要点労働保険徴収法十五条は、事業主が賃金総額の見込額から概算保険料を算定し、六月一日から四十日以内に申告・納付すべきことを定める。不提出なら政府が額を決定する。
Q · 労働保険料って、いつまでに、いくら払えばいいんですか?
原則は自分で見積もって前払い。出さないと政府が決めます
徴収法十五条により、事業主はその保険年度に使用する全労働者の賃金総額の見込額に一般保険料率を乗じた概算保険料を、申告書を添えて六月一日から四十日以内(例年七月十日)に納付します。保険年度の中途に保険関係が成立した事業は成立日から五十日以内、有期事業は二十日以内です。申告書を出さないか記載に誤りがあると認められると、政府が労働保険料の額を決定して通知し(三項)、事業主は通知を受けた日から十五日以内に不足額を納付しなければなりません(四項)。
七月十日。カレンダーのこの一日を越えた瞬間、保険料の金額を決める主導権があなたの手から政府へ移る。徴収法十五条は、事業主が保険年度ごとにその年に払う賃金の見込額をもとに保険料を自分で計算し、申告書を添えて六月一日から四十日以内に前払いする仕組みを定めている。自分で見積もり、自分で納める申告納付方式である。ところが三項がその前提をひっくり返す。申告書を出さないとき、または記載に誤りがあると認めるとき、政府が労働保険料の額を決定して事業主に通知する。認定決定である。通知が届けば、不足額を十五日以内に納めなければならない。しかも期限は一本ではない。年度途中に保険関係が成立した事業は成立日から五十日以内、工事や興行のような有期事業は二十日以内。自分がどの箱に入るかを読み違えると、期限は一か月以上ずれる。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律十五条は、概算保険料の申告納付を定める規定である。事業主は保険年度ごとに、その年に使用する全労働者の賃金総額の見込額に一般保険料率を乗じて概算保険料を算定し、申告書を添えて六月一日から四十日以内に納付する。有期事業は保険関係成立日から二十日以内とされ、申告書の不提出や記載の誤りがあれば政府が保険料額を決定する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
前年度の確定保険料を精算し、当年度の概算保険料を申告納付する年一回の手続きです。徴収法十五条(概算)と十九条(確定)を一枚の申告書で同時に処理します。
その保険年度に使用する全労働者の賃金総額の見込額(千円未満切捨て)に、事業の一般保険料率を乗じて算定します(十五条一項一号)。特別加入があれば別建てで加算します。
継続事業は六月一日から四十日以内(例年七月十日)。年度中途に保険関係が成立した事業は成立日から五十日以内、有期事業は二十日以内です(十五条一項・二項)。
延納の要件を満たせば分割納付ができます(十八条)。ただし申請は概算保険料申告書の該当欄で行うため、空欄のまま提出すると一括納付が確定します。
事業主が申告書を提出しないとき、または記載に誤りがあると認めるときに、政府が労働保険料の額を決定して通知する処分です(十五条三項)。金額の決定権が事業主から政府へ移ります。
工事や興行などの有期事業は、保険関係が成立した日から二十日以内に概算保険料を申告納付します(十五条二項)。七月十日の年度更新期限は適用されません。
督促状の指定期限までに納付しないと、法定では年十四・六パーセントの延滞金が課されます(二十七条二項)。軽減措置の有無は納期限の時期により異なるため労働局に確認します。
認定決定、督促、延滞金を経て滞納処分(財産差押え)に進みます。さらに未手続期間中の労災事故は給付額の四十〜百パーセントが事業主から費用徴収されます(労災保険法三十一条)。
終わりではない。認定決定(十五条三項)の通知が来る前に自分から申告書を出せば、申告納付の形は保てる。概算保険料の認定決定には追徴金は課されないが、督促状の指定期限を過ぎれば年十四・六パーセントの延滞金(二十七条)と滞納処分が待つ。業界裏話ヒント:追徴金十パーセント(二十一条)が発動するのは確定保険料の認定決定のほうである。概算と確定の両方が遅れているなら、先に手を付けるべきは確定申告のほうだ
安全ではなく、割高になるだけである。見込額が直前の保険年度の賃金総額の百分の五十以上百分の二百以下に収まる場合は、厚生労働省令により前年度の賃金総額をそのまま使う。多く払った分は確定保険料(十九条)で精算される。業界裏話ヒント:精算で生じた超過額は、放っておくと翌年度の保険料へ充当される。手元に現金で戻したいなら還付請求を別途出す必要がある。何もしなければ現金は戻らない
労働者を一人でも雇えば、その日に保険関係が成立し十五条の納付義務が発生する。役員のみなら適用はないが、中小事業主の特別加入(労働者災害補償保険法三十四条一項)を選べば第一種特別加入保険料が同じ申告書に載る。業界裏話ヒント:中小事業主の特別加入には労働保険事務組合への委託が前提になる。委託すると概算保険料の額が少額でも延納(分割納付)が認められる。保険料の総額ではなく、資金繰りで効いてくる
下りる。保険関係は適用事業になった日に法律上当然に成立しており、届出や納付の有無は労働者の給付を左右しない。未手続の期間に起きた事故は、政府が労働者へ給付したうえで、事業主から費用を徴収する(労働者災害補償保険法三十一条一項)。業界裏話ヒント:この費用徴収は故意で百パーセント、重大な過失で四十パーセント。事業主が労災隠しに走る最大の動機がここにある。だからこそ、被災した本人が労基署へ直接請求できる建て付けになっている
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|---|---|---|
| 何を確定させる手続きか | 十五条:当年度の概算保険料を見込額で前払いする | — |
| 期限 | 六月一日から四十日以内/成立日から五十日以内/有期事業は二十日以内 | — |
| 申告がないときの制裁 | 認定決定(三項)+通知から十五日以内の納付義務。追徴金は課されない | — |
| 遅れた場合の資金インパクト | 督促の指定期限を過ぎれば延滞金(二十七条)が発生 | — |
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