要点労働保険徴収法 14 条の 2 は、海外派遣者の第三種特別加入保険料を、省令で定める給付基礎日額の総額に厚生労働大臣が定める一律の料率を乗じて算定すると定める。
Q · 海外赴任する社員の労災保険料って、いくらぐらいかかるんですか?
日額の総額に一律の料率を掛けた額です
労働保険徴収法 14 条の 2 により、第三種特別加入保険料は、厚生労働省令で定める給付基礎日額等の総額に、厚生労働大臣が定める第三種特別加入保険料率を乗じて算出します。第一種・第二種と異なり、この料率は事業の種類や渡航先で区分されず一律に定められています。加入には派遣元の事業主が労働保険事務組合等を通じて申請する必要があり、政府の承認前に出国して被災した分は補償されません。最新の料率は厚生労働省告示で確認してください。
海外の子会社に出向する辞令が出た。あるいは中小企業の社長として、現地法人の立ち上げに自ら乗り込む。そのとき、日本の労災保険はあなたを追いかけてくれるのか。答えは「手続を踏めば追いかける」であり、その保険料の計算式を定めているのがこの条文だ。第三種特別加入、通称「海外派遣者の特別加入」。保険料は、あなた自身が選んだ給付基礎日額(厚生労働省令で定める額、3,500 円から 25,000 円の範囲で選択)の総額に、厚生労働大臣が定める率を掛けて算出する。ここで知っておくべき決定的な事実がある。第一種(中小事業主)や第二種(一人親方)の保険料率が業種ごとに細かく分かれているのに対し、第三種特別加入保険料率は業種を問わず一律であり、長らく 1000 分の 3 という低さで据え置かれている。年間の保険料は、日額 10,000 円を選んでも 1 万円強。渡航先が治安の悪い国であろうと、建設現場であろうと、事務職であろうと同じ料率だ。この一律性を知らずに「海外は危険だから高いだろう」と思い込んで加入を見送る経営者が、実際にいる。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律第 14 条の 2 は、第三種特別加入保険料の算定方式を定める規定である。保険料額は、労災保険法上の給付基礎日額その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める額の総額に、厚生労働大臣が定める第三種特別加入保険料率を乗じて得た額とされ、当該料率については同法第 14 条第 2 項が準用される。
海外の事業に派遣される労働者や中小事業主等が、日本の労災保険に任意で加入できる制度です(労災保険法 33 条 6 号・7 号)。保険料の算定式が徴収法 14 条の 2 に置かれています。
省令で定める給付基礎日額等の総額に、厚生労働大臣が告示で定める第三種特別加入保険料率を乗じて算出します。料率は業種や渡航先で区分されず一律に設定されています。
効力は政府の承認を前提に、申請日の翌日から 30 日以内で希望する日に発生します。遡及加入は認められないため、出国前に労働保険事務組合へ連絡する必要があります。
療養補償・休業補償だけでなく、障害補償年金や遺族補償年金もすべて受けられません。会社が加入を約束していた証拠があれば、安全配慮義務違反として民事で争う余地が残ります。
第三種特別加入は派遣元の事業主が申請する仕組みで、実務上は労働保険事務組合への委託が一般的です。派遣元の事業が労働保険に加入していることが前提になります。
開発途上地域に対する技術協力の実施の事業に従事する者は、労災保険法 33 条 6 号により第三種特別加入の対象になります。保険料の算定は本条の式が適用されます。
労働保険料の納付義務者は保険関係の成立している事業主です。社内規程で本人負担とする例もありますが、政府に対する納付責任は事業主側にあります。
本条は料率算定にあたり通勤災害に係る災害率も考慮要素としており、第三種特別加入者にも通勤災害の保護が及びます。ただし現地の通勤実態が要件を満たすかは個別判断です。
日数で決まる基準はない。判断軸は指揮命令関係で、国内の事業場に所属したまま指示を受けて業務に行くなら出張、現地法人等の組織に組み入れられて指揮命令を受けるなら派遣と扱われる(労災保険法 33 条 6 号、7 号)。業界裏話ヒント:出張扱いのつもりで長期滞在させ、実態は現地法人の指揮下だったというケースが最も危ない。労働基準監督署は被災後に実態で判断するため、「出張だと思っていた」は通らない。判断に迷う案件は、渡航前に監督署へ実態を説明して確認を取った記録を残す。
省令で定める範囲(3,500 円から 25,000 円)の中から選択でき、実際の報酬額と厳密に一致させる義務はない。ただし選んだ額が給付額の算定基礎になるため、低く選べば保険料は安いが給付も比例して下がる(最新の選択可能額は厚生労働省令を確認されたい)。業界裏話ヒント:休業補償は日額の 8 割、遺族年金も日額基準で決まる。日額 3,500 円と 25,000 円では、遺族年金の生涯受給額に数千万円の差が出る。保険料の差は年間数万円。この非対称性を知っている担当者は、迷わず上限に近い額を選ぶ。
第三種特別加入は、派遣元となる国内の事業主が労働保険事務組合を通じて申請する仕組みであり、個人が単独で直接申請することはできない。派遣元の事業が労働保険に加入していることが前提になる。業界裏話ヒント:会社が手続を渋る場合、事務組合への委託手数料込みでも年間の実負担は非常に小さいという点を具体的な金額で示すのが効く。「制度が複雑そう」という漠然とした忌避感が最大の障壁であり、事務組合が書類を代行するという一点で崩れることが多い。
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|---|---|---|
| 対象者 | 第 14 条の 2:海外派遣者(労災保険法 33 条 6 号・7 号) | — |
| 料率の区分方法 | 業種・渡航先を問わず一律。国内の同種・類似事業の災害率等を考慮して大臣が決定 | — |
| 算定基礎 | 省令で定める給付基礎日額等の総額(本人が選択した日額が基礎) | — |
| 手続の窓口 | 派遣元事業主が労働保険事務組合等を通じて申請。個人単独申請は不可 | — |
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