力への影響 | 売買契約は有効、登記も通るが過料は科される | 建築行為自体が是正命令・原状回復の対象になりうる 私法上の効力とは別に行政秩序として判定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は都市計画違反に行政罰鍰を科すが、日本のような事業地内土地の事前譲渡届出+待機期間という先買い担保型の仕組みは持たず、優先購買權は通知義務により担保される
韓国は土地取引の신고・허가制度を包括法で一元化し、違反には과태료を科す。届出を怠った取引の効力と行政制裁を切り分ける構造は日本と類似
ドイツは自治体の先買権を直接の権利として構成し、売買契約締結後に Negativzeugnis(先買権不行使証明)を要求する。日本は事前届出+待機期間で同じ機能を果たす
米国は連邦統一の先買届出制度を持たず、都市再開発区域や手頃な住宅保全を目的とする州法・市条例が個別に通知義務を課す。制裁も条例ごと
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親から相続した駅前の土地を売却した。仲介業者は「重要事項説明書に書いてある」と言ったが、都市計画事業地内の届出義務までは誰も踏み込まなかった。半年後、裁判所から過料の通知。売買契約自体は有効に成立しているのに、あなただけが五十万円を負担する
- もし、買主が「今月中に引き渡してほしい」と急かしてきたら? 届出から一定期間は譲渡が禁じられている(95条3号)。買主の都合に合わせて前倒しで引き渡した瞬間、あなたは過料の対象になる。契約日ではなく、実際に譲り渡した日が基準だ
- 地権者の一人が「届出書の予定価格を実際より低く書いておけば、自治体が買い取りに手を挙げにくい」と助言してきた。それは95条2号の虚偽の届出そのものである。自治体を欺く目的だと立証されれば、過料に加え別の刑罰法規の射程にも入りうる
- 会社で遊休地の処分を任された。決裁は通った、契約書も整った、あとは引き渡すだけ。だが待機期間が明けるのは来週。今週中に処分しないと期末に間に合わない。あと5日、この5日を待てるかどうかが、五十万円の分かれ目になる
取るべき行動
被害を受けた側:自治体の立場で届出違反を発見した場合、まず譲渡の事実と時期を登記簿および当事者への照会で確定する。95条は3号のいずれに該当するかで立証対象が変わるため、届出の不存在か、届出内容の虚偽か、待機期間内の譲渡かを特定する。そのうえで過料事件として管轄地方裁判所へ通知する。買取の機会を失った損害は過料では回復されないため、別途の協議が必要になる
訴えられた側:過料の通知が届いたら、まず該当号を確認する。届出を全くしていない(1号)のか、期間内譲渡(3号)なのかで争点が違う。裁判所は決定前に陳述の機会を与えるので、届出義務の認識可能性、仲介業者への委任の経緯、違反発覚後の自主的な届出の有無を書面で提出する。決定に不服なら即時抗告ができる。刑事事件ではないので国選弁護人はつかない、弁護士は自費で依頼する
時効(請求できる期限):過料に特定の時効規定は置かれていないが、過料の裁判は非訟事件手続法に基づき裁判所が行う。譲渡の事実が自治体に把握されるのは登記情報の確認を通じてであることが多く、決済から数か月後に通知が来る例がある。届出後の待機期間そのものは、根拠条文(52条の3第4項、57条4項、67条3項)が定める期間に従う(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:95条の過料は行政上の秩序罰であり、刑罰である92条以下の罰則とは系統が異なる。行政目的の実効性確保のための制裁であって、私法上の譲渡行為の効力には影響を及ぼさないと解される。
実務的理解:届出制度の目的は自治体の先買いの機会確保にあるため、95条の保護法益は事業用地取得の実現可能性であり、違反の態様(不届出か虚偽か期間内譲渡か)に応じて過料額が判断される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和43年(1968年) 新設:都市計画法(昭和43年法律第100号)の制定に伴い、譲渡届出義務の実効性を担保する過料規定として設けられた(その後の改正経緯は最新の改正状況をご確認ください)
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